ガンダムビルドファイターズ-Sailing to the Sunshine-   作:陽@曜花推し

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どうも、作者です。

前回は、浦の星女学院の廃校問題をきっかけに、Aqoursが内浦という町そのものに目を向け、「夢で夜空を照らしたい」のPVを完成させました。

そのPVはネット上で大きな反響を呼び、Aqoursのスクールアイドルランキングも一気に上昇。

そして今回は、そこから舞台をガンプラバトル側へ戻します。

千咲と陽哉が、長い時間をかけて開発してきた2機。

ZGMF-X540S ヴァルキリーガンダム。

そして。

ZGMF-X42S/∞ デスティニーガンダムインフィニティ。

ついに、この2機が完成します。

今回は鞠莉の計らいによって、AqoursとダイヤもOGLのロールアウトへ招待されることに。

初めて見るOGLの開発ラボ。

大量の設備。

並ぶガンプラ。

そして、その中央に置かれた2体の新型機。

Aqoursにとっても、かなり新鮮な光景になるはずです。

ただし、千咲と陽哉の2人が普通に起動テストだけで満足するはずもなく。

「Gクエストやりたいよぉ」

「どうせなら実戦形式でやりたい」

そんな2人が選んだのは、誰一人としてクリアしたことがない難易度MAXの要人シャトル警護ミッション。

しかも、最後に待ち受けるのは、あの伝説の機体。

三代目メイジン・カワグチが使用したアメイジングレッドウォーリア。

果たして、完成したばかりの2機は、この無茶苦茶なGクエストをクリアできるのか。

そして今回は、もうひとつOGL内で語り継がれる、千咲の「伝説の修理事件」もAqoursに暴露されます。

それでは、第14話「紅蓮の戦乙女と無限の翼」をどうぞ。



あらすじ

「夢で夜空を照らしたい」のPVがネット上で大きな反響を呼び、Aqoursのランキングも急上昇。

祝日にもかかわらず、Aqoursは屋上で練習に励んでいた。

そんな中、千咲と陽哉のもとへOGLから連絡が入る。

2人の新しい愛機が、ついに完成したのだ。

午後。

鞠莉の計らいでAqoursとダイヤもOGLへ招待される。

初めて入るOGLのラボに驚くAqours。

花丸は思わず「未来ずらぁ」と呟く。

そして開発区画には、開発主任・長岡とOGD沼津のメンバーが勢揃いしていた。

テーブルの上に置かれていたのは。

千咲のZGMF-X540S ヴァルキリーガンダム。

そして、陽哉のZGMF-X42S/∞ デスティニーガンダムインフィニティ。

長い開発期間を経て、ついに完成した2機。

千咲と陽哉は、それぞれ愛機へ触れ、完成の喜びを噛み締める。

しかし起動テストを終えた千咲が言い出したのは。

「Gクエストやりたいよぉ」

2人は、難易度MAXの「要人シャトル警護ミッション」へ挑戦することを決める。

このミッションは、シャトルのHPが80%以下になると即ゲームオーバー。

しかも終盤には、大量の敵部隊に加えて、三代目メイジン・カワグチのアメイジングレッドウォーリアを再現したCPUボスが出現する。

完成直後のヴァルキリーとインフィニティにとって、いきなりの実戦形式。

そして、2人はアシムレイトを発動する。

千咲は「クリムゾン・アヴァランチ」。

陽哉は「シャイニングバーストシステム」。

2人は大量の敵部隊とアメイジングレッドウォーリアを相手に戦い、最後は千咲の残像がレッドウォーリアの注意を引きつけ、その隙を陽哉が「インフィニティブレイク」で撃破する。

シャトルの残りHPは81%。

まさにギリギリの勝利。

そして、戦いを終えた千咲は、そのまま力尽きる。

「きゅう……」

鞠莉に連れられてホテルへ帰ることになり、ヴァルキリーとインフィニティはOGDメンバーによって無事修理される。

そして最後、千歌のスマートフォンに、東京で開催されるスクールアイドルイベント「TOKYO SCHOOL IDOL WORLD」からの招待メールが届く。

Aqoursの物語は、次の舞台へ進み始める。




第14話「紅蓮の戦乙女と無限の翼」

 

祝日。

 

朝。

 

浦の星女学院、屋上。

 

「1、2、3、4!」

 

「5、6、7、8!」

 

千歌の掛け声に合わせて、Aqoursの6人が動く。

 

千歌。

 

曜。

 

梨子。

 

ルビィ。

 

花丸。

 

善子。

 

そして、その少し離れた場所。

 

ベンチに座っている千咲。

 

「……」

 

「千咲君!」

 

千歌が振り返る。

 

「ちゃんと見てる?」

 

「見てるよぉ」

 

「また寝てない?」

 

「寝てないってぇ」

 

「目閉じてたけど」

 

「省エネだよぉ」

 

「絶対寝てた!」

 

曜が笑う。

 

「でも、今日はちゃんと来てくれたんだね」

 

「まあねぇ」

 

千咲は空を見上げる。

 

「暇だったからぁ」

 

「ひどい!」

 

千歌が頬を膨らませる。

 

善子は。

 

「フッ……この堕天使ヨハネの練習に付き合える栄誉を、ありがたく思いなさい」

 

「はいはい」

 

「だから、その返事やめなさいって!」

 

花丸が笑う。

 

「千咲君、もう本当にAqoursの一員みたいずら」

 

「サブメンバーだからぁ」

 

「結局認めてるじゃん!」

 

「千歌先輩がしつこいんだもん」

 

「やった!」

 

千歌が嬉しそうに笑う。

 

そんな時。

 

「千咲君!」

 

屋上の扉から鳥谷あずみが顔を出した。

 

「あ」

 

「千咲君、OGLから連絡」

 

「OGL?」

 

千咲の眠そうな顔がほんの少しだけ変わった。

 

「なんて?」

 

「午後からラボに来てほしいって」

 

「……」

 

一瞬千咲は黙る。

 

そして。

 

「もしかしてぇ……」

 

その横から陽哉も顔を出した。

 

「たぶん、そうだろ」

 

「陽哉」

 

「俺にも同じ連絡が来てる」

 

千咲の目が一気に輝いた。

 

「……完成した?」

 

陽哉が笑う。

 

「たぶんな」

 

「ヴァルキリー……」

 

「インフィニティ……」

 

2人が顔を見合わせる。

 

「……今日だな」

 

「うん」

 

千咲が立ち上がる。

 

「ちょっと、どうしたの千咲君?」

 

千歌が聞く。

 

千咲はいつもの眠そうな顔に戻って。

 

「午後、ちょっと用事できたぁ」

 

「どこ行くの?」

 

「秘密ぅ」

 

「またぁ!?」

 

千咲は少しだけ笑った。

 

◆

 

午後。

 

OHARA GUNPLA LAB。

 

OGL。

 

OHARA GUNPLA DEVELOPMENTのガンプラ開発部門。

 

これまで千咲が何度も通っていた場所。

 

だが、Aqoursにとっては初めて見る場所だった。

 

大型のバトルマシン。

 

ガンプラの製作設備。

 

塗装ブース。

 

3Dプリンター。

 

試験用の装置。

 

大量の工具。

 

そして何より数え切れないほどのガンプラ。

 

「…………」

 

千歌が驚く。

 

「すご……」

 

曜も。

 

「何これ……」

 

梨子も。

 

「本当にガンプラの研究所なんだ……」

 

ルビィは。

 

きょろきょろ。

 

「すごい……」

 

花丸は。

 

「未来ずらぁ」

 

善子も。

 

「ふふ……」

 

「ここまでの規模なら」

 

腕を組む。

 

「魔界の研究施設と言われても納得ね!」

 

ダイヤは少し呆れたように。

 

「善子さん、ここはガンプラの開発施設ですわよ」

 

「ヨハネ!」

 

「はいはい」

 

「だから!」

 

千咲はそんなみんなを少し離れたところから見ている。

 

鞠莉の計らいでAqoursとダイヤがOGLに招待されている。

 

「ようこそぉ」

 

「千咲君は慣れてるんだね」

 

梨子が言う。

 

「うん」

 

「何度も来てるもんね」

 

「昔から」

 

恵里菜が。

 

「ちぃ、案内できるじゃん」

 

「だいたい分かるよぉ」

 

「じゃあ案内してよ」

 

「嫌だぁ」

 

「なんで!?」

 

「歩くの面倒」

 

「そこ!」

 

そこへ。

 

「お待ちしていました」

 

一人の男性が歩いてくる。

 

30代半ばほど。

 

白衣。

 

眼鏡。

 

OGLのスタッフたちが頭を下げる。

 

「開発主任の長岡です」

 

穏やかな口調。

 

だがその目は少しだけ疲れている。

 

「よろしくお願いします」

 

「長岡さん、疲れてるねぇ」

 

「まぁ、まだシーズン中でレギュラーメンバーのガンプラの修復もやってるからな。」

 

「今日はついに、ロールアウトの日です」

 

千咲の目が輝く。

 

「……ついに」

 

長岡は開発区画へ案内する。

 

◆

 

「…………」

 

広い。

 

大型の開発テーブル。

 

その中央。

 

1台。

 

いや。

 

2台。

 

黒いカバーが掛けられている。

 

その周囲には。

 

羽嶋恭一。

 

茅島涼音。

 

徳重和也。

 

鳥谷あずみ。

 

新堂陽哉。

 

志木城隆利。

 

神代恵里菜。

 

そして。

 

千咲。

 

OGDのメンバー全員が揃っていた。

 

「みんな……」

 

千咲が目を細める。

 

「今日は来てたんだねぇ」

 

「当たり前だろ」

 

恭一が笑う。

 

「お前の機体なんだから」

 

涼音も。

 

「ここまで来るの、長かったもの」

 

和也も。

 

「完成、おめでとう」

 

あずみも。

 

「楽しみですね」

 

隆利は。

 

「あ……えっと……」

 

千咲を見る。

 

「お、おめでとう……千咲」

 

恵里菜。

 

「ちぃ!」

 

千咲が。

 

「うん」

 

恭一が。

 

「それじゃあ」

 

長岡を見る。

 

長岡が頷く。

 

「お披露目といきましょう」

 

カバーがゆっくり外される。

 

◆

 

「…………」

 

赤。

 

純白。

 

そして。

 

深い青。

 

中央に。

 

金属の輝き。

 

ZGMF-X540S。

 

ヴァルキリーガンダム。

 

そのシルエット。

 

フリーダム。

 

デスティニー。

 

その両方を感じさせながら既存機にはない独特の輪郭。

 

大型のウイング。

 

腰部のクスィフィアス・ノヴァ。

 

両腕のスヴェル・フルゴール。

 

背部のアロンダイトⅡ。

 

そして銀色の関節。

 

「…………」

 

千咲は息を呑んだ。

 

「……完成した」

 

目の前へ。

 

一歩近づく。

 

「…………」

 

指先で装甲へ触れる。

 

冷たい樹脂。

 

けれど、千咲にとっては3年間積み重ねてきたもの。

 

デスティニー。

 

ストライクフリーダム。

 

フリーダム。

 

繰り返し使った戦闘データ。

 

失敗。

 

修正。

 

設計。

 

やり直し。

 

それを全部詰め込んだ。

 

「……すごい」

 

曜が思わず呟く。

 

梨子も。

 

「これ、本当にガンプラなの?」

 

花丸が。

 

「未来ずらぁ……」

 

ルビィは。

 

「綺麗……」

 

善子が。

 

「まるで紅蓮の堕天……」

 

ダイヤがじっと見る。

 

「…………」

 

千咲。

 

「ダイヤちゃん?」

 

ダイヤ。

 

「……良い機体ですわね」

 

千咲は少し笑った。

 

「ありがとう」

 

そしてもう一つカバーが外れる。

 

青。

 

白。

 

そして。

 

緑。

 

ZGMF-X42S/∞。

 

デスティニーガンダムインフィニティ。

 

両肩。

 

大型装甲。

 

両腕。

 

リジル。

 

背部。

 

光の翼。

 

そして左右にレーヴァテインⅡ。

 

「…………」

 

陽哉も黙っていた。

 

「…………」

 

一歩近づく。

 

そして機体を見る。

 

「……シグムント」

 

「でも」

 

少し笑う。

 

「もう、シグムントじゃないな」

 

千咲が。

 

「インフィニティだよぉ」

 

陽哉が。

 

「ああ」

 

手を装甲へ。

 

「インフィニティだ」

 

◆

 

長岡が説明を始める。

 

「まずは外観確認」

 

「関節可動」

 

「武装接続」

 

「そしてシステムとの認識テスト」

 

2人のガンプラがバトルマシンへ。

 

「…………」

 

千咲は操縦席。

 

陽哉も隣。

 

『Please set your gunpla.』

 

ヴァルキリー。

 

インフィニティ。

 

セット。

 

『Beginning Plavsky Particle dispersal. Field 03, OGL Test Chamber.』

 

プラフスキー粒子。

 

散布。

 

2機。

 

認識。

 

『Gunpla identification complete.』

 

システム起動。

 

「どうです?」

 

長岡が聞く。

 

千咲。

 

「いいねぇ」

 

少し操縦。

 

ヴァルキリーが動く。

 

一歩。

 

さらに。

 

一歩。

 

腕。

 

肩。

 

腰。

 

ウイング。

 

全部。

 

正常。

 

インフィニティも。

 

レーヴァテインⅡ。

 

展開。

 

リジル。

 

展開。

 

「問題なし」

 

陽哉が言う。

 

「こっちも」

 

千咲が。

 

「あ」

 

「どうしました?」

 

「Gクエストやりたいよぉ」

 

「…………」

 

「……え?」

 

陽哉が笑う。

 

「お、いいなそれ」

 

恭一が呆れる。

 

「お前ら」

 

「どうせやるなら実戦形式でやりたいよな。実際の戦闘時の動きと武装の確認もしたいし」

 

「あれやろうよぉ」

 

「何を?」

 

「難易度MAXの要人シャトル警護ミッション」

 

「…………」

 

空気が固まる。

 

OGDとOGLのメンバーが固まる。

 

Aqoursとダイヤはそれを不思議そうに見ている。。

 

長岡の顔が青ざめる。

 

恭一が確認する。

 

「正気か?」

 

「うん」

 

「その物量と最後に立ちはだかるボスの手ごわさから」

 

一拍。

 

「未だかつてクリアしたやつはいないミッションだぞ」

 

「だからこそですよ、最初から簡単じゃつまらねぇし。物足りねぇ」

 

「GBL-1で優勝目指すならぁ、一番難しい奴クリアしとかないとねぇ」

 

恭一が少し考える。。

 

「…………」

 

陽哉が。

 

「まあ、終わった後の修理とか手伝うんで」

 

千咲も。

 

「ボクもぉ」

 

OGDとOGLのメンバー全員が。

 

「いや、千咲はいいから!」

 

「えぇ……」

 

千歌が涼音に尋ねる。

 

「なんで千咲君だけダメなんですか?」

 

涼音が立ち上がった。

 

「これを見てください」

 

◆

 

涼音が奥の棚から透明なケースを持ってくる。

 

「…………」

 

善子が覗き込む。

 

「何、この」

 

一拍。

 

「透明なう〇こみたいなの」

 

ダイヤが善子を嗜める。

 

「善子さん」

 

「何よ」

 

「言い方を考えなさい」

 

「でもう〇こにしか見えないじゃない!」

 

千咲は、少し目を逸らす。

 

「…………」

 

涼音が説明する。

 

「ここに来た当初の千咲君に破損したガンプラのパーツの修復を頼みました」

 

間をおいて

 

「その結果が」

 

ケースの中。

 

透明なとぐろ。

 

その内部の細いパーツ。

 

完全に封印されている。

 

曜が驚く。

 

「どうしてこうなったんですか!?折れたパーツの断面に接着剤塗って、くっつけるだけなんですよね!?」

 

涼音が明後日の方向を向きながら。

 

「私たちにもわからないんです。わかったことと言えば」

 

一拍。

 

「あの子にやらせたらOGLの仕事が増えるから。最初からOGLがやった方がいいと」

 

言葉が出ないAqoursとダイヤ。

 

涼音は淡々と続ける。

 

「もし千咲君がヴァルキリーとインフィニティの修理を手伝ったら……あの2機がこのう〇こに封印されることになります」

 

陽哉が真顔で。

 

「だから、あいつにはさせないことにしたんだ。俺の相棒がう〇こに封印されたら、たまったもんじゃねぇ」

 

「そこまで言わなくてもいいでしょぉ……」

 

◆

 

そして、Gクエスト。

 

専用バトルマシンに2機をセット。

 

『GUNPLA BATTLE Combatmode startup. Mode damage level set to A.』

 

千咲。

 

「…………」

 

陽哉。

 

「…………」

 

Aqoursとダイヤがモニター越しに見守っている。

 

長岡が説明する。

 

「要人シャトル警護ミッション、難易度MAXで勝利条件は、シャトルを指定地点まで護衛。ゲームオーバー条件は、シャトルのHPが80%以下になった場合です」

 

「そんなに厳しいのぉ?」

 

恭一が。

 

「そうだ。1発でも油断すれば終わる。」

 

長岡も。

 

「そして敵増援が段階的に出現します。最終地点付近では最終ボスが出現します。」

 

「楽しそうだねぇ」

 

「だな。それくらいの方が俺のインフィニティの性能を試せるしな。」

 

『Please set your gunpla.』

 

ヴァルキリー。

 

インフィニティ。

 

セット。

 

『Beginning Plavsky Particle dispersal. Field 24, Space.』

 

闇。

 

宇宙。

 

星。

 

正面。

 

要人を乗せたシャトルがゆっくり動き始める。

 

『Mission Start.』

 

◆

 

「右側つくねぇ」

 

「俺は左」

 

2機がシャトルの左右に付く。

 

「問題なし」

 

最初は静か。

 

敵は見えない。

 

「……静かすぎない?」

 

「確かに」

 

恭一がモニターを見る。

 

「最初の波は…そろそろか」

 

長岡。

 

「ええ…カウントが始まりますよ。」

 

「5」

 

「4」

 

「3」

 

「2」

 

「1」

 

『Warning. Multiple enemy units detected.』

 

「来たぁ!」

 

千咲が叫ぶ。

 

宇宙。

 

360度。

 

赤い点。

 

緑の点。

 

白い点。

 

青い点。

 

「えっ」

 

曜が驚く。

 

「何これ!」

 

梨子も物量の多さに。

 

「全部、敵!?」

 

画面。

 

大量。

 

ザク。

 

ジム。

 

ドム。

 

ゲルググ。

 

ザフト系。

 

地球連合系。

 

ティターンズ系。

 

ネオ・ジオン系。

 

ガンダム作品の枠すら無視。

 

ありとあらゆる量産型の大部隊。

 

「うわぁ……」

 

「多すぎるずら……」

 

「魔界の軍勢……!」

 

恭一がモニターを見ながら。

 

「これが、このミッション最大の難所の一つだ」

 

「いっぱい来たねぇ」

 

「だな」

 

「やるよぉ」

 

「おう!」

 

◆

 

2機が同時に加速。

 

ヴァルキリーが右。

 

インフィニティが左。

 

一気に敵陣へ。

 

「いけぇ!」

 

千咲がアロンダイトⅡを抜刀。

 

一閃。

 

「うわ!」

 

量産機を撃墜。

 

続けて、もう一機。

 

「次ぃ」

 

背後から敵機。

 

千咲は振り向かず、ヴォワチュール・リュミエール。

 

瞬間加速で回避。

 

「危なっ!」

 

インフィニティがレーヴァテインⅡを抜刀。

 

「そこ!」

 

一閃。

 

二閃。

 

三閃。

 

敵撃墜。

 

だが数が減らない。

 

「多いねぇ!」

 

「そりゃ難易度MAXだからな!」

 

ミサイル。

 

ビーム。

 

実弾。

 

四方八方。

 

「くっ!」

 

ヴァルキリー。

 

スヴェル・フルゴール。

 

盾。

 

防御。

 

反撃。

 

遠隔操作。

 

敵機を追い込む。

 

「まだ!」

 

パルマ。

 

近距離。

 

ドン。

 

さらに。

 

クスィフィアス・ノヴァ。

 

展開。

 

腰部砲撃。

 

ビーム。

 

複数撃墜。

 

千歌が二人の戦いを見て。

 

「すごい……」

 

曜も。

 

「次々に倒してる」

 

梨子も。

 

「でも」

 

画面の敵機、さらに出現。

 

ルビィと花丸が狼狽する。

 

「ふ、増えてる!」

 

「これ、大丈夫ずら!」

 

◆

 

シャトルのHP。

 

「94%」

 

「まだ大丈夫だよぉ」

 

「あと少しだ!」

 

2機は戦い続ける。

 

敵。

 

撃破。

 

撃破。

 

撃破。

 

それでもシャトルに少しずつ攻撃が入る。

 

HP。

 

93%。

 

92%。

 

91%。

 

 

 

「……まだいけるよぉ」

 

そして。

 

90%。

 

「90%!」

 

長岡が叫ぶ。

 

「ゴールまであと少しです!」

 

しかし…

 

「いや」

 

恭一の顔が険しい。

 

「ここからだ」

 

突然アラームが鳴り響く。

 

『Unknown high-performance unit detected.』

 

千咲。

 

「……何ぃ?」

 

奥から一機接近。

 

赤。

 

白。

 

巨大なガトリング。

 

「…とんでもないのが来たねぇ。」

 

「は、マジかよ。これ考えた人やばいな。」

 

長岡が告げる。

 

「このミッションの最後の難所です。」

 

ダイヤが気付いた。

 

「まさか……」

 

恭一が静かに告げる。

 

「アメイジングレッドウォーリア」

 

「知ってるよぉ」

 

「あれは……三代目メイジン・カワグチが使用していた機体だよな。俺達の機体の初陣の相手にしちゃ、やばいのが来たな、」

 

長岡がさらに伝える。

 

「CPUですが戦闘パターン、機体性能、武装運用。全て三代目メイジン・カワグチが使用した時のデータを再現してます。」

 

「つまりぃ、本物と同じ強さぁ?」

 

「はい」

 

「未来ずらぁ……」

 

「伝説が蘇った……」

 

◆

 

『Enemy reinforcement. Massive fleet detected.』

 

陽哉が焦る。

 

「またかよ!」

 

周囲。

 

また。

 

大量の量産機。

 

千咲。

 

「……これぇ」

 

「ああ。レッドウォーリアに対応したらシャトルがやられる。」

 

「大部隊を相手にしたら、レッドウォーリアがシャトルに行くよねぇ。」

 

「そういうことだろ」

 

シャトルのHP90%。

 

「あと10%」

 

恭一が告げる。

 

「それが限界だ」

 

千咲と陽哉。

 

「…………」

 

2人、顔を見合わせる。

 

「陽哉さん、アシムレイト使おうよぉ」

 

「だな」

 

2人の言葉に涼音が焦る。

 

「待って!それは……」

 

「大丈夫だよぉ」

 

「そういう問題じゃない!まだ完成したばかりよ!システムの負荷も……」

 

恭一が涼音を止める。

 

「涼音、ちょっと待て。」

 

「……はい?」

 

恭一は少しため息を吐く。

 

「悪いな涼音。だが考えてみろ、千咲は修復を手伝う気満々だぞ」

 

もしもの展開を想像する涼音。恭一はさらに続ける。

 

「あのキラキラした目で手伝うなんて言われて断れるか?」

 

涼音が考える。

 

「いえ、断れませんね…」

 

「なら特殊機能を使ってダウンして貰って小原のお嬢様に連れて帰ってもらった方がいいだろ?」

 

涼音は少し考える。そして…

 

「確かに。それなら……私から言うことはないです」

 

「よし」

 

「やっていいのぉ?」

 

「許可する」

 

「ありがとぉ」

 

◆

 

「……いくよぉ」

 

千咲が集中する。それと同時にヴァルキリーの目が赤く発光する。

 

ヴァルキリーの関節も赤く発光する。

 

ヴァルキリーの特殊機能「クリムゾン・アヴァランチ」が発動した。

 

千歌達が驚く。

 

「…………!」

 

ヴァルキリーの周囲。

 

一体。

 

二体。

 

十体。

 

二十体。

 

五十体。

 

大量の残像。

 

否。

 

質量を持つ分身。

 

「いっくよぉ」

 

大量のヴァルキリーが一斉に散開した。

 

◆

 

同時にインフィニティも。

 

「初陣で敗北なんて情けない真似できるわけねぇよな、相棒。やるぜ!」

 

陽哉がアシムレイトを発動したと同時に光の翼が赤から緑へ。

 

インフィニティの特殊機能「シャイニングバーストシステム」が発動したのだ。

 

機体速度が一気に跳ね上がる。

 

隆利が驚く。

 

「陽哉の動きが見えない!!これがシャイニングバースト……!」

 

◆

 

レッドウォーリアが静かに構える。

 

その瞬間、ガトリングを連射。

 

「来た!」

 

陽哉が急加速。

 

回避。

 

一発。

 

二発。

 

三発。

 

「……!」

 

ビームを回避。

 

和也は息を呑み、その圧倒的な光景に釘付けになった。

 

「すげぇ!」

 

恭一も。

 

「シャイニングバーストで加速力を限界まで引き上げてる!」

 

陽哉の背後に敵。

 

「……!」

 

反転して一閃。

 

敵機撃墜。

 

そのまま、また加速。

 

「いくぞ!」

 

レッドウォーリアを狙う。

 

ヴァルキリーも大量の分身をレッドウォーリアの周囲に。

 

「こっちだよぉ」

 

「……!」

 

レッドウォーリア。

 

ロック。

 

撃つ。

 

だが。

 

全て。

 

残像。

 

「まだぁ」

 

別方向。

 

別のヴァルキリー。

 

「こっち」

 

また。

 

別。

 

「こっちだよぉ」

 

レッドウォーリア。

 

次々。

 

撃墜。

 

しかし。

 

本体が分からない。

 

◆

 

その頃の大部隊。

 

千咲のヴァルキリー。

 

大量の残像が。

 

一斉に。

 

量産機へ襲いかかる。

 

アロンダイトⅡ。

 

スヴェル。

 

クスィフィアス。

 

ビームライフル。

 

パルマ。

 

全て一斉に。

 

「いっぱいいるねぇ」

 

笑う。

 

「じゃあ」

 

「全部倒そうかぁ」

 

残像が一斉に敵陣へ。

 

ビーム。

 

斬撃。

 

爆発。

 

また。

 

爆発。

 

「何体いるずら……」

 

「それ以上に千咲さんが一体一体を操っているのですか……大丈夫なんですの!?」

 

ダイヤの不安にあずみが答える

 

「いえ、全てを千咲君がマニュアルで操作しているの。だから脳と手の負荷が大きいの。」

 

恵里菜も不安そうに見ている。

 

「ちぃ…大丈夫かな。」

 

◆

 

シャトルのHP。

 

89%。

 

88%。

 

長岡が焦る。

 

「まずい!敵の攻撃が入っている!」

 

恭一も難しい顔で。

 

「千咲、陽哉。もうシャトルが持たないぞ。早く終わらせろ……」

 

千咲の様子がおかしい。

 

「…………」

 

脳と手に負荷。

 

大量の機体を同時操作。

 

「……っ」

 

息が荒くなる。

 

でも…

 

「まだぁ……」

 

分身がさらに動く。

 

陽哉が声をかける。

 

「千咲!」

 

「…………」

 

「無理すんな!」

 

「大丈夫だよぉ」

 

「その顔で言われても信用できねぇ!」

 

「大丈夫ぅ」

 

「絶対大丈夫じゃない!」

 

千咲は笑う。

 

「じゃあ早く終わらせてよぉ」

 

陽哉もそれに返す。

 

「言われなくても!」

 

◆

 

一機。

 

また一機。

 

巨大な部隊が撃破されていく。

 

大型モニターに表示されている敵数が急激に減少。

 

「残り20!」

 

「10!」

 

「5!」

 

「1!」

 

最後の一機。

 

撃墜。

 

フィールドが静かだ。

 

そしてシャトルのHP。

 

81%

 

涼音、和也、あずみが不安になる。

 

「残り81%か……」

 

「ぎりぎりっすね……」

 

「でも、まだ終わってないわ。」

 

◆

 

レッドウォーリアはまだ生きている。

 

ヴァルキリーの分身が少し数を減らす。

 

「千咲、まだいけるか?」

 

「うん、行けるよぉ」

 

「じゃあ頼む」

 

「分かったぁ」

 

レッドウォーリアが一斉射撃。

 

ヴァルキリーの分身が一気に散開。

 

レッドウォーリアがそれに反応し追う。

 

一体。

 

撃破。

 

二体。

 

撃破。

 

三体。

 

撃破。

 

千歌が狼狽する。

 

「どれが本物なの!?」

 

ダイヤも。

 

「分かりませんわ」

 

千咲は笑っている。

 

「どれも本物みたいなものだからぁ」

 

レッドウォーリアが混乱。

 

その瞬間。

 

「今だ!」

 

陽哉がシャイニングバーストのエネルギーを右の拳に集中させる。

 

拳が緑に発光。

 

そして、ヴァわチュール・リュミエールを全開にして一直線。

 

「インフィニティブレイク!」

 

高濃度粒子が圧縮された拳をレッドウォーリアに叩きこむ。

 

レッドウォーリアのコクピットを貫く。

 

そして、巨大な爆発。

 

「…………」

 

モニター。

 

『Boss unit destroyed.』

 

そして。

 

『Mission Clear.』

 

「…………」

 

一瞬全員が無言になる。

 

その後…

 

全員が歓喜する。

 

しかし、千咲がぶっ倒れる。

 

「……きゅう」

 

その場が沈黙。

 

「千咲さん!?」

 

ダイヤが叫びながら、千咲に駆け寄る。

 

「……きゅう……」

 

完全に力尽きている。

 

◆

 

「本当に倒れた……」

 

梨子が呟く。

 

涼音が呆れたように

 

「やっぱりこうなったわね。」

 

恭一がモニターを見る。

 

「でも、クリアした」

 

長岡も興奮して。

 

「しかもシャトルのHP81%とギリギリでしたがあのミッションで初クリアです!」

 

「あぁ、そうだな。だけど、あの2人には悪いが。この記録は抹消しておいてくれ。俺達の切り札であるヴァルキリーとインフィニティ。この2機の情報を他クラブに漏らすわけにはいかない。特に横浜にはな。」

 

「もちろんです。すぐに取り掛かります。」

 

恭一の指示を受け長岡が作業に入る。

 

♦

 

陽哉がバトルマシンから出てくる。

 

少し息を切らしている。

 

「……やったな」

 

「…………きゅう」

 

「聞こえてねえな」

 

「ちぃ、大丈夫?」

 

用事で遅れて来た鞠莉がラボに入ってくる。ここに来るまでに状況は把握していたようだ。

 

「私がホテルへ連れて帰るわ」

 

涼音が千咲を鞠莉に引き渡す。

 

「よろしくお願いします」

 

鞠莉が千咲を抱き上げる。

 

「よしよし今日は頑張ったわね。」

 

千咲は眠ったまま。

 

花丸がそれを見て。

 

「なんか赤ちゃんみたいずら」

 

◆

 

ホテルの鞠莉の部屋。

 

千咲はベッドの上。

 

鞠莉が布団をかける。

 

「おやすみ」

 

「……ん」

 

「無茶しすぎよ」

 

「だってぇ……完成したからぁ……使いたかったんだもん……」

 

「フフッ」

 

頭を撫でる。

 

「仕方ない子」

 

「……ヴァルキリー」

 

「うん」

 

「インフィニティ……」

 

「うん」

 

「かっこよかった……?」

 

「もちろん」

 

「…………」

 

「とっても」

 

「そっかぁ……」

 

そのまま眠りに落ちる千咲であった。

 

◆

 

一方のOGL。

 

「…………」

 

千咲がいなくなった後、ラボに残ったのは涼音と長岡と技術スタッフ。あとは全員帰らせた。

 

涼音が仕切る。

 

「さてヴァルキリーとインフィニティを修理しましょう。」

 

長岡も。

 

「お願いします」

 

ヴァルキリーとインフィニティ。

 

戦闘でかなり損傷した。

 

けれどまだ直せる。

 

「さて…残業代を稼ぐとしますか。」

 

涼音がヴァルキリーのパーツを分解しながら、残業を覚悟した瞬間であった。

 

 

◆

 

翌朝。

 

浦の星女学院。

 

Aqoursの部室。

 

前日のGクエストの疲れも残っているのか、千咲はソファに座りながら、ぼんやりとスマートフォンを眺めていた。

 

「……眠い……」

 

「千咲君、大丈夫?」

 

曜が心配そうに覗き込む。

 

「大丈夫だよぉ……」

 

「昨日あれだけのバトルしたもんね」

 

「特殊機能まで使ったし」

 

梨子も苦笑する。

 

「無茶しすぎなのよ」

 

「だってぇ……」

 

千咲は眠そうに目を細める。

 

「ヴァルキリー、やっと完成したんだもん……」

 

「嬉しかったんだね」

 

花丸が微笑む。

 

「うん……」

 

その時だった。

 

「みんなーっ!」

 

部室の扉が勢いよく開く。

 

入ってきたのは千歌だった。

 

「どうしたの、千歌ちゃん?」

 

梨子が尋ねる。

 

千歌は息を切らしながら、自分のスマートフォンを握り締めている。

 

「大変なの!」

 

「何が?」

 

曜が聞く。

 

「これ!」

 

千歌がスマートフォンの画面を見せる。

 

そこには。

 

『TOKYO SCHOOL IDOL WORLD』

 

という文字が表示されていた。

 

「東京?」

 

千咲が顔を上げる。

 

「うん!」

 

千歌は嬉しそうに画面を見せる。

 

「東京で開催されるスクールアイドルのイベントなんだって!」

 

「しかも……」

 

千歌はメール本文を読み上げる。

 

「Aqoursを招待したい、って!」

 

「えっ!?」

 

曜が身を乗り出す。

 

「東京のイベント!?」

 

梨子も画面を見る。

 

「本当に招待されてる……」

 

ルビィも。

 

「東京……」

 

花丸。

 

「東京ずらぁ……」

 

善子は腕を組みながら。

 

「ふっ……」

 

「ついに東京へ進出する時が来たようね」

 

「堕天使ヨハネの名を、関東一円に轟かせる時……!」

 

「ヨハネ!」

 

千歌が即座に突っ込む。

 

「ヨハネよ!」

 

そんな2人を見ながら。

 

千咲はスマートフォンの画面を覗き込む。

 

「…………」

 

イベントの概要。

 

開催場所。

 

日程。

 

招待内容。

 

一通り目を通して。

 

「へぇ……」

 

千歌が。

 

「ねぇ、千咲君」

 

「うん?」

 

「どうしよう?」

 

千咲は。

 

少しだけ考える。

 

そして。

 

いつものように。

 

のんびりとした口調で答えた。

 

「本人たちが行きたいならぁ……」

 

「いいんじゃない?」

 

「千咲君!」

 

千歌の顔が一気に明るくなる。

 

「やったぁ!」

 

「東京だよ!」

 

「東京!」

 

曜も笑う。

 

「私も行きたい!」

 

梨子も。

 

「私も」

 

ルビィも。

 

「ルビィも……行ってみたいです!」

 

花丸も。

 

「オラも東京のスクールアイドルイベント、見てみたいずら!」

 

善子も。

 

「当然、私もよ!この機会を逃すわけにはいかないわ!」

 

千歌は。

 

スマートフォンをぎゅっと握り締める。

 

「決めた!私たちは…」

 

一度全員を見る。

 

そして満面の笑みで。

 

「東京へ行こう!」

 

「おーっ!」

 

6人の声が部室いっぱいに響く。

 

千咲も少しだけ笑って。

 

「……東京かぁ」

 

その時、部室の扉の向こう。

 

誰かが通り過ぎる。

 

♦

 

これからAqoursが向き合わなければならない話がある。

 

そして、千咲自身もまだ知らない。

 

2年前。

 

鞠莉、果南、ダイヤの3人に起きた出来事。

 

自分が今まで知らなかった、過去の物語が少しずつ動き始めようとしていた。

 

 




次回予告


東京で開催される「TOKYO SCHOOL IDOL WORLD」

Aqoursに届いた夢のような招待。

もちろん千歌たちは「行きたい!」と即答。

しかし理事長・鞠莉

そして生徒会長・ダイヤ

2人には簡単には判断できない事情があった。

「東京のイベント……」

「本当に出場させるおつもりですの?」

「Of course」

「でも……」

そこで千咲はふと気づく。

鞠莉の表情。

ダイヤの表情。

どこか重い。

そして理事長室で千咲はついに聞くことになる。

「鞠莉ちゃん」

「2年前」

「何があったの?」

その言葉に鞠莉の表情が止まった。

果南。

ダイヤ。

そして鞠莉。

3人のスクールアイドル時代。

千咲が知らなかった過去。

「Aqours」という名前の本当の意味。

次回、第15話「ボクの知らない2年前」

少しずつ過去の扉が開き始める。

お楽しみに。





今回はついにヴァルキリーガンダム、そしてデスティニーガンダムインフィニティ。

2機の完成回でした。

千咲にとっては3年間ずっと待っていた日。

中学生の頃からデスティニー、ストライクフリーダム、フリーダム。

3機を使いながら実戦データを集め、OGLと一緒に少しずつ少しずつ形にしていった。

その機体が、とうとう目の前に現れた。

しかも今回はAqoursのみんなもその瞬間を見ることができました。

花丸の「未来ずらぁ」という一言。

個人的にかなり好きです。

OGLのラボはAqoursからすると完全に未来の世界。

いろいろな機材。

大型バトルマシン。

ガンプラの開発設備。

大量のパーツ。

そして完成した2機。

普通のスクールアイドルならかなり驚くと思います。

善子はたぶん魔界の研究施設くらいに思っている気もしますが。

そして今回のコメディ枠。

やはり千咲の修理事故。

これです。

折れたパーツを「普通に接着する」。

それだけ。

なのになぜか透明なとぐろ。

中にパーツ。

OGLスタッフが見て「この子にやらせたら仕事増える」という結論に達した。

これが千咲が「ビルダーとして壊滅的」であることをAqoursに分からせるシーンです。

そして千咲本人は全く悪びれていない。

「えぇ……」くらい。

これも千咲らしいところ。

陽哉の「俺の相棒がう〇こに封印されたらたまったもんじゃねぇ」もかなり重要です。

千咲が悪気なくヴァルキリーやインフィニティを修理し、また謎の透明な物体へ封印してしまう。

それだけは絶対避けたい。

だから、みんなで千咲を修理から遠ざける。

しかも恭一の「特殊機能を使って、ダウンして貰って小原のお嬢様に連れて帰ってもらった方がいい」という妙に現実的な判断。

これもOGDらしいと思います。

そして、Gクエスト。

今回は完全に2機の実戦テスト。

最初から難易度MAX。

要人シャトル警護。

シャトルHP80%以下でゲームオーバー。

しかも360度、敵。

さらに最後。

アメイジングレッドウォーリア。

しかも三代目メイジン・カワグチ仕様。

CPUだからといって。

弱くしていない。

むしろ「CPUなのに、三代目メイジン本人と同じ強さ」という。

ある意味最悪の敵です。

そしてさらに厄介なのが最後にも大部隊が来ること。

レッドウォーリアを見る、大部隊が来る。

大部隊を見る、レッドウォーリアが来る。

しかもシャトルHP90%。

残り10%。

だからかなりシビア。

そこで2人が特殊能力を使う。

千咲・クリムゾン・アヴァランチ。

陽哉・シャイニングバースト。

ヴァルキリーの大量の残像。

インフィニティの加速。

そして最後千咲が分身でレッドウォーリアの注意を引く。

その隙、陽哉がインフィニティブレイク。

これで撃墜。

クリア。

シャトルHP81%。

本当にギリギリです。

ちなみに今回千咲が最後に「きゅう……」となるのは完全にいつものお約束です。

クリムゾン・アヴァランチは千咲自身が大量の残像を一体一体操作している。

だから負荷がとにかく大きい。

それを完成したばかりの機体でいきなり最大難易度。

しかも長時間使った。

そりゃ倒れます。

そして、その後鞠莉に連れられてホテルへ。

「よしよし」される。

これも千咲と鞠莉らしい。

ただ今回重要なのは千咲が新しい愛機を手に入れたことだけではありません。

陽哉も新しい愛機を手に入れた。

そしてこの2人が同じOGDのチームメイトとして初めて新型機で一緒に戦った。

かつて全国大会で千咲が何度挑んでも撃墜できなかった陽哉。

その2人が今度は並んで戦っている。

これはこの作品のガンプラバトル側においてかなり大きな意味があります。

「倒せなかった相手が、隣で戦う仲間になる」

その関係が今回新しい形へ進みました。

そしてラスト。

東京から招待メール。

「TOKYO SCHOOL IDOL WORLD」

Aqoursの物語がまた大きく動き始めます。

次回

第15話。

「ボクの知らない2年前」

ここから千咲が今まで知らなかった。

鞠莉。

果南。

ダイヤ。

3人の過去を知っていくことになります。

第9話から少しずつ「Aqours」という名前に対して千咲が感じていた違和感。

そして鞠莉の部屋で見た昔の写真。

そこに書かれていたAqours。

その謎が少しずつ明らかになっていきます。

それでは次回もよろしくお願いします。
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