2016年12月20日(火)東京22時26分 / ニューヨーク8時26分
まずは「インポスター」の視点。「警察捜査課の刑事(デカ)」が何か言っている。
[インポスター]: え、なに?
お互いのことを知り、今後の方針を考えるつもりだ。「警察捜査課の刑事(デカ)」の名は「木暮任三郎」、2人で「エネミー」を対処することと、後ほどでもいいので連絡先も知りたがっている。
「インポスター」は2年前に人知れず姿をくらました「レベッカ」の代理として「Cyvival」に参加した。彼の問いにどう答えるのか?「レベッカ」はこんな場合、どのように対応を取るだろうか?「インポスター」は自身の素性を話さず、「レベッカ」として振る舞う、それが答えだ。
[インポスター]: 自己紹介まだだったな。私は"レベッカ"。世界に名だたる有名人だ...?もしや、ご存じない?(2008年秋のフェスティバルや2009年のゲームで活躍していて誰もが知っているはずだが......そんなレベッカを存じない者がいるとは...。)
不思議なことに、「レベッカ」を知っているプレイヤーは誰一人もいない。動画共有サービス(Youtube、ニコニコ動画)、ゲーム祭、電子掲示板BBS,SNS(ソーシャルメディア)、個人ウェブサイトといったコミュニティで活躍していて誰もが知っているはずなのに、どういうことだろうか?
それはさておき、「レベッカ」の連絡先とこのゲーム「Cyvival」のルールまとめをメモ帳(Note)に記し、渡す。
[インポスター]: これが私の連絡先だ。何かあったときはいつでも連絡してほしい。すぐに助けてあげるからさ。君の言うとおり、二手に分かれるとしようか。パーティ編成は君に任せる。
「Cyvival」のルール(秘書から全て聞き出したもの。)
・身内との接近に用心せよ
例:「インポスター」と「セレーネ」の接近はよろしくない。連絡はダメ。
・同じ場面、同じポーズ、同じアクション(アニメで使われる技法。)はダメ。ゼッタイ。
それと、「インポスター」には裏ストーリーがある。
本来、「レベッカ」本人が別の次元でこのゲーム「Cyvival」に参加つもりだったが「原作者」曰く、もし彼女本人の身に何があったら...と参加させるに躊躇する。そこで「インポスター」の出番だ。何かしらの理由で連絡手段を得た「インポスター」は「レベッカ」に「Cyvival」のことを話した。「レベッカ」の身代わりにちょうどいいので、話がまとまった。「インポスター」は「レベッカ」に成り代わり、「ダイアナ」の依頼を兼ねて「Cyvival」に参加した。現在に至る。
2016年12月24日(土)ニューヨーク9時13分 / ローマ15時13分 / 東京23時13分
今日はクリスマスの日だ。場所は「ラファエル」の実家でパーティをおこなう。クリスマス用(トナカイ)にカスタマイズされた「鵲マルティナ」のほか、「スート団」の親玉「鵲マイケル」と「Dr.デカボット」の共同アンドロイド「メトロウーマン(Dr.デカボット個体)」、サンタコスの「セレーネ」の3人。「ラファエル」と「ダイアナ」ならびに「ハイペリオン」3人は買い出しに出かけていて、他3人「セレーネ」「マルティナ」「メトロウーマン」は実家で待機している「ハニー」と「ダーリン」は遅れてくるそうだ。
[セレーネ]: ...クリスマスの箱、あたしが配ることになるのかな...。
[マルティナ]: 緊張してどうするのさ。自身を持てって。
[セレーネ]: そういうあなただって、トナカイの格好をしてるし。
[マルティナ]: それにしてもあの2人、まだ来ないし。何か面白いことない?
[セレーネ]: ラファ兄(ラファエル)とディア姉(ダイアナ)、ヒュペリィ(ハイペリオン)が戻ってくるまで待つしかないでしょう。
[マルティナ]: ...ゲームをしようよ。えー、ボクにはブレインジャックという遠隔操作能力があるからさ、ジョイパッドがなくても操作できるよ。
[セレーネ]: ...オセロかチェス、タッチ操作ものなら2人で遊べそう。
[マルティナ]: オセロか、これにしよう。
2人はオセロといった2人用ゲームを遊び始めた。
2016年12月24日(土)ニューヨーク10時 / ローマ16時 / 12月25日(日)東京0時
このタイミングで運試しミッションが終わった数時間後...。「ハニー」と「ダーリン」が実家に来た。
[ダーリン]: 遅れてごめんマルティナ。色々準備していたので。
[ハニー]: 贈り物は持ってきてないよ、ごめんね。
[マルティナ]: それより、2人の後ろに年相応のジャックがいるよ。
[ダーリン]: あー、このジャックはね、未来のジャックだよ。
[セレーネ]: ...ジャッくん?
[Mr.黒澤J]: 過去の俺じゃなくて悪かったな。君にちょっとしたサプライズを見せようと思って準備したんだ。
[セレーネ]: ...ジャッくんの手に持ってるのって、エリオくんの...?
[Mr.黒澤J]: まだ忘れてないのはさすがだな。その通り、俺の手に持っているのはエリオのタブレットだ。今から見せてあげよう。
「邦雄」のタブレット画面から飛び出したのは、消されたはずが電子100%の身体となって蘇った「近藤邦雄/Elio Condo」本人だ。
[邦雄]: こうしてセレーネとの再会を果たせたのはいつ以来だろうか。
[セレーネ]: あ......エリオくん......生きていたのね......あたしと同じくサンタクロースの姿になって......。
「セレーネ」は「邦雄」の今の姿に涙する。
[Mr.黒澤J]: 感動の再会しているところ悪いが、俺は隠れなければならない。
[邦雄]: そう言わずにジャックもクリスマスパーティーを楽しもう。
[Mr.黒澤J]: ここはシエーナじゃなくニューヨークぞ?それに過去の俺はクリスマスパーティーに参加しなかった。
[セレーネ]: 過去形?ってことはもう1人の...未来のジャッくん?
[Mr.黒澤J]: 当時の俺は、こんなクリスマスパーティーに参加する暇はなかったんだ。
[邦雄]: 確かにジャックはアインシュタイン工科大学を志望している。勉強が忙しくてクリスマスパーティーに参加する暇はないかもな。だがな、息抜きが必要だと思う。2016年の他には?
[Mr.黒澤J]: ......禁則事項、それは言えない...。
[邦雄]: やはりな、一度だけパーティに参加したような顔をしている。ならば、もう一度楽しもうか。
[Mr.黒澤J]: ......そこまで言うなら、お言葉に甘えて楽しむことにしよう。エリオと朱美(ジュウメイ)と俺の...禁則事項。
[邦雄]: 何か言ったか?朱美って聞こえたが...朱美か。聡志(リウツォン)を含めて呼んどけばよかったな。
[Mr.黒澤J]: あの2人は上海市にいる。このパーティに参加するには遠すぎる。チューリヒにいるこの時代の俺も。
[邦雄]: 来年参加すればいい。いつか4人揃ってサンタクロースになって盛り上がろう。
[ラファエル]: (玄関のドアを開けて)戻ってきたぞ君達。
[ダイアナ]: (実家に入る)それにしても盛り上がってるね。見覚えのない人が何人か、この家に上がり込んで。
[ハイペリオン]: 今回のパーティは賑やかになりそうですぜ御主人様。
喋っているところ、3人「ラファエル」「ダイアナ」「ハイペリオン」が戻ってきた。
[Mr.黒澤J]: しまっ!!!!
[ダイアナ]: この人がセレーネを守ってくれた味方のひとり?
[Mr.黒澤J]: エリオのことを指しているのか?
[邦雄]: あ、色々あってこんな姿になってしまった。
[ハイペリオン]: それにしても身体がデジタル化とはな。じゃあテレビに潜る芸できるかい?
[邦雄]: そうできるらしいが。
今の「邦雄」には家電に潜る能力が備わっている。本人のタブレットからテレビに乗り移ることだって可能だ。
[邦雄]: ...乗り移ってわかったことは、僕が電子幽霊であることか。
生前の「邦雄」はただの人間だった。「処刑人(デリーター)」に斬り殺され消えかけたところを、「Mr.黒澤J」の尽力でなんとか一命を取り留めたものの、代償として電子生命体となってしまった。
[邦雄]: 僕にできることは、家電に乗り移ることくらいか。
[Mr.黒澤J]: 今のエリオは電子幽霊になっている。そういうことだ。
[ハイペリオン]: へぇー、そうなんだ。
[ダイアナ]: この人のことはよくわかった。災難だったね。
[Mr.黒澤J]: ところで、この家の主の奥さんはどうしている?
[ダイアナ]: あたしに聞かれても、わからないの。
[ハイペリオン]: 奥さんの話は御主人様に聞いてくれよ。
[Mr.黒澤J]: ヘイ、ラファエル。奥さんは何処(いずこ)?記憶によると、この時期の奥さんは妊婦のはずだ。
[ラファエル]: ...エデン(アダム)のところだ。ジェシカは今頃、第二子出産を控えているシチメンとともに仲良くパーティの準備をしているだろう。
「ラファエル」の奥さん「ダイス(ジェシカ・アトラス/Jessica "Dica" Atlas)」は「七面緋音/Akane Shichimen」とともに「アダム」の家でのクリスマスパーティーの準備をしているらしい。
[ラファエル]: ま、とにかくだ。今は12時正午。クリスマスパーティーまでの時間はあるのだから、買っておいた蒸し肉を君達で分けて食べなさい。
[邦雄]: 電子幽霊の僕にハンバーガーを?
[ラファエル]: 例え電子幽霊になっただろうが食べなさい。
「邦雄」はハンバーガーを手に取り、口にする。
[邦雄]: このハンバーガー、ロナルドブレッズ本家のハンバーガーにそっくりだ。
[ラファエル]: ついでにコーラを飲みなさい。
[邦雄]: ワインとかは?
[ラファエル]: それはダメだ。未成年飲酒はよくない。21歳になってからにしなさい。
イタリアでは2007年の法律改正で18歳に満たされない者は基本的に不可だ。現地ニューヨークでの飲酒はもってのほか。21歳過ぎてからじゃないと提供できない。
[邦雄]: Succo d'arancia(スッコ・ダランチャ)は?
[ラファエル]: スッコ...?そんなものはない、コーラで我慢しなさい。
それはともかく、ここにいる皆はたこ焼きパーティーならぬ、好みじゃないコーラを飲んででもハンバーガーパーティーをすることとなった。
[マルティナ]: ボク、コーラ好きだから問題ないけどね。
[セレーネ]: せめてスッコ・ダランチャ買っとけばよかったのに。
[Mr.黒澤J]: ところでラファエル。君のOma(グランマ)は何処(いずこ)?
[ラファエル]: ...書斎で編み物をしている。グランマなりのプレゼントを用意している、そういうことだ。気になるか?
[Mr.黒澤J]: ...別に。
2016年12月24日(土)ニューヨーク19時 / ローマ16時 / 12月25日(日)東京9時
この時間帯でついにクリスマスパーティーだ。アトラス家の4人「ラファエル」「ダイアナ」「ハイペリオン」「アトラス・ザ・グランマ(アトラス家の祖母)」、サンタコスチュームを着用した2人「セレーネ」「邦雄」、トナカイの格好をした「マルティナ」、普段着の4人「メトロウーマン」「ハニー」「ダーリン」「Mr.黒澤J」、計11人揃ってパーティーを楽しむことになった。プレゼント配布は「セレーネ」が担当。電子幽霊になった「邦雄」は「スート団回線」を通して、親玉の娘「マデリーン」にプレゼントを贈る。電子由来でのアクセスなので行き来に手間はかからない、割とすぐに終わってしまうのだ。
[セレーネ]: どう配達しようかな...。
[マルティナ]: トナカイ装備のボクがソリならぬセレちゃんの足漕ぎモーターサイクルを牽引して駆け回ろうかな。
[セレーネ]: 結構。足漕ぎして配ることにする。ラファ兄、そのリスト。
[ラファエル]: 俺が調べた知人リストだ。超官にコンブリオの弟分、エデンとその妹。4人にプレゼントを贈りなさい。それとジローラモの弟よ、おりいって頼みがある。俺からのプレゼントを雅史と清子の娘こと浄子(2015年1月30日生まれ)に届けてほしい。
[邦雄]: このRegalo(レガロ)は...。
[ラファエル]: グランマ特製スカーフだ。インターネットを通して清子のiPhone 7に乗り移り、気付かぬよう浄子のそばに置いてきなさい。
[邦雄]: 大原家3人会ったことないけど、配達やってみる。
[ダイアナ]: コンブリオ先生の息子アニマート(2012年12月8日生まれ)と娘ヴィヴァーチェ(2015年1月24日生まれ)へのプレゼントはどうするの?
[ラファエル]: コンブリオの息子へのプレゼントはあとにしなさい。なにより雅史と清子の娘へのプレゼントが最優先だ。
[ハイペリオン]: 雪郎先生のお子さん2人の分は俺が運んできますよ。光の速さで飛ばせる俺でして。
[邦雄]: 僕にいい考えがある。
[ハイペリオン]: 電子ボディじゃない俺をどう連れていくのかい?
[邦雄]: 一瞬で済む。
大事なことなのでもう一度言う。電子由来でのアクセスなので行き来に手間はかからない、割とすぐに終わってしまうのだ。
[ハイペリオン]: つまり、俺の身体が電子となって回線を通して先生ンちのコンピューターにアクセスして、気付かぬようお子さんの横に置けってことか?
[邦雄]: これなら1分以内で完了する。僕に捕まれ。
[ラファエル]: そういうことだハイペリオン。ジローラモの弟の手を繋ぎなさい。
[ハイペリオン]: よし、承りました御主人様。弟、よろしくてよ。
クリスマスプレゼントの配達が始まった。「セレーネ」は持ち前の足漕ぎモーターサイクルで駆け回り、超官「エドガー」、彼女の先輩「ビート」、「アダム」と「イヴ」にプレゼントを贈っていく。まずは「エドガー」の実家にいる超官「エドガー」とホームステイしている「ビート」から。
[セレーネ]: メリークリスマス。いつもありがとう。
[エドガー]: 随分手の込んだプレゼントですね。ありがたく受け取っておきましょう。
[ビート]: これ、僕が欲しかったものだ。
「ビート」へのプレゼントは、白いライダースカーフだった。「エドガー」へのは手の込んだものって言うから相当のものらしいが「セレーネ」は箱の中身が気になっていて、どんなものなのか見たいと思ってもサンタ役のポリシーに反するためなのか確認できなかった。
次は「アダム」と「イヴ」こと「エデン兄妹」。ということは、実家に例の2人「シチメン」「ダイス」がいるらしいが、「エデン兄妹」へのプレゼントを贈ることが先決だ。
[セレーネ]: メリークリスマス。そんなおふたりにプレゼント。
[アダム]: これはどうも。
[イヴ]: あの人(ラファ)のことだから、おそ松なプレゼントであることに違いない。
[セレーネ]: 何か言ったの?
[イヴ]: ほら、Bachando Remote Control Car(バッチャンドーリェーモーショールカー)じゃない。
[セレーネ]: ......。
[アダム]: 私と緋音(シチメン)のジョン、ジェシー(ダイス)のジェーンの分はあるか?
[セレーネ]: ...ごめんなさい、ラファ兄のことだからあなたたち兄妹しか見てないかも。
[イヴ]: ...あの人ったら、私に車(カー)のおもちゃ(トイ)を贈るなんて。...私の趣味じゃないし、ジョンに与えてみようかな。
[アダム]: そうだな。私のプレゼントは、お手製ドールのようだから...ジェーンには気の毒だがやめておこう。かえって面倒になる。
血ダイス」の娘「ジェーン」は「ラファエル」の養子ということになっている。迂闊にプレゼントを与えるわけにはいかないのだ。
[アダム]: それに、ジェーンの分は私が用意してある。袋の中のプレゼントはもうないようだし、下がってもいい。
[セレーネ]: ...よいクリスマスを。
リストに書かれていた分を全て配り終えた「セレーネ」は、「ラファエル」の実家に戻っていく一方、「邦雄」と「ハイペリオン」は「アレグロ雪郎」の子供2人「アニマート」「ヴィヴァーチェ」にプレゼントを贈るために回線を通してカリフォルニアに直行し、彼の実家に到着。
[アレグロ雪郎]: なんだ、ハイペリオンじゃないか。それに...。
[邦雄]: 3年前の交流会以来です、先生。
[アレグロ雪郎]: あー、誰かと思えばブラーの弟ことエリオじゃないか。わざわざ俺の子供2人にプレゼントを贈りに?俺のことなんかより、大事な用事があるじゃないのか?
[ハイペリオン]: そういえば、先生の息子へのプレゼントは俺が贈るんだった。エリオ、俺のことはいいから、浄子のもとへ急いでくれよ。
[邦雄]: 僕はそろそろ大原家に向かいます。なにぶん、大原家の娘へのプレゼントは絶対ですので。
[アレグロ雪郎]: その意気だエリオ。清子の娘にとびっきりのプレゼントを贈りにいってこい。
娘へのプレゼントは絶対なので「邦雄」は回線を通して日本へ向かった。
2016年12月25日(日)東京9時 大原家
「邦雄」は1分以内「大原家」に到着し、「清子」のiPhone 7の画面から飛び出る、両親に気づかないように娘「浄子」の横にプレゼントを置く。
[邦雄]: ...大原家の娘をよく見ると、愛らしいな。よしミッション達成、みんなのいる場所に戻ろう。
「清子」が自分のiPhone 7を取りに娘の方へ向かってくる。
[邦雄]: 足音が聞こえてくる。今のうちに引き下がらないと。
「邦雄」は直ちに「アレグロ雪郎」の実家に戻る。iPhone 7が置いてある部屋に入った「清子」は、娘の横にプレゼントが置いてあることに気づく。中身は「アトラス家の祖母」特製スカーフであった。
[清子]: 随分手の込んだスカーフですわね。浄子、似合ってますわよ。
[浄子]: あ、すかーふ...。
テレビ番組に夢中している大原家の旦那「雅史」は、「ラファエル」からのプレゼントを着用した自分の娘を見る。
[雅史]: ラファエルからの贈り物ね。あとで感謝しなきゃ。
その後、「邦雄」は「ハイペリオン」を迎えに戻り、光回線のごとく「ラファエル」の実家へと戻っていった。
2016年12月24日(土)ニューヨーク20時 / ローマ17時 / 12月25日(日)東京10時 ラファエルの実家
[ラファエル]: ふたりとも配達ご苦労。リスト通り、プレゼントは贈れたか?
[邦雄]: Nessun problema(ネッサン・プロブレマ).最優先事項あってか忘れてしまうところだっ親玉の娘マデリーンの分はちゃんと贈ってある。なんで大原家のが最優先なんだろうか?よっぽど大事なのはわかる。
[ラファエル]: 雅史と清子はサティスファクション・エンフォーサーの仲間であり、俺にとって一番大事な友だ。
[セレーネ]: ...6年以上前(2010年8月25日あたり)に清子さんの顔を見たけど、そうなんだ。
[邦雄]: そうか、そういうことか。いつか、ちゃんと顔合わせてお話したいな。
[ラファエル]: そうしたいところだが、妙なゲームが終わるまではお預けだ。その時は俺が手配して会わせてやる。
[セレーネ]: ...ラファ兄の言うとおりなの。だからあたし、最後までがんばるよ。
[邦雄]: え、あ、僕を斬り刻んだ黒幕を倒しに頑張ってくれ。
[セレーネ]: ...黒幕に立ち向かう自信はないけど。
[マルティナ]: 3人とも、ケーキがなくなるよ。パーティーの続きをしなきゃ!!
[ラファエル]: ああ、今行く。
こうして、ここにいる計11人はケーキを食べて、クリスマスを過ごすのであった。
2016年12月27日(火)ニューヨーク4時 / ローマ10時 / 東京18時
今日は恒例の脱落者の発表日だ。脱落して電子幽霊となった「邦雄」には関係ないほか、「セレーネ」は就寝しているので把握していない。すなわち、今の時間で把握できる「インポスター」はスマートフォン(SO-03G)の画面を見て、結果を待っている。果たして結果は...。
[ゲームマスターCy]: 参加者の諸君、毎度のようにミッションお疲れ。当ミッションは波瀾万丈だったな。しかし残念ながら今回も一切微動だにしなかった、あるいは運に突き放された哀れなプレイヤー共の名前を読み上げることになる。哀しきかな。しかしルールはルールだ、一人ひとり読み上げてやるから覚悟しておけ。
画面上に2名ずつ表示していき......。
[[貴方達は"消去対象"となりました。]]
[["消去"を開始致します。]]
[インポスター]: ...!!
この瞬間、おぞましい光景を目の当たりにする。10名の中に1人、「インポスター」の交流仲間が含まれているからだ。「処刑人(デリーター)」を前にして硬直し、止めるすべはなく、ただ運に突き放されたプレイヤーの最期を見るだけしかできなかった。斬り刻まれる「女子高生B」に「女子高生A」は意気消沈する。
[女子高生A]: ...ざけんなよ......。
「レベッカ」の宿命なのか、交流仲間を斬り刻んだ「処刑人(デリーター)」を追いかける動きを見せる。
[インポスター]: 任三郎、この娘を頼む。
「木暮任三郎」に予備の手袋を預けたのち、走っていく「インポスター」であったが...最悪な展開が待ち受けていることを彼女はまだ知る由もない。
[[残りプレイヤー数:61名]]
[[10名のプレイヤー、"消去完了"しました。]]
2016年12月31日(土)ニューヨーク時11時14分 / ローマ時17時14分 / 2017年1月1日(日)東京1時14分
昨年12月29日23時54分まで追いかけたも途中で見失った「処刑人(デリーター)」がまた出てきたので追跡を再開する「インポスター」。「レベッカ」の加護によりブーストをかけて電子世界を駆け回る。追って追って追いかけて、追いかけまくって、目撃する者が数知れず。そして...。
[インポスター]: とうとう捕らえたぞ!!
「処刑人(デリーター)」の持つ鎌を手に取る。な、なんと!!デリートの鎌を拾ってしまった。どうしよう?
付近のプレイヤーに聞いてみるべく行動する......。
2016年12月31日(土)ニューヨーク12時55分 / ローマ18時55分 / 2017年1月1日(日)東京2時55分
ハッピーニューイヤー目前、「セレーネ」のタブレットに「Cyvival運営」からのメッセージが届いたそうだ。
[セレーネ]: ラファ兄!!これ読んでよ!!
[ラファエル]: ハッピーニューイヤー前なのに慌てて、どうしたんだ?...運営からか。
「ラファエル」は運営のメッセージを隅から読み上げる。
[ラファエル]: ...どんな手を使ったかは知らんがヘマして消去対象になった。そういうわけなのか。
[セレーネ]: ......。
[ラファエル]: ジローラモの弟に続き、君を守るレベッカがいなくなったというのか。......一大事だ。
[セレーネ]: ?
[ラファエル]: 例の未来人(黒澤J)に知らせたいものの連絡先はわからん。セレーネよ、黒澤Jの連絡先に心当たりがあるはずだから、まずはメールの受信箱を確認しなさい。
「Mr.黒澤J」へのメールを送るために受信箱を確認する「セレーネ」。彼のメールアドレスをコピーし、メール作成画面で宛先欄にペースト。運営のメッセージ(Warning)内容を貼り付けて送信。
[セレーネ]: ...ラファ兄、これでいいの?
[ラファエル]: ああ、彼から返答が来るまで待つしかあるまい。それよりハッピーニューイヤーの支度をしなければな。
[セレーネ]: う、うん。
この時間帯では新年を迎える準備だ。2人は新年を迎えるための準備をするのであった。
2016年12月31日(土)チューリッヒ19時00分
一方、「セレーネ」からのメールを受信した「黒澤ジャック/Jakob Kurosawa」は困惑するものの。
[ジャック]: Cyvival?何のことだか...。
「Mr.黒澤J」が使っているメールアドレスはこの時代の「黒澤ジャック」本人のものだ。戸惑うのも無理はない。
[ジャック]: それに送信した覚えはないメールがあり、文法は俺そのものだろうだし。もうひとりの俺が対応してくれる。だから。
メールのことは「Mr.黒澤J」に任せるとして、「黒澤ジャック」は新年の準備を進めるのであった。
場面は切り替わり、チューリッヒと同じ時間帯のローマ、「邦雄」の首都シエーナ。新年を迎える準備を進める「ハニー」と「ダーリン」。そして、メールを確認した「Mr.黒澤J」の反応はいかに?
[Mr.黒澤J]: ...深刻な事態だ。決定事項とはいえ、レベッカは消去対象となり、今頃エリオ同様斬り刻まれる可能性は否定できない。どうしたものか。
長考の末、とんでもない結論が出る。終末の脳裏をよぎったのは......。
[Mr.黒澤J]: レベッカがいなくなって数ヶ月間、愚かな人間達の愚行は増え続け、世界の終焉が加速するビジョンが見えた気が...。お手上げか。
[ダーリン]: ジャック、どうしたの?
[Mr.黒澤J]: ...なんでもない。......こっちの話だ。
「セレーネ」が送信したメールとは別に「原作者」と思わしきシークレットメッセージの存在に気づく「Mr.黒澤J」。
―死んだのは「詐欺師(インポスター)」の方。存在を失うのは、「インポスター」の方です。つまり、「レベッカ」は「Cyvival」に参加しなかったということになります。「インポスター」が持っていたスマートフォン(SO-03G)は「レベッカ」本人のもの(White)とは異なります。Aqua Green。―
―ひとり欠けても、「レベッカ」は他にいる。「レベッカ/Rebecca」、「ネメシス/Nemesis Riddel」、「メタル/Metal Rebecca」、「ロボッカ/Robocca」。「インポスター」がいなくなっても、他の「レベッカ」は生きている。―
―「レベッカ」が生きていると信じる者がいれば、来たる絶望の未来は変えられる。信じるか信じないかは君次第だ。―
[Mr.黒澤J]: 来たる絶望の未来は変えられる...か。俺の時代は、そういう廃れた絶望の未来かもしれない。その言葉を信じよう。
このメッセージを読み終え、そして希望の未来を信じることにした「Mr.黒澤J」は「ハニー」と「ダーリン」、「邦雄」にそのことを話さなかった。
2016年12月31日(土)ニューヨーク5時36分 / ローマ11時36分 / 2017年1月1日(日)東京19時36分
「Cyvival運営」からもう1件のメッセージが届いた。
...と言いたいところだが、この時間では「アトラス家」全員就寝中なので、朝食後の9時に4人そろってメッセージを確認することにした。
[セレーネ]: ラファ兄...これって......。
[ラファエル]: メッセージ?いったい何のことだ?
―こちらはメッセージ内容を公開していいと許可しておりません。―
[ダイアナ]: セレーネ、なにか心当たりあるの?
[セレーネ]: あたしにはさっぱり...。
[ハイペリオン]: 御主人様、これはもう抗議しといたほうがいいですかな?
[ラファエル]: 待て。...そうはいかないらしいぞ。この一文を見ろ。
―これ以上自分勝手に動き、「Cyvival」の規則違反が見られる場合、最悪「レベッカチーム様」には本ゲーム「Cyvival」を撤退させて頂く処分を下す場合がございます。用件は以上となります。―
[セレーネ]: ...ふぇ?
[ラファエル]: 運営はセレーネを生かす生かさない、れっきとした脅しだ。危機を脱するにはコンブリオに相談するしかあるまい。
[ハイペリオン]: どうやら雪郎先生にこのことを話す時が来ましたね。さ、電話しましょうよ。
「ラファエル」は自身のスマートフォン(Shamu Nexus 6)を手に持ち、電話をかける。
2017年1月1日(日)ロサンゼルス6時 / ニューヨーク9時 / ローマ15時 / 東京23時 アレグロ雪郎の実家
「アレグロ雪郎」のiPhone 7 Plusに「ラファエル」からの着信だ。
[アレグロ雪郎]: はい。...なんだ、ラファエルか。朝っぱらから俺になにか用か?
[ラファエル]: おりいって相談がある。Cyvivalはご存知だろうか?このことについて困ってることがあってな。たった今送ったスクリーンショットを見てほしい。
「アレグロ雪郎」のラップトップ(OS:Redstone 1607)を開いて受信メールを確認する。
[アレグロ雪郎]: それにしてもTwitterのダイレクトメッセージじゃなく、メールなんだい?
[ラファエル]: そのほうが効率的かなって。
[アレグロ雪郎]: まあいい。さて、どれどれ?......ラファエル、これとは別のメッセージを読んだか?
[ラファエル]: ?何のことだ?
[アレグロ雪郎]: ...気づいてないようだから教えてやる。あの参加者(レベッカ本人ではなくインポスター)が消えた場合に送られるシークレットメッセージの送信者は他でもない、「原作者」だ。セレーネの受信箱をよーく確認してくれ。
[ラファエル]: あ、ああ。
「セレーネ」のタブレットの受信箱を注意深く調べてみると、シークレットメッセージがあることを確認。
[ラファエル]: ...それで、どう対応すればいいのか?
[アレグロ雪郎]: とにかくだ、運営を刺激しないようセレーネに厳しく言い聞かせるんだ。撤退すなわち、消されないためだ!!
[ラファエル]: ずいぶん険しい顔をしているが、そこまで深刻とは...。セレーネを守りたい気持ちが確かに伝わった。釘を打っておく。相談Thanks.あとは俺に任せてくれ。
電話を切り、「セレーネ」に注意を喚起する。さすがに電話の音が聞こえるくらい大きかったのか。
[セレーネ]: わかってる。丸聞こえだもの。
[ラファエル]: 聞こえたのか、セレーネ...。
[ダイアナ]: 今回の件はただ事じゃないせいか、コンブリオ先生の声が荒らげているように聞こえた。よっぽど深刻なことかな。
[ハイペリオン]: それでセレーネ、どうするんだい?
[セレーネ]: 運営を刺激しないためには、秘書に聞くのが第一かな。
「セレーネ」は自身のタブレットで秘書を呼び出す。
[秘書]: お呼びですか?
[セレーネ]: レベッカが消された理由を説明して。
[秘書]: レアケースですが当ゲームのルールに反すると今回のようなメッセージ(見せしめ)で消去者として期間関係なく消される可能性はございます。
[セレーネ]: ...わかった。
[ダイアナ]: ...セレーネ?
「セレーネ」の懐からスパナを取り出す。
[ラファエル]: ......なにを?
「アレグロ雪郎」の声が荒らげるほど深刻であると伝わったのか、これ以上余計な事はしたくないのか、自身の頭をガツンと打つ。「セレーネ」は頭から血を流して気絶した。
[ラファエル]: ...セレーネ!!
その騒ぎで「グランマ(アトラス家の祖母)」と「ダイス」が駆けつけてきたものの、少々驚いた程度で反応が薄い。
[ダイス]: 何があったかは知らないけど、そこまで自傷する必要あるの?
[ラファエル]: ...疑問の残る行為だが、俺にはわかる。
[ダイアナ]: ポルカとの約束を守るつもりがこんなことになってしまっては、コンブリオ先生になんて言えばいいの...。
[ラファエル]: とりあえず面倒ごとにならぬよう、コンブリオには内緒にしておこう。(It's a secret to Conbrio.)
「インポスター」がルール違反で運営に消され、「アレグロ雪郎」の叫びに応える形で自身に鞭を入れた「セレーネ」。ここから先はどうなるだろうか?
―MISSION 03 END
To Be Continued