両目を潰されたナノカはメルルの手によって即座に医務室に運び込まれた。
その際エマ達がかなり大騒ぎしたため他の少女達も何事かと一緒に集まりメルルが治療している間に事の経緯を聞いた。幸いメルルの魔法で顔に傷跡が残る事は無かった、しかし
「うぅ、だ、駄目です。私の力では失った視力まで戻す事は出来ません」
「そんな、それじゃあナノカちゃんは…………」
「その、もう2度と何も見る事が出来なくなってしまいました」
涙ながらにそう言うメルルに部屋の空気は沈む。
「てかマジ?アイツがナノカの両目潰したって」
「マジですわ、私達見ましたもの、何の躊躇いもなくナノカさんの目を潰しましたわ」
そんな中でココが当然の質問を投げかけハンナは詳細を伏せたままタビノの行為に躊躇いが無かった事を強調した。
「アイツは魔女どころか怪物ですわ!!自分の邪魔をされたからってだけで人の目を潰すなんて、正気の沙汰とは思えませんわ!!」
「でもでも、逆に言えば関わらなければ何もして来ないって事ですよね?」
「そ、それはそうかも知れませんけれど」
「それでメルルちゃん、ナノカちゃんの様子はどう?」
「今は薬が効いて落ち着いている状態です。ですが、やっぱりまだ視力を失った事を受け入れられていない様子で何処かぼんやりとしていました」
「そっか、そうだよね」
「そう言えば、その問題の日渡は何処にいんだよ」
「多分自分のベットで寝てるんじゃないですかね?ナノカさんを運ぶ時にチラッと欠伸しながら抱き枕抱いてベットに横になってるのを見ましたから!!」
「人様の目玉潰しといて呑気に昼寝か、遠野の言う通りとことん狂ってやがるな」
アリサが周りを見回しそう尋ねるとシェリーが元気にそう答え反省のないタビノにアリサは悪態をつく。
「何にせよタビノちゃんには関わらない方が良いと思うわ、下手に関わってナノカちゃんの様に体の一部を使えなくされるかも知れない、もしかしたらナノカちゃん以上の、例えば本当に生きているだけの状態にされてしまうかも知れない」
「ヒィ!!あ、あてぃし同じ部屋なんだけど!?やだやだ!!だ、誰か部屋交換しようよ!!」
マーゴの言葉にタビノと同室のココは戦慄し部屋の交換を願う。
「でも、そんな事出来るんでしょうか?」
その時、窓の外からゴクチョーが入ってくる。
「おや、皆さんこんな所に集まって何をしてるんですか?」
事態を把握していないのかそんな事を聞いてくるゴクチョーに皆為息を吐きたい気持ちを抑えゴクチョーに事態を説明する。
「おや、そんな事が、まぁ黒部ナノカさんは規則違反もしてましたし、自業自得としか言えませんが」
「なぁなぁゴクチョー、あてぃしアイツと同じ部屋嫌なんだけど、レイアも居なくなったしレイアだった所にあてぃし入っても良いでしょ〜?」
「えっと、此方の管理が面倒臭くなるので部屋の交換は無しでお願いします〜」
ゴクチョーはそう言うと再び飛び去っていく。
「何だよクソ鳥!!融通が利かねぇな!!鷹にでも食われて死んじまえ!!」
ココはそう悪態をつきながらゴクチョーに中指を突き立てた。
結局ナノカは暫く医務室の住人となりメルルに世話を焼かれる事になった。