無心少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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怠惰姫、動く

それから2日後、タビノは早々にメルルに甘味の催促に向かったがエマの風邪がぶり返し更に悪化した事でメルルはその付き添いをしなければならずまだ甘味が出来ていないと言われた。

 

その事実にタビノは腹を立てたがメルルにエマが早く治ればそれだけ早く甘味を提供出来ると言われ食堂から林檎を1つ拝借し林檎の摩り下ろしを作り持って行く。

 

「やっほーエマちゃん」

 

「ゴホッゲホッ、タビノちゃん…………」

 

「食欲ある?林檎持って来たよ〜摩り下ろしたやつ」

 

「あ、ありがとう」

 

タビノは近くの椅子をエマのベットの近くに寄せると林檎をスプーンで掬いエマの口に運ぶ。

 

「はい、あ~ん」

 

「そんな、自分で食べられるよ」

 

「無理したら悪化しちゃうでしょ、今は安静にして私に任せなさい、ほら、あ~ん」

 

エマは恥ずかしく思いながらも大人しく従い林檎を食べる。

 

「食欲はある様で良かったよ」

 

立ち上がり皿を片付けようと立ち上がった所で他の少女達もエマの見舞いに訪れる。

 

「桜羽が目を覚ましたって本当かよ!?」

 

「フワァ〜、早朝に呼び付けないで欲しいんだけど、まぁあてぃしはこれから寝るんだけど」

 

そんな事を言う少女達にエマは思わず笑みを溢すが顔を見回した後その顔に不安が滲む。

 

「何か焦げ臭くね?」

 

ココの言葉に少女達も鼻を鳴らすと確かに何かが燃える様な焦げ臭い匂いが鼻を突いた。

 

その時、それぞれのスマホが鳴りゴクチョーの声が聞こえる。

 

「あ、もしもし皆さん?現在【火精霊の間】で火災が発生しております。監視フクロウ達が消火中ですが念の為近付かない様にお願いします」

 

ゴクチョーにそう言われ窓の外を見ると確かに黒い煙が空に登っていた。

 

しかし安静にしなければならない筈のエマがベットを飛び出し他の少女達もそれに続いて外に向かう。

 

「もぉ~、落ち着き無さ過ぎ!!」

 

若干怒りながらタビノも後に続き辿り着いたのは3つのゲストハウスが並ぶ場所、その内の【火精霊の間】が燃え上がる中にエマは飛び込みエマは目撃した。

 

無数の少女達をモデルにした人形が天井から垂らされたロープに括り付けられている。そんな中でただ1つ、否、ただ1人人形ではない少女、遠野ハンナが吊り下げられていた。

 

エマは必死にハンナに手を伸ばすが燃え上がる炎とアリサに阻まれそこに辿り着けない、病に犯されている状況なら尚更だ。

 

少女達はラウンジに集められゴクチョーが【魔女裁判】の開廷と捜査する様に通達しエマ達は捜査に踏み切ろうとする。

 

「エマちゃんは寝てて」

 

しかしそこでタビノがエマにそう言い無理矢理ベットに押し込む。

 

「で、でも、ハンナちゃんを殺した犯人を見つけないと」

 

「私がやるよ」

 

「え?」

 

思ってもいなかった言葉に少女達も思わずタビノを見る。

 

「エマちゃんが良くならないとメルルちゃんに甘味作ってもらえないし、エマちゃんが良くなるには安静にしてる必要があるし、でもエマちゃんはハンナちゃんを殺した犯人を見つけないと納得しないし、なら私がやるよ、甘味食べられなくて良い加減イライラしてた所だし」

 

タビノはそう言うとエマの体に毛布を掛ける。

 

「だから【裁判】までゆっくりしてて、ね」

 

タビノはそう言うと調査に向かった。

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