エマをベットに押し込んだ後、タビノは様々な場所に向かい証拠や怪しい所を調べ始める。
最初に来たのはやはりゲストハウスの並ぶ前の道、特に【火精霊の間】の外周は詳しく調べる。
「火元は多分ここか」
【火精霊の間】の外壁の1角に特に黒く焦げた跡を見つけタビノは写真を撮る。他に目欲しい物は無いかと探しているとアリサがやってくる。
「あ、アリサちゃん、何か見つけた?」
「いや、これと言った物は何も…………強いて言えばうちらの足元のこれだろ」
そう言って指差すアリサの指を追うとそこには赤い染みがあった。
「何だろこれ?染料?」
タビノは念の為その染料を写真に撮り続いて火災と死体のあった【火精霊の間】の中に入る、そこにはマーゴがいた。
「あら、タビノちゃん」
「やっほ~マーゴちゃん、経過はどう?」
「特に何も」
マーゴは首を横に振りそう言いタビノは「そっか」とだけ言い証拠探しを始める。
「何故なの?」
すると背後からマーゴのそんな言葉が聞こえタビノは1度振り返り首を傾げる。
「何故って?」
「殺人事件ももう3件目、今まで欠片も興味を示さなかった貴女が何故今になってやる気になったの?」
「エマちゃんが治らないとメルルちゃんが甘味を作ってくれないから」
「甘味?」
「うん、ちょっと前にメルルちゃんと取引したの、材料を渡す代わりに私に甘味を提供するって、でもエマちゃんが風邪を引いたり今回の殺人事件だったりでのらりくらりと躱され続けて私の甘味欲はもう限界フルマックスなの、だからサクッと犯人見つけて私は甘味パーティーと行きたいわけ、分かった?」
「ええ、取り敢えずは分かったわ、それにしても何だか変ね」
「変って?」
マーゴの言葉にタビノはそう尋ねる。
「怪しまれたくないから皆の前では言わなかったのだけれど、私昨夜もここに来ていたのよ」
「え?昨夜って外出禁止って事だよね?懲罰房に送られなかったの?」
「ええ、その方法を見つけたのよ、もう馬鹿正直に規定の時間に牢屋に戻っているのは貴女位のものよ?」
「ふ~ん、皆悪い子だね、それで?何でここに来たの?」
「ちょっととある本を見つけてね、そこに書かれている魔法の儀式を試していたの、その時に看守がやってきて鍵を掛けようとしていてね、危うく閉じ込められる所だったわ、そして私達は看守が鍵を掛けた所を間違いなく見ている」
「ふ~ん、つまり【密室殺人】って奴だ」
「ええそうね、それじゃあ私は他の所を探しに行くから、甘味の為に頑張ってね」
「うん、そっちも何か見つけたら教えてね〜」
2人はそう言って別れタビノは様々な場所を探し証拠になるかも分からない様な物も写真を撮りつつ裁判の時を迎えた。