【裁判所】のそれぞれの証言台に立つ。
「それでは、【魔女裁判】開廷です」
ゴクチョーが開廷を宣言しタビノは息を吐く、他の少女達も今回はタビノがやる気なのを見て無意識に気を引き締める。
「それじゃあまずは事件の状況を整理してみましょう!!被害者は遠野ハンナさん!!ゲストハウスで発見されてますね!!」
「ええ、それについては私から説明した方が良いかしら?まだきちんと見ていない人もいるでしょうし」
シェリーの言葉にマーゴがそう言い話を始める。
「ハンナちゃんはゲストハウスで首を吊った状態で発見された、死因は間違いなく窒息死ね、状況から見て【事故】や【自殺】の線も考えられない訳じゃあ無いけれど…………」
「事故の可能性だけは無いよ」
マーゴの言葉にそう反論したのはエマだった。
「あら、それは何故?」
「ハンナちゃんの魔法は【浮遊】、もし【事故】があったとしても首が締まる前に浮けば良いんだ」
「それにどの道事故だったとしてもロープを首に掛けている時点で自殺しようとしたのは明らかだし【自殺】か【他殺】に絞って考えて良いと思うよ、個人的には【他殺】の線が濃いかな」
エマの言葉にタビノも同意し更にそこから【他殺】の可能性が高い事を主張する。
「タビノちゃん、どうして【他殺】の方が可能性が高いの?」
「決まってるでしょ、ただ首吊り自体があっただけなら【自殺】の可能性の方が高いと思うけど、今回は現場に火が放たれてる、明らかに捜査を妨害する目的でね」
「でもでも、誰かが別の目的があって火を放ったのかもしれませんよ?例えばゴクチョー達の誘導とか!!」
「それなら別にゲストハウスに放つ必要は無いでしょ、それにゴクチョー達の気を引きたいならゲストハウスじゃなく森や花畑に火を放つでしょ」
タビノの言葉にシェリーが反論するがタビノもそれに反論する。
「森と花畑…………ですか?」
「皆も知っての通り、植物は良く燃える上に燃え広がりやすい、密集してたら特にね、だからその分燃え広がるのも早くて消火に時間が掛かる。時間が掛かるって事はそれだけゴクチョー達の気を引きつけてられるって事だよ、ゲストハウス燃やすよりそっちの方がよっぽど時間稼げる。勿論放火犯がその事に気付いていなかったってのも考えられるけど、3つあるゲストハウスの内1つで【自殺】と放火が一緒に起こった、これはちょっと考え難いでしょ?勿論絶対に無いとは言わないけど」
「でも他にも例えばハンナちゃんが自分で火を放ったと言う可能性も無くはないでしょう?死体を見られたくないから、とかね」
メルルの問いにタビノはそう返すと今度はマーゴがハンナが放火した可能性を挙げる。
「火元は外にあった、わざわざ外に出て火を付けるのは変だよ、中で自殺するんだから中を燃やせば良い」
「成る程、それは確かにそうね、となれば少なくとも放火犯が居た事は確実ね」
「そしてその人は殺人犯の可能性が高いって事ですね!!」
マーゴの言葉にシェリーがそう言い他の少女達も同意する。
「つかさ〜、それなら怪しい奴いんじゃん、そこんとこ…………ちょっと話そうよ」
「放火って言ったら簡単に出来る奴いんじゃん?そいつなら火なんて付け放題っしょ?」
「テメェ!!ウチがやったって言いてぇのか!!」
「だって火を付けるのなんてお前以外考えらんねぇじゃん!!お前なら放火なんてし放題だろ、火付けて証拠隠滅でもしようとしたんだろ」
「私も火は出せるよ」
アリサを追求するココにタビノは【収納】からライター・チャッカマン・マッチと色々取り出しココに見せる。
「お、お前は1日中部屋でゴロゴロしてるだけだろ!?それに他人になんて興味無いんだからわざわざお嬢を殺す必要が無いっての」
「でも私と誰かが取引した可能性もあるよね?後は私から盗んだとか、そうじゃなくても火を付ける手段なんて幾らでもあるよ、木を擦ったり虫眼鏡で太陽の光を集めたり、ね」
そう言うタビノの目は真っ直ぐ、シェリーを見つめていた。