無心少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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目覚め

気が付くとそこは長い間使われていない様な薄汚い牢屋の中だった。

 

「……………………何処、ここ?」

 

ポリポリと頭を掻きながら周りを見回す、何度見ても自室ではなく誰がどう見ても汚い牢屋の中。

 

『どういうつもりですの!?私をこんな所に閉じ込めるなんて!!』

 

『ふざっけんな!!ぶっ殺すぞオラァ!!出せ!!』

 

他にも囚われている者が居るのか鉄格子の向こうに見える廊下の更に奥から少女と思わしき者達の声が聞こえる。

 

「うるさいな〜、とは言え確かに何で誘拐されたのかは知りたい所かも」

 

「うう~ん、何騒いでんの?…………は?誰?てか何ここ?」

 

鉄格子の前で外の様子を伺っていると室内から別の少女の声が聞こえ振り返るとそこには猫耳のヘッドホンを付けた少女がいた。

 

「えっと…………初めまして?日渡タビノです」

 

「いやそういう事じゃ…………」

 

少女が何かを言おうとした所で突如部屋に付いているモニターが光を発し画面に梟の様な生物が浮かび上がる。

 

『あ、もしもし?映像って見えてます?何分古い設備なのであちこち故障して仕方無いんですよね、詳しい説明をしたいのでラウンジに集合して下さい。監房の鍵を開けますので看守について来て下さい、抵抗とかは自由なんですが、命とか無くなっちゃうので、はい』

 

梟がそう言うとモニターが消え鉄格子が音を立てて開く。

 

鉄格子が開きいざ廊下へと足を踏み出すより前に何かの影が差しそこから2m近い細長い化け物が現れる。

 

「ヒッ!?」

 

「うおっ、ビックリした」

 

猫耳の少女が小さな悲鳴を上げる真ん前でタビノは何とも抑揚の無い驚き方で相手を迎える。

 

「いやもっと驚けし!!化け物出てきたんだぞ!?」

 

「はぁ、まぁでも、何か危害を加えられた訳じゃないし、この人?が看守なのかな?」

 

旅野の言葉に猫耳少女はため息を吐くがやはりその存在は恐ろしいのか執拗に化け物と自分の間にタビノを置いてラウンジに向かう。

 

ラウンジには数人の少女が集められており2人が入った後も何人かの少女が入ってくる。

 

(1、2、3……………………13、私入れて14、多いな)

 

ぼんやりとそんな事を思っていると少女の1人が声を上げる。

 

「皆初対面だと思うから、良かったら自己紹介していかないか?先に名乗らせてもらうよ、私の名前は蓮見レイア」

 

レイアの提案を皮切りに少女達が自己紹介をしていきタビノも自己紹介を終えると何処からか羽ばたきの音が聞こえ備えてあるテーブルにモニターに映っていた梟が止まる。

 

「あ、人が一杯…………ええ、改めまして、この牢屋敷で管理を任されているゴクチョーと申します」

 

それからゴクチョーはここが【牢屋敷】と言う施設である事とここに集められた少女達が災厄を齎す【魔女】になる可能性がある為に集められた事が説明される。

 

「間違いです。私は悪ではない」

 

凜とした声を上げたのは二階堂ヒロ、その目には絶対の自信が宿っておりゴクチョーは為息を吐く。

 

「あの、頼みます。悪者を受け入れて下さい」

 

しかしゴクチョーの説得も虚しくヒロは火かき棒を手に取り看守に襲い掛かり返り討ちにあった。

 

首と胴体が泣き別れになり誰の目から見ても命の灯が消えた事が分かった。

 

一人の人間の死に少女達が悲鳴をあげる中、タビノはぼんやりとその光景を見ていた。

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