再び始まる
私の人生を一言で表現するなら【見送り】だろうか?或いは【死】かも知れない。
私の人生は同年代の平均的な人生に比べて人の死を見る事が多かった。
小さい頃から多くの人の死を見てきた、記憶の中にある最も古い【死】は滅多に会うことも無い良く知らない親戚の男の人、周りが涙を流す中、接点が少なかった私は何故皆が泣いているのか分からなかった。
次に覚えているのは記憶にうっすらとだけある親戚の男の人、うっすらとしか覚えていないその人に私は悲しみを抱けなかった。
その次は特に接点の無かった同級生、妹はその子の妹と友達で泣いているその子を励まし同級生は亡くなったその子の顔を見て皆泣いていた。私は何故皆が泣いているのか理解出来なかった。
その次は叔母、従兄弟も妹も母も悲しみに暮れ多くの人が叔母の死を悼んだ、妹は特に叔母に愛されていたから特に酷く悲しんでいた。私は多くの人に慕われる人だったんだなと言う感想しか出てこなかった。
次に見たのは父の死、そんなに多くの人は来なかったと思う、精々が家族包みで仲良くしていた家族が差し入れを持ってきてくれた程度だ、それから私は……………………あれ?どうしたんだっけ?
最後に見たのは母方の祖父の死だ、金が無くて碌な葬式も挙げてやれなかった記憶しかない、私はその時………………終わった事だし、もうどうでも良いか
目が覚めた時、そこは長い間使われていない様な薄汚い牢屋の中だった。
「……………………何処、ここ?」
ポリポリと頭を掻きながら周りを見回す、何度見ても自室ではなく誰がどう見ても汚い牢屋の中。
喚く少女達の叫び声を聞きながらタビノは起き上がり欠伸をしながら頭を掻く。
相部屋のココも目を覚まし軽く自己紹介を終えるとモニターが映りゴクチョーが映りラウンジに集まる様に指示が出る。
牢屋の鉄格子が開きその向こうから2m近い化物が現れる。同室の沢渡ココはその姿に恐怖し怪物とココの間に自分を立たせる。
その後、その怪物の後に着いていくとラウンジらしき場所に到着しそこで暫く待っているとタビノを含め14人の少女達が集められる。
「皆初対面だし、自己紹介していこう」
そう声を上げたのは黒髪を腰辺りまで伸ばした少女。
「私の名前は二階堂ヒロ、以後よろしく」
それから少女はテキパキとした流れで少女達に自己紹介を促していく。
「次は君、自己紹介を」
そう言ってヒロはタビノを指差してくる。
「日渡タビノ、私には関わらないで良いから、と言うか関わられたくない」
その後も少女達の自己紹介が続いていき最後の少女が自己紹介を終えると何処からかゴクチョーが飛んでくると牢屋敷についてや集められた理由など色々な事を聞かされた。
それからそれぞれの監房に戻りタビノは部屋の中で漫画を読んでいると突然ココが配信を始める。
「やっほ~、沢渡ココだよ〜、あてぃしの事見えてる〜?」
「ココちゃん煩い」
「勝手に入って来るなって!!あてぃし今配信してんだから!!」
「なら同室の私に先に許可を求めるべきだと思う」
「うっせぇ!!あてぃしの部屋であてぃしが何しようとあてぃしの勝手だろ!!そもそもお前があてぃしの部屋に邪魔してんの!!居候は黙ってろ!!」
ココはそう言うとタビノを無視し配信画面に齧りつき何かを始めるが次第にその顔色が悪くなっていきゆっくりとタビノを見る。
「………………………………なに」
「な、なんでもね〜し」
ココはそう言うと配信を切りベットの中に潜った。