翌朝の食事の時間、タビノはヒロに宣言した通り用意された食事は摂らなかった。
少女達が仕方無く食べ物かも怪しい物を口にする中タビノは
「かっら揚げ♪かっら揚げ♪」
【収納】の中の材料とキッチンの調理器具を使ってキッチンでジュワジュワと高温の油が弾ける音とにんにくの香ばしい匂いが充満させ少女達に唾を飲み込ませていた。
「出来た〜!!早速1つ、アチッ!?うん!!でも上手い!!今回の奴は出来は上々だね〜」
山盛りの唐揚げの更にレタスを盛り付け傍らにはパンが置かれている。
「流石に炊飯器は無かったけどトースターはあったからパンにしたけど、パンでも中々いけるね」
目の前で消えていく料理に少女達はタビノを羨ましそうに見るがそれを求める者は1人もいなかった、昨夜ナノカからタビノの危険性を聞いたヒロがタビノ以外の少女にタビノの危険性を口伝したからだ。
「ふ~、美味しかった、ごちそうさまでした」
タビノは唐揚げを完食し腹を擦っているとヒロが立ち上がり全員の連絡先交換を申し出る。
タビノは興味無かったものの何かと便利かと思い交換しておく事にする。
全員と連絡先を交換し終えると突如食堂の外から絶句が聞こえヒロ達が走っていく。
タビノも何だ何だと野次馬根性で見に行くと廊下で看守が暴れておりその姿に少女達は恐怖を抱いていた。
「もう止めなさい!!これ以上は許しませんよ!!」
そこにゴクチョーの声が響き看守の動きが止まるかと思われた、しかし看守は一切動きを止める事無く声のした方に鎌を振り下ろす。
「きゃあああああああああああああああああ!?」
すると声が変わりそこには鎌で切り裂かれ血を噴き出す血塗れになったマーゴが倒れていた。
突然の事態に少女達は錯乱する中メルルが慌ててマーゴに【治癒】の魔法を使うが中々傷が塞がらない。
「あ~あ、ありゃあちょっと厳しいかもね」
「そんな!!きっとメルルちゃんが治してくれるよ!!」
そんな光景にタビノはそう言いエマが反論する。
「だと良いけど、助けるか死ぬかは五分五分って所じゃないかな?にしてもなんで突然看守が暴れたの?」
「そうだ!!一体何があったんだ!?」
再起動したヒロも少女達にそう尋ねるとエマがバツが悪そうに語り始めた。
「えっと、僕ら脱獄しようって話し合ってて、僕とシェリーちゃんとハンナちゃんの3人で実行を」
「実行?」
「はい、私【怪力】の魔法を持っているんです。だからその魔法を使って看守さんを気絶させて逃げようって話になったんですけど…………」
「気絶せずに返り討ちにあいそうになったって事ね、まぁ脱獄なりなんなりは好きにすれば良いと思うけど、此方に迷惑掛からない様にしてね、そっちのせいで【全員処刑】とかになったらマジで冗談じゃないから」
タビノはエマ達にそう釘を差すと眠くなり欠伸をする。
「眠…私昼寝するから起こさないでね〜」
タビノはそう言うと自分の牢屋に戻って行った。