捜査が許される中、タビノはラウンジのソファに蹲り世界から自分を隔離していた。
そこに捜査中のエマが現れタビノに声を掛ける。
「タビノちゃん、その、捜査しないの?」
エマの言葉に反応し僅かに顔を上げる。その瞳には初日の様な光が無い。
「した所で何になるって言うの?どうせ犯人はヒロちゃんで決まりでしょ」
「そんな事!!まだヒロちゃんが殺したって決まったわけじゃない!!それにヒロちゃんはそんな事しないよ!!絶対僕がヒロちゃんの無実を証明してみせる!!」
「なんでそんな風に信用出来るの?他人なんて何かあっても助けてくれないよ」
「……………………何かあったの?」
「何も…………ただ…………そう、少し疲れたの」
「疲れた?」
「……………………良い、何でも無い」
タビノはそう言うと再び顔を伏せエマはそれ以上何も言わずラウンジを後にした。
それからどれくらいの時間が流れたか、ゴクチョーから裁判所に集まる様に通達があり少女達は裁判所へと向かう。
それぞれの番号が割り振られている証言台に立ちゴクチョーからの説明を受け裁判が始まる。
そんな中でタビノは自身の証言台に座り込む。当然そんな事をすれば目立つ為他の少女達の視線を集める。
「えっと、タビノくん、だったかい?そんな所に座り込んで何処か怪我でもしたのかい?」
「ううん大丈夫、ちょっと疲れただけだから、私の事は気にしないで、裁判を進めて」
「そ、そうか、分かった、でも無理はしないでくれよ?」
レイアが心配そうにそう言いながらもタビノの意見を尊重し裁判の進行を始めるがタビノの耳には何も入って来ない。
タビノを一人残し裁判はどんどん進んで行きヒロが自身に掛けられた嫌疑をどんどん紐解いていく。
そうして少女達は話し合いを続けヒロは真犯人に辿り着いた。
「犯人は君だ【宝生マーゴ】」
ヒロのその宣言にタビノはピクリと反応し顔を上げる。
マーゴは少しの間抵抗を見せたものの度重なるヒロの正論に追い詰められ最後には犯行を認めた。
それから裁判の終了の時間まで時が流れ投票の時間となる。
投票の結果は当然全員がマーゴに投票しマーゴを処刑台に送るボタンを押す。
「はい!!ではこれより魔女の処刑を執行します」
ゴクチョーがそう言いマーゴ用の処刑台が現れマーゴはそこに括り付けられる。
無数の矢が飛来する中マーゴはメルルを殺したのは愛ゆえだと言いヒロはその言葉を否定する。
その事にトラウマを刺激されたマーゴは急速に魔女化していき無数の矢が刺さる頃には完全に魔女になっていた。
そんな姿を見ていたタビノは笑顔を浮かべていた。
「やれやれ、無事に終わって良かったですね、また殺人事件が起きたら【魔女裁判】を行います。これにて閉廷とします」
ゴクチョーがそう言い少女達は裁判所から解放される。
初めて起きた殺人事件に少女達は失意に沈み1日が終わった。