初めての裁判から数日後、少女達は少なからずショックを受け幾ばくか暗い雰囲気の中、タビノは打って変わり元気を取り戻していた。朝から自分の為の朝食を作り食べ食べ終えると自分の牢屋の独房のベットに飛び込み昼寝をする。
マーゴの処刑の後から目に見えて元気を取り戻したタビノはそんな日々を送り続けそんなタビノに少女達はあまり好感を持てなかった。
つい先日もエマ・ハンナ・シェリーの3人がタビノとこんな口論になっていた。
『人が死んでるんだよ?なのにタビノちゃんは悲しくないの?』
『無い、だって私関係無いもん、それに、マーゴちゃんは死んでくれて良かったと思うよ、私怖かったもん、マーゴちゃんの面倒を見させられそうで、何時面倒見てくれって言われるかビクビクしてた』
『貴女、そんな事考えてやがりましたの!?助け合いの精神と言うものを持っていませんの!?』
『………………………………助け合い?私が困ってた時は誰も助けてくれなかったよ、妹が熱を出して病院に行くお金も無い、身内も他人もそんな私達に手を差し伸べてくれなかった、なのに私には手を差し伸べろって?そんなの都合の良い奴隷じゃん、ハンナちゃんは私に奴隷になれって言うの?』
『わ、私はそんなつもりは…………ただ』
『ただ何よ?助け合うのが当然?助け合いの精神?そんなのはさぁ、誰か人を助けた実績持ってきてから言えよ!!』
『ピッ!!』
『や、止めてタビノちゃん!!』
『それはちょっとやり過ぎだと思いますぅ〜』
その光景を見ていたエマとシェリー、そしてたまたま通り掛かったヒロがタビノがハンナの胸ぐらを掴んで怒鳴りつけた所で介入し事なきを得たがヒロは3人が軽率にタビノに関わった事を咎めついでにナノカから教えてもらったタビノの危険性を周知させる事でそれ以降誰かがタビノに関わることは無かった。
同時にココを問い詰めた少女達は地下施設と倉庫を見つけたのだが解放された倉庫の中身はあえなくタビノの【収納】の中に収まり今やちょっと棚の多いただの空き家となっている。
そんな殺伐としたある日の朝食時、レイアが話がしたいのでラウンジに集まって欲しいと少女達に呼びかける。
食事が終わりタビノも含め全ての少女達が集まる。
「んで、話って何するん?」
「レイアちゃん、何か逃げ出す方法を思い付いたの?」
未だに牢屋敷から出たい少女達は少しばかりの期待の目でレイアを見る。
「ああいや、期待させてすまない、脱出に関してはまだ何も」
しかしレイアのその言葉に少女達の希望はまたたく間に霧散する。
「だったら、何を話し合おうと言うの?」
「これ以上殺人事件を起こさない為の対策についてだよ」
「君には何か妙案があるのか?」
ナノカの言葉にレイアがそう言い更にそこにヒロが質問を投げ掛けると良くぞ聞いてくれたと言わんばかりに声を上げる。
「ああ、私達の結束を固める為に【舞台】をやろうと思うんだ!!皆で1つの目標に向かって進めば結束は強まる!!どうだろう!?」
レイアがそう言うと同時に場が静まり返り興味を失ったタビノがラウンジから出ていった。