無心少女ノ魔女裁判   作:寝心地

38 / 40
終わらない事件

ノアの処刑の翌日、その朝食後、少女達はシェリーの呼び掛けで娯楽室に集まっていた、当然その中にはタビノもいるのだがタビノは映画が映るスクリーンの前でミリアに膝枕されながら映画を見ていた。

 

ミリアも気恥ずかしく思いながらも約束だからと律儀にタビノの頭を撫でている。

 

しかしそんな2人とは対照的に他の少女達の雰囲気は暗くシェリーもその事を指摘するが他の少女達はとても明るく振る舞える余裕は無かった。

 

「それでシェリーくん、我々を集めた理由はなんだい?」

 

「今日は、皆さんと遊ぼうと思いまして!!私達はストレスで魔女化が進むんですし、楽しく遊ぶのが一番!!もっと元気良く行きましょう!!」

 

レイアの問いにシェリーが元気良くそう言いその言葉に一理あると少女達は散々遊び倒す。

 

最初は腕相撲から始まり鬼ごっこにかくれんぼ、果てはタビノも巻き込みタビノの持っているゲーム機や漫画を読む等囚われている事も忘れて遊び倒した。タビノも夢に見た強力プレーや対戦プレー、漫画雑談に心躍らせた。尚ミリアの膝からタビノの頭が離れる事は無かった。

 

その翌日は前日とは逆に非常に静かでまったりとした時間が流れた。

 

その翌日から多少慌ただしくなり、エマが体調を崩しタビノ以外の少女達が医務室に駆け付ける。

 

その中でミリアがタビノから入手した市販薬をエマに飲ませその日は終わる。

 

翌日、薬のおかげもあってかエマは翌日には歩ける程度には回復しタビノ以外の少女達はどこかへ向かったヒロの後を追った。最初は拒絶していたヒロだったが少女達の説得に根負けし共に【水精霊の間】の地下にある地下室を調べに向かった。

 

それからどれくらい時間が経った頃だったか、1人ゲームに興じていたタビノのスマホから通知音が鳴りタビノがスマホを確認する。

 

『はぁ~、痛ましい殺人事件が起きてしまいました。皆さんラウンジに集合して下さい』

 

ゴクチョーの相変わらずな物言いにタビノはうんざりしながらもラウンジに向かう。

 

「あれ?これだけ?」

 

そこには顔面蒼白なヒロ、シェリー、ハンナ、ミリア、アリサそしてタビノを入れた6人しか居なかった。

 

「もしかして今回の被害者は2人?」

 

「うん、エマちゃんとレイアちゃんが、その、地下室のエレベーターで」

 

タビノの質問にミリアが答えるとゴクチョーが現れる。

 

「また殺人事件が起きてしまいましたね、それも2人も、今夜、【魔女裁判】を開廷します。今いる囚人の中から必ず殺人犯を特定して下さい、取り敢えずその前に事前投票を済ませてしまいましょう」

 

ゴクチョーがそう言うと投票はあっという間に終わりヒロの拘束が決定する。

 

「それじゃあ他の皆さんは捜査を開始して下さい、よろしくお願いします〜」

 

ゴクチョーはそう言い終わるとさっさと飛び去って行き看守に連れて行かれるヒロの瞳には光が無かった。

 

「タビノちゃん、今回もおじさんに協力してくれる?」

 

「うん、良いよ」

 

「本当!?ありがとう!!おじさん何でもするから」

 

「必要無いよ」

 

「え?」

 

タビノから思ってもいなかった言葉にミリアは思わず声を上げる。

 

「今までの殺人事件は必ず殺した理由みたいな物があった。だから被害者も決まって1人、でも2人も殺したなら今回の殺人事件には多分そんな物ない、魔女化が進んで殺したいから殺してる、そんな危険な人物が居る場所で安心して昼寝なんて出来ないしね」

 

タビノはそう言って調査に向かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。