それから更に時間が経ち牢屋敷生活4日目、タビノは完全に引きこもり生活を送っておりその日の自由時間も【収納】の中に入れていた漫画本を読んでいた。
「……………………ゆで卵が食べたい、でもな〜夕飯後だし…………まぁ良いや2〜3個なら大丈夫でしょ」
不意にそんな事を思い自分の牢屋を出ると食堂に向かいその奥に付いているキッチンに向かう。
(やっぱり調理器具はあるのに食材が1つもない、何処かに隠してるな、設備は……普通のガスコンロか、まぁこれなら大丈夫か)
タビノは適当な鍋に水を満たし【収納】の中に入れておいた卵を取り出し2〜3個鍋の中に放り込み火を付ける。
20分鍋に火を通して熱湯を捨て再び鍋に水を張り20分待つと水を捨てる。
卵を取るとトントンとテーブルに叩き殻に罅を入れ慎重に殻を剥いていく。
剝かれたゆで卵を手に自室に戻るとそれらを食べながら漫画の続きを読む。
その翌日、スマホの通知音に意識を覚醒させたタビノはいつの間にか寝落ちしていた様で顔を覆うっている漫画本を避け時間と通知を確認する。
そこにはゴクチョーからのメッセージで殺人事件が起きたのでラウンジに集まる様にと書かれていた。
指示通りに集まるとそこには既に全員揃っておりタビノの入室と同時にゴクチョーも姿を表す。
「ハァ、殺人事件起きちゃいましたね、今夜【魔女裁判】を開廷します。今居る囚人の中から必ず犯人を特定してください。その者は【魔女】として処刑するので」
それからゴクチョーは簡単な説明をした後その場を去っていった。
「ふぁ~、んじゃ」
「タビノちゃん何処に?」
いの一番に動いたのは以外にもタビノだった、彼女はあくびを1つし何処かへ向かおうと入口の扉に手を掛ける。その姿に思わずエマは声を掛ける。
「何処って自室に帰るだけだけど、眠いからもう一眠りする」
「そんな、人が死んでるんだよ!?」
タビノの余りの物言いにエマは思わず語気を強めそう言うがタビノには刺さっていなかった。
「うん、死んだね……………………え?だから何?」
「ノアちゃんの為にも犯人を見つけようよ」
「でも私あの子の事良く知らないし、良く知らない人の為に動きたくないっていうか〜、はっきり言って面倒臭いし気分じゃない」
「貴女、人の情と言う物はありませんの!?ノアさんが死んでエマさんがこんなに必死になって訴え掛けてるのに!!」
タビノのあんまりな物言いにハンナまでも感情をむき出しにし怒りを顕にする。
「はっきり言って良い?面倒くさいし知らない、そういうの」
「「ッ!?」」
「人の情?必死さ?いや知らないし、お友達ごっこがしたいならそっちでやりなよ、私自分の事にしか興味無いの、部屋でゴロゴロしながらゲームしたりお菓子食ったり出来ればそれで良いのよ、【魔女裁判】に出るのだけでもめんどいのにやらなくて良い事までやりたくないっての」
タビノはそう言うと今度こそ部屋を出ていった。
「何という人ですの!!人が1人亡くなっているというのに、人の命を軽々しく見るあの方が犯人に違いありませんわ」
「それはどうかしら?彼女は自分の事にしか興味が無いと言っていたわ、だから恐らくノアちゃんを殺す動機が無いしそんな事をするメリットも無い、私は彼女は白だと思うわ」
そんな話をしつつ、兎に角調査を開始しようと言う事になり少女達もラウンジを後にした。
その後、【魔女裁判】が始まるまでタビノは本当に自分の牢屋の中でゴロゴロしていた。