無心少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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残された者

ハンナの処刑とそれによりシェリーが道連れになって数日、今回の事件は流石にヒロも応えた様で自身の牢屋の中で奇声を上げている。

 

アリサとミリアも意気消沈し最早少女達の間に会話は殆ど無い、そんな中でタビノは相変わらずのぐうたら生活を満喫しているが最早それを咎める気力はヒロにはない。

 

その翌日、食事の時間になってもタビノ以外の少女が現れず変に思ったタビノは食事を終え3人を呼びに行く事にする。

 

「ねぇ〜、ご飯の時間終わっちゃうよ?2人とも見てないでヒロちゃん起こしてあげな……よ」

 

そこには天井から吊るされるヒロの死体があった。

 

「…………………………そっか、ヒロちゃんも荷物降ろしたんだ」

 

「違うよ、ヒロちゃんは背負いに行ったんだ」

 

自然とタビノの口から出た言葉にミリアが否定を示す。

 

「何を?」

 

「おじさん達の未来」

 

ドクンとタビノは心臓が脈打つのを感じる。再びヒロの方を見ればプラプラと体が揺れている。

 

そこにゴクチョーがやって来て【魔女裁判】を開廷すると言うが3人は断った、ミリアとアリサは目の前でヒロの自殺を見届けたしタビノは面倒臭かったから。

 

ゴクチョーも死因も犯人も分かっているならやる必要はないと何処かに飛び去って行きヒロの死体は看守によって地下室に運ばれた。

 

それから更に日にちが経ちタビノはまたミリアの膝で映画でも見ようとミリアを探していた、しかし部屋にも娯楽室にも食堂にも居らずタビノは何処に行ったのかと首を傾げながら牢屋敷中を探し回る。電話を掛けるが応答も無い。

 

「そう言えばアリサちゃんも居ないな…………」

 

そこでアリサすらも居ない事に気付きついでに探す事にする。此方にも電話を掛けるがやはり応答は無い。

 

その後も探し続け牢屋敷の中には居らず外に出て探しているとゲストハウスが目に止まり何の気なしに入ってみるとそこにはアリサとミリアが椅子に座っていた。

 

「やっと見つけた、電話したんだから出てよ〜、映画みたいからまた膝貸して〜」

 

そう言いながらミリアの肩に触れるとミリアの体がゆっくりと動きやがて地面に倒れた。

 

「………………………………はい?」

 

疑問符を浮かべるタビノが思わず1步後退るとカランと音が鳴り足元を見るとそこには空の瓶があった。

 

良く見ればアリサの手にも握られておりテーブルの上には手紙が置いてあった。

 

タビノちゃんへ

本当はきちんと話すつもりだったんだけどどうしても言い出せなくて手紙を残す事にしました。

タビノちゃんはそんな事無いだろうけどおじさんとアリサちゃんはこの牢屋敷での生活に耐えられなくてもう魔女化が限界まで来ていました。

でもタビノちゃんに迷惑をかけたくなくておじさんとアリサちゃんはトレデキムを飲んで自殺する事にしました、そうすればタビノちゃんが処刑される事も無いしタビノちゃんを殺したくなる事も無いだろうから

ごめんね

 

手紙の内容はそんな事が書いてありタビノは手紙をソッと置いた。

 

ゴクチョーが現れ魔女裁判をどうするか尋ねてくるがタビノは2人の死を自殺にすると言いゴクチョーも魔女裁判を行わなかった。

 

看守が2人の死体を地下室に運び込もうとするのを延期して貰いタビノはミリアの死体を娯楽室に運び込みその膝の上に頭を乗せ映画を見た。

 

それからタビノは牢屋敷の規律に従いながら生活を行い1人ひっそりと誰にも知られず死んでいった。

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