スマホから通知音が鳴り少女達は裁判所に集められる。
そこには台座と各番号が振られた証言台がありゴクチョーが【魔女裁判】のルールを説明する。
1時間の議論の中で犯人を探し出し投票によって魔女を決め処刑すると言う流れらしい。
それから少女達はそれぞれの番号の証言台に立ち話し合いが始まる。
(早く終わらないかな〜)
しかしタビノは既に話し合いをするつもりが無く少女達の話し合いを話半分に聞き流し【収納】の中に入れてあった漫画本を取り出す。
それからどれ位の時間が流れたか、アリサから声が掛かる。
「おい、なに漫画読んでんだよ、ていうかどっから出した」
「……………………え?私?何?犯人見つかったの?」
「その為の話し合いをしてるんですわ!!やる気はなくても話くらいちゃんと聞いておきなさい!!」
「ま、まぁまぁ、今は皆のアリバイを確認してる所だよ、タビノちゃんは昨日の夜の自由時間何してたの?」
怒るハンナをミリアが宥めつつノアの死亡推定時刻のタビノのアリバイを確認する。
「えっと…………昨日は確か夜ご飯食べた後に自室で漫画読んでて……あ、急にゆで卵食べたくなったから食堂にゆで卵作りに行ってゆで卵食べながら漫画読んでたらいつの間にか寝落ちしてた」
「それって証明出来ます?」
「え〜、別に誰にも会わなかったしな〜、同室のココちゃんも配信の為に部屋に居なかったし」
「待ってちょうだい日渡タビノ、つまり貴女は1度城ヶ崎ノアの牢屋の前を通ったということよね?その時城ヶ崎ノアはまだ生きていたかしら?」
「知らない、興味無いもん」
ナノカの問いにタビノはそう返し一瞬静寂が支配する。
「でもまぁ多分ソイツの言ってる事はマジだと思うよ」
ココがそう声を上げ皆の視線が自然とココに集まる。
「あてぃしが部屋に戻った時ソイツ呑気に寝息立ててたし、後床に白い粒が落ちてたから塩でも振ったんだろ」
「まぁね〜、ゆで卵はやっぱり塩じゃなきゃ、最近はマヨもありだと思ってるけど」
「んな事はどうでも良い、つまりソイツにもアリバイはあるって事でいいのか?」
「まぁ他の人みたいに証明してくれる証人は誰も居ませんが彼女の性格等を加味しても【犯人の可能性は低い】で良いんじゃないでしょうか?」
「うん、確実な証拠では無いけど一応考えに入れておこう」
「ねぇそろそろ牢屋に戻りたいんだけど、クリアしたいゲームも残ってるしさ〜、他にアリバイ無い人とか居ないの?」
タビノの言葉に少女達はそれぞれのアリバイを確認していく。
「えっと…………他にアリバイが無い人と言えば…………」
ミリアがそう言うと同時に少女達の視線が自然と1箇所に集まる。
まだアリバイを話していない蓮見レイアへと。
「レイアちゃん」
「待ってくれ皆、私は殺していないよ」
「じゃあ貴女のアリバイを証明してみせて、日渡タビノの様に暫定でも構わないわ」
「えっと、その時は確か…………そうそう、お腹が空いて食堂に行っていたかな?」
「嘘、私食堂でゆで卵作ってたけど人は来なかったもん、なんで嘘つくのかな?」
「クッ……………だ、だが私がやったと言う証拠にはならないし私がやったと言う他の証拠も無い、それに私は少なくとも前後に【3人で配信をしていた】と言う証拠がある、君とは違ってね。相対的に見てどちらが怪しいかは明白だと思うが?」
その言葉にタビノはピクリと反応しため息を1つ付く。
「じゃあ何故嘘を着くのか教えて欲しいね、やましいことが無いなら本当の事を言えば良い、それとも何か本当の事が言えない理由でもあるの?例えばその配信の直前に城ヶ崎……………………何だっけ?まぁ良いや、兎に角その人を殺したとか」
レイアの言葉にタビノは気怠げにそう言いレイアを見る。
「そういう君こそ随分饒舌になったじゃないか、何か探られたくない事でもあるんじゃないかい?例えば君の証言の時間に【ノア君を殺した】とか」
「ノア…………ああ確かそんな名前だったね、でも私はね、私に害が無いなら誰がどうなろうとどんな事をしようとどうでもいいの、でも貴女は明らかに私に罪を擦り付けようとしている、なら貴女は私にとって害だ、だったら叩き潰す」