レイアが天使像の中に消え悲痛な叫びだけが響き渡る。その声は痛みに耐える叫び声にも獣の様な唸り声にも聞こえた。
「はい、無事に魔女の【なれはて】になりましたので、彼女は永遠の牢獄に閉じ込めます」
ゴクチョーがそう言うと天使像は地下に消えていく。
「やれやれ、無事に終わって良かったですね、また殺人事件が起きれば【魔女裁判】を開廷します。お疲れ様でした〜」
ゴクチョーがそう言い解散の雰囲気になりタビノも立ち上がった時、パァン!!と破裂音が響きゴクチョーの死体が落ちて来る。
「この茶番を何時まで続けるつもり?私達の中に居るんでしょう?このデスゲームの黒幕が」
そう言って銃から硝煙を上げる銃を構える黒部ナノカがいた。
「ナノカちゃん、一体何を」
エマがナノカにそう問い掛ける。
「この馬鹿げた殺人ゲームを仕組んでいる黒幕が私達の中にいる」
そう断言しナノカが目を鋭くし少女達を見る。
「私達が魔女になっていくのを誘導し、近くで見て楽しんでいる奴がいる。もう誰かは予測は付いてる。大人しく出てきたら?」
ナノカのその言葉は少女達に少なからず同様し互いを見回す。当然少女達は自分じゃないと声を上げる中でハンナがナノカに当然の疑問をぶつける。
「ちょっとお待ちなさい!!何故貴女はそんな事を知って嫌がるんですの?そっちのほうがよっぽど怪しいですわよ!!」
その言葉にナノカはため息を吐き答える。
「これに関しては信じて貰うしか無いけれど、私の魔法は【幻視】なの」
「幻視?」
「その人自身や想いの詰まった物に触れると、対象の過去や未来が映像として視える時がある。この銃もそれで見つけた、全部で6発、1日1発弾が再生する魔法の銃よ、ただ、私の魔法は完璧じゃない、触れたら絶対視えるわけじゃないし好きな様に視える訳でも無い、だから今まで情報を集めていた、そして見たの、少女のフリをする人物を」
ナノカはそう言うと銃口を佐伯ミリアに向ける。
「ッ!!」
「貴方は【佐伯ミリア】の体を奪いここにいるんでしょう?」
そう言ってナノカはミリアの過去を語り出す。
ミリアと体を交換する【入れ替わり】の魔法を使用した男の話を。
「ち、違うよ?おじさんは本物の佐伯ミリアだよ?」
ミリアの言葉は信じられる事も無く自然とミリアから距離を取る。
「黒幕は私達を弄んで苦しめて全員を異形の魔女にする事を目的としている。唯一ここで大人のあなたなんでしょう?」
「ねぇ~」
緊迫の空気の中タビノが声を上げ少女達はタビノを見る。
「そろそろ戻って良い?もう良い加減寝たい」
「いいえ、それは無理よ」
「なんで?」
「私は貴女の事も疑っているから」
そう言うとナノカは銃口をタビノに向ける。
「他の子達は色々な方法でその過去を見て白と判断した、そして佐伯ミリアが1番怪しいとも、でも黒幕が1人とは限らない、後は貴女の身の潔白を証明してくれれば私は貴女を放っておく」
「良いよ、その代わりその銃私に頂戴?面白そうだから」
「…………無理ね、私の目的の為にこれは必要な物なの、私の目的が達成された後でいいならあげるわ」
「じゃあそっちも諦めて、私先払いは信用しないの、初対面なら特に、それじゃあね〜」
「動かないで」
そう言ってその場を去ろうとするタビノにナノカは銃口を突き付け停止を強要する。
タビノはその指示に従い足を止めナノカは銃口を突き付けたままタビノに触るべく接近する。
「あ、そうそう、ある漫画キャラが言ってたんだけどさ、【銃は脅しの道具じゃ無い】らしいよ」
そう言うとタビノは銃口に近い部分を掴みナノカの側に勢い良く倒す。思わぬ反撃にナノカは反応しきれず銃身に頭をぶつけ思わず痛みを訴える部分に触れてしまい銃を手放す。
「おお〜、これ本当に効果あるんだ、漫画とか映画の中だけだと思ってた、これ貰うね、銃口突きつけられた迷惑料って事で」
タビノはそう言うと魔法の銃を【収納】の中に収め痛みに悶えるナノカを放ったらかし欠伸をしながら自分の牢屋に戻って行った。
その後、他の少女達も何故か復活したゴクチョーに促され自分の牢屋に戻り眠りに付いた。