妖怪バスター村上 〜御三家侵攻編〜   作:黒影時空

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第19話「妖刀村正」

 小包の中から現れたのは、鞘(さや)に収まっているにもかかわらず、部屋の温度を一段下げるほどの冷徹な霊気を放つ一振りの刀だった。 妖怪学園の校長の座として刺さっていた、道具の妖怪『ヤドリガミ』の最高峰——銘刀『正大』である。 「……どうして妖怪はヤドリガミの力を利用しなかったんですか?」  村上はバインダーを小脇に抱え、メガネの位置を正しながら素直な疑問を投げかけた。 ドラゴンは愛嬌のある白いゆるキャラのような身体を揺らし、もっともらしく頷いて答える。 「ヤドリガミは人間の道具が所以である以上、その力を最大限扱えるのは人間だからな、そして刀となるとその出力は底知れない霊力を引き出す……つまり、軽い気持ちで握ればその人間はヤドリガミに乗っ取られる……そういうタイプの妖怪なんだよ」  その言葉を聞いた瞬間、白沢の表情が一変した。 「村上様! 絶対にいけません!」  白沢は素早く村上の前に立ちふさがり、必死の面持ちで制止する。 「もし貴方が正大に精神を乗っ取られてしまえば、これまでやってきた卓越した論理的思考力と、相手の心理を根底から打ち砕く圧倒的な発言力……いわば『言霊』と化している貴方最大の武器が完全に失われてしまいます! それは酒呑様を失った我々にとって取り返しのつかない致命的な損失になりますよ…」  白沢の懸念は極めて正当だった。村上の最大の強みは、身も蓋もないマジレスと現実主義による「認知の否定」にある。ヤドリガミの狂気に呑まれてただの辻斬り妖怪と化してしまえば、百物語の描く破滅のシナリオに対抗する手段は失われてしまう。 だが、村上の瞳に怯えのの色は一切なかった。 「白沢さん。定量的リスク評価としては正しい」  村上はバインダーのページを静かにめくった。 「だが、暴力とプライドがすべての暴走族グループ『二百四拾族』と対峙する以上、口先だけのプレゼンでは足元を見られる。古参組織の百鬼夜行を傘下に収め、妖怪学園校長の名刀という巨大なアセットを身に帯びる……これ以上のブランド価値(ハッタリ)はない。乗っ取られるリスクなど、契約とロジックで制御するまでだ」 「村上様……っ」 「それに……」  村上の声が、微かに低くなった。 「酒呑童子さんが命を懸けて遺した時間を、俺のチキンプレイで無駄にするわけにはいかないんだ」  村上は一切の迷いなく手を伸ばし、妖刀『正大』の柄(つか)を力強く握りしめた。 ——ズガァンッ!! 瞬間、激しい霊気の嵐が室内に吹き荒れた! 刀身からあふれ出た数百年分の怨念と呪詛が、村上の肉体を経由してその脳内へと直接流れ込んでいく。 『クハハハハ! 愚かな人間め! 吾が身体を握ったからには、その肉体も、精神も、全て吾が喰らい尽くして——』  村上の精神世界の中で、妖刀『正大』の意志である禍々しい古代の刀神が歓喜の声を上げた。 しかし——村上はその眼前に、バインダーを叩きつけるようにして冷たく言い放った。 「うるさいですね。静かにしてください」 『な、何だと……!?』 「まず第一に、あなたの所有権移動に伴う減価償却費およびメンテナンスコストについてです。あなたは数百年間、学園の床に刺さったまま放置されていたため、刃こぼれや錆(さび)による経年劣化が著しい。実質的な資産価値は著しく低下しています」 『吾は妖怪学園の象徴! 稀代の名刀ぞ!? 恐怖せよ、平伏せよ!!』 「感情論は不要です。第二に、あなたが俺の精神を乗っ取るということは、俺が現在抱えている酒呑組の再建、百鬼夜行の労務管理、退魔師協会との交渉、そして『件』による世界改変の阻止という超高負荷な労働タスクを全てあなたが引き継ぐことを意味します」 『ひ、引き継ぐ……? 吾が労働を……!?』 「ええ。確定申告の書類作成から、妖怪数千匹の有給手当の計算まで、すべてあなたがやる覚悟はおありですか? 経営権を奪うとはそういうことです」 『ま、待て……吾はただ、人間の肉体を奪って暴れたいだけで……』 「はい、業務適性ゼロですね。では、あなたにできる現実的な選択肢は一つだけです。俺の管理下に入る『専属アセット』として大人しく鞘に収まり、俺のプレゼンの説得力を高める装飾品として従事すること。嫌なら今すぐこの場で俺の論理によって認知を解体し、ただの古い鉄くずとして廃棄処分にします……というか、貴方本気じゃないことは分かってるので、さっさと力貸してください」 『ひえっ……!? 降参! 降参するから精神を破壊するようなマジレスをやめてくれぇ!!』  数百年もの間、数多の剣士を狂わせてきた恐怖のヤドリガミ『正大』が、村上の圧倒的なロジカルハラスメントと身も蓋もない現実突きつけによって、わずか十秒足らずで完全服従させられた。 ——バシィンッ!! 現実世界で、爆発的な光と霊気が収束していく。 白沢とドラゴンが目を見開くなか、煙の奥から一人の青年が歩み出てきた。 黒いスーツを身に纏い、いつもの学生服とバインダーを保持したまま——だが、その腰には威風堂々とした妖刀『正大』が固く収められている。  村上の全身からは、人間の冷徹な論理と、ヤドリガミ最高峰の神気とが完璧に融合した、異様なまでの「威厳」と「霊威」が溢れ出していた。 「な……なんという霊気……! 人間でありながら、ヤドリガミを完全に支配し、己の力として従えている……!」  白沢が震える声で呟く。 「へっ……マジで乗りこなしやがった。言葉だけで名刀の自我を叩き折った、校長も人が悪いなぁ……まあ、刀だけど」  ドラゴンも呆れたように、だが感服したように微笑んだ。 村上はカチリと、腰の『正大』の柄に手を添え、静かに空を見た。 ヤドリガミという異界の力を通し、彼はただの高校生でも、ただの退魔師でもない、新たなる妖怪の概念へと昇華していた。 村上という人間と、正大という刀が合わさって……。 新世代・村正がここに立つ。 源家、牛若丸がかつて旧・御三家でありながら人の道を進んだのとは逆で……人が、妖怪に成った。「少し、寄り道をしてから行ってもいいかな」  刀を腰に差して……今の時代なら銃刀法がどうとか言われるだろうが、だからこそ人の迷惑にならない範囲で用意して、あの場所に行く。 —— 村上が行きたかった場所、それは京都。 首塚大明神という神社だ……酒呑童子にゆかりのある場所であり、封印が知られる前はここで源頼光に敗れて首がここに祀られていたという。 本当なら、酒呑童子に手を惹かれてここに案内されたかったのかもしれない……この場所はただ亡骸が眠っていたとそういうだけでもない。 ……一説によれば、源家に敗北した後の酒呑童子は人を愛するようになり、首から上の病だけでも苦しみから解放したいと病を退ける存在として祀られていたこともあるらしい。 村上の知っている彼女は病気まっしぐらみたいな形だったが、それでもあの人は……。「酒呑さん……多分、俺はこれかもずっと後悔するよ、俺が人を信じられなかったから、妖怪のことも信じきれなくて答えを濁して、こんな形になった」「そしてこのままずっと解決せずに後悔し続けると思う……それに、多分俺が妖怪になれば対等とかそういうことじゃ……ないのかな」 神社で語りかけても返事が返ってくることはない、もう会えないというのはそういうことだ。 彼女がそこにいたという痕跡はあの角しかない、それを自分に託してきたのも何らかの強い意味があっただろうし、それが一体なんだったのかを考えるのも野暮というものだろう。 ここから去って、挑みにいけば二度とここに来れなくなるのかもしれない。「ありがとう、俺のことを想ってくれて」 自分に初めて向けられた異性の好意、それを肯定するにはあまりにも遅すぎた。 しかし伝えたかった……その為に遠路はるばる、ここまで来た。 その姿を後ろで見ていた酒呑組の天狐は……村正となり、人も妖怪も超えて最後にやりたいことをやった村上の姿に何も言えなくて……泣いた……。—— そして、それから少しして……妖怪の世界、ここまで全てあちこちを攻めて、進んで、壊して、旧・御三家をストイックに探していた二百四拾族の方は……?「八尺様、我々に挑みに来た奴がいました」「誰だ……?」「人間です、酒呑組で見た覚えがある者と……それ以前にも、退魔師のそばにいたり、数々の妖怪を封印してきたと言う声も」「一人……?それが一人で来たのか?」「いや……今調べてみたら、百鬼夜行がいつの間にか酒呑組と合併されて……それだけじゃない、妖怪学園も酒呑組に対して併合すると!正大が何故かあの男の腰に……!!」「……妖刀を構え、あの狸を丸め込んだ……それだけ本気でうちに攻めに来たのか、こちらも手中に収めるつもりか……」「八尺様……どうなさるつもりで?」 村上が近づいてくるのを感じて、八尺様もすっと立ち上がった。 パンクロックなジャケットもマスクも外し、白い帽子を被ってワンピースを着直す。 黒い髪のロングがまるで周囲を指し示す絨毯のように縦に広がり、足を進めていく。「今宵はおれも、正装で行く。」 相手は一人、ならこちらも一人。 八尺様はありのままのよく知られた姿で扉を開けようとしたその時……扉から殺気を感じパンチを叩き込むと、ドアが破壊されて目の前に既に村上が……。「……人から妖怪に転化したか、名は?」「この姿だと……村正らしいです、妖怪になったと言ってもこの刀を持っているだけでさほど変わらないです」「旧・御三家を全て回収する前にうちを狙ってくるとは……根性だけは評価する、源家の例のはどうした?」「酒呑さんが破壊しました」「……は?破壊した?」 この言葉に八尺様も言葉を失う、旧・御三家は3つ揃って初めて膨大な霊力を与えることになるが……向こうからすればこの条件が二度と成立しなくなったに等しい。 それだけではない。「退魔師学校にあった山本五郎左衛門も俺が退魔師達を誘導して壊滅させました、残っているのは紅甲飴教皇院破道閻魔参拾弐聖……俺の大事な知り合いだけです」「ほう……ほうほう、退魔師どもが急に日和ったのはそういうことか、よもや貴様、退魔師達の霊力は山本五郎左衛門の力を変換してエネルギーに利用していたことは知らん口だな?これを考えていたのは例のぬらりひょんだからな」 退魔師学校で山本五郎左衛門の出来事以来、突然退魔師の動きがなくなったことはただの警戒ではなかった……自分はあの時、とてつもない選択をしていたらしい。 いや、もしかすれば……そもそもがぬらりひょんが仕組んで、いいところで起爆されるはずだった大きな罠をここで起爆したに過ぎないのか。 何にしても退魔師という存在はまだ、人間には早すぎる代物だったのか。「それで最後に残った妖怪に対抗できる人間がお前だけか、面白いな」「面白くもなんともないよ……俺はここを越えないと、紅院君のところに行けない、今回ばかりはこういう手を使わないと、解決しそうにないのが嫌で仕方ないんだ」「弁えろ現代人、腰に据えたそれは玩具ではないぞ」 「知っている、俺が今やる事は人間の倫理観では許されない事だ、それでも俺は俺の我儘の為に人間を辞める、俺は妖刀・村正だ」 「人を辞めるのか?今更後悔しても人間だった頃には戻れぬのに?」 「問題ない、人としての俺を気にしている事なんて何もない」「いいだろう……改めて自己紹介、つってもこちとら『名無し』、田舎道で歩歩歩と鳴けば誰もが振り向く、性別無し年齢無し、我が姿は人が名付けた形なき虚像、人間はおれをこう呼ぶ……『八尺』!」「おれは人に名を与えられた者!其方は人の名を捨てた者!タイマンの時だ!!」  八尺様の巨躯から解き放たれた圧倒的な圧迫感が、廊下の空気そのものを押し潰す。 2メートルを超える身長、白い帽子とワンピース。本来ならばネットの怪談都市伝説として恐怖の対象とされる姿だが、目の前に立つその存在は、紛れもない『一個の怪異』としての生々しい威厳を放っていた。 「どうして貴方はそんな伝承も伝わってないのに、喧嘩を売って歩くのですか?」  村上は刀を指で引いて押し上げ、淡々とした声で問いかけた。  八尺様という存在——数百年の歴史を持つ酒呑童子やぬらりひょんと異なり、その名はつい数十年前、人間のネット掲示板という浅い泡沫の文化の中で生まれた『急造の都市伝説』に過ぎない。本来ならば伝統も格式もない、認知の基盤が極めて脆い存在のはずだった。 八尺様は帽子を目深にかぶり直し、不気味で低い声音を漏らした。 「……ぽ……ぽ……ぽ……」  その異様な笑い声が空間を震わせる。そして、静かに答えた。 「——現世で広めたかったんだろうと考えた、今のおれは、人間が嫌いだから」  人間の身勝手な好奇心、面白半分に書き込まれた恐怖の物語、そして飽きれば忘れて捨て去る軽薄さ。そうした人間の気まぐれによって生まれ落ち、勝手に『恐ろしい怪異』の枠組みから外れた娯楽に押し込められた存在。それが八尺様の根底にある虚無と怒りだった。 「そうか、そういう意味では今の俺も同じだよ」  村上の口元に、自嘲めいた冷たい笑みが浮かんだ。 自分もまた、勝手なシステムの都合、歴史の理不尽、そして『件』という一頭の妖怪の身勝手な未来改変によって、大切な居場所も、信じるべき日常も奪われた。人間としての倫理や常識を守り続けても、そこに救いなどなかった。 「——交渉の余地はないことは、これで理解したか?」 「おれと其方は、言葉ではなく力で決着をつけないと話にならない」  ——ドガァンッ!! 八尺様の一撃が叩きつけられた。風切り音どころではない、音速を超えた拳が村上の頬を掠め、背後の壁を跡形もなく吹き飛ばす。 並の人間どころか未熟な退魔師ですら衝撃波だけで肉体が砕け散る暴力。だが、村上は一歩も引かなかった。 カチリ、と腰の妖刀『正大』の柄に手をかける。 人間としての論理(ロジック)と、ヤドリガミ最高峰の霊気(アイデンティティ)が完全に同調する。人を超越し、妖怪を超えた概念——『村正』の力が覚醒する。 「だが、これが俺の武器でもあるので……八尺様。あなたの存在構造について、身も蓋もない現実を突きつけます」「お前の得意とする言霊か……その刀がおれに届く間だけでも聞いてやろう」  村上の瞳が、冷徹な光を放った。 「あなた方『二百四拾族』および都市伝説系怪異の最大の脆弱性は、認知のライフサイクル(賞味期限)の短さにあります。人間の検索トレンドやまとめサイトの更新が止まれば、あなたの存在基盤は即座に赤字化し、消滅のリスクに晒される!」 「な……ッ!」 「だが! あなたは人間に消費されるだけの『都市伝説』であることを拒絶し、己の力でこの怪異の世界に居場所を叩き叩き直した! 伝統に胡坐をかく古参の妖怪どもよりも、よほど泥臭く、必死に生きてきた組織だ!」  村上は刀を抜かない。鞘に収めたままの『正大』を、圧倒的な踏み込みとともに八尺様の懐へ滑り込ませた! 「だからこそ——俺の経営方針(グループ構想)に、あなたのその圧倒的な暴力とハングリー精神が必要なんだ!!」  ——ガァァァンッ!!! 鞘に入った妖刀が、八尺様の胸元へ一撃を叩き込む。 ヤドリガミの莫大な霊気と、村上の「相手の存在価値を正当に評価しつつ構造的欠陥を叩き潰す」言霊の衝撃が、八尺様の巨体を打ち倒した。 廊下に激しい衝撃波が駆け抜け、静寂が戻る。 八尺様は崩れ落ち、壁に背を預けながら、天井を仰いだ。白い帽子が深く目元を覆う。 「……ぽ……ぽ……ふふ、あはははは!」  八尺様は声を上げて笑った。その笑い声には、先ほどまでの不気味さはなく、どこかすがすがしい響きがあった。 「都市伝説の賞味期限……ハングリー精神、か。おれを人間の用語で言う『まとめサイトのPV数』ではなく、一個の勢力として正当に査定しやがったのは……人間でも、妖怪でも、其方が初めてだ、狸爺に口論で勝つだけはあるな……で、何がしたい?おれが一言言えば奴も従うだろう、その刀もあるしな……」 「評価は定量的かつ公正に行うのが俺の主義ですので」  村上は眼鏡の、バインダーを取り出した。「これで……『酒呑組』『百鬼夜行』『妖怪学園』、そして『二百四拾族』。百物語以外の妖怪派閥すべての買収・アライアンス構築が完了した」  壊れた扉の奥から、白沢、ドラゴン、八岐大蛇、そして二百四拾族の幹部たちが息をのんでその光景を見つめていた。 ただの一人の人間だった高校生が、腰に一振りの妖刀を携え、言葉と論理と覚悟だけで、数百年間誰も成し遂げられなかった『妖怪界の全土統一(ホールディングス化)』を完遂してしまったのだ。 「……恐れ入りました、村上様、あの時は生け好かない人間と思っていたが……まさか、本当に人間が妖怪の統一をしてしまうとは」  白沢が深く首を垂れる。「へっ……マジで全派閥を傘下に収めやがった。これなら『件』の未来改変だろうが何だろうが、力づくで認知を差し押さえられるぜ」  ドラゴンもニヤリと笑う。 八尺様はゆっくりと立ち上がり、ワンピースの裾を払うと、村上に向かって手を差し出した。 「いいだろう、『村正』。おれたち二百四拾族も、其方の傘下に加わる。おれを消費し、切り捨てようとするこの身勝手な世界と『件』のシナリオ……叩き潰してやろうじゃないか」 「ありがとうございます。では、労働協約書と労務環境改善案の書類をお渡ししますので、後ほど確認してください」 「最後まで身も蓋もない奴だな其方は……!」  八尺様が呆れたように笑う。 人から始まり、喜劇としても、洒落にならないほど怖い話としても、どちらに転ぶか誰にも分からなかった物語。 だが、人を辞め『村正』となった村上の手には今、理念市どころか日本全国の妖怪を束ねる圧倒的な『組織力』が握られていた。 村上は静かに窓の外、遠く空の彼方を見つめる。 失踪した紅院、歴史の裏で嘲笑う『件』、そして世界を書き換えようとする絶対的な理不尽。 「待っていろよ、紅院君」  瞳に、冷徹で熾烈な決意の炎を宿しながら、村上は潰された拳を固く握りしめた。 「身も蓋もない現実を叩きつけて……必ず、お前を連れ戻す」 

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