俺だけ使える成長システムで湘北を全国制覇に導きたい 作:should
中学3年生の夏の大会が終わった。
結果としては、十分に満足できるものだったと思う。
チームとしてもそれなりの結果を残せたし、俺自身もこれまでの練習の成果を発揮できた。
以前なら、味方にパスを出してチャンスを作ることがプレーの中心だった。
しかし、今大会では自分でシュートを打つ場面も増えた。ドリブルからのプルアップ、フリーになった瞬間のジャンプシュート、ゴールへ切り込んでのレイアップ。練習してきた技術を、少しずつ試合の中で使えるようになってきた。
もちろん、すべてが思いどおりにいったわけではない。
シュートの調子には波があるし、フィニッシュでも相手の守備に対応しきれない場面があった。それでも、自分で得点を狙えるようになったことは大きい。
俺が得点を狙えば、相手はパスだけを警戒するわけにはいかなくなる。
その結果、味方へのパスも通りやすくなった。
プレイメイクと得点力は、別々に存在する能力ではない。自分で得点を奪えるようになれば、相手の守備を動かし、味方のチャンスを増やすことにもつながる。
この数か月で、そのことを実感できた。
ただ、夏の大会を終えた今、次に取り組むべき課題もはっきりしている。
オフェンスの技術は、ある程度まで形になってきた。
ここから先もシュートやフィニッシュを磨き続ける必要はあるが、以前のように、それだけを最優先にする段階ではなくなってきた。
そろそろ次の能力を本格的に伸ばしていくべきだろう。
俺は育成画面を開いた。
【ステータス:中学3年生・夏】
■フィニッシュ
クローズショット:85
ドライビングレイアップ:82
ドライビングダンク:25
スタンディングダンク:25
ポストコントロール:70
■シューティング
ミドルレンジ:82
スリーポイント:80
フリースロー:84
■プレイメイク
パス精度:885
ボールハンドル:86
ボール保持スピード:86
シュートとフィニッシュは、以前と比べればかなり成長した。
プレイメイクに関しても、これまで重点的に鍛えてきた分、俺の強みとして十分に機能している。
もちろん、まだ完璧ではない。シュートの安定性も、フィニッシュの使い分けも、さらに磨いていく必要がある。
それでも、今後の練習では別の能力にも力を割ける。
そして、もう一つ。
俺は最近、自分の体に変化が起きていることに気づいていた。
身長が伸び始めている。
夏休み時点で165㎝まで伸びている。
ようやく身長の伸びが始まった。
原作開始時点でどこまで伸びるかわからないが、最低でも170cmは超えそうだ。
これまでも少しずつ成長してきたが、ここにきて以前よりも変化がはっきりしてきた。
最終的には身長は198cmになるはずだ。
その体格を手に入れることができれば、プレイメイクやシュートだけでなく、フィジカル面でも大きな武器を持てるはずだ。
ただし、身長が高くなるだけで強い選手になれるわけではない。
体格を生かすための筋力がなければ、接触のある場面で押し負けてしまう。動きが鈍ければ、せっかくの身長も守備では弱点になりかねない。
大きな体を自在に動かし、攻守の両面で生かせるようにする必要がある。
そこで、これからはフィジカルのトレーニングにも本格的に取り組むことにした。
まず鍛えたいのは、筋力とパワー。
相手との接触に耐えるための体幹や下半身の強さ。ドライブで加速するための力。ジャンプや着地を安定させるための身体操作。
単純に筋肉を増やすだけではなく、バスケットボールの動きに結びつく能力を伸ばしていきたい。
さらに、スピードやアジリティも重要になる。
身長が伸びても、切り返しや方向転換が鈍くなってしまっては意味がない。大きな体を素早く動かし、相手の動きに反応できるようにする。
そのためには、筋力トレーニングだけでなく、フットワークや動作の反復も欠かせない。
いわゆるベンチプレスのような筋トレはまだせずに、バスケットを行う中で事前についた筋肉で、最大限スピードや瞬発力を出せるように、筋力と神経を鍛えていくイメージだ。
そして、フィジカルと並んで重点的に鍛えたいのがディフェンスだ。
これまでの俺は、味方を生かすゲームメイクと、自分で得点を取るためのオフェンスを中心に成長してきた。
ここからは、ディフェンスをのばしていく。
相手のドライブを止めるためのフットワーク。簡単に抜かれないためのポジショニング。相手の動きを予測し、パスコースを読む判断力。
こうした技術を身につけ、守備でもチームに貢献できる選手を目指す。
身長が伸びていけば、守備でカバーできる範囲も広がる。リーチを生かしてシュートにプレッシャーをかけたり、パスコースを塞いだりすることもできるだろう。
ただし、それも正しい位置取りや判断があってこそだ。
身長だけに頼らず、足を動かし、相手の動きを読み、味方と連携して守る。個人の守備力だけでなく、チームディフェンスの理解も深めていきたい。
オフェンスを鍛えてきたことで、試合の中で自分が何をすべきか、少しずつ見えるようになってきた。
次は、その視野をディフェンスにも広げる番だ。
フィジカルを鍛えて体を自在に動かせるようにする。そして、その能力をディフェンスで生かせるようにする。
もちろん、シュートやフィニッシュ、プレイメイクの練習をやめるわけではない。身につけてきた技術を維持しながら、重点を置く分野を増やしていく。
得点を取れるだけでは足りない。
味方を生かし、相手を止め、リバウンドにも絡める。どんな状況でもチームに必要な役割を果たせる選手になりたい。
そのための土台を、これから作っていく。
夏の大会は終わった。
ここからは、次の成長に向けた新しい段階が始まる。