ACE COMBAT 8 〜転生した女子高生、空の英雄になる〜 作:三坂
(あっエスコン8買ってストーリークリアしましたー
いやー初めてのエスコンでしたけど楽しめて感動しましたー
ちなみに一番好きなキャラはディーラーです
その後エンデュランスから離陸したジョーカー1、および4は目標である接近中機影の反応を確かめるために雲の生い茂る空を飛行していた。
その際コープはD.D.に言われた言葉を呟くように話していた。
《D.D.は言う、あの陸地に取り残された多くの人々には生きるためにしがみつける何か。イコンみたいなものが必要なのだ》
実際そうなのかもしれない、現にシーヴの翼が誕生したのもそう言ったものがきっかけ。
《まあ確かにそうなんだろう、それが「撃墜王『シーヴの翼』。伝説の救世主》
たとえそれがどのようなカタチにになれど…
《OSINT SIGINT HUMINT どこでも構わない。その名前が1つでも多く現れることを奴は望んでいる、存在を知らしめよと》
尚コープもそれを利用するつもりらしく、いいのかと尋ねる美空に対して、いいんだとコープは返していく。
《……まあ俺もそれを利用させてもらうよ》
《…いいんですか?》
《いいんだ、俺にも個人的な事情というものがあってね》
そうこう話しているうちに目標地点が近くなってきたため、コープは操縦桿を引いて機体を上昇させる。
《目標地点が近い、上昇するぞ》
その際後ろに乗っていた美空に対して接近する旨と目を凝らすことを伝えていく。
《接近する、今は目を凝らすことだ》
《はっはい…》
上昇し、雲の上に出た瞬間、ターゲットを発見したのかコープが民間の旅客機を見つけた旨を話していき、美空も慌てて当たりを見渡して確認する。
ただ相手は知っての通り民間の旅客機、合流したとしても空母には着艦出来ないためついてこさせるのは不可能に近いが…
《民間の旅客機だ、右後ろ。見えるだろ》
《あっえっ…》
ーあっあれか…ー
《…フンッ。合流したとしてついてこれるかな?》
すると旅客機から乗客は民間人であるため攻撃しないでほしい旨の無線が飛び込んでくる。
《こちらエアイクシオン365便、乗員は民間人だ 攻撃するな》
どうやらこの旅客機は難民支援NPOの要請を受けて、混乱が続くFCUからの難民脱出支援を行っているらしい。
《本機は難民支援NPOの要請に応じ、難民の脱出を支援している…!》
もちろん相手が民間人であれば話は別、偵察任務から脱出支援に切り替えたコープは、安全な空域まで護衛する旨を民間機へと伝えていく。
《こちらFCU海軍、貴機を安全な空域までエスコートする》
《…!頼む!》
その会話を聞きながら良かった…と安堵しながらこのまま何事もなく終わってほしい…そう思っていた美空だったが、直後にそれは崩れ去ってしまう。
ーほっ…良かった…後はこのまま何事もなく終わって…ー
《ちょっと待て》
民間機の護衛に入った直後、どうやらレーダーに北から超音速で接近する2機の機影が映り込んだらしい。
《レーダーに北から接近する機影、超音速2機編隊》
コープは何か察しているようだが、何も知らない美空はそれってどういう…とアワアワした表情を浮かべていた。
《なるほど…囮に使ったか》
ーえっあっ…囮ってどういう…ー
それと同時にオープンチャンネルで無線に音楽が流れてくるのを聞きながら、コープはコスターに旅客機を連れて離脱するように指示を出していく。
ーしかもなんか音楽が…まさかこれオープンチャンネル…?それにこのタイミング……民間機からじゃ…ない…ー
《コスター、旅客機をさっさと連れて行け》
本当にいいのかと尋ねてくるが、身軽な方がいいからさっさと連れていけとコープは促していき、コスターは指示通り旅客機を連れて空域外へと離脱する。
《大丈夫?》
《身軽な方がいい、いけ》
《………了解》
コスターと旅客機が空域を離脱してから少しした頃、レーダーで確認した機影を確認したコープは巻くためにフルスロットルで急降下を開始。
もちろん美空も舌を噛まないように身構えていくのだが、音楽と共に無線が飛び込んできたことに気づく。
《見えた、さぁ連中をまくぞ》
《いつもの逃げ方だ 『シーヴの翼』。まるで老いぼれ羊のようじゃないか》
もちろんコープにも聞こえており、またアイツか…そんなことを愚痴りながら操縦しつつ美空に話しかけていく。
《またあいつか、おまけ付きの菓子の箱から出たのが3回連続欲しかったオモチャじゃなかったことあるかな?》
《おっオモチャですか…?まああるにはありますけど…》
まあ現在の状況もそれと似たようなものであり、シーヴの翼を名乗っているとあーいうおっかない奴が毎回追いかけてくるらしい。
《存在を知らしめてるとああいうおっかないのが来る》
恐らくそれだけシーヴの翼を驚異と捉えているのだよう、なのでこうしてわざわざ狙っているのだろう。
《『シーヴの翼』を狙う刺客、特命任務かそういうとこなんだろうな》
その間にもフルパワーで退避中のコープ機だが、まるで速度の差を見せつけるようにギリギリの超至近を2機が通過。
《既にフルパワーで退避中》
ーうわ…!?まるで見せつけるような速度で…ー
その際恐らく要注意の機体なのだろう、22と書かれた機体はコープにとってあまりいい思い出がない敵機のようだ。
《やつに近づければ黒い機体に『22』の番号があるはずだ、それは俺が望む番号じゃないし近づきたくもない》
一瞬だが22の番号が書かれた機体を確認した美空は、その機体から禍々しい雰囲気を感じとり、コープからの問いにはいと答える。
もちろんコープも同意見、なので振り切るために急旋回を行っていく。
ーあれか…!確かに…近づきたくないオーラかも…ー
《あんたもそうだろ?》
《ええっ…はい》
《だよな、だからこうする…!》
当然振り切るためにコープはありとあらゆる手段をとっていき、急減速で敵機をオーバーシュートさせようと試みる。
《急減速》
最初こそオーバーシュートさせることに成功したものの、相手もそれぞれの急減速で対応。再び背後についたことを確認したコープは、思わず苦笑いを浮かべていく。
《ほぉ、許してくれないか》
その後低空に逃げ込んだものの相変わらず敵機は食いついてきており、ミサイルのロックオンアラートがけたたましく鳴り響いていた。
《6時方向、食いついてきたか》
すると後ろの美空に対してミサイルが飛んできたら脇にあるフレアのスイッチを押すように指示。
その間にも既に放たれたミサイルが周囲に飛来、激しいGに耐えながら美空は見つけたフレアのスイッチに手をかけていく。
《ミサイルが飛んできたらその脇にあるフレアのスイッチを、わかるな?フレアを頼む俺は逃げるのに全力奮う》
《はっ…はい!》
ーこれか…!ー
直後間髪入れずにミサイルのロックオンアラートが鳴り響くと共にコープからミサイルが飛んできた合図の声が耳に飛び込むと共に、美空は反射的にフレアのスイッチをオン。
《回避!回避!回避!》
《…っ!》カチッ
するとフレアが展開されていき、放たれたミサイルはあらぬ方向へと飛んでいき回避に成功。
それを確認しつつコープは機体を上昇させていく。
《よし、ミサイルを回避したぞ。上昇する…!》
しかし上昇した直後に連携プレーでミサイルが飛来、なんとか回避しつつコープは流石だなーと称賛。
だがこのままではいずれジリ貧、だが自分は何もできない美空は歯がゆい思いをしながらその様子を見つめていた。
《くそっ!なかなかだな連携プレー!》
ーでもこのままじゃジリ貧…かといって私にできることは何も…ー
しばらくそんな感じで逃げの一手を取っていたコープだったが目の前の雲が晴れると1つの橋が姿を現した。
よくよく見れば橋の中央は崩壊しており、車も1台も通っていないがコープは丁度いいものがあると告げながら、敵機が迫る中機体をそちらに接近させていく。
《丁度いいものがある》
ー橋…?でもなんか崩れてるし…丁度いいものってどういう…ー
その後機体は橋のアーチ部分を通過、その際に再びミサイルアラートが鳴り響いたため美空は間髪入れずにフレアのスイッチをオン。
《まだ行くぞ》
外れたミサイルは真横の橋部分に命中し、回避に再び成功したコープはミサイルや機銃弾の雨に晒されながらも右へと左へと崩壊した橋を利用し逃げ続ける。
《よし、いいぞ》
《食いつけ、逃がすな》
その後橋のアーチをくぐり抜けた直後にオーバーシュート、機体を急減速させると行き過ぎた敵機が真横を通過。
そのまま橋の尖った部分にヒットすると一瞬バランスを崩して自滅しかけてしまう。
《オーバーシュート、1機自滅》
しかしその直後背後から飛来したミサイルが自滅した敵機に命中、これには流石の美空もえっ…という表情になる。
だが一瞬目の前が爆発で見えなくなったタイミングを利用した22の機体が目の前に出てくるとありえないような機動で機体の向きを変えつつミサイルを発射。
《約束の地に向かうがいい》
これには流石のコープもお手上げだったらしく、放たれたミサイルは機体の真正面で爆発、その衝撃か美空は意識が遠のいてしまうのであった。
《流石だな 影22》
《やば…!?このままじゃ…》
ドゴォォォ
ー俺には、まだ心残りがあるんだがな…ー
何処からともなく聞こえてくるコープの独り言、それと同時に道に飛び込む警告音ですぐに意識を取り戻した美空だったが、機体は制御を失い回転しつつ海へと落下。
ーっは!?そうだ…!確か被弾して…ってやばい落ちてる!?ー
しかしこうなってしまっては後の祭りのようなもの、機体は火を吹きながらもそのまま海中へと没するように墜落していく。
ー脱出…っていやこのタイミングで逃げても海に叩きつけられて…ー
ー全てを失おうとしてるわれわれに残るのはいつもこの海の水だけだー
しかし幸いにも意識が保っている美空は、機体が海深くまで落下するまでに脱出しようと慌てて海の中でベルトを切り離し、身体を浮かせるとそのままコープを助けようと操縦席へと近づいていく。
ー青黒い孤独……、世界の全てから切り離されていく…ー
ー海水が冷たい…でもそんな呑気なこと言ってる場合じゃない…!コープさんも助けないと…ー
だが海の中ということもあって思うように掴めない美空はなんとか掴もうと何度も試みていく…が、三回目にしてようやく手に掴んだのは彼のドックタグ。
ーいや、まだあんたがいたか…ー
ー取れない…このっ!このっ…!っよし!って違うこれドックタグだ!?ー
それと同時にまるで自分だけ生きて帰れと言わんばりに機体から突き放された美空は、そのまま海面へと上昇していくように浮かび上がっていくのであった。
ーえっちょ…なんか勝手に機体から…コープさんが…!コープさんが…!ー
ー浮かべ…そして生きて帰れ…ー
ーってやばいこっちも息が…あーもう…!ひとまず海面に上がらないと…!ー
その後最初拾ってもらったヘリに拾い上げられて、再びエンデュランスへと1人戻ってきた美空は、操縦許可が降りる精密検査を受けていた。
結局コープの身元がわかるものはこのドックタグだけ…検査を受けながら彼女はそんなことを思う。
ー…結局コープさんの身元がわかるものはこのドックタグだけ……助けられなかったな…ー
その近くでは軍医のサントスが副長のジェシカに対して検査の結果を説明しており、それを聞いた彼女は美空に対しての飛行許可を下した。
「検査の結果、脳波は正常の範囲内」
「オーケー、飛行を許可する」
ゆっくりと起き上がる彼女に対してジェシカは今後の配置についてやコールサインの説明を行っていく。
…まあ実質コープの後釜みたいなものであり、それを聞いた美空は自分みたいなパイロットで大丈夫なのだろうか…と眉を細めながら話に耳を傾ける。
「今後の配置はジョーカー隊1番機、コールサインはコープが使っていたものを引き継いで使うこと」
ー…私がコープさんの後釜…、本当に大丈夫なのかな…ー
ちなみにコープ中佐の戦死は最高機密らしく、決められたもの以外の口外はしては駄目とのことらしい。
「コープ中佐の戦死は最高機密、情報資格A-5以上の軍関係者を除いて口外は絶対に禁止」
そのかわりにユージアの陸地を思い浮かべるようにジェシカは命じていく。
「今ははるかユージアの陸地を思い浮かべなさい、あそこにはまだ地獄の底の沼を舐めながら生き延びている人たちがいる。彼らの存在を常に思い浮かべるように」
もちろんコープの後釜ということは「シーヴの翼」も引き継ぐということであり、それを聞いた美空は思わず驚いた声を上げる。
「レックス、これからは貴方が『シーブの翼』」
「わっ私がですか!?いやっそんな…」
しかしジェシカは聞く耳を持たず、残されたものたちの希望をつなぎ留めるためにシーヴの翼を存続させることを美空に命令していく。
「彼らの希望をつなぎ留めるために『シーヴの翼』を存在させ続けることを命令する」
するとノック音と共に後ろのドアが開き、コープと飛び立つ前に話しかけてきたネクタイ男(D.D.)がジェシカと入れ違う形で入ってくる。
「ちわっす、お元気かな」
彼曰くジェシカが言いたかったのは、どんな戦闘からも絶対に生きて帰ってこいとのこと。
「彼女はこう言いたかったのさ、どんな戦闘からも絶対に生きて帰ってこいと」
実際コープの撃墜数も偽りの情報だったように、美空がシーヴの翼となってもD.D.がいくらでも撃墜数を作ってくれるそうだ。
「撃墜数なんて情報はいくらでも作り出すさ、コープのがそうだったように」
その後彼女の隣に腰掛けながらシーヴの翼マークとレックスと英語で書かれた新しいヘルメットをD.D.は手渡していき、受け取った美空は本当に自分がこの戦争を生き残れるのだろうか…そんなことを思いながらヘルメットをマジマジと見つめていくのであった。
「さあ 今 この瞬間から君がこの戦争最大の撃墜王だ」
「……」
ー本当に…自分がコープさんの後釜として生き残れるのだろうか…この戦争に…ー