ポケットモンスター ―君と目指す頂― 作:あああああ
オーキド博士のラッタとの初めてのポケモンバトルを終えた夜、サトシはベッドの上で一つのことを考えていた。
勝てたことはもちろん嬉しかったし、でんきショック、でんこうせっか、ほっぺすりすり、エレキボールという四つの技を、初めて動いて反撃してくる相手に通用させられたことにも手応えを感じている。
けれど、何度思い返しても一番強く記憶に残っているのは、勝負を決めたエレキボールではなかった。
ラッタのでんこうせっかを受け、ピカチュウが地面へ転がった時のことだ。
あの瞬間、サトシは思わず駆け寄ろうとした。
だが、立ち上がったピカチュウから伝わってきた。
――まだやれる。
人間の言葉が聞こえたわけではない。
それでも、痛みと一緒に伝わってきた戦意を、サトシは確かに感じ取っていた。
そのおかげでサトシは足を止め、ピカチュウの意思を信じて戦いを続けることができた。
その日の夜にはセレナとも話し、通話を終えたあと、旅立つまでにやれることを全部やろうとピカチュウと決めた。
技を磨く。
ポケモンについてもっと学ぶ。
バトルを経験する。
自分自身も鍛える。
そして――波導を、旅立ちの日までに完全に使いこなせるようになる。
あの夜に決めたことを、サトシは翌日からすぐに実行へ移した。
◇
初めてのバトルから数日。
サトシとピカチュウは新しい技を増やすのではなく、ラッタ戦で見つかった課題を一つずつ練習していた。
でんきショックは動く的への命中率を上げ、でんこうせっかは急な方向転換を繰り返す。ほっぺすりすりは接近してから発動するまでの時間を縮め、エレキボールは疲れている状態でも形を崩さず作れるようにする。
ラッタとの戦いでは、技を覚えているだけでは勝てないことを身をもって知った。
だからこそ、覚えた技を本当に自分たちのものにしていく。
ただ、その日の朝だけはいつもの練習道具を持たず、サトシはピカチュウへ声をかけた。
「ピカチュウ、今日は森に行こう」
朝食の最後の一口を食べていたピカチュウが、椅子の上で顔を上げる。
「ピカ?」
「今日は技の練習じゃなくて、俺の練習をしたいんだ」
「ピカ?」
サトシは自分の胸へ手を当てた。
「この前のバトルでさ、お前がラッタのでんこうせっかを受けた時、俺、お前がまだ戦いたいって思ってるのが分かったんだ」
ピカチュウが瞬きをする。
「あれ、多分波導だと思う」
「ピカ……」
「今までもお前の気持ちがなんとなく分かることはあったけど、あの時は今までよりずっとはっきりしてた。だったら、ちゃんと練習すればもっとできるようになるかもしれない」
そこでようやく意味を理解したらしく、ピカチュウの耳がぴんと立った。
「ピカ!」
「そう。今日は波導の特訓!」
サトシが笑うと、ピカチュウは椅子から飛び降り、そのままいつものように肩へ乗った。
進化した直後は「重くなった」と何度も文句を言っていたものの、最近ではサトシの方もすっかり慣れている。
「それじゃ母さん、行ってきます!」
「お昼までには一度帰ってくるのよ!」
「分かってる!」
「ピカチュウ!」
ハナコに見送られ、二人は家を出た。
◇
向かったのは、以前から野生ポケモンの観察や波導の練習に使ってきた森だった。
ピチューだった頃のピカチュウと初めて出会い、ガルーラの親子を何度も観察した場所でもある。
あの頃のサトシは、目を閉じて近くにいるポケモンを感じ取るだけでも苦労していた。
それでも訓練を続け、ピチューとのかくれんぼでは、周囲にいる他のポケモンの気配から相棒だけを区別できるようになった。さらにピチューがピカチュウへ進化した頃には、受け取るだけではなく、自分から簡単な感情を送り返す練習まで始めている。
そしてラッタとのバトルでは、戦っている最中にピカチュウの強い意思を感じ取れた。
だったら次に伸ばすべきものは何か。
サトシはすでに決めていた。
「今日はもっと遠くまで探してみよう」
「ピカ?」
「今までは近くにいる相手を見つける練習が中心だっただろ? 今度は波導を感じ取れる範囲そのものを広げたいんだ」
旅が始まれば、森や山、洞窟など様々な場所を進むことになる。
離れた場所にいるポケモンを見つけられれば、危険を避けることにも、誰かを探すことにも使える。
それに、サトシが目標としているのは「少し波導を感じられる」程度ではない。
旅立つまでに、自分の力として完全に使いこなす。
そのためには感情を読み取るだけでは足りなかった。
「よし、始めよう」
大きな木の根元へ座り、目を閉じる。
最初の頃のように、無理やり何かを見つけようとはしない。
呼吸を整え、森の音を受け入れながら、視覚や聴覚とは別の感覚へ意識を向けていく。
葉が擦れる音。
風が頬を撫でる感覚。
遠くから聞こえるポケモンの鳴き声。
そして、それらとはまったく違う生命の気配が、暗闇の中へ少しずつ浮かび上がってくる。
近くの枝に一匹。
草むらに二匹。
さらに少し離れた場所にもいる。
ここまでは以前からできる。
問題は、その先だった。
「……っ」
意識を外へ広げようとした瞬間、先ほどまで明確だった気配まで曖昧になってしまう。
サトシは目を開けた。
「やっぱり難しいな」
「ピカ?」
「近くなら分かるんだけど、遠くまで一気に探そうとすると、近くにいるポケモンまで分からなくなる」
ピカチュウが目の前へ座る。
「もう一回」
今度はやり方を変える。
一気に範囲を広げるのではなく、近くの生命を一つずつ感じ取り、その輪郭を失わないようにしながら、ゆっくり意識を外側へ伸ばしていった。
すると先ほどより少しだけ遠くまで感覚が続く。
「……いた」
小さく呟く。
右前方。
今までなら届かなかった距離に、何かがいる。
一匹ではない。
複数。
何のポケモンなのかまでは分からないものの、生命の気配そのものは確かに感じ取れた。
サトシは目を開け、その方向を指差した。
「あっちに何匹かいると思う」
「ピカ!」
「確認しに行こう」
二人で森を進み、しばらく歩いたところで木々の隙間から数匹のポッポが姿を現した。
地面を歩きながら餌を探している。
「当たった……!」
声を抑えながら拳を握ると、ピカチュウも嬉しそうに跳ねた。
距離までは正確に分からなかった。
ポッポだということも、実際に見るまで判別できなかった。
それでも今までより遠くにいる生命を、自分の意思で探し当てた。
確かな一歩だった。
「よし。次はもうちょっと遠くまで――」
そう言いかけた時だった。
突然、サトシの意識へ強い感情が流れ込んできた。
「……え?」
足が止まる。
「ピカ?」
穏やかに餌を探しているポッポたちとは違う。
不安。
焦り。
恐怖。
そして――痛み。
その感覚を受け取った瞬間、サトシの頭にラッタ戦が蘇った。
あの時も、倒れたピカチュウから痛みと戦意が同時に伝わってきた。
けれど今感じているものに、戦おうとする意思はない。
助けを求めている。
「ピカチュウ」
「ピカ?」
「何かいる」
サトシは再び目を閉じた。
今度は範囲を広げる必要すらない。
強い感情そのものを辿っていく。
森の奥。
それほど遠くない。
「こっち!」
走り出したサトシを、ピカチュウがすぐに追いかけた。
◇
枝を避け、草をかき分けながら進むにつれて、感じ取れる感情が強くなっていく。
怖い。
痛い。
逃げたい。
けれど動けない。
言葉ではない。
それでも、何を訴えているのかは十分に分かった。
「もう少し先だ!」
「ピカ!」
森を抜けた先で、サトシはようやくその正体を見つけた。
「ポッポ……!」
一匹のポッポが地面へ倒れている。
片方の翼を痛めているらしく、足には何本もの蔓が絡みついていた。抜け出そうと何度も暴れたのか、周囲の草も大きく荒れている。
「大丈夫!?」
サトシが近づこうとした瞬間、ポッポが激しく身体を動かした。
「ポ、ポッポ!」
「待って!」
すぐに足を止める。
怖がっている。
このまま近づけば、さらに暴れて翼の怪我を悪化させるかもしれない。
「捕まえに来たんじゃないよ。助けたいだけだから」
当然、言葉だけで伝わるとは限らない。
その時、サトシはピカチュウが進化した頃に試していた訓練を思い出した。
相手の波導を受け取るだけではなく、自分の気持ちを送り返す。
あの頃は、届いたような気がする程度だった。
それなら今、もう一度試してみる。
「大丈夫」
サトシはその場へしゃがみ、ゆっくり呼吸を整えた。
怖がらなくていい。
傷つけない。
助けたい。
その思いを一つにまとめ、目の前のポッポへ向けて押しつけるのではなく、そっと差し出すように意識する。
胸の奥から何かが伸びていくような感覚があった。
「ポッ……?」
暴れていたポッポの動きが少し弱くなる。
「大丈夫だから」
もう一度。
今度は言葉ではなく、自分がポッポの足へ絡んだ蔓を外し、自由にするところを思い浮かべながら気持ちを送ってみる。
すると、先ほどまで必死に逃げようとしていたポッポがサトシを見つめたまま動かなくなった。
警戒が消えたわけではない。
怖さもまだ伝わってくる。
けれど、その中へほんの少しだけ別の感情が混ざった。
――信じてもいいのか。
そんな迷いだった。
「……伝わってる」
サトシ自身が驚いていた。
「ピカ」
隣にいたピカチュウが静かに頷く。
「行ってくる。ピカチュウはそこで待ってて」
「ピカ」
ゆっくり近づき、足へ絡んでいる蔓を確認する。
無理に引っ張れば傷つける可能性があるため、持ってきていた小さな道具を使い、一つずつ慎重に切っていった。
「もう少しだからな」
「ポッ……」
最後の蔓が外れる。
だが翼を痛めているため、ポッポは立ち上がっても飛べそうにない。
「研究所に連れていこう。博士なら診てくれるから」
抱き上げようとして、サトシは一度手を止めた。
「触るよ」
今度は自分がポッポを優しく抱き上げる姿を思い描きながら、安心してほしいという気持ちを送る。
ポッポは逃げなかった。
サトシは傷ついた翼へ触れないよう注意しながら、そっとその身体を抱き上げた。
「よし。帰ろう、ピカチュウ」
「ピカ!」
◇
「骨に異常はなさそうじゃ」
研究所へ戻ると、オーキド博士はすぐにポッポの状態を診てくれた。
「翼を強く捻ったようじゃが、しばらく休ませればまた飛べるようになるじゃろう」
「よかった……」
サトシは大きく息を吐いた。
治療を受けたポッポは用意された場所で身体を休め、ピカチュウもその近くに座って静かに見守っている。
「それにしても、よく見つけたのう」
博士に尋ねられ、サトシは森で起きたことを説明した。
遠くにいたポッポたちを波導で感じ取れたこと。
その直後、別の場所から強い不安と痛みが伝わってきたこと。
そして怪我をしていたポッポへ、自分の意思を伝えようとしたこと。
話を聞き終えたオーキド博士は、少し考え込んだ。
「なるほど。ラッタとのバトルでピカチュウの意思を感じ取ったことが、今回の訓練を始めたきっかけというわけじゃな」
「うん。あの時、俺が勝手に『もう戦えない』って決めてたら、ピカチュウの気持ちを無視してたと思うんだ」
サトシは眠っているポッポを見る。
「だから、もっとちゃんと分かるようになりたい。ピカチュウだけじゃなくて、他のポケモンが何を感じてるのかも」
「よい考えじゃ。しかし、感じ取れたと思ったことを何でも正しいと決めつけてはいかんぞ」
「分かってる」
サトシは頷いた。
「今日のポッポだって、俺の波導が伝わったから大人しくなったのか、声とか動きで敵じゃないって判断したのか、まだ分からないし」
「うむ。その慎重さは忘れんことじゃ」
博士の言葉に、サトシはもう一度頷いた。
以前なら、そもそも自分に起きていることすら分からなかった。
サマーキャンプでセレナを探した時には、強い感情が突然流れ込んできただけだった。
ピチューと出会った頃には、感じ取ったものが本当に相手の気持ちなのか自信がなかった。
それが今では、自分から生命を探し、強い感情を辿り、さらに自分の意思まで送り返せる可能性が見えている。
まだ完成には遠い。
それでも確実に前へ進んでいた。
◇
数日後。
怪我をしていたポッポは、研究所の庭で翼を広げていた。
サトシとピカチュウが少し離れたところから見守る中、何度か羽ばたいたあと、その身体がふわりと地面から浮き上がる。
「飛んだ!」
「ピカ!」
最初は低い。
それでも少しずつ高度を上げ、やがて研究所の上を一周すると、再び庭へ降りてきた。
問題はなさそうだった。
ポッポはそのままサトシの前まで歩いてくる。
「もう大丈夫そうだな」
「ポッポ」
しゃがんだサトシを見つめる。
すると胸の奥へ、柔らかな感情が触れた。
安心。
喜び。
そして、温かな何か。
サトシはそれを勝手に「感謝」と決めつけることはしなかった。
ただ、少なくとも目の前のポッポが今は怯えていないことだけは分かる。
「元気でな」
「ポッポ!」
翼を広げると、そのまま空へ舞い上がった。
森の方角へ小さくなっていく姿を、サトシとピカチュウは見えなくなるまで見送った。
「ピカ」
隣から声がする。
サトシが振り向くと、ピカチュウがこちらを見ていた。
その瞬間、何か言葉にする前に感情が触れてくる。
嬉しい。
サトシも同じだった。
だから今度は、自分からその気持ちを返してみる。
――俺も嬉しい。
ピカチュウの耳がぴくりと動いた。
「ピカ?」
「助けられてよかったな」
「ピカ!」
今度は二人同時に笑った。
◇
その日から、波導の訓練方法を少し変えた。
ただ生命を探すだけではなく、ピカチュウに森の中へ隠れてもらい、周囲にいる他のポケモンの中から相棒だけを見つける。そこまでは以前から行っていた訓練だが、見つけた後は声を使わず、簡単な意思を送る練習を追加した。
最初に試したのは「こっちへ来て」だった。
サトシが集中すると、木の陰にいたピカチュウの耳が動き、少し迷ったあとこちらへ歩いてくる。
「来た!」
「ピカ?」
偶然かもしれない。
だから何度も試した。
来て。
待って。
右。
左。
単純なものから始める。
もちろん全部成功するわけではなく、「右」と伝えたつもりなのにピカチュウが左へ走り、二人で顔を見合わせて首を傾げることもあった。
それでも繰り返しているうちに、サトシは一つのことに気づいた。
波導は言葉ではない。
「右」という単語そのものを伝えようとするより、ピカチュウが右へ動く姿を頭の中で思い描いた方が伝わりやすい。
止まってほしいなら、その場で立ち止まる姿を思い描く。
こちらへ来てほしいなら、自分のところまで走ってくる姿を思い浮かべる。
そうすると成功する回数が少しずつ増えていった。
そして、その訓練を続けるうちにサトシの頭へ浮かんだのは――やはりラッタとのバトルだった。
「あの時、俺が『右へ避けろ』とか『でんこうせっか』とか、全部声に出してたから……博士には次に何をするのか全部聞こえてたんだよな」
「ピカ?」
「もちろん、技を言ったからって必ず防げるわけじゃない。でも、相手が強くなればなるほど、こっちの指示を聞いて次の動きを読んでくるはずだ」
オーキド博士は練習相手だった。
だからサトシが声で指示を出すことを前提に戦ってくれていた。
けれど、これから旅で出会う相手は違う。
こちらの指示を利用してくるトレーナーだっているだろう。
「もし波導だけでお前に動きを伝えられたら……相手に聞かれずに指示できる」
ピカチュウの目が輝いた。
「ピカ!」
「やってみるか?」
「ピカチュウ!」
二人の意見はすぐに一致した。
◇
研究所の庭。
数日前、ラッタと初めて戦った場所にサトシとピカチュウは立っていた。
あの日はここで、すべての指示を声に出していた。
今日は違う。
「なるべく喋らないでやってみる」
「ピカ」
「いきなり技を伝えるのは難しいから、まず移動だけな」
ピカチュウが頷く。
サトシは深呼吸し、相棒の波導へ意識を向けた。
右へ。
言葉ではなく、ピカチュウが右へ跳ぶ姿を思い描く。
一瞬遅れて――。
「ピカ!」
ピカチュウが右へ跳んだ。
サトシの顔が明るくなる。
けれど声を出すのは我慢した。
次。
前へ。
ピカチュウが走る。
止まれ。
少し遅れたが、その場で足を止めた。
左。
今度は迷わず反対へ跳ぶ。
「ピカ!」
ピカチュウから興奮が伝わってくる。
サトシも同じ気持ちだった。
ラッタとのバトルでは、倒れたピカチュウから偶然のように受け取った「まだやれる」という意思。
それが今は、自分たちの意思で双方向へ繋がり始めている。
「よし、次は――」
思わず口から声が出た。
「あ」
「ピカピ!」
「笑うなよ! ずっと声で指示する練習してたんだから仕方ないだろ!」
「ピカピカ!」
結局、二人とも笑ってしまった。
まだ完璧ではない。
距離が開けば伝わりにくくなり、複雑な指示になればイメージも曖昧になる。サトシ自身が焦れば波導が乱れ、ピカチュウが戦いに集中している時にも同じように伝わるかは分からない。
それでも、数日前のバトルから生まれた疑問は、確かな可能性へ変わり始めていた。
技を鍛える。
身体を鍛える。
実際のバトルを経験する。
ポケモンの気持ちを知る。
そして、波導によって互いの意思を繋げる。
旅立ちの日までにやるべきことは、まだ山ほどある。
けれどサトシは、それを大変だとは思わなかった。
むしろ、その一つ一つを身につけていった先で、自分とピカチュウがどこまで強くなれるのか楽しみで仕方がない。
「ピカチュウ」
「ピカ?」
サトシは拳を差し出した。
「明日もやろう」
「ピカ!」
小さな前足が拳へ触れる。
その瞬間、言葉より先に相棒の気持ちが伝わってきた。
やる。
もっと強くなる。
一緒に。
まだ明確な言葉として聞こえるわけではない。
それでもサトシには、その気持ちが十分に分かった。
「俺も同じだよ」
ピカチュウが嬉しそうに笑う。
今はまだ、声で指示した方がずっと速い。
それでいい。
ラッタとの初めてのバトルで見つけた課題が、次の訓練へ繋がったように、一つずつ経験を積み重ねていけばいい。
いつか言葉を交わさなくても、互いが何を考えているのか分かるほどの相棒になる。
そして十歳になり、マサラタウンを旅立つその日には――波導を完全に自分の力として扱えるようになる。
その目標へ向かって、サトシとピカチュウはまた一歩、前へ進んだ。