……微妙な沈黙が続く。
「…?Qan Jam…」
と、男が繰り返そうとするが、何かを察したように、言葉を止める。
「Qan Jam dend homistes joton?」
何を言ってるのか、まるで分からない。
「ジャムジャム何を……」
……待てよ。
いつも、自分に向かって質問されている?
なら、もしかするとJamは「あなた」?Youみたいなものか?
そう、思い浮かぶ。
「……Jam?」
と、不安そうに自分自身に向かって指さす。
「Low.Jam.Jad,oudntosmoy un "Ja".」
と、男は男自身を指さして、Jaと言った。
「Odatonsmoy un "Jam".」
次に、男は自分に向かって、Jamと言った。
……これは、「私」はJa,「あなた」はJamと言っているのだろうか?
少し大きめの丸い石に乗っかった足は震え、たき火はパチパチと、音を立てている。
水が流れる音は、その沈黙をより際立てていた。
その後、何度か話されたものの、結局、JamやJaしか分からなかった。
その様子を見て、男は話すのをやめてしまった。
だが、その代わりに、余っていた焼き魚と煮沸した水を分けてくれた。
半日ぶりの食事。
かぶりつくように魚を食べる。
魚にかけられている塩が、体に満たす。
少し、魚の身が崩れ、小石に落ちる。
簡素なコップを持ち、口へ運ぶ。
その水は熱かった。でも、渇ききった体に染み渡っていく。
孤独だったことや、今までの不安が滲み出るように、涙が溢れる。
彼は何も言わずに、寄り添ってくれた。
「Ja fes un wet jamon.」
と、彼は優しい声で語りかける。
「Jam fes un dazishial,fet?」
言っていることは、分からない。でも、それは確かな救いになったのであった。
彼は、テントの中のランプを消す。
テントの中が暗くなる。
たき火からの光だけが、ぼやっとテントの中に入ってくる。
明日はどうなるのだろうか。
これから、やっていけるのだろうか?
不安が募る。
目を閉じる。
……
…………
眠れない。
目を閉じると、不安がよりはっきりと見えるようで……
寝る姿勢を変える。
何度も、何度も。
……川の音がうるさい。
たき火の音が………
……
ピヨピヨ、チュンチュン。
……
気づけば、寝ていたのか。
鳥のさえずりが聞こえ始める。
眠い。目を開けたくない。
もう少しだけ………
……でも、起きないと………
なんとか、目を開ける。
テントの色。茶色いような色。
かなり使い込んでいるようだ。
まだ、男は寝ているだろうか?
左に顔を向ける。
いない。
もう、起きたのだろうか。
重い体を持ち上げるようにして、立ち上がる。
昨日の疲労はまだ残ってる。
でも、動くには十分だ。
テントの入り口の布をめくると、日光が目に直接入ってきた。
目を思わず閉じてしまうほどの明るさ。
数秒経って、目が慣れてきた。
爽やかな朝日に、飛ぶ鳥の群れ。
木々が光を浴びて、青々さが際立つ。
「Qan Jam fes peese roud?」
「うぉっ!?」
いきなり後ろから質問されて驚く。
「Humm」
彼は考え込んでいる。
質問の内容が伝わらなくて、どう伝えようとしているのか悩んでいるのだろうか?
「Japas fos kenter.」
と、テントの片付けを用意し始めた。
……それを見て、申し訳なくなって、テントの片付けを手伝う。
「!Jimsom...!」
Jimsom...ありがとうみたいな意味?
感謝されているようだった。
…正直、そう言われて悪い気はしなかった。