負けない愛が無かったなら作ってしまえ~いれぎゅらぁC~   作:シロツメクサ

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X4 After

収監1日目、当然ながら装備は帰ってこない。

ケイン博士の所で解析してるんですって……いや、まずくね?

そして何よりまっずいのは……2回目の聴取の相手が……

 

「……なんでよりによって貴方なんですかね、ゼロ隊長」

「再び暴走しても即座に鎮圧出来るからだ」

「わーぁ信頼がなーい……」

 

何を隠そう超ピリピリしている第0部隊の長、ゼロですよ。

私なんかどうでも良いからさっさとアイリスとイチャコラしてなさいよぉ……

 

「お前、シグマの差し金じゃないだろうな?」

「まさか、大勢の死人を出す反乱を起こしたのなんて大嫌いですよ」

「イレギュラーを修理していたのは何故だ?」

「だから……イレギュラーだからと即座に壊してノーチャンスってのが私には納得出来なかったんです」

「……フン、イレギュラーはイレギュラーだ」

 

あ、ちょっと目線をそらした……思うところはあるかもしれない。

イーグリードや自分の部下だったホーネックの事が浮かびましたかね?

 

「修理しなかったイレギュラーも居るな?」

「修理はしました、ですが……ペンギーゴは少々殴って鼻っ面を折ろうとしても逆上し余計に暴れる思考だったので……その……」

「お前の手で処分したのか」

「……はい、私が……殺しました」

 

処置無し……そう判断するに至るだけの暴虐、人間への敵対心……力への絶対的な信仰があった。

これではどのみちイレギュラーとしてスクラップにされるのを避けられない……

 

「軽蔑しますか?」

「……」

「殺すのが大嫌いとほざいておきながらコレですからね、無理もないとは思います」

 

そう、私の手は……血に染まってますよ。

 

「VAVAもそうか」

「残骸すら無かったのにどうしろと、あの……私を何でも直せる修理屋だと思ったら大間違いですよ」

「……ダブルのヤツはどうして修理した、シグマのスパイだったんだろう」

「かなり高度な学習から二重人格化していた……というか人格プロファイルをロードしていたと言ったら良いのかもしれません」

「……ほう?」

「まぁつまりはエックス隊長や貴方、アイリスさんを信用させるためにぱっきりと2つ人格を作ってたんですよ、アレ……なので、演じてた人格の方を残して修理したんです」

「……実質的に殺したのか」

「そうですね……私が望む様に押し付けたといっても過言じゃないです」

 

元より私はエゴの塊、自分のエゴを通すためにここまでやってきた。

否定はしないよ、自分の行いを肯定もしない、殺しは殺しだ。最低の行為さ。

 

「VAVAの様な狂ったイレギュラーかと思ったが……チッ……」

「取り調べはおしまいですか……アイリスさんが待っているでしょうからさっさと行った行った」

「……何故、アイリスにそうも」

「何故ってそりゃぁ……あんなにかわいらしい天使のような存在が他に居ますか?」

 

私の存在意義そのものだから……なんてのは言えませんねぇ。

前世からの推しなんです!!貴方にメロついてる所含めて眺めてたいんですなんてのはぜぇっったいに言えませんし!!

 

 

 

 

 

 

 

 

レプリフォースのクーデター未遂事件から3日後……混乱は収束に向かいつつあった。

私はというと保護観察という名のイレギュラーハンター預かりになった。

かなり情状酌量して貰えたようで実刑は実質無し。

私の犯行理由が戦争を止めるための最終的な手段であった事。

スカラグーンの墜落における緩和措置が多くの人命を救ったこと……大戦による双方の死者数が激減した事。

双方に落ち度があり止められる段階があったのに止まろうとしなかった事……

何より大きかったのはズタボロで生き残っていたジェネラル閣下にカーネル、エックス等の申し出もあって減刑に減刑が重なったと。

 

「ワシが知る限り、レプリロイドの構造で分からんことは無いはずなんじゃが……」

「あぁ、私の装備データですか……自信作なので、そう簡単に解析されても困りますよ」

「まるでエックスやゼロみたいじゃのぉ」

 

観察処分で釈放されるや否やケイン博士にとっ捕まったんですよ。

機械に造形が深いって事が割れてるので……それこそドップラー経由でしょうね。

……あの二人を出す辺り、もう私の正体に半分くらい気づいてるな?

 

「何が言いたいんです?」

「お前さん、何処で製造されたんじゃ」

「覚えているレプリロイドの方が少ないんじゃないですか?」

「まぁそれもそうか……工学は何処で覚えたんじゃ?」

「ある博士に師事を受けましたよ、恥も何もかなぐり捨てて」

「……あのゼロのバスター回路を修繕する程の腕前か」

 

さんきゅーサーゲス、おかげで不調のゼロのアームパーツもバッチリ仕上げられたぜ。

まぁ私の正体を明かすつもりはありませんし……明かした所でイレギュラー認定されるだけでしょ。

 

「そのゼロからは嫌そうな顔で見られましたけどね」

「複雑なんじゃろ、アイツは素直じゃないからのぉ」

「そういう物ですかね……どう見ても警戒してるものでしょ」

「かもしれんなぁ、イレギュラーを特に憎んでおるからの」

 

私の主な仕事というか、奉仕の方向性は決まっていた。

ハンターベースの応急修理技術の向上の為の指導員。

あとは各種装備設計や高度な修理案件を担う事。

レスキューからは出向扱いで……まぁ暫く救急としては動けない……これがまぁ辛い。

私が嫌がる事をよーくお分かりで……最も懸念してるのは前線での大暴れでしょうけど、二度とやるもんかよ……

 

「それで、他に私は何をしたら?」

「ズバリお前さんのフルスキャンチェックじゃ……露骨に嫌そうな顔するのぉ」

「セクハラ……」

「違うわい!全く……お前さんの安全性を確認するためじゃ」

 

うーん……スキャンチェックかぁ、少なくともこの爺さんにはバレる。

データは共有されるか研究者の中に共有されることでしょう。

そうすると設計からレプリロイドではないのがバレちゃいますよねー……ま、年貢の納時ってやつですかね。

 

「スキャン内容は内密にお願いしますよ」

「……やーっぱりなんか抱えとるのぉ?」

「察しの良い爺さんは嫌いです」

 

このあとめちゃくちゃスキャンした。バストサイズまで丸裸ですよ、えっち。

 

 

 

 

 

ハンターベース所属になったのは悪くはない、研究資材は使わせてもらえますし……

イレギュラーとして処分されたのを真っ先に診ることが出来ますし……その後のトリアージも私が担当することになった。

エックスとしては精神的な負荷は軽くなったことでしょう。

もしかしたら生かして更生を促せるかもしれない、完全に破壊さえされていなければ連れて帰って修理が可能かもしれない。

それをして嫌がる私ではない事は実証済みですので。

ケイン博士のお墨付きも貰えたのでゼロからの睨みは無くなりましたが……やっぱり距離はある。

 

「おつかれ、今日も研究かい?」

「あぁエックス隊長……えぇ、シグマウィルスの脅威が完全に去ったとは思えませんからね」

「……そう、だね」

「備えておくに越したことはない……貴方が手を下さずに救う事が出来る択を増やそうと思ってるんです」

 

専ら、ベース内ではエックスとの会話が多い……次いでアイリスですね。

アイリスとしては戦いは嫌い、最愛の兄と意中のゼロが戦う事を潰した張本人……っていう所があるからでしょうかね。

なおカーネル、私にかなりの苦手意識が芽生えていてカチカチな対応を……ニーサン……

コホン、ハンター組織内の改革も進んでいて近く組織の抜本的な体制変化が起こるとか。

アイリスはレプリフォースからコチラへ、長官も元レプリフォースの者になる……とケイン博士が漏らしてましたね。

私は私で救命の為の研究の手を休めないことで後に備えてる。

 

「あ、クロエさん。それにエックスさんも……今から休憩ですか?」

「あぁ、俺はこれから非番さ。そういうアイリスは今からゼロとデートかな?」

「お疲れ様です、アイリスさん……あらあら、あらぁ」

「うぇ、そ、そ……そうかも、しれない……です……けど……」

 

んんんんん可愛い、照れモードのアイリスちゃん可愛い、エックスナイスですよー!!

そうそう、こんな感じのあんまぁいのを見たかったんです、そう……そう……

 

「アイリス、ここに居たか……探したぞ」

「ゼロ!」

「やぁゼロ、お疲れ様。キミもこれから非番だろう?」

「あぁ……エックス、そのニヤケ顔はやめろ」

「ははっ、ごめんごめん……」

 

……あぁ、良かった。この光景を……掴み取れて。

見た目も相余って学生のじゃれ付き合いみたいで大変いい。

 

「……やりましたよ、俺……コサック先生」

「おい暴力女、何か言ったか?」

「ゼロ!もう、あまり強く当たる必要は……」

「いえいえ、何でもありませんよ?おじゃま虫は退散しましょうかねー」

 

ほんの少しだけでいい、この悲劇を回避出来たことから……いい方向に転がしだせばいい。

私は……まだまだ、やりますよ。

シグマウィルスの研究にゼロの設計の解析の続き……そしてぇ、ロボット破壊プログラムの解析の糸口を探す……

私にとっての勝利を手にしたけど、完全勝利じゃあない……まだまだ、これから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Name:CLOVER

CodeNo:DCN-X

 

このコードナンバーを見た時に脳裏をよぎったのはエックスとゼロの二人じゃった。

エックスは封印されていたところをワシが発見し解析した。

ゼロはイレギュラーとして暴れていた所をワシの傑作、シグマによって沈静化し……解析した。

同じ様なコードナンバーだったのを覚えておる……クロエと名乗っていたアヤツは……どちらかと言えばエックスに構造は似ておる。

解析しきれんのも同じでアヤツの装備も完全に解析しきれてはいない。

 

「とんだ拾い物じゃわい……」

 

レプリロイドの権威であるワシですら完全に修理するのが困難だったゼロのアームバスターの修繕を行いおったしのぉ。

こりゃー……立つ瀬が無いわい。

まぁ、本人は……とんでもないお人好しじゃし、問題にはならんかのぉ。

ドップラーの命の恩人でもあるしの、イレギュラー処分はできんて。

あのクロエ……エックスやゼロとはまた違った可能性を見せてくれるのかのぉ?

 

「のう、シグマや……狂う前のお前じゃったら、何と答えてくれたかのぉ?」

 

ワシにとっての可能性であり、希望だったシグマ……ちと、物悲しいわい。




クロちゃんのXはクロスって読みます
ナンバーじゃないって? それはそう、そういう意味でもイレギュラー
裏切るとか交わるとかいろんな意味合いはありますね。
人間とレプリの交差点になれたら良いね、クロちゃん。
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