負けない愛が無かったなら作ってしまえ~いれぎゅらぁC~ 作:シロツメクサ
ヘチマールを修理、最寄りのハンターベースに送って一緒に頭を下げたその晩、カウンターハンター側に動きがあった。
私のメインターゲットにして私にとっての技術のブレイクスルーのキー……サーゲスも動き始めていた。
アジール、バイオレンの二人もまた動き出していて各地の騒動に加担している。
ならば私がやることも一つというもの……サーゲスを強襲、信条には反する事ですけど救命の為。
いえ、ゼロ……ひいてはアイリスの為に是が否にでもコイツの技術は欲しい。
エックスの動きをどこからか監視しているのは間違いない。
シンプルに奪還された拠点で見ている可能性もあるか。
ともかく、エックスが動くより先にサーゲスだけは私が襲ってどうにかこうにか……無力化して頭脳を掠め取る。
「んんー?貴様、何処から……ハンターではなさそうじゃが」
エックスはホイールアリゲイツを止めに行った。
本人のプロファイルを見ても思考の根本からイレギュラーであると判断している相手。
渡りに船ではある、今の状況でサーゲスだけでも叩きのめしてちょっとデータを拝借したい。
「ほれほれ、帰った帰った、じゃないとバラバラになっても知らんぞ、それともシグマ様に賛同する同志になりに来たんかのぉ?」
戦闘能力はあのプラットフォームに依存している。
本人の戦闘能力はあまり大したことは無さそう、なんなら私とどっこいかもしれない。
「貴方はドクターサーゲス、そうお見受けします」
「フン……如何にもワシはサーゲス、ドクターを名乗った覚えは無いがのぉ」
「私はレプリレスキューの一介の隊員です、少々マシン修理には自信があるのですが……そのプラットフォーム、ご自身で設計されました?」
「はてのぉ、そんな問答をする為に居るんじゃないわい。バラバラにされたくなかったらさっさと帰れ、ワシの気は長くないぞい」
まぁ警戒しつつも動き出す様子はない。
あくまでもブチのめすのはハンターとエックスのみ……
「あら怖い」
「ハッ、それを避けるのが一介の隊員じゃと?」
まぁそんなワケもなくこっちも殺しに来ましたか。
警戒してなかったら頭ぶち抜かれてましたよ……こわこわ。
ガッチガチの戦闘に使うのは初めてですが……下地を解析する時間は貰えましたし……
R.E.A.C.T. Engage
あと30秒ほど解析に時間を費やせば何とか私にとっての勝ちを掴みにいける。
それに今の私にはヘチマ君ワイヤーもあるんです、取れる択というのは大いにあるわけで……!!
突貫工事でロクに試験運用も出来てませんけどね!!
頭の上から発せられる高速エネルギー弾も大した火力ではない……!
シールドで受け続けも出来ますが、それでは届きませんよねぇ……
「中々しぶといのぉ、じゃがそんなシールドに隠れ続けでは埒が明かんぞ?レスキューのお嬢ちゃん」
「そちらのシールドも中々……!」
「カッカッカッ目の付け所は良い……破壊するのが残念じゃ」
「問題は持続時間ですかねっ、それにプラットフォーム上にしか展開できないし……内部からも貫通できませんね?」
「小賢しいのぉ」
連続展開時間は少ない、しかし冷却処理がかなり良いのかすぐにまた再展開されている……
エネルギーの強度的にもこちらのシールドと同等かそれ以上……携行火力ではまず普通貫通できるのは少ないでしょうね。
案外スピアチャージショットならいけるかもしれませんが……もうそれはどうでも良い。
こちらも盾で受け流して弾いて……解析までの時間を稼ぐ。
「ええい、そろそろお終いにしてくれる」
……解析率はそこまでだけど、構造上の弱点と相手の行動予測は出来るレベル。
ワンチャンはあるかな。
「ッ、あっ……!」
「クカカ!!そぉれスクラップにしてくれる!!」
盾が弾かれる、プラットフォームの動きがかなり機敏に……良かった、読み通りッ……!
出力を攻撃に振り切ればこうもなりますよね。
そして……そうやって意表を突くつもりだったのも……!!
「猪口才な事をしてくれた礼に地獄へ送って――――グオッ!?」
「寝てなッ!!……ふぅ……やれやれ、油断してくれて助かりました」
「貴様ッ……三味線を弾いていたか!!!お、おのれぇっ……」
「はいちょっとおねんねタイムですよー……びーんご♪」
こちらもバックパックの翼をずっとコールドスタンバイした状態でやっててよかったですよ!
おかげでワイヤー射出の装置程度に見られてたご様子で!!
高出力で脚部とバックパックのバーニア吹かして首を蹴り抜いたおかげで計算通りに制御系をぶち抜けた。
そしてワイヤーで引き寄せてっと……外から解析した限りだと……エネルギー回路はココッ!
「さて、ではちょっと失礼」
電源を落としまして、メモリーを少し拝借……解析……盗むのはゼロの設計図に設計思想と材料……製造のノウハウ……
うっわ、このメモリーの後ろ姿、Drワイリー……やはりこのサーゲスの頭脳チップの正体は……
まぁ良いです、文字通りの盗みになりますがこれでワイリーのノウハウは頭にインプットできました。
全部解析するにはぜぇっっったい時間がかかりますが……ここまで教科書を見せてもらえたならば……理解できなくはない……!
新しく作れってのは無理でも修理は出来る……ハズ!
「……さて、ではちょっとメモリーの中からここ数分の事を消してしまいまして……修理をしまして……おさらばです!」
目的は達成できました!!これで私の野望に一歩近づく……!!
サーゲスのメモリーを盗むという事でかなり無茶はしましたが……私自身が組み上げたシステムの動きに問題は無いことがよく見えました。
やはり実地試験するのが一番です、欠点とかも実際に使ってみないと分からないもんですからね。
「……しかし、なんですかこの設計、ほんっとうに設計思想からしてぶっ飛んでやがる」
ワイリーの設計思想、プロセスというのが垣間見えたわけですが理解の範囲外であれこれ組み上げてやがりますよ。
いや、これで実際に組み上げてみると奇跡のように強度が出るんだから驚き。
そして何よりゼロの修復のブレイクスルーになったのは……フォルテニウム、そして悪のロボットエネルギーこれだ。
動力炉にコイツを使っているから出力がかなり高い、そしてロックのと同じ光エネルギーも使っているから……
いやぁこれは現段階では再現出来る技術者いないですよ……
私が辛うじてロックのエネルギー炉を再現できるかって所ですし、そこから発展させろって言われるとウンウン悩みますよ。
ともかく、こうして教科書は手に入れたので……今後何かとぶち壊れる動力炉周りとバスター周りの理解は深く理解しておかないと。
理屈込で理解できれば万々歳ですが……最悪、ハード的に修復だけでもできればいいので。
……あとは、理解を進めながら……今後倒されるイレギュラーの面々を修理して問診、復帰可能なら修理としましょう。
「しかしまぁ……アリゲイツはとんでもない暴虐さんだったので処分が妥当として……クラブロスはがめつい守銭奴、スタッガーはボコしてどうなるかですね」
ヘチマ君みたいに素直な子ばかりだったらそもそも反乱なんてしませんよねぇ。
はぁ……全く困ったものですよ、優れたレプリロイドなのは分かりますけどプライドが高すぎる。
大体人間が劣っているからと滅ぼしていったら……っていうのもですねぇ……
まぁ、はい……実際に修理してみないと分からないですよね。
まぁ順当に……フレイムスタッガーはボコボコにしても認めないと大暴れの癇癪噴火したので処分。
クラブロスは金勘定、私の修理の腕を買ったのは良いですが金儲けしか考えが無かった為ボッコボコにして戦闘用の機能は徹底的に潰してハンターベースに。
商人としてならまだ使いようはあると思いますし……金の力も万能ではないのはわかってほしいものです。
マイマインはクリスタルの煌めきに魅了され独占出来るならば……と反乱に加担したらしいです。
透き通るような煌めきを愛したいらしく……少々扱いには困りそうですが舵取りは出来そうですし……武装を徹底的に潰してベース送り。
……結果的に私から見ても処置なし処分と相成ったイレギュラーはスタッガー、アリゲイツ、モスミーノスの3名。
モスミーノスは数多のレプリロイドの残骸を吸い上げた結果人格が幾重にも混ざりあった暴走状態になっていましたので。
ゼロは結局カウンターハンター側がパーツを強奪、エックスとやり合うことになったらしい。
カウンターハンター達も全員昇竜拳の餌食になったみたいですし……シグマも同じく。
修理した元イレギュラー達も更生の道を歩めたらしく一段落……って所でしょうか。
やっぱり……自分で再び眠らせるのは結構きますね……
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