負けない愛が無かったなら作ってしまえ~いれぎゅらぁC~ 作:シロツメクサ
ついにやってきてしまった、レプリフォースの蜂起……
事のあらましは大体理解している……レプリフォースの戦力がいる中でスカイラグーンにイレギュラーが発生する。
イレギュラーとして操られていたのはレプリフォースのイレギオン。
それが本当に問題だった、制御系を奪われるという事態を想定したフェイルセーフは無かった。
その危険性は何度も送りつけていたけれど……残念ながら握りつぶされた様子。
『ふざけるな!軍人に武器を捨てろだと!?』
最悪の一手を出してしまったカーネル、そしてそのケツ拭きの為にジェネラルはレプリフォースを護るために独立戦争をしかけた。
レプリフォース自体大きな組織で過去の大規模イレギュラー事件における復興においてかなり心強い存在でした。
まぁ、それも誇りの為といって取り調べにすら応じなかったのは下策も下策ですが。
あーあ、やっちゃいました……
ついに私は表舞台に立ってしまった。カーネルを殴って物理的に止めて……
スカイラグーンの墜落は……数ヶ月前に点検、巡察した際に勝手に追加した補助動力装置のおかげで墜落の勢いを和らげられたので壊滅的な被害は避けられましたが……
そう、結局裏でコソコソと出来る範囲は限られていましたし……イレギュラーが大暴れしてはどのみち墜落していたことでしょう。
問題は……軽はずみなイレギュラー認定、軽はずみな独立宣言……両者共に重いことを軽々しくやってしまったこと。
軍の生き方の学習モデルが大分偏っているのも問題ですし……本当にもう……
ともかく、カーネルを殴り潰して止めてしまったので私はもう止まれないんですよ。
「ぐ、ぐぐ……貴様のような猛者が居るとは……」
「命をかけた戦いこそ意味があるなんて寝言は吐かないでくださいよ、反吐が出ます」
止まれない私はそのまま火山地帯に飛んでいったんです。勿論ボコボコにする相手が居るから。
イレギュラーハンター第14部隊所属のマグマードドラグーン……シグマに唆された戦闘狂。
コイツがスカイラグーン墜落の真犯人であるのはボコボコにした段階で勝手に吐いた。
死合がしたかったと寝言をほざいたので徹底的に両手両足破壊に加えて火炎を作るチップ類も剥奪してやりましたよ。
「どうしても戦いたいなら模擬戦とかがあるでしょう」
「それでは命の掛け合いが、緊張感が無い!!戦士として生まれたからにはそれをぐごぼ……」
「そんなに死にたいなら勝手に死んでろ、無様に独りでスクラップになってろ」
あーあ……ちょっとカッカしやすくなっちゃってますよ。
思わず手が出ちゃいました、カーネルボコボコにしてから手が出るのが早くなっちゃったかもしれませんね。
いや、クワンガーやオクトパルドの時からそうでしたか。
「ともかく……貴方はイレギュラー事件の主犯格の一人としてハンターベースに連行します、拒否はさせませんし自爆も許しませんから」
「……」
「機能停止しても修理してやる、死に逃れなんて出来ると思うなよ……お前がした事のツケは絶対に払わせる」
「まぁ、その上で本気で戦いたい相手とガチンコバトルさせてもらいましょう?貴方を模したイレギュラーデータって体で」
「貴様、何処まで知っている……」
「さぁ?とにかく貴方がとんでもない欲張りさんだっていうのは理解してます、良心の呵責もあるのもね……なので更生してもらいます、逃げたらとっ捕まえてまたボコしてあげます」
ドラグーンはボッコボコにしました、取り調べ用のデータも採取してますし……最悪コイツがマジで自害してもデータは提出できる。
これでレプリフォースへの嫌疑は取り下げられるとして……だ。
イレギュラーハンターとしては各地の反乱は鎮圧しなくちゃならない。お互いに止まるに止まれない……
特にジェットスティングレンは都市の動力炉を破壊している、その落とし前はツケさせないといけませんからね。
「ぐ、ぉ……まて、何処に行く……」
「どうせ貴方を捕まえに来るハンターが居るでしょう、貴方のお望みのどちらかが」
「……」
「私は止めた、貴方は洗いざらい吐くべきですし、吐かなかったらハンターベースに殴り込みをかけて貴方の顔面をまたボコボコにしにいきますので……お忘れなきよう」
ヘチマ君印のワイヤーでぐるぐる巻にしてドラグーンは放置。
次は勿論ジェットスティングレンの待つ海……だけど、流石にエックスが向かってるかもしれない。
変に読みがあたってエックスとバッティング、となるとドラグーンの所には私を追っかけてきたゼロが来たって所かしら。
あーあー……向こうは完全にこっちを警戒してバスター構えてるし……
「キミは……?」
「お初にお目にかかります、私はレプリレスキュー契約隊員のクロエ……そしてカーネルをボッコボコにした張本人でーす」
「何だって……あまり冗談を言うものじゃないよ、非戦闘モデルなら引くんだ!」
「まぁまぁまぁ……怪しい動きしたら撃ってくれても良いんで、ちょっと私の仕事の邪魔はしないでね?」
スティングレンは完全に破壊されている……ダメージ蓄積による回路損傷と動力炉への逆サージか……
回路系統がイカれてるから代替回路を繋げてやる必要があるか……動力炉はAPUを繋げて再稼働させれば問題なし。
「何をしているんだ……」
「見ての通り修理ですよ、イレギュラー疑いでも更生の余地ってのはあるでしょう?」
「……そう、だけど」
応急処置完了、APU接続……再起動。
電圧がちょっと弱いけれど通常稼働だけなら問題なしでしょう。
「おはよう、突っ走ったバカのお一人さん。軍人が生活インフラぶち壊してどうするのよ」
「……何だ貴様、それにそっちは……何のつもりだ?」
「何のつもりだってのは此方のセリフだけど、軍の命令だからって民草の生活を、自分が護るべき民の生活の火を消すヤツがあるかい?結果処分されかけるし」
「本当に修理をして……俺は何を見せられてるんだ……俺は、一体……」
ちょっとエックスが危ういけどちょっと無視、今それどころじゃない。
マンタ型ってのがムカつくわね、顔面が分かりづらいし。
「……」
「思う所あるでしょ、どうあれアンタは実行に移しちゃったから一般的に言ったらイレギュラーって言われておかしくないの」
「しかし、我々は……」
「誇り?それも大事でしょうけどそれで独立を勝ち取ろうって動くのはバカよ、バ・カ……力で独立を勝ち取って残るのは血と残骸と遺恨よ」
ゴンゴンとボディを叩いて……説教はまだしたいけど、あんまり長居すると……
「キミ、クロエと言ったね?キミにも出頭命令が下っている……武装……はないみたいだけど一緒に来てもらえるかな?」
あー……本部から情報が回ってきたか。ゼロが喋ったかアイリスが喋ったか……その両方か。
それともカーネル?いや、何だって良い……ボコしたってのがマジだってバレたしエックスにガチ目にバスター構えられた。
「あー……悪いけど、もうちょっと待ってくれない?暴れるのに加担してるレプリフォース全員ボコして止めてくるから」
「キミまでイレギュラー認定されてしまうよ?」
「結構、後でそのことについてもハンター本部の長官に話があるからどのみち殴り込みに行くから……!」
「っ、ま、待ってくれ!!」
翼を広げて全速力!!エックスの射程圏内にとどまるのは愚策よ。
説教は全然足りなかったけど……とりあえず……応急処置だけ出来たからよし!!
次は空軍の指揮系統……ストームフクロウル!!
「行ってしまったか……スティングレン、投降してくれるね?」
「……どのみち身動き一つ取れん、好きにしろ」
あの顔立ち、知っている……イレイズ事件でオペレーターを担当してくれた子か?
いや、だけどクロエと名乗っていた……そして、あの修理手腕は違う。
あんな翼も持っていなかった……クロエ、クロエか……初めて聞く名前だ。
『興味深い事に私を修理したレスキューは通りすがりと言っていましたよ、あのタワーの頂上でね……不可解と思いませんか、エックス?』
『あの、侵入者を排除するように仕向けられたメカニロイド達の山をかいくぐる必要がある、タワーの上で……』
『興味とエックス、貴方の可能性を測る為に反乱したと言ったらゲンコツを喰らいしたよ、命を粗末にするな……とね、面白い女でしたよ』
クワンガーの言葉が蘇る、頭頂部はべっこりと変形させられた……あの形状、彼女の拳か?
戦場で応急修理を行って手足は直さないことはまず有り得ない……いや、そんな……まさか……
符合する……これまで、俺が殺してしまったと思っていたイレギュラーの一部……何人かの担ぎ込まれた時の状態に一致する!
「あの子が……!」
今まで俺が殺してしまったと思っていたイレギュラーの命を繋げていた……のか……?
あの小さな手で……死ぬべきではないと……
「俺にも……出来るのか……?」
俺にもああして極力命を繋いで止めることは……出来るのか?
『エックス隊長、大変デシ!ハンター本部のコンピュータがハッキングされてるデシ!!』
「何だって?今から帰投する、それまで持ちこたえてくれ!」
『技術班の先輩達が対応用の機材を用意してるデシ、は、早く戻ってきて下さい~!!』
考えていても仕方ないか、今は俺の戦いをする……終わったらあの子に直接……聞けたら良いな。
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