第六話 この人が美琴ねぇのライバル.......か、
突き飛ばされた体が宙を舞う、直後に目の前が明るくなったかと思うと炎が広がろうとしているのが見える。
「(なんで!?この人なにして!!?馬鹿なの!?)」
私は炎を見て急激に黒子の言っていた事件、【虚空爆破事件】を思い出した、死者はゼロ、けれど怪我人多数。
これだけ見ればまぁまぁな事件程度、けれど死者がいないのは予兆でみんな避けれてたから、けれど私は避けられなかった、至近距離....くらえば死が限りなく近い。
そのはずだった、なのに私は今どうしてる?突き飛ばされた、身代わりになられた、レベル5がレベル0に、私一人で済むはずだった被害が....あの人まで巻き込まれた、しかも至近距離で。
この距離、そして爆発の規模ならどうせ私も重症かその一歩手前、どうせそれなら私一人で良かったのに....。
「(なんで....どうして...)」
思考が回るが当然時は流れる、私が地面にぶつかる衝撃を感じるとともに炎の持つ熱、そして爆発の衝撃が迫りくるのを感じた、あぁ、きっと爆発してしまったんだろう。
いますぐにでもこの炎を抑え込みたい、熱を消してあげたい、早くあの人を、上条さんの手当をしなければならない。
こんなのとこで地べたに座っている時間は無いはずなのに生存本能というのは憎らしくも私が私自身を守るために咄嗟に腕で顔を隠し自らの致命傷を守ることを優先してしまう。
そのまま時間が経過する、1秒...2秒...3秒、待てど暮らせど私を襲うはずの熱はやってこない。
「え.......?(なんで...?)」
私は違和感を抱き、最悪の事態を想定しながら恐る恐る顔を上げた、すると、目の前には想定外の景色が広がっていた。
「っ~、くっそなんだよ今の.....」
「......へ?」
結論から言えば上条さんは無事だった、油が跳ねたかの程度の反応をしながら右手を軽くぷらぷらと振っている。
周囲をみると上条さんを中心とした扇状の上条さんの後方のみ無事であり、ゴミ箱のすぐ横にあった自販機は無残に壊れ、私の左右の地面は焦げ付いている。
その景色はを見た私は上条さんに触れた部分の炎が消えているかのように感じた、まるで私がかき消すときのようにその事象ごと消すような感じ。
「はぁ....ホントに不幸だ......えっと、御坂...美歌.....だったよな?大丈夫か?」
私が呆然としているとそういいながら上条さんは近寄り手を差し伸べてくれた。
「え....あ、はい.....ありがとう...ございます」
私はその手をとり立ち上がり軽く服の土を払った。
「えっと....助けていただいてありがとうございます....えと...上条さんは...」
「あ゛!!?!もう五時じゃねぇか!!!!」
「..........え?」
私は改めて感謝と謝罪をしようと口を開く....が、それは公園の時計から流れる懐かしいような安心するような....どこか寂しさを感じるようなあの音楽と上条さんの叫びと共に強制中断された。
「え.....えと...上条さ...」
「すまん!俺スーパー行く予定あったわ!じゃあな!!御坂妹!!!」
「え?.......え?....え....えぇ.........」
上条さんはそう言い残し走り去ってしまった、しかも私の地雷を若干かすめるような発言を残しながら。
一人呆然と残された私は、すこし煙臭さの残る公園に取り残されてしまった、周りの人から突き刺さる視線はいつものものとは若干違くて少し居ずらかった.......
上条当麻が爆発以外にぶっ壊したもの
・美歌のレベル5としてのプライド
・美歌の低能力者への認識
・美歌の情緒
閑話休題
私は半ば呆然としながら道を歩いていた。
「なんなのあの人.....」
私は今日助けられてしまった....あの日から誰にも助けを求めないと決めたのに、助ける側であると決めたのに.....。
あれが余計なお世話であればどれだけよかったか、けれど、あの規模なら確実に私は大怪我を負っていた、紛れもなく助けられてしまった。
無能力者に、素性もなにもわからないような合って初日の高校生の殿方に.....。
「やっぱりレベル5でも.....落ちこぼれは落ちこぼれ...か、」
あぁ、なんでこんなに私は弱いんだろう....、能力は紛れもなく強い....そのはずなのに私自身のスペックが追いつかない、さながらランドセルに着られている小学一年生のように。
きっと実戦なら黒子のほうがまだ強いんだろうなぁ...、黒子なら咄嗟にテレポートできた、きっと上条さんも一緒にテレポートだって可能だった、美琴ねぇならきっと爆弾を蹴とばしでも軽くしてるんだろうなぁ....。
「.......はぁ、憎いなぁ......鍛え直さなきゃ.....。」
私はメガネを外し眺めながらそう呟いた、憎い、あんなテロを起こすような人が、憎い、このメガネに頼らなきゃまともな生活を送れない自分の弱さが、憎い、咄嗟に動けず固まってしまうような自分の臆病さが。
それはそうと、メガネを外したことにより情報量が一気に増え一瞬こめかみに皺が寄ってしまう、けれど鍛えなおさなきゃ、今度はこんなメガネがなくとも大丈夫なくらいに、咄嗟に動けなくなる原因を無くし、あぁ言うときに今度は人を守れるように。
と、その時。
「御坂...美歌だな?」
「....そうだけれ...っ!?」
私の名を呼びかける声が聞こえ、顔を見上げた、黒いパーカーに下はジーパンを着た人物、だがそれらはさほど重要ではない、肝心なのはその直後に波の乱れを感じた、恐らく熱波動。
私がそれに気づくと同時に咄嗟に横に跳ぶと次の瞬間私が居たところが一気に炎に包まれた、先ほどの爆発を優に凌ぐほどの熱量、避けた筈なのに肌が縮むような少し焼ける様な痛みを感じた。
「誰.....発火能力者ならもう見飽きたんだけれど」
「レベル4の俺が幻想御手を使った......もう俺はレベル5の域にいる...、俺はお前を殺してレベル5として生まれ変わる」
「......幻想御手....ねぇ、それに殺す....かぁ......いいけど、相性は悪いと思うよ?貴方にとって」
「........ほざけ」
幻想御手.....何か聞いたことがあるような単語に少しばかりの不信感を抱くがそれを男に対する苛立ちがすぐに覆い隠した、虫の居所が悪い私が挑発して返すと共に、突然戦闘は始まった。
「ねぇ、貴方はさ....なんでレベルが一つ上がるごとに一気に人が減っていくかがわかるかな?」
「ぐっ.....く.....ぅ.......」
戦闘が開始してから実に5分が経過したころであろうか、場には予想外にも静寂に満ち、一人の少女の静かな声と男の呻く声が響いていた。
「能力者の時点で全体の4割、レベル1はその内の2割を占めて一個上のレベル2は約一割になりレベル3になれば数パーセントの十分なエリート、レベル5に至っては8人しか居ない狭き門だよ、勿論、8人の中には私も含まれてるよ、最下位だけどね」
「っ.....何が...言いたいん...だよ......」
「こっちが質問してたんだけれど....まぁいいや、簡単に言えば、レベルが一個違えばそれ相応の壁があるの、レベル1からレベル2へ上がるとその割合は半分になり、レベル2から3も、3から4も大方同じだね.....けれどレベル5は違うの」
「低く見積もってこの学園都市にレベル4が800人くらいいるとするね?それに対しレベル5は8人、分かるかな?1から2、2から3みたいな半分減るくらいとは訳が違うの、800人から8人、100分の1、レベル4からレベル5の間にはそれだけの壁があるの」
「だから.....何が...言いてぇんだよ!!!」
私が言い聞かせるように語っていると突然男がそう吠えた、恐らく最後の抵抗だろう、私はその声を聞いて這いつくばる男の背中から腰を上げた。
「私が言いたいのは、レベル4であろうとなんであろうと、そんなズル程度でレベル5にはなれないし足元にも届かない、その程度で私や姉さんに勝てるだなんて思わないで、不快だから」
「っ......てめぇ!!」
「文句ならジャッジメントを通してね、今連絡したから......あ、あとは暴れないように....」
私は激怒するも体の動かせない哀れな男の前へと移動し顔を近くに寄せるために地面に膝をつき、デコピンの構えをとった。
「何して...」
「少し痛いかも....ごめんね?」
私は男に有無を言わせずにデコピンを放つ、するとそれと同時に男の意識は刈り取られてしまった。
「御坂美歌さんですね、ご協力ありがとうございました」
「はい、その人よろしくお願いしますね」
男が気絶して数分後、ジャッジメントがしっかり来てくれたため身柄を引き渡し、男が連れてかれてるのを見送っていた、と言っても男の意識はないから引きずられて行っているのだが。
で、私がその様子を見ていると。
「....ん?」
私は男の人のポケットから何かが落ちていってしまっているのが見え、落ちているそれに近寄り拾い上げた。
「これは....音楽プレイヤーかな....」
それは小型の音楽プレイヤーだった、白く、イヤホンが繋がれている小ぎれいでオシャレな音楽プレイヤー、普通に私が欲しいくらいのものである。
「(あの人言動によらずセンスいいな....)」
そんなことを思いながらそれの画面を見たとき、私の動きが止まった、そしてそこにはこう表示されていた。
「幻想御手.....?」
小ネタ
御坂美歌
・趣味は音楽鑑賞、てか結構な音楽好き、けれどありきたり過ぎるから自己紹介では別の趣味をよく言っている
・カラオケや歌はめっちゃ上手い、そもそも歌ってる声を自由にいじれるから理論上どんな声も歌も歌える、普通に素でも上手い
・好きな教科は科学生物、苦手教科は物理(致命的)
・姉譲りのプライド、そしてそれに伴う負けん気に怒りっぽさ
・普段は冷静で大人びているが本当の性格は美歌の方が美琴より幼くキレたり取り乱すと顕著になる、年相応である
・美琴は超電磁砲という二つ名があるのに自分にはそういう二つ名がないのを地味に気にしてる(位相調律は能力名なため違う)
位相調律
・一応電磁波を操れるので美琴のようなこともできる、でも情報や演算過多で美琴よりは圧倒的に弱い
・見せてないだけで意外と技がいっぱいある
今回襲ってきた男
・幻影御手を使った発火能力者
・本当に元がレベル4でかなり強かった……はずだった
・美歌のある攻撃法と相性が悪すぎて一撃も入れられずにあえなく敗北
・多分美琴に挑めばもうちょい良い勝負はできた
・元々派手な戦闘を入れる予定だった、めんどくて全カットした、ごめんね
こんな感じです感想とか評価くれたら嬉しいです、では、また次回の話で会えたら嬉しいです。
そいういえばタイトル変更を検討中
どっちの原作主体で進んだ方がいい?
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とある魔術の禁書目録
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とある科学の超電磁砲