FF14で現代ダンジョン   作:黒蓮

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12:ハウジングの狂騒と再会の話

 

【ダンジョン】第六層ボスを撃破した模様 Part3【氷の神殿】

 

12: 名無しの探索者

第六層『氷結晶の大神殿』踏破きたああああああああああ!!!

月光騎士団と連合軍の皆様、本当にお疲れ様でした!!!

 

18: 名無しの探索者

ドレイク騎兵隊の火炎ブレスでバリアにヒビ入れてからのダイヤウルフ遊撃隊突撃マジで鳥肌立ったわ。

マウント無かったら到達すら無理だったろこれ。現代ダンジョン攻略の歴史が変わった瞬間だな。

 

35: 名無しの探索者

ボス『氷晶の女王』のドロップ素材エグくて草。

『絶対零度の心臓』とか『氷神刀』とか名前からしてヤバい。速攻でオークション出品されてて草生える。

 

58: 名無しの探索者

桜井衛次「これよりオークションを開始する」

億単位の札束が飛び交う未来しか見えねえwww

 

89: 名無しの探索者

おいちょっと待て…

職人神(@Craft_God_Unknown)のツイート見ろ!

 

92: 名無しの探索者

>>89

えっなにまた新レシピ? 新マウント??

 

105: 名無しの探索者

@Craft_God_Unknown

氷結晶の大神殿の攻略お疲れ。

ちなみにボス倒したからハウジングエリア【森の家】が解禁されたぞ。

ロビーにある謎の扉に購入画面が出るはずだから、そこで土地を買えば、ダンジョン内にマイホーム建てて家具置いたり庭作ったりできるようになるから、拠点にしたい奴らは競売に備えて金貯めとけよ。

 

108: 名無しの探索者

は?????????????????????

 

112: 名無しの探索者

ファッ!??!?!????!?wwwwww

 

125: 名無しの探索者

ダンジョン内に……マイホーム……??????

ちょっと待って意味が分からん。野宿しなくてよくなるってこと!?!?

 

138: 名無しの探索者

マジで書いてあって草wwwwwwwww

「競売に備えて金貯めとけよ」じゃねえよ!!!!!

何サラッと世界の構造変えるレベルの仕様発表してんだあの人はwwwww

 

150: 名無しの探索者

【緊急速報】各国のギルド幹部、オークション会場から一斉にロビーへ猛ダッシュ

 

162: 名無しの探索者

行ってきた!! ロビーの奥にある今まで開かなかった謎の扉にシステムウィンドウみたいなのが出たぞ!!

『ハウジングエリア【森の家】』って書いてある!!

中に入れたけど、見渡す限り澄んだ川と深い緑に包まれた天国みたいな森の住宅街なんだが……!?

 

175: 名無しの探索者

>>162

画像うp!!! 早う!!!!!

 

188: 名無しの探索者

>>175

[画像: 森林と滝に囲まれた美しい区画整理地.jpg]

[画像: 風車と木漏れ日が差す広場.jpg]

 

190: 名無しの探索者

うっそだろ美しすぎる……ここダンジョンの中だぞ……?

 

205: 名無しの探索者

極寒の雪原ボス倒したら、その奥にマイナスイオン溢れる森の住宅地が現れるダンジョンの謎システムwwwww

でもこれ、安全地帯(セーフエリア)だよな!?

ダンジョン内でベッドで寝れるの???

 

220: 名無しの探索者

ベッドどころか「庭を作ったり家具を置いたり」って書いてあるんだが???

これ実質、ダンジョン内の前線拠点作り放題ってことだろ!?

攻略の効率が100倍変わるぞ!!!!!

 

245: 名無しの探索者

世界の石油王とトップギルドが血眼で資金集め始めててワロタ……ワロタ……。

オークションに出た『氷神の素材』どころじゃない大騒ぎになってる。

 

 

◆

 

 

【ダンジョン】ハウジングエリア【森の家】価格&抽選詳細発表スレ Part428【地獄の抽選会】

 

12: 名無しの探索者

【森の家】の購入仕様がシステム側から開示されたから載せとくぞ。

Sサイズ区画(小規模・個人向け): 5,000万円

Mサイズ区画(中規模・ギルド拠点向け): 1億円

Lサイズ区画(大規模・超大型ギルド向け): 5億円

購入方式: 競売ではなく『価格上限設定による完全抽選制』

 

15: 名無しの探索者

抽選きたあああああああああああああああ!!!!!!

 

22: 名無しの探索者

競売じゃなくて抽選!?!?!?

じゃあ億万長者が買い占めるわけじゃないのか!?!?

 

38: 名無しの探索者

5000万なら……! 5000万ならAランクパーティでダンジョン潜り詰めたらワンチャン買える……!!

俺たちにもマイホームのチャンスがあるぞおおお!!

 

45: 名無しの探索者

上限5億は安すぎるだろwwwwwwww

トップギルドからしたら5億なんてポケットマネーなんだがwwwwww

 

58: 名無しの探索者

>>45

だからこその「抽選」だよ!

どれだけ金持ってても、システム様から「ハズレ」言われたら買えないの草。

大企業の社長もAランク探索者も全員平等にガチャを回す時代wwwww

 

72: 名無しの探索者

第一工区の「Lサイズ1番地(滝が見える絶景ポイント)」の倍率がすでに8,000倍を超えてる件について。

 

85: 名無しの探索者

8000倍wwwwwwww宝くじかな????

 

102: 名無しの探索者

探索者協会が悲鳴上げてて草。

「銀行から5000万〜5億を即座に引き出す探索者が殺到して現金が足りません」だってさwww

 

118: 名無しの探索者

そりゃそうだろ!!

ダンジョン内にマイホーム持てたら、移動時間ゼロで高層巡回できるんだぞ!?

 

135: 名無しのクラフター

ちょっと待ってくれ、木工職人と建築職人の俺、電話が鳴り止まないんだが???

「当選したらすぐ家建ててくれ! ログハウス風で頼む! 費用は言い値で払う!」ってパニックになってる。

 

160: 名無しの探索者

ちなみにあの職人神はどこの土地狙うんだろうな?

やっぱLサイズの1番地とかに応募してんのかな?

 

172: 名無しの探索者

【急報】月光騎士団の桜井さん、Lサイズ抽選に応募した模様。

「もし当たったらギルドの第二拠点にします!」って爽やかにインタビュー答えてた。当たるといいな……。

 

191: 名無しの探索者

運すらも味方につけるのが真の勇者だからな。

第一回【森の家】当選発表は明後日の12時!

全人類、祈りを捧げろおおおおお!!!

 

 

◆

 

 

【ダンジョン】第1回【森の家】抽選結果発表スレ Part450【全滅報告所】

 

12: 名無しの探索者

12時だあああああああああああああああ!!!!!!

画面更新! 画面更新!! 頼む頼む頼む頼む!!!!

 

18: 名無しの探索者

【落選】

知ってた。知ってたよボケがーーーーーーー!!!(Sサイズ8,000倍)

 

25: 名無しの探索者

【落選】

あばばばばばばばばば(泡を吹いて倒れる)

33: 名無しの探索者

当たった…………当たったぞおおおおおおお!!!!!

Sサイズ32区画4番地!! 俺の家だあああああああ!!!!

 

41: 名無しの探索者

>>33

おめでとう! そして爆ぜろ!!!!

 

55: 名無しの探索者

【速報】月光騎士団・桜井衛次、Lサイズ1番地の倍率1万2000倍をブチ抜いて当選

 

62: 名無しの探索者

>>55

マジかよあの聖騎士どんだけ強運なんだよwwwwwww

第一陣で第六層ボス倒して自力でチャンス引き寄せて、さらに超激戦のLサイズ当てるの主人公すぎだろwww

 

78: 名無しの探索者

ちょっと待ってくれ。

大金を叩いて有名建築家や大工の親方を事前契約で囲い込んでた大手ギルド勢が、入口で青ざめた顔で固まってるんだが何があった???

 

89: 名無しの探索者

wwwwwwwwwwwwwwwwwww

システム『土地を購入したため、基本設計の家屋を自動生成します』

 

92: 名無しの探索者

自動生成wwwwwwwwwwww

 

105: 名無しの探索者

サインして金払った瞬間に、更地からモクモクと光が溢れて一瞬で綺麗な2階建ての木造住宅が爆生して草wwwwwww

 

112: 名無しの探索者

大工「俺たちの出番は……???」

大手ギルド幹部「手配した建築デザイナーの報酬どうすんのこれ……」

 

125: 名無しの探索者

事前に大金払って建築ライン確保してた超大型ギルドの予算が無駄になってて草生える。

システム様「大工? 不要です。一瞬で建ちます」

 

138: 名無しの探索者

まあ内装の模様替えとか家具の配置は自由みたいだし、家具職人の需要は死んでないからセーフ!

それにしても当選した奴ら羨ましすぎるわ……。

 

 

◆

 

 

【ダンジョン】マイホーム手に入れた探索者だけど質問ある?【森の家】

 

1: 名無しの探索者

Sサイズだけど幸運にも抽選通って【森の家】に住み始めたAランクソロ探索者だけど、効率爆上がりするわこれ、なんか質問ある?

 

5: 名無しの探索者

>>1

まず一番気になるやつ頼む。

安全面どうなん? 庭で寝ててモンスターに襲われたりしないの?

 

12: 名無しの探索者

>>5

結界がマジで完璧。

区画全体が強力な透明なシールドで守られてて、敷地内にモンスターは1匹も入れない。

それどころか、他の探索者も『鍵権限』を持ってる奴しか敷地内に入れない仕様になってる。

治安が神。カギかけて寝れば文字通り『絶対安全地帯』。

 

20: 名無しの探索者

>>1

ダンジョン内の野宿と比べて一番感動したところは?

 

28: 名無しの探索者

>>20

『お風呂』『ベッドで熟睡できること』。

自動生成された初期家屋にちゃんとバスルームと風呂釜がついてて、蛇口ひねったら温水が出る。

今までダンジョン内じゃ体を拭くくらいしか出来なかったのに、温かい湯船に浸かれるんだぞ……? 涙出たわマジで。

 

35: 名無しの探索者

湯船wwwwwwwダンジョン内でお湯に浸かれるのはやばいwwwww

 

42: 名無しの探索者

あとベッドのふかふか具合ヤバい、毎朝コンディション最高の状態でダンジョン攻略に出撃できる。

 

58: 名無しの探索者

>>1

荷物置き場としてはどう?

 

64: 名無しの探索者

>>58

家の中にある『チェスト』にドロップ素材を放り込めるのが神すぎる。

わざわざ重い素材を抱えて地上に戻らなくても、家の中の箱に預けてそのまま次の探索に行ける。

攻略効率が従来の3倍以上になった。

 

72: 名無しの探索者

次回の土地売り出しはいつですかねシステム様???

5000万はいつでも出せるよう銀行に用意して待ってるから早くしてくれ!!!

 

90: 名無しの探索者

職人神が「マイホーム建てて拠点にしたい奴らは金貯めとけよ」って言ってた理由が痛いほど分かったわ。

これ持ってるかどうかで今後の探索者の寿命と攻略速度、完全に分かれるぞ。 

 

 

◆

 

 

「……うわぁ、マジで凄い人集りだな…」

 

 転移門ロビーの喧騒を遠巻きに見下ろしながら、閃は小さく息を漏らした。

 

 そこは、第六層『氷結晶の大神殿』の攻略成功によって新たに開放されたハウジングエリア——【森の家】の入口へと続く巨大な大理石の広場だった。

 

 ほんの少し前まで、静けさが漂っていたはずのロビーは、今や見渡す限りの人で埋め尽くされている。高級なAF装備や重装甲に身を包んだ有名ギルドの幹部から、一攫千金を狙うAランク探索者、さらにはどこから聞きつけたのかスーツを着込んだ大手企業の代理人たちまでが押し寄せ、熱気と怒号で空気が爆発しそうだった。

 

 システム看板の周囲では、膝を折って「あああーっ!」と天を仰ぐ落選者たちの絶望の悲鳴と、奇跡的に抽選をブチ抜いて「やったあああ! マイホームだー!」と跳び上がって歓喜する当選者たちの歓声が激しく交錯している。

 

 さらに広場の片隅では、大金を叩いて事前に大工や有名建築家を大量雇用していた大手ギルドの幹部たちが、システムによる『家屋の自動生成』という容赦のない現実を前に、青い顔で頭を抱えていた。

 

「……あれ、『システムが家まで建てるから金だけ貯めとけ』って言わなかったか?……言ってないかも。でもなんで事前に建築家なんて囲い込んじゃうかな……」

 

 閃は頭の後ろで両手を組み、呆れたように肩をすくめた。

 

 ここは自宅からは目と鼻の先。ちょっとした野次馬のつもりで様子を見に来ただけだったのだが、想像以上の熱狂ぶりに苦笑いが止まらない。

 

(まあでも、風呂に入れてふかふかのベッドで寝られるなら、みんな必死になるのも分かるか。俺なんて最初からミスト・ヴィレッジのコタツでぬくぬくお茶飲んでるから忘れてたけど、普通の探索者ってずっと野宿だもんな……)

 

 白浜と青い海が見える自室の居心地の良さを思い出しながら、やっぱり我が家が一番だな、と深く頷く。

 

「……さてと。狂騒も見届けたし、そろそろ帰ってルドラのお茶でも飲むか」

 

 人混みに紛れて静かにその場を離れようと、閃が踵を返した——その時だった。

 

 ——コツン。

 

 背後で、軽やかながらもどこか静けさを孕んだ革靴の足音が止まった。

 

「……あ」

 

 人混みの喧騒を切り裂くように、すっと通った涼やかな声が届く。

 

 気配に振り返った閃の視界に飛び込んできたのは、一人の美しい少女の姿だった。

 

 鮮やかな朱赤のコートを羽織り、腰には洗練された細身のレイピア。その身のこなしと装いは、紛れもなく『赤魔道士』のそれだ。

 

 どこかで見たような気がする。

 

……そう、つい一ヶ月ほど前。第五層の片隅で、冷たい石畳の上に倒れていたあの女性だ。

 

「……ついに、見つけた……」

 

 エリカは破れたコートの残影すら感じさせないほど背筋をピンと伸ばし、溢れ出そうになる感情を必死に抑え込むように、その強く美しい瞳で直視してくる。

 

 彼女の吸い込まれそうなほど澄んだ瞳には、異様なまでの「熱」が宿っていた。

 

 フードの隙間から覗く閃の顔と、その下に覗く見覚えのある『ダサいジャージの襟元』をしっかりと捉えながら。

 

「……探して……いました……! あなたを……ずっと……っ!」

 

 一歩、また一歩と距離を詰めてくる彼女の目には、うっすらと涙すら浮かんでいた。

 

(えっ……あ、あれ!? あの時の死にかけの人!? なんでここに、しかもなんで俺だとバレて……!?)

 

 住宅街を巡る大喧騒の真っ只中。

 

 世界中が「土地と家」に狂乱するその裏側で、激重な運命の再会が、静かに果たされようとしていた。

 

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