バカとテストと召喚獣~限りなくAに近くて限りなくAに遠い男~ 作:ツクモ
宮崎直人は頭が良いわけでも悪いわけでもなく普通の成績だった。文月学園に入学し、クラス振り分け試験でクラスを決めること、Aクラスの設備の良さ、Fクラスの設備の悪さを知り、できる限りAクラスに近づけるよう猛勉強した。教師達は徐々に伸びていく成績を見てとても良い印象を持ち注目していた。一方、生徒は学年主席の霧島翔子をはじめとする成績上位者達に注目しているため直人は全く注目されていなかった。そしてクラス振り分け試験当日となった。
クラス振り分け試験
…この試験によって自分が1年間過ごすクラスの設備が決まる。成績が良ければ良いほど設備が良くなっていく。その為か殆どの生徒は少しでも良い結果を出せるよう、この試験は絶対に失敗しないようにと意気込んでいる。自分もそうだ。目標は1番設備の良いAクラス。その為にこの1年頑張ってきた。
…この試験に遅刻は許されない。遅刻した場合、試験は受けれず問答無用で設備が最低のFクラスになっている。その為か、遅れそうな生徒は急いで試験教室に向かっている。自分もそう、急いでいる。走っている。焦っている。他の人から見れば寝坊等で遅刻しそうだから急いで走っているように見えるだろう。…違う。確かに試験まで時間がない。だけど別に遅刻しそうだから急いでいる訳ではない。
「どうしてこうなった…」
…自分は教室から逃げているんだ。
~数日前~
「宮崎、今日はここまでだ」
「ありがとうございました」
クラス振り分け試験のため、前から補習担当の西村先生にお願いして放課後に勉強を教えてもらっている。「おい、あいつ自分から鉄人の補習を受けにきてるぞ?どうして「よし、プリント追加だ」ギャー!?」なんて声が聞こえるけど、西村先生の教えは分かりやすいから別に苦ではないし、鉄人じゃなく哲人のほうがしっくりくるのは自分だけ?
「宮崎、このちょうしならAクラスの可能性もありえるな」
「本当ですか!!」
やった!!ついにAクラスの道が見えてきた。油断はできないけど、これはうれしい。今まで頑張ったかいがあったなあ。
『宮崎直人君、船越先生がお呼びです。』
…ん?船越先生から?なんだろう?振り分け試験が近いし課題のプリントでも渡すのかな?
『屋上へ向かってください』
屋上?何でそんな所で?まあ、とりあえず向かってみるか。
~屋上へ移動中~
えーっと、船越先生は…あ、いた。
「船越先生、何でしょうか?」
「あ、宮崎君…///」
…何故顔を赤らめてるんだ?船越先生?
「宮崎君、実は私…宮崎君のことが好きなの!!」
…は?
「何を言ってるんですか!?すみませんがお断りします!!」
「一生懸命頑張っている宮崎君の姿を見て心奪われたの!!」
「聞いてない!?言いましたよね、お断りします!!」
なんなんだこの状況!!
「そうよね…」
お…伝わったか?
「急に告白しても答えはすぐには出ないわよね?」
伝わってない!?
「もし付き合っても良いなら、今度の振り分け試験の時に私のところまで来て!!それじゃあ!!」
「先生!?」
…行っちゃった。まあ、振り分け試験で船越先生と会わなければいいか。
~振り分け試験当日~
早起きして遅刻はなし、鞄も確認…忘れ物もなし!!少し早く来すぎたか…教科書でも見とこう。
~試験開始10分前~
先生まだ来ない、遅いなあ。…ちょっとトイレ行っておこう。
~試験開始7分前~
スッキリした♪♪
ガラガラ(←扉を開く音)
船越先生満面の笑みでお出迎え
ガラガラビシャン!!(←思い切り扉を閉める音)
ドウシテフナコシセンセイガココニイルンダ?
「どうしたの?入らないの?…あなた///」
脱兎の如く逃げろ!!
~現在に戻る~
まずい、このままじゃあ試験が受けれない…他の教室を見ると先生がテストの準備をしてる。これじゃあ助けを求めれない。西村先生も試験監督だから助けを求めれない。…そうだ、あそこなら!!
「失礼します!!」
「本当に失礼なガキンチョだね。ノックくらいしたらどうだい?」
ここは学園長室。先生がダメなら学園長に頼めば良い!!
「すみません…学園長…急いで…まして…」
「確かに急いでいるみたいだね。でもいいのかい?もう試験が始まるよ?」
「…え」
キーンコーンカーンコーン(←チャイムの音)
…こうして自分のFクラスいきが確定した。
船越事件(命名自分)が終わり春休みも終わり2年生としての1日が始まった。通学途中通る坂道には綺麗な桜の花が満開に咲き、大体の人はその光景に目を奪われるだろう。
…しかし、いくら綺麗な桜を見てもFクラスという現実を受け入れる憂鬱さが消えることはない…
「おはよう、宮崎」
「あ、西村先生、おはようございます」
憂鬱な気分にひたっていたらいつのまにか文月学園に到着してた。
「宮崎、振り分け試験は本当にすまなかった。」
西村先生が頭を下げてきた。
「せ、先生!?どうして謝るんですか!?」
確かに憂鬱になってたけど、それは西村先生のせいではない。
「宮崎は勉強に努力していた。しかし、その努力の結果を教師が壊してしまった。同じ教師として謝らしてくれ」
先生…自分は本当に良い先生に巡り会えたと思う。こんなにも生徒のことを考えている教師はそういないだろう。それにあることを思い出した。
「大丈夫ですよ西村先生!!学園長から特別措置も貰いましたし、これを利用して試験召喚戦争を勝って良い設備にしますよ!!」
そう、今回学園の方針で再テストを行うことはできないが原因が教師側にあるため特別処置を行うことで納得した。
「だが上のクラスを狙うのは厳しいぞ?」
「それでもこれまでの努力の結果ともなりますし、クラスの皆がやる気が出てきたら全力で力を出しきります!!」
「そうか、なら俺から言うことは何もない。頑張れよ!!」
西村先生は1枚の封筒を差し出してきた。
「はい!!」
自分は返事をしてなかったので封筒を貰い中に入っている紙を確認した。
『宮崎直人・・・Fクラス』
ハーメルンでは初投稿となります!!文が短い、誤字があると思いますが、そこは温かい目で見てください(苦笑)