読んでくださりありがとうございます。
気分投稿ですので、連続で投稿されるのはこれを含めた11本だけになる可能性もありますので、気長にお待ちいただけると嬉しいです。
アビドス郊外にて
ダンッ!!ダンッ!!
重圧感のあるショットガンの銃声が、アビドス郊外の路地裏から響くと、バイザーを割られたヘルメット団団員がワラワラと路地裏から蜘蛛の子を散らすように走って逃げていく。
人気の少なくなった路地裏に、その2人は立っていた。
ひとりは桃色の髪を一括りにし、真っ白なショットガンに黒いシールド、防弾ベストの胸の辺りにはハンドガンが一丁。
被弾もなく、余裕で追い返したといった風貌なのに対し、
黒髪のもうひとりは右腕を覆うようなアーマー型シールドがあるにもかかわらず数発の被弾を浴び、爆撃でも食らったのか、その体はススに塗れている。
黒いショットガンからは未だに煙が立ち込め、戦闘の後であることを示している。
そんな黒髪の"少年"に桃色の髪の"少女"...小鳥遊ホシノは歩み寄り、ハンカチを取り出す。
「うへ〜。疲れたねぇ相棒。それに、また随分と汚れたね」
「...いつもに比べりゃ少ねぇけどな。グレネードに気づかなかったせいでスス塗れだ...」
「うっそだぁ、気づいてないなら爆発の直前、おじさんをビルの壁面に向かって突き飛ばしたりしないでしょ」
「ありゃ面倒な位置にいる狙撃手を狙わせるためにワザと突き飛ばしたんだ...。そんな意図はない」
「うへへ、どうだかね〜」
そんな会話をしながらホシノは少年の頬に着いたススをハンカチで拭き取る。
少年は抵抗もせず、静かにススを拭き取ってもらったふが、未だ地面に座り込み立ち上がろうとしない。
そんな彼にホシノはそっと手を差し出す。
「ほら相棒」
「...いいって」
そんなホシノの手を振り払うと、どこか悔しそうに少年は立ち上がる。
ホシノは少し寂しく思いながらも、ビル群の隙間に何かが光ったのを確認し、すぐさまその方向へ警戒を強める。
...が、その必要はなかった。
「眩しっ...!!」
「...もう朝だったんだね。」
少年が腕で目を覆い、ホシノが目を細めながら見上げる先には、ビル群の隙間から除く太陽が煌々と2人を照らしていた。
「少し帰って、寝てから学校は行こっか」
「...あぁ、そうだな。」
そうして、2人は帰路に着く。
ひとりは達成感と日光に照らされる明るさにより、満足気に。
1人は疎ましそうに日光が目にかからないように手でサンシェードを作りながら気だるげに。
これは、キヴォトスに存在するアビドス自治区に連邦生徒会直属の超法規的措置連邦生徒部シャーレの先生が訪れる数日前の出来事である。