ようこそ透明化能力持ちの教室へ   作:ニョニョ

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 4話のあとがきに追加しましたがここでも書いときます

 木透くんの残高 6360万ポイント


5話:絶望!恐怖の綾小路襲来!

 はは…ははは…もう終わっちまったよ!!!

 こんにちは木透明です。

 色々やって後は南雲の断罪を見るだけだったんですが、死神綾小路が来ました。

 いや、別に普通に友達として来ただけかもしれない…南雲が消滅したらDクラスの壊滅が確定するこの状況でそんな理由で話しかけてくるわけ無いだろいい加減にしろ!

 

「清隆か…何か用か?」

 

 許してください!何でもしますから!(割と何でもする)

 

「いや…お前に言っておかなきゃならないことがあってな。前に明に頼まれたDクラスでやることに手を出さないという約束、守れそうにない」

 

 あれ?思ったよりなんか…?

 

「具体的にはDクラスと明との契約に口を出させてもらう。他の奴らは気づいてないみたいだが、お前との契約にはクラスポイントやプライベートポイントの譲渡は盛り込まれていても自主退学の契約の破棄はなかったからそれも入れてもらう」

 

 セーーーーーーーフ!全然いいよそのくらい!へへっ…俺がそのくらいで怒るわけないじゃないですかぁ…

 

「それはいいが、なぜ今になって?」

 

「事情が変わって、俺が本気を出さなければならなくなった。俺はDクラスをAに引き上げる。そのためにお前のBクラスとも敵対することになってしまう、先に謝っておく」

 

 え…綾小路くん、律儀すぎ…

 こんなキャラだっけ?俺に宣言せずに問答無用で捻り潰してくると思ったけど、しばらく前にした軽い口約束も今まで律儀に守ってくれたみたいだし思ったよりも綾小路との友情関係が築けてるのか?

 いやー最初期の浮かれ小路と接触してよかったですな。やっぱ高校入ってからの最初の友達ということも大きいんだろう。

 

「事情ってなんだ?」

 

「詳しくは言えないが…俺の意思と関係なくDクラスを引き上げなくてはならなくなったんだ…すまない」

 

「いや、謝んなくて良いよ。ここはそういう学校だし、俺もDクラスを潰そうとしてるから、お互いに全力でぶつかり合おう!」

 

 俺との敵対が清隆くんの本意ではないってことは…茶柱脅迫イベントか?

 あれ〜?こんな早い段階だったっけ?能力だけで見れば今年はAクラスを目指せそうなメンツのに、原作知識と透明化とかいう完全なるイレギュラー木透くんのせいで早々にクラスが潰れそうなのを見て焦ったのかな?

 まあこれはそこまで影響ないでしょ。どっちみち借金がある時点で大したことはできないだろうし、Dクラスに喧嘩売った時点で遅かれ早かれ敵対するだろうとは思ってたからね。

 

「俺もDクラスとは敵対しているが、その生徒たち、特に清隆のことが嫌いでやってるわけじゃない。だから清隆と仲のいい友達の数人くらいなら手助けできるから、何かあったら言ってくれ」

 

 ここで清隆くんに媚を売りまくっておきましょう。

 お前が望めばBに引き上げてもいいぞ!でも近くにいたら俺とか一之瀬のことを勝手にぶっ壊して勝手に成長させるだろうからあんまり来てほしくないけどね!

 清隆は敵対しないくらいの関係が一番いいのよ…

 

「ああ…ありがとう明。それじゃあ契約のことはまた後で。いい加減落としどころを決めなきゃ退学が複数人出るからな」

 

「すまんね。清隆自身が前に出るわけじゃないだろうが、俺のせいでクラスをまとめるのは大変だろうな」

 

「気にするな。あのクラスなら、遅かれ早かれこういう事になっていただろうからな」

 

 流石に5月末で奴隷化とかはどうやったってならないと思うけど…

 

「それじゃあ明、話は終わりだ。遅くまで悪いな」

 

「ああ、またな清隆」

 

 はー解散解散。無事死神の襲来を乗り切りました。

 これで明後日の南雲裁判に集中できるね!すべての証拠を集めてるから俺も代理人として出席しなきゃいけないし、段取りを覚えておくか。

 ちなみに一之瀬の万引きとかの被害者の弱み云々は黙っておくことにしたらしいです。

 南雲を徹底的に追い詰めるためにもこういう被害者側の汚点はすべて消し去ったほうがいいからね、仕方ないね。

 

 

 

 はい、南雲裁判の日です。

 全校生徒が体育館に集まってる中、壇上には堀北兄、ダディャーナザン(橘さん)、南雲、俺、一之瀬がいた。

 こういうのは教師も立ち会うのかと思ったが、生徒と副生徒会長の裁判ということでクラス闘争が関係ないから出張ってきていないようだ。まあ観客席にはいるけどね。

 今回訴えを起こしたのは一之瀬だけなので他の被害者はいないが、この裁判は一之瀬VS南雲ではなく実質過去の被害者VS南雲の裁判だ。

 

 はい、裁判が始まりました。

 けど別に面白いことは起きないです。俺主導で証拠突きつけてるだけ。俺がバカみたいに裁判を急かして時間を与えなかったから南雲側は何もできていないし、何より証拠が証拠なので反論の余地もない。

 

「こんなの…ひどすぎるじゃないですか」

 

「これは…まあ有罪は確定だな。あとは罰を決めるだけだ」

 

 書紀のたっちーと堀北兄も流石にドン引きだ。

 南雲はもう諦めて自分の末路がどんなものになるかを待ち構えているようだ。

 

「俺としては、訴えを起こした勇気ある被害者の代表として、一之瀬に要求を聞いたほうがいいと思います」

 

 俺はかわいいかわいい一之瀬ちゃんに話を振った。

 

「え…私?」

 

「まあ…この裁判の議長の立場としてもそれは構わない」

 

「で…でも私、何もできてないのに、この裁判だって木透くんの集めた証拠で…」

 

 はあ…めんどっちいな…さっさと「こいつは退学にしろ!」って言ってクレヨン。

 

「一之瀬、南雲に対する罰は俺が決めていいものじゃない。被害者が、その中でも南雲に屈することなく声上げた一之瀬だからこそ言えることなんだ。自分がされた行為に向き合い、その恐怖に打ち勝ち、そして全校生徒の前で自分が被害を受けたという弱みを明かしたお前にだからできることなんだ。お前の一言が、お前の強さが、今までの被害者たちを救うんだ!」

 

「き…木透くん…」

 

 なんかいいこと言ってやったぞ!これで決まったな!

 

「私…決めた。南雲さんにはこれまでの被害者全員に誠心誠意謝ってもらう。ポイントも全部没収して、今までやったこと全部、これから償わせる。絶対に逃げさせたりなんかしない!」

 

 ファッ!?甘すぎんだろどういうこった!?

 ああ、そうか。一之瀬さんは過去の罪悪感から清廉潔白キャラでやってるから、たとえ100南雲が悪いとしても退学にして人の人生を変えるっていうことを大勢の前でするのには抵抗があるよな、自分のイメージ戦略に関わるもん。

 俺の配慮不足だったな。本当は無様な姿を晒させて無様に退学に追い込みたいよな。

 俺に任せときな!

 

「というわけで堀北会長…我々は南雲に…被害者全員への土下座と、退学を要求します」

 

「へ?」

 

 観客含めみんな驚いてるな!でもこういうの好きっしょ?南雲を改心させるみたいなルートはつまんないでしょ?

 

「木透くん…一体何を…」

 

 ふふふ…一之瀬ちゃん。後ろで少し見てなさい…

 俺は堀北兄からマイクをぶんどった。

 

「全校生徒のお前ら!南雲を退学にしないなんて生ぬるい罰で満足するわけねえよなぁ!?」

 

 体育館が一瞬静まり返ったが、すぐに全員が俺の声に集中した。

 

「女子生徒ォ!こんなクソみたいな学校でも、友人も蹴落としていくようなこの学校でも、お前らには絶対に侵害されちゃいけない誇りってもんがあるはずだ!それを蹂躙したこの男を、女として許していいのか!?」

 

 空気が揺れる。つい先程まで「いい話」で終わろうとしていたはずの空気はすっかり消えた。

 

「男子生徒ォ!お前らは自分の大切な彼女が、いいように奴隷にされても何も言わない玉無しなのかァァァ!?」

 

「全校生徒諸クゥゥゥン!!!お前らは大事な仲間がモノのように扱われ、この一人の男のせいで退学に追い込まれ、人生を狂わされったっていうのに、それを少し償われたからといって許すようなクソが付くほどのお人好しなのか!?違うだろォォォ!!!お前らはここで立ち上がらなければならない!ここで!この場所で!こいつの全ての尊厳を奪った上で退学させるのが正しい行いだアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

 

 会場が割れんばかりの歓声で溢れる。やっぱ怒りに訴えかけると話が早いね。ほとんど被害を受けていない1年生までもがその場のノリに流されて大声を上げている。

 どうだい一之瀬ちゃん!代わりにやってあげたよ!

 後ろを見ると南雲だけでなく堀北兄、橘、さらに一之瀬までもが俺をすごい目で見てきた。

 いやん照れる…///

 

「といわけでほら、まずは一之瀬に土下座しろよ、南雲」

 

「待て、議長として、独断の懲罰を許す訳には…」

 

「いや、ただ謝罪させるだけに権限もクソもないっしょ?それにこの空気を台無しにしないでもらっていいですかね?」

 

 全校生徒を見てみろよ!もう全員土下座退学を見たがってるぞ!

 まあ会長には同情するよ…あんたも南雲の土下座見たいよな。下手に責任ある立場だとそういうことも言えないから大変だよな…

 大丈夫だ!お前の分も俺がきっちりやったるで〜

 

「ほらやれよ南雲」

 

「ク…クソ野郎が…」

 

「は?お前立場わかってんの?てかお前は嫌がる女子生徒の尊厳を無理やり侵害したのに、なんでそんなご立派な服着てるの?さっさと脱げよ、全校生徒の前で」

 

 あかん…楽しくなってきた!全校生徒の前で副会長とのSMプレイとかもう二度とできないぞ!今のうちに楽しんどけ!

 

「ほら!あくしろよ!」

 

「もうやめて!木透くん!」

 

 むう…中々強情だな、一之瀬ちゃん。ここまで来たらもう君のイメージは落ちないからいいと思うよ?

 

「大丈夫…お前の心配するようなことは、もう起きない。ほらさっさと脱げやボケェ!」

 

「クソ…クソ…お前ら聞けぇ!一之瀬帆波は過去に」

 

 お、ヤケクソになって道連れにしようとしてるな!安心して一之瀬ちゃん、俺が対処するよ!

 俺は南雲の顎を蹴り上げ、倒れた南雲の口にマイクを突っ込んだ。

 

「往生際が悪いぞクソボケェ!テメェは無様な姿を晒してればいいんだよ!ほら喚け!」

 

「フゴッ、ゴフッ…フッ…フッ…ムゴォォォ!!!」

 

「はははっ!見ろお前ら!これがお前らを虐げた男の末路だ!」

 

「ウオオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

 会場の熱気が最高潮に達する。誰も彼もが南雲に罵詈雑言を浴びせる。

 南雲は俺の蹴りがモロに入ったのか気絶した。これでひとまず口を塞げたし、今後何を言ってもこんな無様を晒した男の話を聞くやつはいないだろう。

 いやちょっと盛り上げすぎちゃったかな?これじゃまともに裁判続けられないよ。

 

「ふう…じゃあ会長。南雲にはこの後被害者に全裸土下座行脚してもらうとして、被害者全員にポイント補填してくださいね?これ見抜けなかった生徒会の責任でもあるんで。あと一之瀬の生徒会入りも認めてください。彼女なら同じ悲劇を二度と起こさないようにできますし、何より邪魔者はもう退学になるので拒否する理由はないですよね?」

 

 良かったね一之瀬ちゃん!念願の生徒会入りだ!

 俺もBクラスから生徒会を出したことでクラスの格を上げれたからいいことだらけじゃんね☆

 

「それは構わないが…木透明…お前は一体…」

 

「じゃ、この場の後始末は任せますよ。これにて退場!」

 

 俺はもう取り返しのつかないくらいどんちゃん騒ぎになっている壇上を後にしてスタコラサッサと逃げさせてもらった。

 てか被害者っぽい女子生徒が気絶した南雲のタマを踏み潰してね?楽しそうで何より。

 クラスのリーダーを助けたことで俺の評価はうなぎのぼり、Bクラスでの地位向上間違いなし!

 一之瀬からの好感度も上がっただろうし、ポイントも溜まったからやっと落ち着いて青春ができるかな?

 夏休みクラスのみんなと遊び行きたいな〜…友達増やしたいし他のクラスとかも行ってみるか。

 

 

 

 しばらく経ったがどうやら正式に南雲の退学が決まったようだ。

 一之瀬が抗議してたみたいだけど、他の被害者のこともあって普通に退学になった。最後までキャラぶらさなかったな…セルフブランディング完璧かよ。

 話によると全裸ではなかったが普通に土下座して回ったらしい。

 あとタマを蹴られすぎて泡吹いて搬送されたらしい。オモロ。

 というわけで南雲事件終了!完全勝利!GG!

 

 あとポイントが振り込まれなかったので何事かと思ったら、普通に須藤の暴力事件が起きてたらしい。バカかよ。

 ちなみに現在のクラスポイント

 

 Aクラス 1034

 Bクラス 893

 Cクラス 510

 Dクラス 21

 

 微妙に変わってるのか?正確に覚えてないからわからんが多分変わっってる。

 AはBに追いつかれそうだから頑張ったのかな?

 Bは大体俺のせい。

 Cは誤差ぐらい、Dは俺の妨害と諦めでこんなんになっちゃった。

 ちなみに結局Dクラスには1000万くらいの借金があったので、借金と自主退学取り消しの代わりに永久的にプライベートポイント献上、そしてクラス移動してもそれは続くという契約を結んだ。あくまでAクラスになるのは諦めないというスタンスですね。

 そして普通ならここで終わらせるところだろうが俺は一味違う。

 なんと俺の許可なしで著しい契約の不履行をした場合は、その人が強制退学するという条件を盛り込んだのだ!

 別に契約を守ればいいだけなので、強く反論はできない。

 ここでポイントになるのが俺の許可があればポイントの所有が認められるということだ。

 俺に媚びを売れば貯金が認められて買い物のたびに他の人に払ってもらう必要がなくなるし、もしかしたらお小遣いがもらえるかもしれない。

 これでDクラスにはいくらでもスパイを送り込める!

 一之瀬ちゃんも神崎も、これには大満足だろう。

 いやー、二人の反応が楽しみだ。




一之瀬からの好感度が変化しました!
次回、一之瀬・綾小路視点です。
このくだりが終わって夏休みの特別試験に入る頃くらいに恋愛描写&人格矯正が始まります。

追記) 改心させるシーンが欲しかったとは言え、ちょっと主人公クズにしすぎましたかね?こういうキャラヘイトの塩梅もよく分かってないので、これに限らず指摘とかアドバイスがもらえたら嬉しいです。
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