東方にわかでもあるので、設定に齟齬や矛盾、東方キャラのキャラ崩壊や口調に違和感があるかもしれませんが、暖かな目で見守っていただけると嬉しいです。
ここは私立
「いいか
一人の男が俺の机をバンッと叩く。衝撃で机に置いてあったシャーペンが落ちた。
ハイ皆さんどうもおはようございます。桜峰高校二年五組、
「なんだよ早く帰りたいのに……」
「まず一つ目。この学校にいるような極端に頭の良い人間だ。律みたいなね?」
無視かい?無視?お前マジか。
「はいはいそうだね」
「そして二つ目。それは俺らみたいな良くも悪くもない頭をしている人間だ。俺達みたいにね」
「……?…おん…」
「そして三つ目。それは極端に頭の悪い人間だ」
「…お前みたいなね?」
「は?俺は二つ目だろ」
ほざいてんじゃねぇよ。
「この前のテストの点もう一回見てから言えよ」
「はぁ!?14点だぜ??あとちょっとで赤点回避だぜ??これはもはや赤点回避で、普通の頭してる人間だろうが!」
「どこがちょっとだよ。その時点で
───と、これがいつも通りの日常。人生、こういうのでいいんだよな、こういうの───
「なぁ、坂上に曽我。お前ら肝試し興味ない?」
静かな時間ってのは訪れないもんなんですかね?俺もう帰りたいんだけど。
「
さて、そのすきに俺は帰る支度を…離そうか湊君。俺は帰りたいんだ。は?無理?ふざけんなガキが。
おっ律くぅ~ん。ちょっとキミもこっち来なよ~。
「おっ!
「肝試し?……いいね、僕も行こうかな」
この物好きは
彼は親友……とでも言うんだろうか。俺、湊、律の三人でよくつるんでいる。こんな完璧超人がなんで
「お前そんなホラー嫌いだっけ?好きじゃなかった?」
「ゲームとしてやるんだったらね。それが現実だと話が変わってくるんだよ俺はいかないぞ!!」
「お前の意思とか関係ないから。強制ね?」
覚えとけよ湊お前マジで……
「じゃあ、決まりでいいかな……?集合は今日の19時で」
「せめて18時にしね……?」
夕方だし・・・・・・少しはましだろうし……
「いいや19時だ。この時間は絶対」
なんでだよ。
「それじゃ、19時に!」
行ってしまった……
「それじゃぁ……それまでどうしてようか?」
「日向の家で待機に一票」
「それいいね」
「俺の意思は?ねぇ、俺の意思は??」
お前に拒否権はねぇってか殺すぞ。
そんなこんなで俺の家でゲームしてたらもう19時よ。時間がたつのは早いねぇ。
お。もう集合してるっぽいな。クラスの半分くらいが来てるのか。こんな大人数集めて肝試し…?
「みんな!今日は集まってくれてありがとう!」
おや。何やら喋りだしたぞ。一体、何が始まるって言うんだぁ~?
帰らせてくれ。
井上が喋った内容としては、集まってくれたことへの感謝、これからする肝試し。それと───
「……幻想郷……??って何ですか律さん?」
「幻想郷……なんか、都市伝説じゃなかったっけ?妖怪とか幽霊が住んでる幻想的な場所って都市伝説」
なんか聞いた事ある気がするなぁ……
とまぁそれは置いておいて。そこに行ける方法があるからついでに行ってみたい人は残ってとのこと。
「もちろん日向も行くよな?」
「一人で行ってろ」
「まぁまぁ。僕も正直気になるな」
嘘だろお前……!?俺は肝試しだけでもイヤなのに……
それから肝試しは終わり……は?肝試しがどうなったのか?どうもなんなかったよ。ただただ終始俺がビビりまくってただけだぜ?二度と呼ばないでほしい。
さて、幻想郷に行く方法だが……残った人は俺と湊と律と
「それで?井上。どうやって幻想郷に行くってんだ?」
「まぁ待てよ倉田。鍵になるのは、こいつだ」
……地蔵さん…?
「お地蔵様……?これが何になるの?」
幻想郷に行かせてください~ってお願いでもするのか?そんなんでいけたら世話ないが……
「簡単だよ。“お願い”するんだ。幻想郷に行かせてくれって」
俺天才かもしれんわ。崇め讃えろお前ら。湊くんそんな汚物を見るような目で見るのやめてくれます~??
「お願いって言ったって……ただ、『幻想郷に行かせてください』ってお願いするわけ?」
「いや、それ相応の供物は必要だ。だからさっきコンビニで酒やらツマミやらを買っただろ?」
何やってるんだコンビニ。ちゃんと仕事しろよ未成年だぞこいつ。
「これをここにおいて……どうか、俺達を幻想郷に連れて行ってくれ!」
瞬間、俺達が立っていたはずの地面が割れた。その穴に、俺達は落ちていく。ふざけないでくれ。
「落ちてるよ!?僕たち落ちてるけど大丈夫かな!?」
「来世に期待!!来世は
「諦めんなよ日向ァ!!!」
ドサッと床に落ちる音。
「グエェッ」
思ったより高くないな。まだ来世には期待せずか……。頭痛いです〜。どけや湊。
「あら。珍しいわね、人間がここに落ちてくるなんて」
誰だッ!?
そこにいたのは金髪ロングで毛先をいくつか束にして結んでいる。暗い金色の目を洋傘を持つ女性がいた。コスプレかな?そう思っていると、井上が口を開く。
「あなたは、誰ですか…?」
「私は
関係者……?いやそんな事より。
「あの……俺達は帰ることはできますか?」
「な、何言ってんだよ坂上!もしかしたら幻想郷に入れるかもしれないんだぜ?ここで帰るのか!?」
「お前らだけで行けばいいだろ!俺は危険そうな場所に行くよりも、家でゴロゴロしながらゲームする方がいいんだよ!
第一なんで妖怪が実際にいるかもって場所に行かねばならんのだ。死んでも行きたくないね!それにさっきからちょっと頭痛があんだよ!頭痛薬ーー!
「えっと……正直僕は気になるかなぁ……」
「うそ…だろ…?」
「こんなかで行かないのお前だけだぞ、日向」
「…………あー!じゃあお前らだけで行けよ!俺は帰るからな!?もちろん帰れるんですよね!?」
「ええ、もちろん」
八雲紫の左右に両端をリボンで結ばれた、中から多数の目が覗いてくる裂け目が現れた。
「うお……」
「え、日向お前、今冷笑した?」
うお……wってか。死ね。
「貴方達から見て左が元の世界に帰れる『スキマ』。右が、幻想郷へとつながっている『スキマ』よ」
スキマ……あの裂け目スキマって言うんか。
そんなことを考えつつ、俺は左のスキマへと向かう。
「じゃあな。俺は帰るから───」
「待ってよ」
なんだぁ?律。俺は帰るぞ??
「ついてきてくれるなら……ラーメンいくらでも奢ってあげるよ」
右側のスキマに入る。
「
「は?」
「え?」
「手のひらドリルかな?」
お前ら遅すぎ。マジで。時代の最先端走る俺についてこい。最高速度でブチ抜いたる!!
…我ながら単純だな・・・・・・しかし、ラーメン無料で食べ放題は話変わってくるわ。
あいつらを置いて行き、俺はスキマを走る。すっごい目が見てくるんだけど、気味悪すぎ。SANc?
お!光が見えてきた。ここを出ればぁ!?
「走り抜けたら真っ逆さまじゃねぇか……」
これスキマから出た瞬間落ちてお陀仏だぞ。どれくらいか分からないけど、かなり高い場所にスキマが開いているのだろう。バンジージャンプやるときより圧倒的に高いぞ……エベレストくらいあんじゃねえの?w
「……どう降りろと……?」
スキマから落ちた瞬間死だぞ……けど、なるほど。
「……こりゃ幻想郷って呼ばれるのも納得できるわ……」
目の前に広がるは息をのむほどの、言葉に表せないほどの美しい景色。緑豊かな自然に囲まれた幻想的な場所。
「これを表す語彙がないのが悔やまれるなぁ……」
人里もあんのか。少なくとも迷子になる心配はなさそッ!?
背中に衝撃が来た後、
「なんで!?なんで突っ込んでくるかなぁ!?」
「出来心!ほんの出来心!出来心なんだぁ!!」
「出来心で人が死ぬぞォ!!」
湊め!湊め!!どうしよう俺死にたくないよ!?やっぱ帰っときゃよかったわクソが!あ~あ、お前のせいで7人死んだ!てかなんで7人同じように落ちるの??
そんな事より!なんかない!?なんか帰る方『錬金』法───
脳内で言われても困ります。錬金って何ですか……あれかな?人体錬成しようとしたら持っていかれちゃう感じ?殺すぞ。
「ダイスの女神より天啓を授かりました!」
「は?」
「生き残れるなら何でもいい!生き残れるなら何でもいいから教えろ!!!」
馬鹿だなぁ倉田。俺はもうあきらめたぜ?
「俺は<着地>を、全員分振るぜ!!ダイスローーーール!!」
あ~あ、ついに頭おかしくなっちゃったよ湊君。もとからまぁまぁまずいのにさらにまずくなっちゃった。現実をTRPGだと勘違いしちゃった。あ~あ。
……まて、なんだこれ。頭に文字が───
曽我湊【着地】(60)→8 成功
赤凪律【着地】(65)→12 成功
倉田優斗【着地】(62)→44 成功
坂上日向【着地】(65)→99
横永海翔【着地】(66)→21 成功
三上陽人【着地】(73)→76 失敗
井上太生【着地】(60)→6 成功
「悪い日向と三上、お前ら頑張ってくれ」
死ねよお前。なぁ。失敗ならまだわかるけどファンブルって何?死ねよお前。
「……坂上、何か案ある?」
「あるわけないだろ……」
お母さん、お父さん、今までありがとう……。
「───おかしくなったって思ってくれて構わないよ。僕ね、さっき脳内で『創造』って聞こえたんだ」
───────!
「クッション作れたりしない!?」
「やってみる…!」
頼むぞ三上!お前が命だ!!
俺だけファンブルだったせいか木の枝折りながら落ちましたとさ。ふざけんなクソダイス。三上は無事クッション作って生きてるし。俺は天然クッションに落ちましたってか。ざけんな。
というよりも、驚きなのが三上が本当にクッションを作れたことに、だな。なんでだ?元からそういう超能力があったってわけでもなさそうだし。
考えられることとしては
「みんな無事?怪我はないかな?」
おいおいおい、着地ロール成功してるやつ全員怪我無いじゃん。俺だけ?怪我してんの。湊くん、誠意のチャーシュー丼。
「おい湊、なんでファンブルした?」
「お前のダイス運が悪い!」
ぶち殺すぞ。
「まぁまぁ、一旦落ち着いて。情報整理をしようか。僕も
「何それかっこいい。なんかかっこいいの多くない?『創造』だったり『魔術』だったり」
錬金てなんだよ錬金って。何を錬金すんだよ。いや、普通に錬金もかっこいいな。
そして情報交換。各々頭に浮かんだ言葉を伝えていく。
「なるほど。日向は錬金、湊はダイス、三上は創造、倉田は重力、横永は加速、井上が、反射」
反射ってなに……?
「湊お前、TRPGやりすぎてついに現実にまで汚染されたか?」
「常にクリティカルだしときゃ問題なし」
さっきファンブル出したやつは誰だっけ~?目ェそらすなよおい。やっぱ汚染されてんな?
「頭に響いた言葉は多分だけど超能力だよね。湊はダイス……おそらくだけど、TRPGのそれだよね?」
「だろうな。けど、さっきから一応<目星>振ってみてるけど全部失敗だから実際に使えるのかはよくわかんないや」
「使えないな」
「『錬金』は黙ってろよ」
なんだよ。錬金いいだろ。ダイスよりはマシだろファンブラー。第一、着地ロール成功してるやつ怪我してないんだから実際に使えてるだろ。
「……これからどうしようか。ずっとここにいるわけにもいかないし、何より情報が欲しいよね」
こんな山中でじっとしてんのも危ないと思うけどな…まぁいざとなったら錬金してみるか?試し打ちとかもしとかなきゃな……
「一旦各々探索にしてみるか?」
「この広い中離れ離れになるのはまずいんじゃね?」
「そうだぞ横永。倉田の言う通りだ。ここには妖怪やら幽霊がいるって話だろ?一人でいるときにその幽霊に会ったらまずいだろ。何より俺が会たくない」
本当にそういうの無理。
「それもそうだね。けど、7人で動くのも得策とは言えない。複数人で別れるのはどうかな?四人と三人、それか二人二組と三人に別れるのはどう?」
「まぁ、別れるんだったらそう別れるべきだが、どう別れる?」
…………湊。
「……ダイスターイム!!!1~4のチームと5~7のチームで別れるぞ。1D7勝手に振らせていただきますぼん!!」
曽我湊 1D7→2
赤凪律 1d7→1
倉田優斗 1d7→6
坂上日向 1d7→4
横永海翔 1d7→5
三上陽人 1d7→4
井上太生 1d7→6
………………このかぶった数はどうすりゃいい?
「ちょうど別れて被ったからそれでいいかもう」
なんて?
「じゃあ4人チームは僕、日向、湊、三上。三人チームは井上、倉田、横永でいいかな?」
「まぁ、異議はないな。このチームでいいんじゃない?よろしく。倉田、横永」
いつもの面子プラス三上か。変な気を使わなくて済みそうだな。
「じゃあこのチームで、各々情報収集と行こう。僕たちの能力について、その詳細も知りたいしね」
「じゃあ俺らのチームはこっちの道行くわ。そっちのチームは反対方向でいいか?」
「分かった。それじゃあ、解散で」
二チームがそれぞれ別の方向へ歩き出す。
さてさて。別れたはいいものの、行き先がなくないか?まずまずここがどういうとこかも分かってないしな……。
「ここでダイスロ「帰れィ……」
どうせ碌なことにならん。ファンブってはいGG解散、幽霊バーン、妖怪ドーン、SAN値チェックGG~になるだろ。
「じゃあ他に案あるのかよ?受け入れろよ、ダイスロールを」
「ダイス振る前にまずは山から下りるところからじゃないかな……」
ほら律もそういってる。こんなかで一番頭いいんだからこいつに従うべきだろ。
「僕も赤凪に賛成かな。やみくもに何かしたって今は意味がないでしょ」
諦めろ湊。三上からも言われてるんだからもうあきらめろ。
「律って呼んでよ。僕も陽人って呼ぶからさ」
「じゃあ、そうするよ。よろしく、律」
「これが
「何言ってんだお前」
「あ。でも、目星は振っといた方がいいかも。何でもいいから少しは情報があったほうがいいし」
「あー、それは確かに。間違ってもファンブルは出すなよ?」
「任せろマジで。俺ファンブル出したことないから」
結果俺死にかけたんですけど~??ん~?着地ロール勝手に振って勝手にファンブった奴誰だっけ~??
「もうマジでクリティカルしか出さないから。マジで」
「いいからさっさと振れよ」
【目星】(10)→5
【技能値成長ロール】1d10→10
目星(10)→目星(20)
「もう俺のことをクリティカラーと呼んでくれ給えよ諸君!」
マジでクリティカル出しやがった。ちゃっかり成長値も最大出してるし。
「初期値以下なことについてはクリティカル出してくれたから聞かない事にするけど、どう?なんか分かった?」
確か、本来TRPGの<目星>はそこにある物や事、手掛かりに気づけたかを確認するために振るものだ。
他にも一応、ぱっと見気が付きにくい手掛かりとか違和感を発見するために振るんだが……。それが現実で、となるとどうなるのか気になるな。目星を振らなくても気づけるもんじゃないのかな……。
うーん、ダメだな。自分でも思考がまとまらん。まだ頭痛があるし……。きっと、何言いたいか分かるだろ。頑張れ、未来の俺!思い出した時、お前ならできるって信じてるよ!
「…………ここ……なんか引きずった跡がある……」
やめてぇ!?何、いきなりホラー展開ですか!?やめてくださる!?
「……本当だね。妖怪がいるって噂だし、人でも引きずったのかな」
ひぃー!マジでやめてくれ!そういうのほんと無理!いまだ錬金が何なのか良く分かってないのに!
「いや、待て。これ、人を引きずった跡じゃないな……。なんか、馬車みたいな…荷車か?」
「……確かに。人だとしたら少し細いね」
それでも人並みの太さの車輪がある荷車って何……。
【目星】(20)→14 成功
「ん、ここにが足跡あるぞ。大きいな……男か?少なくとも人間だな」
何、目星でそんなことまで分かんの?クリったらさらに詳細分かるんかな……。
「じゃあこの先に人里があるのかな。だとしたらいい情報だね。ナイス湊」
律と湊がグータッチをする。息合ってんなぁ……。これがNTR・・・・・・
「それじゃあ、この道をまっすぐ行けば人に会えるかな」
「まぁそうだろうな。人里に着いたらここについても詳しく聞けるだろ」
「あ。一応、陽人。もし途中で妖怪とかに会ったら怖いから、武器とかって作れる?」
「んー……こうかな。出来た」
陽人がマチェットを作り出す。結構スムーズに作れるな。二回目だし慣れたんかなぁ……。てか、なんでマチェット?
「……え、これ本物の鉄…?」
え……マジかよ……。模造品じゃないの?本物作れる感じ?強くね?なんでマチェット?
「本物…みたいだね。僕も作れるとは思わなかったよ」
本人も驚いてら。てか、無から作り出すってなんちゅー能力だよ……
あ、もらっていい?ありがちょ大好き(*'ε`*)チュッチュ先生俺死に(ry
「マチェットっていいよね……」
「僕は刀のほうが好きだけどね」
「そっか、陽人って居合道やってるんだっけ」
カッコイイな?居合道って……あれか。よく縦動画で見る巻いた畳切ってるやつか。
「二人は何の武器がいい?」
「僕はいいかな。魔術があるっぽいし」
「俺はダイス一筋で行くぜ」
何、俺だけ?俺と陽人だけですか武器持つの。もう湊の顔が冷笑してるわ。いいのかこっちには武器あんだぞ。
「人里に向かいながらでもいいから超能力の確認もしたいね」
四人が跡に沿って歩き出す。太いなこの跡・・・・・・
「湊と陽人の能力はどういうのか分かったから、あとは俺と律のか」
錬金って言ったら鋼の人を思い出すが……
「僕の魔術……は、あんまりよく分からないな。二人はどうやって能力を使っているの?」
錬金…錬金……錬金って言ったら本当に鋼だよな……パンってやってドーン……
「俺はイメージしてるな。頭で振りたい技能をイメージして、それをダイスで振るイメージをしたらできた」
「僕もだね。クッション作ったときとか、さっきも頭でイメージしてできたよ」
イメージ……イメージか……ちょうど樹があるしな。
樹に手を重ねる。頭で樹から作りだすイメージをして───
「なに日向、大地と一体化しようとしてる?お前って
全ての地は俺そのものだってか?黙れよ。
目を瞑る。イメージ、イメージ……。錬金、錬金。錬成……イメージ……木材を作り出すイメージで……
「……なぁ、律。日向くんついに樹と対話してるよ。精神分析振らなきゃ」
【精神分析】(32)→79 失敗
「あ。失敗した」
「また日向に怒られるよ……」
瞬間、俺の手の周りに
「え、え?何したのお前?森林火災起こそうとしてる?」
「んなワケあるか馬鹿野郎」
湊の頭にかなりの力を込めてハリセンを叩きこむ。よくも好き勝手言ってくれたなこのやろう。
「いったぁ!?なんっ!?なんでハリセン……??」
「わぁ、日向も作れたんだね。錬金?」
「あぁ、錬金だよ。二人の言った通りイメージだな、これ」
「ねぇなんでハリセン?」
「イメージかぁ……馴染みがないからかな、あんまりイメージわかないや。魔法と何か違うのかな……」
確かに。魔法と魔術……何か違うのか?
「とりあえず、今はまだできそうにないからやっぱ僕も武器もらってもいいかな?」
「もちろん」
そう言って陽人は律に少し大きめのサバイバルナイフを渡し、それを律が申し訳なさそうにしながら受け取り、俺達は再び歩き出す。
「ねぇなんでハリセンで叩いたの??」
うるさいなこいつ。さっさと歩けよ。
「なんだよその顔。精神分析振るぞおい」
精神分析を脅しと勘違いしていらっしゃる?
「はぁ。分からないのかい湊くん?紙は何から作られていると思う?」
「は?紙の材「はい時間切れ。紙は樹から作られているのですよ
「やっぱ精神分析振ったほうがいいんじゃないかな、こいつ」
何言ってんだ俺はオールウェイズこれだろ。今更遅いって。
「え、結局ハリセンで叩いた理由になってないが?」
あ~あ。それで分からないか。
【精神分析】(32)→39 失敗
振ってんじゃねぇよ。
歩き始めて数十分。木漏れ日が途切れ、視界が開ける。眩しさで目を細めるが、それもすぐに慣れてきた。
「ぐぅ……眩しいな」
「ん~……空気がおいしいね」
こんな澄んだ空気は初めてだな……
「お、あれじゃね?」
湊が指さす先には昔ながらの木造平野が連なり、賑わっている人里が見えた。
「おぉ、あれが……なんか……古くね?」
「明治時代……くらいかな。古いね」
「過去にタイムスリップ!?え、その時振る技能って何?」
「目星でも振っとけ」
いやこの際SAN値チェックじゃね・・・・・・?
「とりあえず、向かおう。情報を集めようにも人と話さなきゃ分からないし」
【目星】(20)→84 失敗
陽人の言うとおりだなぁ…。おい湊、お前目星失敗してるから前歩いてくんね?
【囮】(1)→32 失敗
「ゴメン失敗したから無理だわ」
ダイスに操られんなよ。自分の意思で行動しろよ。
というか、何気に遠いな……まだ歩くのだるぅ……
「なぁ日向」
「ん?何?」
「馬車作れたりしない?」
「無理だろ。樹は後ろの山にまた戻ればあるけど馬がいない。頑張って歩け」
「F**k you!!」
湊が中指を立てて叫ぶ。元気有り余ってんじゃねぇか。もはや走れよ。
「うーん……結構広いね。それに…なんていうか、本当に緑豊かだね」
「ここでしか見れないような景色だなぁ……風情あるね」
ですがね奥さん。実はここ妖怪とか幽霊が出るらしいんですよ。マジでやめてほしいですわね~。
【精神分析】(32)→30 成功
「え、何の精神分析??」
「いや、そろそろお前が頭おかしくなってんじゃないかなって……」
誰が定期的発狂魔だ。じゃあSANc振るか?いいんだぜ?ファンブって殺人癖発症したって。
「まぁまぁ。ほら、人里に着いたよ」
人里。遠くから見た時も思ったけど、やっぱ古いな……ほとんどが
「随分と賑わってるね。意外と人がいるんだ」
「さて、人里に着いたことだし、情報収集と行く?」
「え。俺腹減ったんだけど。先に飯にしない?」
「バカだなぁ湊君は。ここは俺達がいた場所とは違うんだぜ?通貨が同じかも分からん。それ含めての情報収集だろ」
【拳】(60)→40 成功
【悲報】湊君、正論言われて抵抗がまさかの拳。
まぁよけるんですけ【回避】(54)→88 失敗
肩パン直撃。
「
「
拳で解決しようとするお前が悪いだろうが。
「……ねぇ、日向。今、なんでわざわざ回避振ったの?普通に避ければよかったんじゃない……?」
───まさかっ!
「
え、何。は?湊がダイス振って攻撃してきたらこっちもダイス振って避けないといけない感じ?強くね?
湊に蹴りかかる。それはそれとして仕返しじゃいボケカスゥ!
「アブネ」
普通に避けんなよ。せめてダイス振って避けろよ。
「うーん……面白いね、『ダイス』。強制的に運が絡む戦闘を強いられるのか……」
「俺…強いかもしれん!」
俺のマチェットが血を吸いたくてうずうずしてる。湊くぅん……ちょっと、さっきの仕返しで切ってもいいかなぁ?
「皆。そろそろ、情報収集をしよう。日も傾いてきてる。少なくとも、ここで僕たちが使ってたお金が使えるのかは知りたいところだよ」
陽人の言う通りだな。野宿は嫌だ、野宿は嫌だ、野宿は嫌だ!スリザリン!俺スリザリンだから湊ぶった切るわこっち来いオラ。
「じゃあ、一回別れる?情報が集まったらまたここ集合でいいかな?」
「律に賛成~」
「僕もそれでいいと思うよ」
「んじゃあそういう事で、また会おうか諸君」
さてさて結果。
まぁ一番知りたかった通貨についてだが、ここでは俺達が使ってた金は使えないようだ。大体江戸時代くらい?の通貨が使われているようで。困ったな。これじゃぁマジで野宿だぞ……。
それ以外にも一応情報があったらしく、ここから帰る術を詳しく知っていそうな人がどうやら博麗神社にいるそうで。場所としては───
「…俺らが出てきた山じゃん……」
確かに、ちらっとだが神社が見える。
しかし、山登らんといかん感じかぁ?
「みなまで言うなよ日向。かかって来いよ回避クリってもはや寝てやる」
「何言ってんだお前。いいからこれからどうするか考えろよそのない頭使ってさ」
「なんかあたり強くない~?」
気のせい気のせい。
「うーん……博麗神社が気になるけど、もう夕方だしね……」
「……錬金術で移動早くできたりしなぃ?パンってやってドンってやってグワーって」
何言ってんだこいつ。
「……走る?」
「……………」
「たしかに、体動かしたいしなぁ……よし、先に博麗神社ついた人勝ちな」
急に何を言い出すんだこのバカは。もう走ってるし。
「負けたヤツ明日一日奴隷!俺にはその技能があるからな!!」
………………。
「死んでも負けられんのじゃァァァァアアア!!」
「えぇ……」
「律。早くしないと僕達奴隷にされるよ」
「僕が言い出しっぺだしなぁ…走ろうか」
さてさて、一番初めに走り出したからか湊との差が開いてしまっている。あいつの奴隷になるくらいなら死んだほうがマシだね。
それにしてもどうしようか。あいつ、運動神経いいし足も無駄に早いんだよな。無駄に。もう山の麓にいるし。あいつに勝つには……あれ、能力使うの禁止とは言われてないよな……
「馬鹿めッ!」
足元の地面を前方に隆起させる。その勢いを使って、湊を追い越す……!
「なっ!?それはズルだろ!?」
「バーカ!誰も能力使うのはなしっつってねぇだろうがよォ!」
「くそっ……!」
っしゃ!抜かしてやったぜベイベー!さてさて、神社は山に立っていると来た。つまるところ、神社に行くためには階段を上る必要がある…!
ビンゴ!湊の言ってた錬金術での移動は楽だな。そして、さっきやったみたいなのを今度は、斜め上に……!
「はっはー!風がきもちぃねぇ!!」
テンション上がって来たー!ジェットコースター乗ってる気分!
このままいけば俺の勝───
「
「なっ!?てめっ、登攀か!」
「正解!初期値が高くて助かったぜ」
こいつ、隆起した地面にしがみついてきやがった……!
猿かよマジで!神社まであと…半分……普通に蹴り落そうかな。
「待てお前蹴り落すとか考えてんな?普通に死ぬからやめてね?」
「さすがにしないけどさ」
もうすぐ神社だしな。あ、律たちがいる。走ってるわ遅いねぇ^^
「ちょ、あの……」
さてさて、そろそろ神社だが。もう夜だしなぁ……噂の博麗霊夢さんはいらっしゃるのやら。
「ちょ、ゴメン」
なんだなんだ。死にたいって?
「怖いから上げてくれん?普通に落ちたら階段にぶつかってお陀仏なんだけど」
「
「
しょうがないなぁ、みなとくんは。普通にもう神社つくから上げないけどね。
隆起させていた地面を急停止。はい、そんなことをしたら慣性の法則で吹き飛びますね。
「馬鹿なの?馬鹿なんだよな?あんなジェットコースターみてぇな速度で隆起させた地面を急に止めたらこうなるってわかってるよな??」
おや、隆起という言葉を知っているのかい。その頭(笑)で。
まぁいうほど高く吹っ飛んではないから五点着地で着地できます!!
【五点着地】(35)→97
【着地】(60)→24 成功
なんで勝手に五点着地とかいう技能振るんですか?しかもなんでよりにもよってファンブル出すんですか?お前ぶん殴りますわよ?
ちゃっかりお前だけ成功しやがっ───
「あぁ……悪いな、俺が成功しちまったばかりによ……お前の犠牲、忘れないぜ」
あいつぶち殺します。ファンブったせいでまた木の枝折りながら落ちたんだけど。頬から血出てるんだけど。マジで殺します。足痛いんだけど。
くそっ!起き上がれねぇ!あの野郎マジで覚えとけカスゥ……
◇◇
湊が日向の落ちた方向を見ながらつぶやく。
「……うん。あいつのダイス運が悪いから俺悪くない」
たまには現実逃避ぐらいしないと人生やっていけないからな。うん。TRPGでもダイス運悪いやつが全部悪いから。おれわるくないよ。
「勝手にダイス振る湊も湊でしょ……」
後ろから律が声をかけてきた。どうやら残りの二人も階段を登って来たらしい。
その割には汗かいてないな。のんびり来てた感じ?危機感ないって。
「お、律に陽人。お前ら俺に負けたからな。奴隷ロール~」
もちろんお忘れなく。お前らを奴隷にして明日こき使ってやるぜぐへへへへ。
【奴隷】(1)
まぁ普通に考えてそんなのに技能値振ってるわけがなくってですね。
それでも!!ここで1クリティカルを出すのがTRPGプレイヤーだろ!!
「あら。何か大きい音が鳴ったから気になって来たけど、あんた達、誰?」
ダイスを振ろうとしたとき、神社の中から出てきたのは肩下あたりまで伸ばした黒髪を赤色の大きなリボンで結び、赤と白を基調とした袖の離れた巫女装束を着ている少女と、大きな白いリボンのついたつばの広い黒い三角棒、黒系の服に白いエプロンを着ている金髪ロングに金色の瞳を持った魔法使いのような少女。
あと後ろから薄紫のボブ少女だったり、飲んだくれてる角生えた女の子だったり緑のロングヘアーになんか蛙のアクセサリー付けてる女の子だったり頭に狐の耳、セミロングの金髪の女の子がいたりしているがそんなことはどうでもいい!待て、女の子多くね?
いやそれはどうでもいいんだって!びっくりしてダイスミスった!いや、脳内ダイスにミスとかあるのか知らないけどダイ───
【奴隷】(1)→96
「ファンブルァァアアア!」
膝をついて頭を抱える。彼女たちがびくりと驚いたようだがだから何だよ。
そして横から飛んでくる木材。回避?振れるわけないだろ。どうせファンブル処理だから必中だろうし、振るだけ無駄無駄。
木材が頭にぶつかった後、聞こえてくる怒声。そして、意味のわからないものを見るかのような少女たちの視線。あ、まずい。新しい
◇◇
そばにある木から木材を錬成、それを湊に投げつける。結構適当に投げたけど当たったな。それはそれとして、
「この(あまりにも人に向かって言う事ではない言葉)!よくも勝手にダイス振った挙句ファンブル出しやがったな!」
草木の中から出ながら叫ぶ。お前のせいで頬切ったんだがこのやろう。
「ちょ、日向・・・・・・人がいるんだよ……?」
退けぃ律。こいつにタイキック食らわせにゃ気が済まん!!
「ひ、日向ぁ・・・・・・」
横たわっている湊に向けてさらに怒声を飛ばす。
「オラ立ちやがれこの野郎!そのケツ蹴飛ばして───」
……待て……人がいる?……ははは、待ちたまえよ律君。人がいるって?
「頑なに見ようとしなくても、いるものはいるんだからもう遅いよ、日向」
「それに向き合ってしまったら俺がただただやばい言葉叫んで罵声してるヤバイ人じゃん?」
「もう今更なんだから諦めろよ。というより、俺それ以上に親友にそんな趣味があったことを知らなくて悲しいんだが」
中指を立てる。
ゴロ寝で気持ち悪いこと言うなお前。
「……話は終わった?それじゃ、そろそろ私の質問に答えてくれる?」
全体的に赤い巫女装束を着た人が不機嫌そうに話しかけてくる。
え、なんか女子率高くない?俺ら以外女子なんだけど?湊お前、よくこんな状況でゴロ寝なんかできるな……
「とりあえず、中に入りなさい。外は寒いわ」
その人に促されるまま俺達は神社の中へと向かう。
おい湊、お前いつまでゴロ寝でいるつもりだ早く来いよ。