幼馴染ならどんなときでも意思疎通できるよね? 作:AirHertz
6月も終わりに近づき、蒸し暑い夏の日差しが校庭の緑を眩しく照らし出す季節となった。
期末テストを1週間後に控えた、ある日のホームルーム。
2年B組の教室は、普段の穏やかな空気とは打って変わり、独特の緊張感に包まれていた。
「――よし、じゃあホームルームの最後に、連絡通り席替えを行う」
教壇に立つ担任の吉岡先生が、黒板に『席替え』と大きな文字で書きつけた。
その瞬間、教室のあちこちから「やったー!」「神様お願い!」「窓際になれ~!」と歓声や祈りの声が湧き上がる。
高校生にとって、席替えはまさに一大イベントだ。
誰が隣になるのか、後ろの席は誰か、窓際か廊下側か――。その一喜一憂に教室中が大盛り上がりする中、相原結衣もまた、自分の机の上でぎゅっと両拳を握り締めていた。
(お願い、神様……! 悠君とまた近くの席になれますように……!)
結衣はチラリと、自分の斜め前の席へと視線を向けた。
そこに座る水瀬悠希は、クラスの大騒ぎなどどこ吹く風で、夏服の袖を口元に当てながら「……ふぁ……」と可愛らしくあくびを噛み殺していた。
そんな悠希の頭の中に、結衣は必死の思いでサイレント通信(念話)を飛ばした。
『悠君! 席替えだよ席替え! 神様に祈って! また近くになれますようにって!』
悠希のつむじのあたりで、ぴょこんと飛び出たアホ毛が可愛らしく揺れた。
悠希はトロンとした瞳をゆっくりと巡らせ、後ろの結衣を見つめ返してくる。
『……ん。ゆ~ちゃん……大騒ぎしすぎ……。頭の中が……がちゃがちゃ言ってる……』
『大騒ぎもするよー! 悠君と席が離れたら、授業中に数学の解き方教えてもらえなくなっちゃうじゃん! わたしが赤点取ったらどうするの~!?』
『……赤点は……ゆ~ちゃんが勉強すれば……いいと思うの……』
『酷いっ! そこは「僕が助けてあげる」って言うところでしょー!』
脳内でジタバタと悶絶する結衣に対し、悠希はぽやんとした表情のまま、脳内に甘くて柔らかい声を響かせてきた。
『……でも……ゆ~ちゃんのお隣が……いい……。ゆ~ちゃん、甘いにおいするし……あったかいから……』
『っ……! も、もう~! またそういうこと言って~!』
結衣が顔を赤くして照れている間に、教壇の上で吉岡先生が三角に折られたくじの入った箱をパンパンと叩いた。
「はーい、静かに。それじゃあ出席番号順に引いていくぞ。一番、相原から来い」
「はいっ!」
一番バッターとして呼び出された結衣は、緊張でゴクリと唾を飲み込みながら教壇へと向かった。
箱の中に手を入れ、入念にかき混ぜてから一枚のくじを引き抜く。
開いた紙に書かれていた数字は――『36』。
「相原は36番だな。一番後ろの廊下側の席だ」
「あ、廊下側の一番後ろ……! 端っこだけど、景色はいいかも……?」
結衣は指定された教室の左奥、廊下側の一番後ろの机へと移動した。
ここからなら、教室全体が見渡せる。
(よし、あとは悠君が、わたしの近くの席を引いてくれれば……!)
結衣が祈るような思いで見守る中、くじ引きは順調に進んでいった。
そして、出席番号の遅い悠希の順番がやってくる。
悠希はぽてぽてとした足取りで教壇へと歩み寄ると、眠たげな目のまま、箱の中からぽん、と一番上にあったくじを引っ張り上げた。
吉岡先生がその紙を覗き込み、ニヤリと笑う。
「水瀬は……『1』番だな。一番前の窓際の席だ」
「……えっ…………」
教室が少しざわついた。
そして何より、絶望の悲鳴を上げたのは結衣だった。
「1番……!? 一番前の、窓際……!?」
結衣の『36番』は教室の【一番後ろ・廊下側】。
悠希の『1番』は教室の【一番前・窓側】。
つまり二人は、教室の対角線上の真反対――正真正銘、いちばん遠い席になってしまったのだ!
「うそでしょ~~~!? 完全に対角線じゃん! 対極の存在になっちゃったよ~~~!?」
結衣は自分の机に突っ伏して頭を抱えた。
これまで斜め前の席で、困った時にはすぐ視線を合わせたり、放課後には袖を引っ張られたりしていた二人の距離が、一瞬にして絶望的な遠さになってしまったのだ。
「あーあ、相原さんドンマイ~」
「水瀬くんと離れ離れになっちゃったねぇ」
クラスの女子たちが「残念だったね」と生温かく慰めてくれるが、結衣のショックは計り知れない。
しかし、一番前の窓際席に着いた悠希はというと――。
ぽてんと椅子に腰掛け、トロンとした瞳で振り返り、一番後ろの結衣をじっと見つめていた。
そして、何事もなかったかのように、結衣の脳内へとクリアな声が届く。
『……ゆ~ちゃん……ちいさい……。豆粒みたい……』
『豆粒って言わないでよ~! 悠君だって、ちっちゃい小動物みたいに見えるんだからねっ! うぅ……どうしよう悠君、こんなに離れちゃったよ~!』
『……うん……。でも……声……ちゃんと聞こえるよ……?』
『え?』
結衣はハッとして、一番前の席に座る悠希を見た。
悠希は遠くから、ぽわぽわとした顔で結衣を見つめたまま、脳内で話しかけてきていた。
雑音の混じらない、澄み渡った念話の声。
二人の持つ異能――『念話』。
それには元々、距離の制限など存在しないのだ。お互いの姿が見えていようがいまいが、相手が起きてさえいれば、どれだけ離れていても頭の中で会話ができる。
『……ゆ~ちゃん……。ぼくの『声』……届いてる……?』
『と、届いてる! 届いてるけど……! でも、こんなに離れちゃったら、休み時間にすぐ話したりできないじゃん……。やっぱり、ちょっと寂しいよ~!』
『……ん……。たしかに……それは……すごく、やだ……』
脳内で悠希が不満そうに唇を尖らせる気配が伝わってきた。
周囲のクラスメイトたちから見れば、席替えが終わった直後、教室の両端にいる二人が、お互いに無言のままじーっと見つめ合っているだけの光景だ。
近くに座る莉子が、呆れたようにクスッと笑った。
「ちょっと結衣。席が一番遠くなったからって、そんな遠距離で見つめ合わなくても良くない? 教室の端と端で見つめ合うロミオとジュリエットかよ」
「み、見つめ合ってないよ! 遠すぎて悠君の顔がぼやけて見えるだけだもん!」
「はいはい。でもまあ、これで少しは二人も『静かな授業時間』を過ごせるんじゃない? 今までは近くで二人だけの世界に入ってたからねぇ」
「入ってないってば~!」
結衣は赤くなった顔を伏せた。
しかし、その内側では、誰にも邪魔されないサイレント通信が、より一層の熱を帯びて繰り広げられていたのだった。
◇
席替えが行われた、翌日の朝。
夏の強い日差しが教室内を照らす中、2年B組の生徒たちは新しい席での朝のホームルームを迎えていた。
教室の左奥、一番後ろの廊下側――『36番』の相原結衣の席からは、教室の様子がよく見渡せる。
そして、その対角線の遥か彼方、一番右前の窓側――『1番』の席には、幼馴染の水瀬悠希がちょこんと座っていた。
距離にして10メートル以上。
普通なら声をかけることも、相手の様子を窺うことも難しい距離だ。
しかし――。
『……ゆ~ちゃん……とおすぎる……』
朝の読書時間が始まった瞬間、結衣の脳内にぽわぽわとした澄んだ声が直接響いた。
結衣が遠くの一番前の席に視線を送ると、悠希は袖の中に手を隠したまま本を開き、つむじの上のアホ毛をぴょこんと揺らしていた。
『悠君! 朝から念話飛ばしすぎだよ~! ちゃんと読書して!』
『……よんでるよ……? でも……ゆ~ちゃんがとおくて……集中できない……』
『集中してよ~! 今日からこの席なんだから、少しずつ慣れていこうよ~!』
『……やだ……。ゆ~ちゃんのお隣が……いい……』
脳内で不満そうに口を尖らせる悠希の気配が伝わってくる。
近くに座る莉子たちは「これで二人も授業に集中できるね」なんて言っていた。
――しかし、実際にはその逆だった。
物理的な距離が遠くなったぶん、二人は念話で以前にも増して頻繁に話すようになっていたのだ。
「席を離せば静かになる」と思っていた莉子たちの期待とは裏腹に、二人の脳内では今日も楽しそうなおしゃべりが続いているのだった。
◇
やがて午前の授業が進み、四時限目の国語の授業が始まった。
窓際の『1番』の席は、夏の日差しがたっぷりと注ぎ込み、風鈴の音が聞こえてきそうなほどポカポカと温かい。
さらに運の悪いことに、担当の国語教師の声は、うとうとと眠気を誘うような心地よい低音だった。
(あ……悠君、あぶないかも……)
一番後ろの席から遠くの悠希を見守っていた結衣は、ハッとして身を乗り出した。
悠希の頭がカクン、カクンと舟を漕ぎ始めている。
ぽやぽやとした省エネモードの悠希にとって、ぽかぽか陽気の窓際の一番前というポジションは、あまりにも過酷な試練だったのだ。
(一番前なのに! 先生の目の前なのに眠りかけてるよ~~!!)
『悠君! 悠君起きて! 寝たらダメだってば!!』
結衣は必死にサイレント通信を飛ばした。
しかし、念話越しに返ってきたのは、今にも消えそうなフワフワした声だった。
『……んみゅ……ゆ~ちゃん……? ぽかぽかして……きもちいいの……』
『気持ちよくならないで! 先生がチラチラこっち見てるよ! っていうか一番前なんだから絶対バレるって!!』
『……むにゃ……おや、すみ……』
『おやすまないで~~!!』
結衣が脳内で大パニックを起こしていると、教壇に立つ国語教師が案の定、メガネの奥の目を光らせた。
先生は教科書から目を離し、教壇のすぐ前でこくん、こくんと頭を揺らす悠希を見下ろす。
「――よし、じゃあ次の段落だが。おい、水瀬」
(ひぇぇっ!? 指名されたーーー!!)
結衣の背中に冷や汗が吹き出した。
「水瀬、聞こえているか。五十八ページの四行目から、三行分を読んでみろ」
「……ふぁ……? あ……はい……」
先生に声をかけられ、悠希はビクッと肩を揺らして起き上がった。
ぽてぽてと力なく立ち上がったものの、そのトロンとした瞳は、まだ夢の中にいるようだった。
自分の机の上を見つめたまま、完全にフリーズしている。
教室内がざわつき始めた。
「あれ、水瀬くん寝てた……?」
「どこ読むのか分かってないんじゃないの?」
クラスメイトたちがハラハラと見守る中、悠希は頭の中が真っ白になった様子で立ち尽くしていた。どこを開けばいいのかすら、全く分かっていない顔だ。
いつもなら数学で結衣を助けてくれる天才肌の悠希だが、国語の授業でうとうとしていた今は、ただの迷子の子犬状態だった。
(どうしようどうしよう! 助けなきゃ! いつも数学助けてもらってるんだから、今度はわたしが悠君を助ける番だよっ!)
結衣は一番後ろの席でぎゅっと拳を握り締め、全神経を一番前の悠希へと集中させた。
『悠君! 悠君聞こえる!? 落ち着いてわたしのお話を聞いて!!』
『……ゆ~ちゃん……? どこ……よむの……? ねむくて……よくわかんない……』
『もう~! 教科書の五十八ページを開いて! 右側の真ん中あたり!』
『……ごじゅう……はち……?』
悠希はぽやんとしながらも、脳内に届く結衣の指示に従って、ページをめくり始めた。
『そう! 五十八ページ! 開けた!?』
『……ん……。開けた……』
『よしっ! 上から四行目の「夏の日の朝」ってところから! そこから三行分を読むの! ほら、声に出して!!』
結衣のクリアで必死な念話が、悠希の眠気を吹き飛ばすように頭の中に届く。
悠希は教えられたページと行に指を添えると、トロンとした目のまま、ゆっくりと口を開いた。
「……っ……『夏の日の朝、校庭の木々が青々と茂り……風が吹き抜けていく……』」
静まり返った教室に、悠希の少し舌足らずで静かな声が響き渡った。
よどみなく三行分を読み上げると、悠希はふぅと小さく息を吐いた。
国語教師は少し意外そうな顔をしながらも、満足そうに頷いた。
「……うん、声が少し小さいが、しっかり読めているな。よし、座っていいぞ」
「……はい……」
悠希はぽてんと椅子に腰掛けた。
絶体絶命のピンチを、見事な連携プレーで脱出したのだ。
椅子に座った悠希は、安堵したように胸を撫で下ろすと、前を向いたまま遠くの一番後ろの席へ念話を飛ばした。
『……ゆ~ちゃん……すごい……。たすかった……ありがと……』
『フフン! どうだ~! わたしだってやるときはやるんだからねっ! いつも助けてもらってるお返しだよ!』
結衣は一番後ろの席で、誰にも見えないように机の下で胸を張り、ドヤ顔を決めた。
しかし、その様子をずっと観察していた隣の席の莉子は、顔をひきつらせていた。
「……ねえ、結衣」
「ふえ? なに、莉子?」
「……あんた、さっき水瀬くんが指名されて固まった瞬間から、一言も喋ってないよね?」
「えっ!? あ、うん! 喋ってないよ! 授業中だもん!」
「じゃあなんで、一番後ろにいるあんたがドヤ顔で胸を張ってて、一番前の水瀬くんが……?」
「え、えーと! それは……心が通じ合ってるから……かな~!?」
「……怖すぎるんだけど。あんなに離れてるのに、なんでテレパシーみたいに助け合えてるのよ……」
莉子は頭を抱え、遠くでぽわぽわとアホ毛を揺らす悠希と、顔を真っ赤にして誤魔化す結衣を交互に見比べた。
「席を一番遠くに離せば静かになると思ったのに……。この二人の距離感、物理法則を無視してるわ……」
周囲の困惑をよそに、結衣と悠希の間では、すでにいつもの念話が始まっていたのだった。
◇
キーンコーンカーンコーン――。
四時限目の終わりを告げるチャイムが、校内に軽やかに響き渡った。
「はい、午前の授業はここまでー。日直、号令」
先生の声が終わった瞬間、2年B組は一気に賑やかな昼休みの空気に包まれる。
結衣が「ふあぁ~、お腹空いた~」と自分の机からお弁当箱を取り出そうとした、まさにその時だった。
トコトコトコトコ――。
普段、体育の授業や移動教室の時でさえ、結衣に手を引かれてダラダラと歩くはずの悠希が、今日は珍しく、てくてくとした足取りで教室を横切ってきたのだ。
「わっ!? 悠君!?」
結衣が驚く間もなく、悠希は結衣の机の横にたどり着くやいなや、制服の裾をぎゅっと両手で掴んだ。
そして、そのまま吸い寄せられるように、結衣のお腹のあたりに「すり……」と自分の額を押し当ててきたのだ。
「……ゆ~ちゃん……」
その声は、消え入りそうなほど小さかった。
それと同時に、脳内には大音量のぽわぽわボイスが流れ込んでくる。
『……ゆ~ちゃん……たすけてくれて……ありがと……。すごく……かっこよかった……』
『っ……! か、かっこよかったなんて……そんなの当然だよ~!』
結衣は顔を真っ赤にしながらも、お腹にすりすりと頭をこすりつけてくる悠希の柔らかい髪に手を伸ばし、「はいはい、よしよし~」と思い切り頭を撫で回してあげた。
授業中の眠気と、ピンチを助けてもらった安心感が一気に押し寄せたのだろう。
悠希は「……んふぇ……」と満足そうな声を漏らし、トロンとした瞳を細めて結衣を見上げてくる。
「……やっぱり……ゆ~ちゃんのお隣が……いい……」
「もう~、授業中も念話でずっとお喋りしてたじゃん。遠くにいても声は届いてたでしょ?」
「……声だけじゃ……たりないの……。こうやって……よしよし……してもらうのが……いい……」
悠希はぎゅっと結衣の服を引っ張り、さらに甘えるように体を寄せてきた。
その無自覚な甘えっぷりに、周りのクラスメイトたちは温かい笑みを浮かべている。
「あはは、水瀬くん、昼休みになった瞬間、結衣ちゃんのところに来たもんねぇ」
「昨日席替えしたばかりなのに、結局こうやってくっつくなら距離なんて意味ないじゃん」
「本当、教室の端と端に離れても磁石みたいに引き合ってるね」
莉子たちがクスクスと笑う中、結衣は「ち、違うってば~! 悠君が省エネすぎて倒れそうだから支えてあげてるだけ~!」と赤くなって弁明した。
しかし、当の悠希はというと、結衣のお腹に顔を埋めたまま、脳内で幸せそうにつぶやいていたのだった。
『……ゆ~ちゃん……だいすき……』
『っ……! 不意打ちしてこないでよ~!』
◇
――そして、放課後。
夕暮れの光が校舎と校庭をオレンジ色に染める頃、二人は並んで校門をくぐった。
カバンを揺らしながら歩く結衣のとなりに、ぽてぽてと歩く悠希。
二人の手は、当たり前のようにしっかりと繋がれている。
「ふぅ……。席替えであんなに離れちゃった時はどうなるかと思ったけど……なんとかなったね!」
結衣は夕空を見上げながら、つないだ手を少し大きく揺らした。
「どうなるかと思ったけど、よく考えたら、わたしたちにはあんまり関係ないもんね。遠くにいてもちゃんと話せるし、授業中のピンチだって助け合えたし……全然寂しくなかったよ!」
結衣が満面の笑顔で振り返ると、悠希はぽやんとした表情のまま、繋いだ手に少しだけギュッと力を込めた。
「……ん」
悠希は小さく頷くと、ぽつりとつぶやいた。
「……遠くても……いつも……お隣……」
そして、結衣の頭の中に、夕風のように優しくて温かい念話の声が響き渡った。
『……ゆ~ちゃんが……どこにいても……。僕の頭の中に……ゆ~ちゃんがいるから……ぜんぶ聞こえるよ……』
『悠君……』
『……だから……離れてても……ずっと、お隣にいるのと同じだよ……』
悠希は照れくさそうに袖の中に隠れた手で口元を隠しながら、ふわりと可愛らしく微笑んだ。
その笑顔があまりにも可愛くて、そして温かくて――結衣は胸がいっぱいになり、繋いだ手を力いっぱい握り返した。
「うん! どんなに席が離れたって、地球の裏側にいたって……幼馴染のわたしたちなら、いつでも意思疎通できるもんね!」
「……ん。ゆ~ちゃん……ずっと……一緒……?」
『ずっと一緒だよ! 当たり前じゃん!』
夕暮れの帰り道。
普通の会話と、二人だけの特別なサイレント通信を交差させながら。
遠く離れても変わらない二人の絆を確かめ合い、二人は仲良く家路につくのだった。
ありがとうございました。
次回より秋編になります。
明後日の投稿を予定しております。