男、ゲレタにとって現実とは碌でもないもの。
仮にも命を救って貰った以上、それに報いねばならない。
⋯だが、それがどうしたと言うのか?
実際山賊となって初めて理解したが、皆戻れないのだ。
奪う事に慣れ
盗む事に慣れ
血に酔い、それが日常となる。
それが道を踏み外すという事。
作品は変わるが、エレブの物語において義賊集団であった『黒い牙』
しかし、その本質が暗殺組織となり、それに不満を持った
或いは危険に晒された者がエリウッド達の味方となった。
だが、その最期は決して穏やかなものとならずお世辞にも報われた最期とは言えないもの。
そういうものなのだ。
悪事、悪逆はその報いを受ける。
だからこそ、人は悪事に手を染めぬ様に努めるのだ。
更生するのを否定するつもりはないが、良心とやらがあるのであれば
それこそ慎ましかな生活を送る位しか出来ないだろう。
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人は古来より、目に見えぬもの
或いは抗い難いものに恐怖を
畏敬の念を抱いた。
見えぬ、理解出来ぬものであろうとも、人はそれを自分なりに解釈し定義する事により己の精神の安寧を図ろうとする。
ある種の自己防衛本能と言えるかも知れない。
故に、俺は
まるで眠っているかの様に穏やかで、そして抗えぬ
血とは異常を示すものであり、また野生の獣を招き寄せるもの。
敢えて呼称するのであれば、そんな所だろうか。
まだ制御しきれているとは言い切れず、多少の外傷や吐血などをさせてしまうので完成とは言い難いが
鍛錬に励むが故に周囲から恐れられているのは結構な事だろう。
別に村人を皆殺しにする訳でもなし
お互い足りぬものを一時的に補うだけ。
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ガルダの町の者達はその異常としか言えない光景を目にする。
山賊達とグルニア騎士が戦っており、フードの男と赤毛の男は間違いなく戦場から離れていた。
なのに、フードの男が腕を一振りしただけでグルニアの騎士は皆地に伏し、動かなくなる。
「⋯そちらの要求は果たした。
残った軍馬や装備は好きにすれば良い。」
フードの男はそう声をかけてくる。
町の者は食料を渡し、山賊達は山へと戻っていく。
「⋯どうして、あんな事を。」
1人の少女の悲しみに満ちた呟きを残して。
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戦火は未だ大陸を焼き、各国はそれぞれの思惑で動き
民は明日をも知れぬ不安の中、それでも生きねばならなかった。
大陸の中で唯一戦火を逃れた東の辺境の王国タリス。
しかし、タリスもまた
結果として大陸に安寧を齎す存在はなかった。
大陸は深い闇の中、
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アカネイア王国はドルーアとそれに従う国家により滅ぼされた。
王国の象徴たるアカネイア王家の者も根絶やしとされており、アカネイアという国家の再興は不可能となっている。
⋯筈だった。
アカネイアを滅亡させた事で軍事的行動を控えていたドルーア皇帝メディウス。
しかし、些か
アカネイア王家の残滓を掃討せよ
と
奇しくも、タリス王国がガルダの海賊による襲撃を受け
アリティアの王子マルスと彼に従う騎士達がタリスを解放せんと戦う事を選び
「⋯傭兵ナバールだ。」
「いいな、ゲレタ。
テメェだけでは足らねえ事もあるだろう。コイツは腕が立つらしい。」
サムシアンでも