ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第103話 グレイフィア

ある日の休日、朝から皆でゲームをしていると途中で喉が渇いたのでリビングに来ると、表情の険しいリアス・グレモリーがいた。

 

「大変だわ」

 

「どうした?サーゼクスが部屋に仕掛けている盗撮カメラでも見付けたか?」

 

本当は早く部屋に戻ってゲームをしたいんだが、少しだけリアス・グレモリーを弄っていこう。何か面白いことになりそうな気がする

 

「違うわよ。って、お兄様がそんなことしてるの!?」

 

「さぁ?適当に言っただけだし」

 

俺は肩をすくめながら言う。

多分、サーゼクスは盗撮していないだろう。盗撮担当は俺だからな。

 

「で、何でオフのグレイフィア・ルキフグスが来る程度でそんなに焦っているんだ?」

 

「だってお義姉様が……って何で知ってるのよ!?」

 

何で、と聞かれるとストーカーから聞いたとしか。

まぁ、そう答えるわけにはいかないので適当に答えるか。

ん?お義姉様?

ああ、そう言えばリアス・グレモリーはグレイフィア・ルキフグスのことを普段は呼び捨てだけど、プライベートの時はお義姉様って呼ぶんだったな。前に本人から聞いた。

 

「適当に言っただけなんだが。まさか当たっていたのか」

 

「……本当、貴方の情報網はどうなってるのよ」

 

俺の嘘を信じてないな。まぁ、こんなの信じる奴はいないか。

 

「で、何で焦っているんだ?」

 

「いや、え~と……」

 

俺が質問を繰り返すと、リアス・グレモリーは困ったような表情をする。

ルフェイ達の困った顔は癒されるが、何故かリアス・グレモリーの困った顔はイラッとする。

リアス・グレモリーのことが特別嫌いというわけではないんだが何故だろうか?まぁ、好きじゃない相手にはこんなものか。

 

「部長はお義姉さんになった時のグレイフィアさんが怖いんです。チェックが凄く厳しいらしくて」

 

いつの間にか後ろにいた小猫が説明してくれた。

 

「いたのか」

 

「ええ、ずっといました」

 

ずっといたのか。全く気付かなかった。

もしかして俺が鼻歌でアニソンを歌っていたのも聞かれていたのだろうか?

 

「後、先輩。私もそのアニメは大好きです」

 

どうやら聞かれていたようだ。かなり恥ずかしい。

気付いたらリアス・グレモリーが部屋のチェックをしていた。そこまでしなくて良いと思うぞ。どんだけ緊張してんだよ。

まぁ、グレイフィア・ルキフグスが怖いという話はサーゼクスから聞いているが。

ちなみにユーグリットはそんな姉も大好きだと言っていた。もしかしてマゾなのだろうか?

さて、俺は皆に報告してから、こっちに参加するか。

 

 

 

 

 

 

ピーンポーン。

俺が一階に戻ってきた瞬間に玄関のチャイムが鳴った。どうやらグレイフィア・ルキフグスが来たみたいだ。

リアス・グレモリー達が玄関に向かうのが見えたので俺もついていく。

そして玄関を開けると、そこにいたのはいつものメイド服とは違いセレブな衣装を着たグレイフィア・ルキフグスと全身が赤い鱗のニメートルぐらいの生物だった。

これは麒麟だ!と言うことは前に沖田師匠から聞いたサーゼクスの『兵士』である炎駒か!

こんなところで伝説上の生き物と会えるとはテンションが上がるな。

リアス・グレモリー達がグレイフィア・ルキフグスと挨拶している間に、俺は炎駒さんに話かける。

 

「初めまして、炎駒さん。お会いできて光栄です。自分は七瀬霧識。話はサーゼクスや沖田師匠から聞いたことがあります」

 

「貴方が七瀬殿か。私も噂は聞いてます。どうやら我が主が色々とお世話になっているようで」

 

多分、具体的にお世話になっている内容は言ってないだろう。眷属どころか家族にも言えるような内容じゃないし。

 

「ところで記念に一つ、写真を撮っていいですか?」

 

麒麟なんてレアな存在、今を逃したらいつ会えるか分からない。何としても撮りたい。

 

「それぐらいなら構いませんよ」

 

「ありがとうございます」

 

俺はお礼を言うと一枚だけ撮った。本当はもっと撮りたいけど、何枚も撮るのは炎駒さんに失礼だからな。

その後、炎駒さんはイッセーとリアス・グレモリーに挨拶すると、仕事があると言って帰っていた。残念だ。もう少し麒麟を観察したかったのに。

そしてグレイフィア・ルキフグスをリビングに案内するが、普段の生活の報告をするだけで退屈なので、俺の肩にもたれかかっている花蓮の頭を撫でながら癒されることにする。

ちなみに呼んだのはこの家に住んでいるグレモリー眷属だけなのだが勝手についてきた。

一通りの報告が終わったところで、急にグレイフィア・ルキフグスが俺の方を見てきた。目が怖い。

 

「……ところで七瀬さん。お客が来ているというのに女性といちゃついているのはどうかと思いますよ」

 

「いや、グレイフィアさん。これは兄妹のスキンシップですよ。別にいちゃついているとか、そういうのじゃありません」

 

恐怖のあまり敬語で喋ってしまった。威圧感が凄い。これが最強の女王か。

後、今度から呼び方はグレイフィアさんで統一するか。前からグレイフィア・ルキフグスは長いと思っていたし。

 

「お兄ちゃん、これは間違いなくいちゃつきだよ。だって私はお兄ちゃんの愛しの妹兼恋人だからね」

 

花蓮は少しで良いから空気を呼んでくれ。嘘がつけないタイプなのか、お前は。て言うか、付き合った覚えはないぞ。

俺は頭を撫でていた手で、花蓮の耳を引っ張る。

 

「余計なことを言うな」

 

「痛いよ、お兄ちゃん!」

 

今まで甘やかし過ぎた。これからは少しキツメに教育しよう。

 

「そういう風に妹といちゃついている姿を見せるのはサーゼクスに悪影響です。他にも裏で色々としているようですし。ここはサーゼクスのためにも七瀬さんを教育した方が良いかもしれませんね」

 

「やめてください、お願いします!後でサーゼクスと裏でしている取引の内容は教えますので!」

 

俺は頭を下げて全力でお願いした。花蓮や小猫がいなかったら間違いなく土下座していた。

だって、この人、何をするか分からないし。しかもサーゼクスだけでなく沖田師匠まで怯えているという話だ。逆らうのは得策じゃない。

 

「分かりました。今回はそれで許します。……ですが、これ以上サーゼクスに悪影響を与えるようなら……分かっていますね?」

 

「これ以上、わたくしはサーゼクスに悪影響を与えることはしません!」

 

今後のサーゼクスとの裏の取引はやめた方がいいな。次にバレたら殺されそうだ。

 

「さて、次はリアスですね」

 

「ヒィ」

 

今の俺とグレイフィアさんのやり取りを見ていたからか、リアス・グレモリーが完全に怯えている。

そしてグレイフィアさんによるマシンガントークの説教が始まった。メイドの時に立場から言えなかったけど、色々と溜まっていたものを一気に発散している感じだ。

俺はそれを花蓮をどうやって教育をしようか、と考えながら見ていた。

 

「さて、一通り言い終わったところで、次は殿方ね」

 

グレイフィアさんが言いたいことを全て言ってスッキリした顔をした後、イッセーの方を見た。

グレモリー家はまだイッセーを諦めていない。元々、イッセーはハーレムを作ると言っているから先にアーシアと付き合っていても、それほど問題にしていないようだ。

まぁ、これに関しては俺が言うことはない。俺が何を言っても無駄だろうし。

それに前にイッセーがライザーをぶっ飛ばして縁談を解消させたからな。それのおかげで、周囲の家々に陰口を言われているから思うところがあるだろう。

まぁ、当然リアス・グレモリーを心配しているというのが最大の理由だろうが。

 

「今回は何も言わないんですか?」

 

再度、説教されて困った様子のリアス・グレモリーを見ながら小猫が聞いてきた。

 

「怖いからな」

 

「まぁ、先輩はいつも余裕があるように見えても意外とビビりですからね」

 

小猫が呆れたように言う。

否定したいが何を言っても、すぐに論破されるだろうからやめておく。

 

「ところで何で俺の頭を撫でているんだ?」

 

急に小猫が優しい手付きで俺の頭を撫で始めた。

 

「怯えている先輩が可愛いな、と思っただけです」

 

「そう言うことは恥ずかしいから思ってもストレートに言うな」

 

「先輩がそれを言いますか」

 

まぁ、それもそうか。

とりあえず気持ち良いし断る理由もないので、そのまま頭を撫でさせる。

何故か花蓮が小猫に対抗して俺の太股を撫で始めた。手付きがイヤらしいぞ、妹よ。

 

「まぁまぁ、グレイフィア。そこまで焦らなくても良いじゃないか」

 

急にここにいるはずのない人物の声が聞こえたので見てみると、そこにはシスコン魔王ことサーゼクスがいた。

全く気配が感じられなかった。他の皆も同じなのか驚いた顔をしている。

 

「やぁ、ごきげんよう、リーアたん。それに眷属の皆や霧識くんも元気そうで何よりだ」

 

「サーゼクス、今日は四大魔王だけで話し合う会議があったんじゃないのか?」

 

「うん?何で君がそれを知っているんだい?喋った記憶はないけど」

 

何で知っているのかと聞かれると、とある人物から聞いたとしか答えられないな。

これは言ったらマズイ内容なので言わないが。バレたら冥界がパニックになる可能性がある。

 

「まぁ、それはいいか。それよりもお土産を持ってきているんだ。私がプロデュースしたリーアたんの写真集で、タイトルは『スイッチ姫と呼ばれた娘 ~リーアたん成長編~』だ」

 

そう言うとサーゼクスは写真集を取り出して皆に配っていく。

ちなみに製作には俺も関わっている。幼稚園ぐらいの時はリアス・グレモリーはまだ可愛げがあって良かったな。

リアス・グレモリーが顔を真っ赤にしながら本を回収しようとしている。

グレイフィアさんはサーゼクスの頬を引っ張りながら不機嫌そうにしている。

 

次の瞬間、テーブルの上に小さな魔方陣が光を発しながら三つ出現する。

そして魔方陣から立体映像が映し出される。ノイズ混じりの映像が徐々に正常になっていき、そこに映し出されたのはサーゼクス以外の三人の魔王だった。

サーゼクス、ここで会議をする気なのかよ。




四大魔王集結まで書けなかった。
今回の話は儀式よりも四大魔王とのやり取りがメインになります。

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