ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第12話 日常

「朝御飯できましたよ、ご主人様」

 

レイナーレに呼ばれて俺はリビングに行く。レイナーレをメイドにしてから数日、俺の調教……もとい教育のおかげで一通りの家事が出来るようになった。今までは俺が一人で全部していたけど、おかげで朝、のんびりと寝ていられる。

 

「ふむ、最初に比べておいしくなったにゃ」

 

何故か俺よりも先に黒歌が席について朝御飯を食べていた。他にもルフェイとオーフィスまでいる。

 

「……何でお前が朝っぱらからいるんだ?」

 

「何でって、ここが私達の家だからにゃ」

 

「お前を住まわせた覚えはない」

 

とりあえず黒歌に文句を言いながら、俺もレイナーレが作った朝御飯を食べ始める。結構、旨いな。

 

「勝手に来てすみません」

 

「いや、ルフェイは別に良い。むしろ住んでくれてもいいくらいだ」

 

まぁ、半ば住んでいるようものだが。一緒にゲームをしたりして、そのまま泊まっていくことも多いし。

 

「美味しくなった」

 

「ありがとう」

 

最初はオーフィスに怯えていたレイナーレだが、慣れてきたのか普通に喋っている。

 

「そういや、野郎共は来てないのか?」

 

まぁ、女子陣に比べて男子陣は来る回数が少ないからな。

 

「ヴァーリ様はグリゴリの方の用事があるらしいです。お兄様も何か用事があるとか」

 

「美候は日本中のラーメン巡りをしてくるとか馬鹿なことを言ってたにゃ」

 

朝からラーメンとかキツくないか?

 

「ご馳走さま」

 

「もう食べ終わったのかにゃ?早食いは太るらしいにゃ」

 

お前の食べてる量の方が太ると思うぞ。俺の倍はある。

 

「じゃあ、行ってくる。黒歌が家の物を壊さないように見張っといてくれ、レイナーレ」

 

「分かりました、ご主人様。後、今日の弁当です」

 

「どうも」

 

俺はレイナーレから弁当を受け取る。

 

「ところで、最初はあんなに抵抗していたのに数日で凄い変わりようにゃ。どんなエロエロな調教をされたのかにゃ?」

 

「そりゃあ、言葉に出来ないようなことですよ。思い出しただけで濡れてくるほど」

 

メイドは有りがたいが黒歌以外にエロキャラが増えたのは誤算だった。

 

「そんなことしてないだろ」

 

「……相変わらず嘘をつくのが上手いですね、ご主人様」

 

レイナーレがジト目でツッコんできた。いや、エロいことはほとんどしてないだろ。

 

「今度こそ行ってくる。ああ、そうだ。レイナーレ、基本的に外出は禁止だが、もし出掛けるならちゃんと『変身マスク』を付けろよ」

 

変身マスクとはグリゴリ開発の顔を好きに変えることの出来るマスクだ。

 

「分かっています。では、いってらっしゃいませ」

 

「いってらっしゃい、霧識さん」

 

「霧識、いってらっしゃい」

 

「行ってくる」

 

そして今度こそ学校に行こうとする。

 

「ご飯を食べ終わったら霧識の部屋にあるエロゲーでもするにゃ」

 

「そんな物はない」

 

どうせ、自分が持ち込んだ妹物のエロゲーをするだけだろ。

 

「ああ、昨日、掃除をしていた時に机の二重底の下にありましたね」

 

「レイナーレまで乗るのか!」

 

その後、一波乱があって、やっと学校に行けた。まさか朝からこんなに疲れるとは思わなかった。

 

 

 

教室に着くとイッセーが松田と元浜に絡まれていた。おそらく、転校してきた金髪美少女アーシア・アルジェントと仲が良いことへの嫉妬だろう。他にもオカルト研究部の女子メンバーも美少女が多いから、そのことも含まれているかもしれない。俺的にはルフェイやオーフィスの方が可愛いと思う。

 

「おはようございます、霧識さん」

 

俺が席に向かう途中でアーシアが挨拶してきた。

 

「ああ、おはよう」

 

「霧識もアーシアちゃんと仲が良いのか!?」

 

「アーシア、この二人は変態だから関わらない方が良いぞ」

 

「何だと、霧識!自分がちょっとモテるからって調子に乗るなよ!」

 

俺は疲れているのに、朝っぱらから元気が良いな。

 

「女子と同棲しているイッセーほどじゃねぇよ」

 

「「「何だと!?」」」

 

俺が大声で言ったせいでクラス中が反応した。君達、耳いいね。

 

「イッセー、今のは本当なのか!?」

 

「ああ、そうだ。羨ましいだろ?」

 

こいつ、調子に乗ってるな。俺は人の困っている顔を見るのは好きだが幸せそうな顔を見るのは嫌いだ(可愛い生物は例外)。

木場とのホモ疑惑でも流すか。そうすれば俺の木場とのホモ疑惑も晴れて一石二鳥だ。

 

 

 

 

 

放課後、今日はオカルト研究部ではなく生徒会の方に遊びに来た。

 

「失礼します。……って、まだ会長しかいないんですか?」

 

生徒会室に入ると生徒会長であるソーナ・シトリーが読書をしていた。

 

「ええ、私だけです。まだ仕事が始まる前ですから」

 

「だったら仕事が始まるまで、久し振りにチェスをしませんか?」

 

「いいですよ。でも最近はリアスの方にばかり行ってたみたいですから腕が鈍ってないか心配です」

 

「その心配はいりませんよ」

 

そう言って、俺は生徒会室にあるチェス盤を出して会長と勝負を始める。俺がオカルト研究部に入ってからは初めてだな。

 

「そうだ、ついでですから賭けをしませんか?」

 

俺が先手で始まる。先手の方が基本的に有利なので前回に負けた方が先手をするのが二人の中で暗黙のルールになっている。

 

「賭けですか?」

 

「はい、私が勝ったら生徒会に入ってもらいます。どうですか?」

 

最近、男が一人、入ったけど前までは男がいなかった。それに優秀な人員を探しているということで前から誘われていたんだよな。

 

「いいですよ。その代わり俺が勝った場合、魔法少女のコスプレで撮影会です」

 

これは会長の姉であるセラフォルー・レヴィアタンと掛けた嫌がらせだ。

 

「うっ!……やっぱり賭けはなしでいいですか?」

 

今の俺の発言で動揺したのか、会長はいつもでは考えられない初心者みたいなミスをした。斜めに動くビショップを見逃している。

 

「先に言ったのはそっちですよ。……と、ルークをタダ取り」

 

「……やり直していいですか?」

 

「当然、却下です」

 

ガチャ

 

扉が開いて他の生徒会メンバーが入ってきた。

 

「あれ、七瀬くん。久し振り」

 

「お久し振りです、七瀬先輩」

 

「久し振りだな、花戒に仁村」

 

チェスの手を止めずに挨拶をする。久し振りに勝てそうなんだから中断されたら困る。

 

「何で七瀬が二人っきりで会長といるんだよ!お前、最近はオカルト研究部の方に行って生徒会には来てなかったじゃねぇか!」

 

唯一の男子メンバーである匙元士郎が俺に絡んでくる。こいつは会長との出来ちゃった結婚を夢見る頭のおかしい奴だ。俺が会長と仲良くしているのが不愉快らしい。

 

「別に良いじゃねぇか、元ちゃん」

 

「誰が元ちゃんだ!馴れ馴れしいな!」

 

ちなみに匙はイッセーと似て単純なので弄ると面白い。

 

「花戒、匙は元ちゃんと呼ばれるのが嫌らしいぞ」

 

「うぅ、実はそうじゃないかと前から思っていたんです」

 

花戒が泣き真似を始めた。生徒会メンバーは会長、副会長、匙の三人以外はノリがよくて、俺の冗談に乗ってくれる。ちなみに花戒と仁村は匙のことが好きらしい。

 

「いやいや、俺が嫌なのは七瀬に呼ばれることで花戒に呼ばれる分は問題ない」

 

「……本当?」

 

花戒が涙目の上目遣いで匙を見る。前に俺がアドバイスしたことを実行しているようだ。これには匙もドキッときている様子。

 

「くっ!」

 

会長はルークを取られてから防戦一方で厳しい顔をしている。

 

「え~と、他のメンバーも来たことですし仕事を始めたいので続きはまた今度にしましょう」

 

「諦めて魔法少女になってください」

 

「魔法少女って何なんですか?」

 

匙と花戒のやり取りを不機嫌そうに見ていた仁村が質問してきた。

 

「この勝負で俺が勝ったら会長は魔法少女のコスプレをして撮影会をすることになっている。ちなみに会長が勝った場合は俺が生徒会に入ることになってる」

 

「何!?そうだったのか!?お前に生徒会に入られると困るので勝て!いや、別に会長の魔法少女姿を見たいとか、そういうことじゃない!」

 

花戒と会話していたのに会長の魔法少女のコスプレの一言で匙が凄い勢いで食い付いてきた。しかも何か言い訳をしながら。

 

「私的には七瀬くんに負けてもらった方が都合がいいんだけど」

 

「私もです」

 

匙を好きな二人からしたら会長と仲が良い俺が入ってくれた方が良いらしい。

 

「でも、生徒会の仕事がありますし」

 

「大丈夫ですよ。終わったら俺が手伝いますから」

 

ガチャ!

 

ここで残りのメンバーがまとめて入ってきた。すると花戒と仁村が全員に状況の説明を開始する。

ちなみに、この間もチェスの打つ手は止まっていない。

 

「仕事は私達が頑張りますから、会長は勝負を頑張ってください」

 

「大丈夫です。会長なら勝てます」

 

他のメンバーは全員、乗り気なようだ。

 

「……仕方ないですね」

 

会長も腹を括ったようだ。

そして生徒会メンバーが仕事を開始するなか勝負は続く。

 

「あっ!しまった!」

 

さっきのは誘いだったのか。

 

「霧識くんとは地力が違いますから」

 

そこまで魔法少女のコスプレが嫌なのか?妙な執念を感じるが。

 

「これでステイルメイトです」

 

「勝てると思っていたのに、まさか引き分けとは」

 

いつになったら勝ち越せるのやら。

 

「賭けはどうしますか?」

 

「無効です」

 

まぁ、そうなるよな。

 

「ちっ!」

 

匙がこの結果に舌打ちしている。どんだけ会長の魔法少女姿が見たかったんだよ。

その後は俺も生徒会の仕事を手伝ってから家に帰った。

 

 




もっと前に出す予定だったのに出し損ねていた生徒会メンバーをやっと出せました。
余談ですが別ルートで主人公がシトリー眷属になる可能性もありました。ただ、それをすると主人公の複雑な立場がさらに複雑になって、めんどうなことになりそうだったので却下になりました。

では感想待ってます。
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