ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第39話 暇潰し

ある日の夜、食事を終えて家でパーティーゲームをしていた。メンバーは俺とオーフィス、美候にヴァーリだ。最近、ヴァーリはゲームをよく練習しているらしく腕が上達している。それでも俺やオーフィスには勝てないが。

 

「そう言えば、ヴァーリ。今度のトップ会談、旧魔王派の連中は何かするのか?」

 

「ああ、確か『ニルレム』とかいう魔法使いの連中と組んで会談中を狙って襲うらしい」

 

魔法使いか。確かルフェイが前に所属していたのは『黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)』だったな。つまり、『ニルレム』には何をしても問題ないということか。

 

「コカビエルの時みたいに何かするつもりなのか?」

 

「当たり前だ。と言っても、何をするか考えるにも情報が足りないがな」

 

旧魔王派の連中は嫌いだが、今回は関わりを持つ必要がありそうだな。とりあえず接触して作戦とか聞き出さないと。

 

「暇だから私も何か手伝いたいにゃ」

 

黒歌が俺が作った食後のデザートであるゼリーを美味しそうに食べながら言ってきた。

 

「私も家で引き込もってばかりいますからね。たまには外で体を動かしたいです」

 

「う~ん、まだ演出プランを考えていないから何とも言えないな。まぁ、今回はコカビエルの時よりも大事になりそうだし、他のメンバーも参加できるように考えてみるか」

 

人数が増えれば出来ることも増るし面白そうだ。でも、その分準備にも手間取りそうだな。

 

「じゃあ、期待して待ってるにゃ。出来れば白音と仲直り出来る演出を希望するにゃ」

 

「それは無理だ。自分で頑張れ」

 

すぐに思い付く案は小猫のピンチに黒歌が颯爽と現れて助けるぐらいか。それぐらいの演出なら出来るが、小猫をピンチに追い込むという前提が有り得ない。

 

「酷いにゃ!もし白音に会って嫌いなんて言われたら立ち直れないにゃ!」

 

それこそ知るか、ヘタレ。後、嫌われたくないなら、まずは変態性をどうにかしろ。

 

「我も参加する」

 

「見学ぐらいなら良いが参加は無理だ。後で何でも言うことを聞くから我慢してくれ」

 

オーフィスが出てきたら演出どころじゃない。話がすぐに終わってしまう。

 

「分かった。じゃあ今夜、一緒にお風呂に入って一緒に寝る」

 

「OK。取り引き成立だ」

 

と言うか、その内容なら俺にとってはご褒美だな。ヴァーリが人を殺せそうな視線で睨んできているが、いつものことなので慣れた。

ただ、このままだといつもの展開になるので先に本題だけ終わらせるか。

 

「ルフェイとお義兄さんはどうする?希望したからって絶対に参加できるわけではないけど」

 

まぁ、ルフェイとお義兄さんなら何とか演出に盛り込むけど。

 

「俺っちは!?」

 

「美候は聞かなくても参加希望だろ」

 

「分かってるなら、それで良いぜぃ」

 

美候は俺と同じで面白そうなイベントが好きだからな。意見を聞くまでもない。

 

「私はどっちでも良いです。役に立つなら手伝うだけです」

 

「私もルフェイと同意見です」

 

なら、参加方向で考えて問題ないな。

 

「俺は暴れられれば、それで良い。邪魔されるのはごめんだ」

 

ヴァーリは戦闘狂だから演出なしのガチバトルが良いのか。でも、それだと俺的には面白くない。結果が見えているからな。

 

「それなら問題ない。ヴァーリが満足できる演出はすでに決定している」

 

これだけは前から考えていた。赤龍帝VS白龍皇。イッセーの力が圧倒的に足りないのが問題だけど。まぁ、それに関してはライザーの時に実験して成功しているし、多分問題ないだろ。

 

「そこまで自信満々に言うなら期待しておこう」

 

「期待して待っとけ」

 

面白くなってきたな。こうなったら明日にでも動くか。

 

「まぁ、どうせご主人様のことですから録な事にならないと思いますが」

 

「どういう意味だ、レイナーレ」

 

「コカビエル様の件の時の話のオチを聞いたら、そう思いまして」

 

確かにそうだな。途中までは盛り上がっていたのに、あんなオチになるとは思わなかった。でもレイナーレとライザーの時は上手くいったし問題ないはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

そして次の日の夜。今日はアザゼルの借りているマンションの部屋に来てレースゲームをしている。最近、ゲームばかりしているような気がするな。

にしても何回か来たことはあるが豪華な部屋だな。俺の家は一般よりも少し良いレベルの一軒家なのに。

 

「中年オヤジの暇潰しに俺を呼び出すなよ」

 

「そう言うな。ちゃんと用事もあるんだからよ」

 

用事?トップ会談関係のことか?

 

「今度、コカビエルの葬式をすることになってな。お前も参加するか?」

 

「いや、コカビエル死んでねぇよ」

 

俺がベーコンにはしたけど殺してはいない。それとも、あの後実験か何かで殺したのか?

 

「コカビエルの奴『地獄の最下層(コキュートス)』で永久冷凍の刑になっただろ?」

 

他人事みたいに言ってるけど、その刑を決めたのはアザゼルだろ。て言うか、仲間を利用するだけ利用して、その扱いは酷いな。

 

「つまり、あいつは一生シャバに出られないし俺達に会うことも出来ない。そんなのは生きていても死んでいるのと同じだ。だから仲間としての情けで葬式をしよう、ってことになってな」

 

何かもう色々とずれているな。後、コカビエルが死んでなくて良かった。でも、これからはシェムハザさんの苦労が増えそうだな。

 

「俺は行かない」

 

「そうか。まぁ、自分が殺した奴の葬式に行くなんて変な話だしな」

 

「だから殺してねぇよ」

 

もうアザゼルの中でコカビエルは死んだことになっているのか。

 

ピーンポーン!

 

玄関のチャイムが鳴った。誰か来たのか?

 

「あ、しまった。今日は悪魔くんを呼んでいたんだった。すっかり忘れていた」

 

悪魔くんって言うとイッセーのことか。正体がバレてなかったら隠れるんだが、その必要はないな。

て言うか、話に聞いてはいたけど本当に自転車で依頼者の元に来てるんだな。

アザゼルがイッセーを玄関まで向かいに行く。

 

「あれ?何で霧識がここにいるんだ?」

 

イッセーが俺の姿を確認して驚く。

 

「イッセーと同じだ。中年オヤジの暇潰しに呼ばれただけだ」

 

「おいおい、酷いな。仲間の葬式のお誘いをしただけだろ」

 

いや、絶対に暇潰しの方がメインだ。それに葬式も絶対、適当に終わらせてその後の宴会が本番だろ。

 

「誰か死んだのか?」

 

「悪魔くんも知ってるだろ?コカビエルの葬式だよ」

 

アザゼルがイッセーのためにジュースを準備しながら言った。

 

「コカビエルの葬式だと!?こいつは何者なんだ!?まさか堕天使か!?」

 

「珍しく鋭いな、イッセー。この中年の駄目オヤジは堕天使総督のアザゼルだ」

 

「えぇぇぇぇぇ!」

 

さすがに総督とは予測していなかったイッセーが大声で驚く。

確かこの部屋は防音設備があったな。そうじゃなかったら近所迷惑だ。

 

「何で駄目を追加してんだよ」

 

「間違ってないだろ。それよりも中年の駄目な酔っ払いオヤジ。俺はワインで」

 

「さらに追加してんじゃねぇよ」

 

文句を言いながらもアザゼルは自分の分と一緒に俺のワインも準備して持ってきた。

 

「悪魔くんもそんなところに突っ立ってないで座れよ。ジュースを用意してやったから」

 

イッセーは状況についていけずに唖然としている。もっと適応力を高めないと駄目だぞ。

 

 

 

 

「冗談じゃないわ」

 

イッセーはアザゼルの正体を知ると同時に帰ってリアス・グレモリーにアザゼルのことを報告した。その報告を聞いてリアス・グレモリーは怒っている。

ちなみに俺がワインを飲み終わってから部室に来たら、ちょうど説明が終わったところだった。

 

「確かにトップ会談がこの町で執り行われるとはいえ、突然堕天使の総督が私の縄張りに侵入し、営業妨害をしていたなんて」

 

高価な代価を払っていたらしいから、営業妨害どころか営業に貢献していたと思うんだが。

 

「それだと霧識先輩も営業妨害ですね。私をよく召喚していますから」

 

「え!?そうだったのか!?」

 

そう言えば誰にも言ってなかったな。て言うか、俺もアザゼルほどではないが高価な代価で小猫に貢献しているはずだが。

 

「そうね。グリゴリのメンバーである霧識くんがすでにいるのに気にしてもしょうがないわね」

 

いや、俺と堕天使総督では重要度が違うと思うが。まぁ、どうでもいいけど。

 

「ところで、アザゼルの目的はやっぱりイッセーのブーステッド・ギア?アザゼルは神器に強い興味を持っている上に有能な神器所有者を集めていると聞くわ」

 

「半分正解だ、リアス・グレモリー。もう半分はただの暇潰しだ」

 

ちなみに俺は基本的にオカルト研究部のことをグリゴリに報告していないが、ブーステッド・ギアのことだけは例外だ。アザゼルの注目度が違う。

 

「暇潰し?」

 

「イッセーの契約内容は釣りとかゲームとか娯楽系が多かっただろ?つまりアザゼルは遊んでいただけで何かするつもりはないんだよ。今のところは」

 

和平後は何をするか俺も分からない。何故か嫌な予感がするが。

 

「貴方と同じで何を考えているか分からないわね」

 

何で俺と比べる必要があるんだ?あんな奴と比べられるのはショックなんだが。

 

「アザゼルは昔から、ああいう男だよ、リーアたん」

 

突然、後ろから声が聞こえたと思うと、そこには紅髪のシスコン魔王サーゼクス・ルシファーがいた。

 




トップ会談では何をしようかな。何となく、やりたいことは決まってるけど細かいところを詰めるのが難しいです。

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