ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第40話 訪問者

「お、お、お兄様!」

 

いきなり現れたサーゼクス・ルシファーを見てリアス・グレモリーが驚いた声を上げる。当然、後ろにはサーゼクス・ルシファーの『女王』であるグレイフィア・ルキフグスがいる。

 

姫島朱乃達は跪き、イッセーとアーシアは対応に困っている。この状況を見てゼノヴィアはキョトンとしている。

 

「くつろいでくれたまえ。今日はプライベートで来ている」

 

サーゼクス・ルシファーがそう言うと跪いているメンバーが立ち上がる。

 

「お兄様、どうして、ここへ?」

 

リアス・グレモリーが怪訝そうに聞く。普通に考えたらトップ会談の会場の下見だろう。

するとサーゼクス・ルシファーは一枚のプリント用紙を取り出した。

 

「何を言ってるんだ。授業参観が近いだろ?私も参加しようと思っていてね。ぜひとも妹が勉学に励む姿を間近で見たいものだ」

 

さすがシスコン。一応、下見も理由にあると思うが、こっちがメインだな。

授業参観と言えば黒歌が小猫を見に来るとか訳の分からないことを言っていたな。

まぁ、ここでサーゼクス・ルシファーと会えたのは都合が良い。

 

「ところでサーゼクス・ルシファーに渡したいものがあるんだけど」

 

そう言うと俺は紙束を取り出してサーゼクス・ルシファーに渡した。

 

「ん?何かな?……こ、これは!」

 

受け取った紙束を見てサーゼクス・ルシファーは驚愕する。

 

「ちょっとグレイフィアも見てくれ」

 

「こ、これは……。プフッ!」

 

サーゼクス・ルシファーに言われて紙束を見たグレイフィア・ルキフグスが吹き出す。そして二人は紙束を読むのに集中し出した。

 

「あのグレイフィアが吹き出すなんて……。何を渡したの?」

 

「堕天使総督の最重要機密」

 

「そんなもの渡して大丈夫なの?」

 

「アザゼル以外は賛成しているからな」

 

これは会談のための準備だ。上辺だけの話し合いになんて興味はない。にしても前からやりたかったことが遂に実現できるのか。楽しみだ。

 

「いやぁ、ありがとう。これは面白いことになりそうだ」

 

紙束を読み終わったサーゼクス・ルシファーが俺にお礼を言ってきた。どうやら俺の作戦に賛成してくれたようだ。

 

「ところでセラフォルーとミカエルにも、これを渡すのかな?」

 

「当然」

 

「だったらセラフォルーには、この後会う予定があるから渡しておくよ」

 

それは俺にとって都合が良いな。会談前で忙しいからトップ全員に事前に会うのは難しいと思っていたし。これでセラフォルー・レヴィアタンは解決だな。後はミカエルか。

 

「じゃあ、セラフォルー・レヴィアタンの分」

 

俺は新たに紙束を出してサーゼクス・ルシファーに渡す。念のため常に持ち歩いていて正解だったな。

 

「確かに受け取ったよ」

 

「ああ、そうだ。ちょっと、こっちに来て。他にも渡すものがあるから」

 

俺は周りの皆に見えないようにサーゼクス・ルシファーを部室に端に誘導する。

 

「今度は何かな?」

 

「これをどうぞ」

 

次に俺は写真を取り出して渡す。魔王と仲良くなるには、これが一番良い方法だ。

 

「こ、これは!」

 

さっきよりも更に驚愕の表情をするサーゼクス・ルシファー。

 

「リアス・グレモリーのレアな表情です」

 

俺がサーゼクス・ルシファーに渡すために盗撮した写真だ。ちなみにエロい系の写真は撮っていない。何故なら、それをしたら逆に怒られそうな気がしたからだ。

 

「ありがとう!リーアたんが大きくなってからは満足に写真も撮れなくてね。今度、お礼に小さなころの可愛いリーアたんの写真を見せてあげるよ。いや、もちろん今のリーアたんも可愛いんだけどね」

 

熱が入りすぎて少し怖いな。でも、小さなころのリアス・グレモリーか。正直、今のリアス・グレモリーにはあまり興味がないが、小さなリアス・グレモリーは興味があるな。

 

「是非!」

 

「じゃあ、また今度、酒でも飲みながら見せてあげるよ」

 

手をガチッと組む俺とサーゼクス・ルシファー。そして後ろで他のメンバーが怪しげに俺達を見ている。

て言うか、俺は飲めるけど未成年に酒を勧めるなよ。

 

「君とは仲良くされそうだよ。私のことはサーゼクスと呼んでくれ、霧識くん」

 

「了解、サーゼクス」

 

初めて変態と上手くコミュニケーションがとれそうだ。

話が終わったので戻ると、リアス・グレモリー達はグレイフィア・ルキフグスから色々と説明を受けていたみたいだ。まぁ、怪しい男二人を後ろから観察しているのも変な話だしな。

 

「さて、色々と面白い収穫があったところで、この後はどうするか。こんなに時間に宿泊施設は空いているのだろうか?」

 

「だったら妹が世話になっている兵藤一誠の家に行ったらいい」

 

「なるほど、それは良いアイデアだね」

 

「ちょ、何で二人で勝手に決めているの!?」

 

リアス・グレモリーが顔を赤くして焦りながら言ってきた。この表情も神器で認識できなくしたカメラで撮るか。

 

「今、仲良くやっていたんだから霧識くんの家に泊まらせてあげればいいでしょ!」

 

「俺の家にはグリゴリで開発した怪しい道具の試作品が大量にあるんだが。そんな危険な場所に魔王を泊めるつもりか?」

 

「うっ……」

 

困った表情をするリアス・グレモリー。本当は怪しい道具はちゃんと管理しているから、倉庫に入らない限り安全なんだが。それでも俺の家に魔王を泊めるわけにはいかない。俺には他にも秘密があるからな。

 

「それに普段、妹が世話になっている家に挨拶に行くのは普通だろ?」

 

「そうだね。私も前から一回行きたいと思っていたし良い機会だ。もちろん、兵藤一誠くんが良かったらだけど」

 

「大丈夫です!」

 

緊張ぎみに答えるイッセー。さすがのリアス・グレモリーもこれで諦めたみたいだ。不満そうな顔をしているが。

さて、少し様子を見てから帰るか。

 

 

 

 

翌日の昼。

 

「やぁ、霧識くん」

 

何故かサーゼクスが俺の家にやって来た。後ろにはグレイフィア・ルキフグスと呆れた様子のリアス・グレモリーとイッセーがいた。

今、俺の家にはヴァーリチームとオーフィスがいる。一応、力を認識できないようにしているが、バレたら大変なことになるな。

 

「何故、俺の家に?」

 

「いや、色々と町の下見をしていたんだけどね。たまたま近くに君の家があるというから寄ってみたんだ」

 

なるほど。リアス・グレモリーとイッセーが呆れた様子なのは、それが原因か。おそらく、色々とそれらしいことを言ってはいるが、ほとんど遊んでいただけだったんだろう。

そして俺の家のことを言ったのはイッセーだな。後で仕返しをしてやる。

 

「で、少し上がっていいかな?グリゴリの道具の試作品も興味があるし」

 

いや、普通に考えて駄目だろ。まだ和平前なのにグリゴリの科学力を見せるわけにはいかない。

とりあえずサーゼクスを追い返す言い訳を考えないと。

……よし、思い付いた。

 

「今日は客が来ているので無理だ」

 

「それはサーゼクス様を断るほどの理由なのか?」

 

ん?昨日までイッセーはサーゼクスのことを魔王様と呼んでいたはずだが。サーゼクスが泊まっている時に何かあったのか?どうでもいいけど。

 

「ああ、そうだ。何たって今、俺の家に来ているのは白龍皇だからな」

 

ヴァーリはすでにグリゴリの人間だということを知られているから名前を出しても大丈夫だ。

 

「白龍皇だと!」

 

イッセーが白龍皇の名前に反応したか。まぁ、当たり前だが。

 

「ふむ、それは残念だが仕方ない。また今度にするか。ところで何か下見するのに良い場所を知らないかい?」

 

「そんなのは秋葉原に決まっている。あそこには日本文化の全てが詰まっている」

 

「いえ、それはごく一部の人間に限った話だと思うわよ」

 

何を言うか、リアス・グレモリー。秋葉原は日本で一番素晴らしい場所だぞ。

 

「ふむ、そうだな。ファミレスで昼食を食べた後は秋葉原に行くことにしよう」

 

魔王がファミレスって。何とも庶民的だな。

そう言えばリアス・グレモリーと会長も庶民的なところが結構あるな。それが悪魔の世界では普通なのか?

 

 

 

 

それから数日後の朝。

 

「やぁ、私と子作りをしよう」

 

「は?」

 

いきなりゼノヴィアが俺の家に来て訳の分からないことを言い出した。警察に通報した方が良いのだろうか?俺はスマホを取り出す。

 

「どこに電話するんだ?」

 

「警察」

 

「何故だ!?」

 

え?自分が何を言ったか理解していないのか?そっちの方がビックリだ。

 

「まぁ、いい。とりあえず上がれ」

 

このまま家の前で変態発言を続けられたら俺が警察に通報される。今は家にいるのは俺を除いたらレイナーレだけだ。そのレイナーレも昨晩ハッスルしすぎたせいで寝ているから大丈夫だろ。

とりあえずリビングのソファに座らせて、お茶を入れてから話を聞く。

 

「何故、急に子作りがしたいんだ?」

 

「実は悪魔になって何をしたらいいか迷っていたんだ」

 

今まで信仰のために生きていたのに、それがなくなったんだ。どうしたらいいか迷うのも当たり前か。

 

「そこで部長に相談してみたら好きに生きてみなさい、と言われた。だから信仰のために封印していた女の喜びを解放しようと思ったんだ」

 

「なるほど。それで子作りか。でも、何で俺なんだ?」

 

正直、子供は好きだが世話とかしたくない。めんどくさい。

 

「私は子供を作る以上、強い子になってほしいんだよ。父親の遺伝子には特殊な力、もしくは強さを望んでいる。教会トップクラスの戦士の子供で、コカビエルを倒した君が一番適任だと思ってね」

 

理屈は分かったが、やっぱりめんどくさい。適当に断るか。

 

「俺は改造人間であることを除けば、強さは一般の人間よりも少し優れている程度だ」

 

「そうなのか?」

 

「そうだ。俺は強さよりも頭で戦うタイプだからな。俺的にはイッセーがお勧めだと思うぞ」

 

めんどくさいことはイッセーに丸投げするに限る。サーゼクスを家につれてきた件もあるし。

 

「なるほど、確かにイッセーは伝説の赤龍帝。一理あるな」

 

よし、ゼノヴィアも乗り気だ。

 

「だったら二人と作ることにしよう。別に子供が二人でも問題ない。頭の良い子供と強い子供。むしろ、そっちの方が良いな」

 

何で、そうなるんだ?やっぱりゼノヴィアの思考回路はよく分からない。

 

「子作りと聞こえたのでやって来ました」

 

「うわっ!」

 

後ろから急にレイナーレが現れたので驚いた。何でレイナーレがいるんだ?

 

「寝ていたんじゃないのか?」

 

「面白そうな気配がしましたので」

 

これだから変態は困る。ゆっくり寝ていればいいものを。

 

「そちらは?」

 

「ご主人様のペットをしている怜奈と申します」

 

偽名の方を名乗ったのは俺に対する気遣いだな。それは良い。だが、気遣いが出来るのなら、もっとマシな自己紹介をしろ。

 

「ペットとは何だ!」

 

何でそこで興味を惹かれているんだよ。普通は引くところだろ。

 

「ご主人様の性欲の捌け口としてムチャクチャにされるお仕事です」

 

「嘘を言うな!毎回、誘ってくるのはそっちだろ!」

 

さすがにこれが学校とかで噂になると困るので、全力で否定する。何故、変態には羞恥心というものがないんだ。いや、羞恥心がないから変態なのか。

 

「つまり子作りか。私は経験がないので教えてほしい」

 

「ええ、良いですよ」

 

俺を無視して何故か意気投合する変態二人。どうすればいいんだ?




サーゼクスのシスコン度を強化したつもりでしたがDXを読んだ後だと、そうでもないような気がします。

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