ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第46話 取り合い

「あれ、リアス・グレモリー。何で、ここにいるんだ?」

 

家に戻って資料の続きを取って戻ってきて石段を上がっている途中でリアス・グレモリーに会った。

 

「お兄様との打ち合わせが終わったからイッセーと朱乃の様子を見に来たの。霧識くんこそ何で下から来たのかしら?」

 

「ミカエルに頼まれて、ある資料を家に取りに戻ってたんだよ」

 

にしても結構あったな。持ちきれないなら鞄に詰めて持って来た。

 

「ミカエルに?彼も会談前で忙しいはずなのに、そんな時間があるの?」

 

「部下に仕事を押し付けてた」

 

押し付けに失敗して戻ったらミカエルはいませんでした、みたいなオチはないよな?

 

「え!?ミカエルが!?何かイメージ出来ないわね」

 

リアス・グレモリーがミカエルの予想外の一面に驚いた表情をする。まぁ、俺も話に乗ってくるとは思っていたけど、あそこまでノリノリなのはビックリだったからな。

そして石段を上がったところでミカエルに会った。仕事の押し付けに成功したのか。

 

「リアス・グレモリーですね。どうしたんですか?」

 

さっきの俺と同じようにミカエルがリアス・グレモリーに質問する。

 

「イッセー達の様子を見に来たんです」

 

「二人なら今ごろ境内の方にいるはずです」

 

「ありがとうございます。では、私はそちらに向かいます」

 

リアス・グレモリーはミカエルにお礼を言うと境内に向かう。

 

「私もご一緒しますよ。私も境内に向かう予定でしたから」

 

見た目だけなら常識のある人に見えるな。まぁ、人を見た目で判断してはいけない、の良い見本だな。いや、悪い見本か。

 

そして境内についてイッセーと姫島朱乃がいる和室の扉を開ける。すると、そこには姫島朱乃に膝枕されているイッセーの姿があった。

 

「良いムードだな。今から卒業式でもするところだったのか?」

 

卒業式とは勿論、童貞と処女のことだ。とりあえず途中からだけど撮影するか。

 

「な、何で霧識がここにいるんだ!?しかもミカエルさんに部長まで!」

 

俺達を見て動揺したイッセーが勢いよく立ち上がった。

 

「そうだったんですか?それは悪いことをしましたね。私達は別の部屋でいるので続きを楽しんでください」

 

え?俺の言ったことの意味を理解できたのか?しかも、それを容認するって。この人、本当に天使か?

 

「いやいや、違いますよ!部長も違いますからね!」

 

「何だが浮気がバレた男みたいですね」

 

ミカエルに俺の台詞が取られた。て言うか、何か妙にミカエルとは考えが合うような気がする。アザゼルの件もあるし。

後、さっきから隣で紅色のオーラを全身から解き放っているリアス・グレモリーの迫力が凄い。

 

「だから違うって言ってるじゃないですか!?」

 

「あらあら、イッセー。そこまで否定されると悲しいですわ。少なくとも私はそのつもりでしたのに」

 

姫島朱乃がリアス・グレモリーを挑発するように言う。しかも、イッセーを呼び捨て。

こんなところで魔力合戦を始めてミカエルに被害が出たら和平どころの話じゃなくなるんだが。

 

「……イッセー、これはどういうことかしら?」

 

「いえ、あの……これは、その……」

 

イッセーがリアス・グレモリーの迫力に押され、どうしたらいいか迷っている。ミカエルの言う通り浮気現場に本妻が現れて困っているダメ男にしか見えない。

 

「はっきりと言ったらいいじゃない、イッセー。今から私達は七瀬くんが言ったように卒業式をして大人になるって」

 

姫島朱乃がイッセーに抱き付きながら言う。リアス・グレモリーのオーラと迫力が共に増す。

 

「ミカエル、どうする?」

 

「面白いから、もう少し見ていきましょう」

 

俺も同意見だけど、本当にそれで良いのか?

仕事を押し付けられた部下がこの状況を見たら、どう思うだろうな。

 

「……ふふっ。笑えない冗談ね、朱乃」

 

「私は冗談なんて言ってませんわ」

 

修羅場なんて初めて見たな。俺の周りで既婚者はシェムハザさんとサーゼクスだけだな。二人共、浮気するようなタイプじゃない。ちなみにバラキエルは妻が死んでいるのでカウントしない。

俺もそういう経験はない。レイナーレと黒歌は複数プレイでも気にしないし。ルフェイと小猫の場合は嫉妬と言うよりも拗ねている感じで可愛い。

 

「それよりも先にイッセーの意見を聞きたいな」

 

更にここで爆弾を投下する。

 

「なっ!」

 

焦った表情のイッセー。そろそろ笑いを堪えるのがキツくなってきた。

 

「リアス・グレモリーと姫島朱乃、どっちを選ぶんだ、兵藤一誠」

 

「そうですね。ハッキリしないのは女性にも悪いです。ここは良い機会だと思って気持ちを口にしてはどうでしょうか?それがお互いのためになると思いますよ」

 

予想通りミカエルが笑顔で悪乗りしてきた。正直、シェムハザさんが堕ちてミカエルが堕ちてないのは納得できない。

 

「ちょ、ミカエルさんまで何を言ってるんですか!?」

 

「私の方がリアスよりもおっぱいが大きいですわよ、イッセー」

 

姫島朱乃がイッセーを誘惑するかのように更に胸を押し付ける。

 

「おっぱいは大きさが全てではないわ!私の方が朱乃よりもハリがあって揉み応えがあるわよ」

 

対抗してリアス・グレモリーもイッセーに胸を押し付ける。そしてイッセーの手を自分も胸に誘導する。

今さらだが天使長の前で淫行をして良いのか?

 

「イッセー、私のおっぱいも触っていいですわよ」

 

姫島朱乃もイッセーの手を自分の胸に誘導する。俺が煽ったとは上、人前で何をしてるんだ、こいつらは。羞恥心はないのか?

イッセーは困惑しながら物凄く幸せそうな表情をしている。そして鼻血が凄い勢いで出ている。

 

「さて、赤龍帝。どちらを選ぶのですか?私が天使の長として貴方の選択を見届けましょう」

 

それは天使長の仕事ではないと思うが。

 

「お、俺は……その――」

 

イッセーが鼻血の出しすぎで気絶した。

 

「何ともガッカリな終わり方だな」

 

「そうですね。後は二人に任せて私達は別の部屋に移動しましょう」

 

そして俺達は気絶したイッセーを無視して別の部屋に移動した。

 

 

 

 

 

別の部屋に移動した俺達はお茶を飲みながら持ってきた資料を読んでいる。

 

「ハハハハッ!アザゼルは昔から変わりませんね!」

 

物凄く楽しそうなミカエル。これを信徒に見せたら信仰に影響が出そうだな。

 

「一つ気になっていたんだけど、何で堕ちてないの?」

 

我慢できず遂に質問してしまった。だが、これは本当に気になる。

 

「ああ、それですか。セラフでもよく聞かれますね。何でシェムハザが堕ちて私が堕ちてないのか、と」

 

セラフの人達も俺と同じ疑問を持っていたのか。後、セラフでもシェムハザさんは人格者で通っているようだな。

 

「天使は邪な心を持つことで堕天します。おそらく私は純粋だから堕ちないんですよ。まぁ、ただの予想ですけどね」

 

それはつまり純粋に性格が悪いということか。それって堕天使よりもたちが悪いな。人のこと言えないけど。

いや、堕天使幹部も純粋に欲望に忠実だぞ。その理屈ならアザゼル達も堕天しないはず。それとも堕天使になってから吹っ切れて、あんな感じになったのか?

まさかミカエルがシステムをいじって自分だけ堕天しないようにした、とかじゃないよな?

 

「ところで、これをどうするつもりなんですか?」

 

「レヴィアたんに協力してもらって、これで特撮番組を作って冥界で放映するつもりだ。後、アルマロスも特撮が好きだから協力してもらおうかな」

 

他のメディア展開もちゃんと計画中だ。後、アザゼルの黒歴史番組以外の企画もレヴィアたんと交渉している。

 

「それは良い考えですね。アザゼルの黒歴史を冥界中に発表するわけですね。和平を結んだら天界も協力しましょう」

 

三大勢力が手を組んでアザゼルを貶めるのか。

 

「この資料のお礼をしないといけませんね」

 

「お礼?別にいらないけど」

 

俺的には番組に協力してくれるだけで充分だ。

 

「貴方は自分の両親のことを詳しく知らないのでしたね。でしたら、私が知っている範囲で教えてあげましょう」

 

「いらない」

 

何故か俺の本能が聞くな、と言っている。

 

「遠慮しなくていいですよ。父親は魔法使いで神器所有者です。確か忍者の末裔でしたね」

 

何、それ?設定が多すぎるだろ。後、聞いてないのに喋るな。

 

「母親は教会の戦士で聖剣アロンダイトの所有者です。先祖に有名な剣士がいたとかいう話を聞いたことがありますね」

 

それはゼノヴィアとイリナから聞いた情報と同じだな。先祖の話は聞いてないが。

 

「そして血の繋がった兄妹です」

 

「ブフッ!」

 

ミカエルの衝撃発言に思わずお茶を吹き出してしまった。

 

「何をするんですか?汚いですね」

 

「いやいや、そんなこと言ってる場合じゃないだろ!兄妹!?つまり近親相姦か!?」

 

教会の人間がそんな論理に反するようなことをして良いのか!?

 

「兄妹と言っても血が繋がっているのは半分ですけどね。種違いでしたっけ?」

 

何、その昼ドラ的な展開は!?

 

「……て言うか、むしろ教えたそうな感じがするんだけど」

 

「ええ、正直、あの二人は私でも止められませんからね。息子である貴方にどうにかしてほしい、というのが本音です」

 

お礼とか言いながら俺に面倒ごとを押し付けるつもりなのかよ。この人、俺よりも性格が悪いかもしれない。

 

「花蓮さんも悪乗りして止めてくれませんし。まぁ、二人みたいに自分から何かするわけじゃないのが救いですけど」

 

「花蓮さん?誰?」

 

「二人の娘ですよ」

 

何、それ?俺に姉か妹がいるってこと?そんな話、聞いたことがないんだけど。

 

「……何で追放しないんですか?」

 

そんな問題のありそうな奴等は追放した方が良いと思うんだが。

 

「貴方の母親は実績があり、かなり良いポストの人間でしてね。しかも意外なことに信徒に慕われているんです。そんな人物を理由もなく追放できませんよ。もし彼女等の人間性の問題がバレたら追放することになると思いますが」

 

良いポストと言うことは教会の重要機密なども知っているから追放しづらい、というのもあるのだろう。

何とも面倒くさそうな話だな。和平を結んだら俺も無関係ではいられないだろうし。何とか対処策を考えないと。




主人公の両親……というより家族の追加情報を書きました。両親の登場は近いです。

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