ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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遂に50話まできました。正確にはプロローグがあったので51話目ですが。これからも頑張っていこうと思います。


第50話 両親

「おい、ミカエル!何で奴等がいるんだ!?奴等は警備のメンバーに入ってないはずだろ!」

 

「何で貴方が私達の情報を知っているのかは、今は気にしないことにしましょう。質問に関してですが私も知りません。今は確かハワイでバカンス中のはずですが」

 

この一大事にバカンスとか。どんだけ自由なんだよ。

 

「あ、ミカエル様だ。ハワイに飽きたので、ちょっと遊びに来ました」

 

母親が一応、敬語ではあるが話し方は友達を相手にするような感じでミカエルに話かける。

 

「お付きの人はどうしたのですか?」

 

お付きの人とかいたのか。まぁ、こんな問題の塊みたいな二人を野放しにするほど教会の危機管理意識は低くないということか。

 

「あぁ、彼?多分、ハワイで水着美女とよろしくしてるんじゃないですか?」

 

「彼は貴女達と違って真面目だから、そんなことしませんよ」

 

「それじゃあ、私達が不真面目みたいじゃないですか?それにお堅い性格の人ほど美女に誘惑されたら、どうなるか分かりませんよ」

 

この女、自分の不真面目さを理解していなかったのか。しかも、そんなことを言っていいのか?教会の規則は厳しいんじゃないのか?まぁ、今更そんなことを気にしてもしょうがないか。

 

「ところでミカエル様、この状況はどうしたんですか?何か時間が止まっているみたいですが」

 

今度は父親の方がミカエルに話かける。こいつは格好以外は普通に見えるが、そうではない。母親に負けず劣らずの変人だ。

 

「あ、時間が動き出した」

 

やっとイッセーとリアス・グレモリーがギャスパーを助けたか。にしても、思ったよりも遅かったな。

 

「アレ?今はどういう状況なんですか?」

 

小猫達も復活したみたいだ。だが今は変人二人の処分の方法を考えるのが忙しくて説明する暇がない。

 

「木場、小猫達に今の状況を説明してくれ」

 

「僕も状況を正しく理解しきれていないけど分かったよ」

 

「何を楽しく談笑しているのですか!?」

 

右腕を吹っ飛ばされて激昂したカテレアが俺の母親に向けて魔力の塊を放った。

 

「忍法運命崩し」

 

父親が母親の前に立つと何故かカテレアの攻撃が外れた。何だ、今のは?こんな能力を持つ神器も魔法も俺は知らない。

 

「おいおい、オバサン。俺の可愛い妹に何を不意討ちとかやってんだよ」

 

多分、嫁にその呼び方はしている奴は世界中さがしてもお前以外に見付からないだろう。

 

「うるさい!」

 

冷静さを失ったカテレアが攻撃を連発する。だが、全ての攻撃が父親を避けるように当たらない。

 

「何で当たらないのですか!?」

 

「忍法運命崩し。これは強運で飛び道具を無効化する忍術だ」

 

何、その反則的な能力は?

 

「……て言うか、本当に忍術とかあるの?」

 

とりあえずミカエルに質問した。

 

「私もにわかには信じらませんが、あるようです」

 

う~ん、悪魔や神の存在に比べたら忍者ぐらいいてもおかしくないのか?

 

「遠距離が駄目なら近距離で攻撃するまでです!」

 

カテレアが俺の父親に向かって突撃する。

 

「それは悪手だ。何たって俺の可愛い妹は近距離においては最強だからな」

 

「まぁ、それほどでもあるよ。何たって、お兄ちゃんの妹なんだから」

 

俺の母親が父親の後ろから現れて突撃してきたカテレアを一刀両断した。これは完全に死んだな。

父親が遠距離を封じ近距離に誘導、そして母親が止めを刺す。かなり厄介なコンビプレイだ。教会でもトップクラスの実力者というのも頷ける。

て言うか、どう考えても夫婦の会話ではないな。

 

「能力を解いてもらっていいですか?」

 

後ろから声をかけられたので見てみるとお義兄さんがいた。

 

「何で?」

 

「私の剣士としての血が騒ぎましてね」

 

なるほど、そういうことか。まぁ、お義兄さんも結構な戦闘マニアだからな。

 

「カメラはどうしたんだ?」

 

「それなら新校舎の上にいる黒歌に預けてきました」

 

俺の両親と戦う前に黒歌にカメラを預けてきたのか。ちゃんと代理人を立てるあたり律儀だな。いや、代理猫か。

 

「OK、神器の能力解除だ」

 

さて、次は黒歌に能力をかけないとな。気配ぐらいなら仙術で消せるだろうが、姿までは無理だからな。

 

「片腕を失って冷静さを欠いていたとはいえ、旧魔王の血を引くカテレア・レヴィアタンをあっさり倒すとは。これは非常に面白い」

 

ヴァーリがいつものロリコンではなく戦闘狂としての笑みを浮かべる。まぁ、鎧をしているから表情は見えないが。

 

「ん?もしかして次は君がお姉さんの相手をしてくれるのかな?」

 

こっちも好戦的な笑顔でヴァーリに相対する。て言うか、確かに二十代と言っても信じられる容姿をしているが、お姉さんは無理があるだろ。

 

「いや、貴女達の相手は私だ」

 

聖王剣コールブランドを構えたお義兄さんがヴァーリ達の前に現れた。

 

「アーサーか。奴等の相手は俺がする」

 

「ヴァーリには別の相手がいるでしょう」

 

あ、番組を盛り上げる良い手を思い付いた。

 

「イケメン二人に取り合いをされるなんて嬉しいね」

 

「こら!てめぇら、俺の可愛い妹は渡さないぞ!」

 

急に激昂する父親。何と言うか恥ずかしい。数回しか会ったことがないから親とかそんな感じには思えないが、それでも恥ずかしい。会長が姉のことを恥ずかしいと言っていたが、今ならその気持ちがよく分かる。

 

「大丈夫よ。私はお兄ちゃん一筋だから」

 

そう言うと母親が父親にいきなりキスをした。しかも舌を絡ませてやがる。人前で何を考えてんだ?ゼノヴィアみたいな露出狂と違って周りを気にしていない感じだ。

 

「おい、お前ら!恥ずかしいから止めやがれ!」

 

我慢できず俺らしくないが大声で叫んだ。

 

「うん?誰かな?良いところだったのに邪魔して」

 

「……へ?」

 

……うん?こいつは何て言ったんだ?

 

「お、霧識のマヌケ顔は珍しいな。いつもの仕返しにこのマヌケ顔を写真に撮っておくか」

 

アザゼルが何かしているが、今はどうでもいい。後回しだ。

 

「ねぇ、お兄ちゃん。この子、知ってる?何か私達のことを知っているみたいなんだけど」

 

「う~ん、どこが見たような気がするな。どこで見たんだっけ?」

 

父親までか!何でこいつら、息子の顔も覚えてないんだよ!て言うか、じゃあ、毎月の振り込みは誰がしてんだよ!

 

「…………」

 

とりあえず俺は無言でミカエルの方を見る。

 

「そんな目で見られても私にも分かりません」

 

だろうな。何か前に会った時よりも異常さが増している。

 

「まぁ、いっか。それよりも、そこの君。それは聖王剣コールブランドかな?」

 

俺を思い出すのを諦めて母親はお義兄さんの方を向く。案外、忘れられている方が楽かもしれない。

 

「そうです、聖剣アロンダイトの所有者。噂ではかなりの実力者みたいですね。一度お手合わせしてみたかったんです」

 

「そう、じゃあ戦おうか。お兄ちゃんは邪魔しないでね」

 

「可愛い妹の頼みを聞かないお兄ちゃんではない」

 

何か俺が誘導しなくても望んだ展開になってきたな。

 

「別に二人同時でも構いませんよ。貴女達は二人で一人の戦士だと聞いています」

 

そう言えば、お義兄さんは俺の母親のことを知っているのか?喋った記憶はないが。

俺の母親とは知らないが一人の剣士として知っていた、って感じか?

 

「そうだけどね。でも、私達は一人でも凄く強いよ。まぁ、もし君が私達を相手にするだけの実力があるなら、二人で相手してあげる」

 

「では、そうしましょう」

 

そして二人は剣を構えて戦闘態勢に入る。

 

「おい、俺はどう――」

 

「何なんだ、この状況は!?」

 

ヴァーリが何か言おうとしたがイッセーに遮られる。イッセーとリアス・グレモリーが戻ってきたな。テロの最中のはずなのに、かなり緩い空気に驚いているようだ。

 

「どうやらヴァーリの対戦相手も来たみたいですよ」

 

「ちっ」

 

確かにイッセーよりも俺の母親の方が強いけど、自分のライバルに対してそのリアクションはないだろ。

 

「おい、何でヴァーリと敵対しているんだ?て言うか、他にも知らない人が三人ほどいるし。魔法使い達は何か同士討ちしてるし、何がどうなってんだ!」

 

「黙れ、イッセー。お前はヴァーリと二天龍対決をしていればいいんだよ」

 

もう面倒くさいし、ムリヤリ撮影を再開するか。

 

「オーイ、撮影再開だ!」

 

『はーい、分かりました!』

 

「撮影って何!?後、このアナウンスをしている女の子は誰!?」

 

イッセーが何か騒いでいるが、どうでもいい。無視だ。

 

「第一幕が終了したので第二幕に移ります!」

 

『第一幕のテーマは『格の差』。そして第二幕のテーマは『ガチンコバトル』です』

 

『最初は二天龍対決だけの予定でしたが急遽、聖王剣コールブランドVS聖剣アロンダイトの対決もお送りすることになりました』

 

さすがレイナーレ。俺が調教しただけある。いきなりのトラブルにちゃんと対応できている。

 

「何々!撮影ってことはテレビか何かの!」

 

俺の母親がキラキラした表情で俺に質問してきた。

 

「正解。後で冥界中で放送する予定だ」

 

「へぇ、そうなの。じゃあ、いつもよりも頑張らないとね」

 

そう言うと俺の母親の迫力が増す。ただの変態じゃないのは分かっていたが、ここまでとは。全力のお義兄さんと比べても引けを取らない。

 

「じゃあ、試合開始!」

 

バァンッ!

 

第二幕の開始用に残していた特大の花火があがる。

アレ?花火担当の黒歌は代理でカメラマンをやっているはず。もしかしてオーフィスがあげたのか?

 

「え、え?どういう状況なんだ?」

 

「こうなったら早く赤龍帝を倒してタッグバトルに持ち込むとするか」

 

「私を楽しませてくださいよ!」

 

「私の名前は七瀬紫織。さぁ、私にときめいてもらうわよ!」




両親の設定を補足します。
今回、書き損ねた父親の名前は七瀬鯨です。そして、七瀬紫織の先祖は刀語に出てくる全刀『錆』、七瀬鯨の先祖は真庭忍軍魚組です。
母親に関してですがヴァスコ・ストラーダの聖拳と同じような感じにして聖剣『鑢』にする案もありましたが、刀を持たせたいので錆になりました。父親は忍法運命崩しが一番得意というだけで他の忍術も使えます。
刀語を知らなくても話の理解に不都合はありません。

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