ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第53話 準備

「よぉ、イッセー。朝から大変そうだな」

 

俺の目の前にはリアス・グレモリーと姫島朱乃が子供みたいに喧嘩して戸惑っているイッセーがいる。おそらく、喧嘩の理由はイッセーの取り合いだろう。

 

「な、何で霧識が俺の部屋にいるんだよ!?」

 

「見学だ」

 

サーゼクスの命令でオカルト研究部の女子メンバーが全員、イッセーの家に住むことになった。それに伴い、サーゼクスがイッセーの家をリフォームしたらしい。一般の家で住むには人数が多すぎるからな。

そのせいでイッセーの家が六階建ての豪邸になっている。これは見学するしかない。

 

「どこから入ったんだよ?」

 

「窓からだが?」

 

何、当たり前のことを聞くんだ?本当は煙突が良かったんだが、さすがになかった。

 

「不法侵入じゃねぇか!」

 

「しょうがないだろ。窓が俺に入ってくれ、と言わんばかりに開いていたんだから。つまり、俺は悪くない」

 

「いやいや、その理屈はおかしいだろ!」

 

うるさいな。俺は朝が苦手なんだから静かにしてくれ。

にしても、外も凄かったが中も凄いな。部屋が前に来た時の倍以上の広さになっている。

 

「それよりもアレを止めなくていいのか?」

 

俺はリアス・グレモリーと姫島朱乃を指差しながら言う。

 

「俺にはあの二人を止められない」

 

「甲斐性なしだな。そんなことではハーレムなんて夢のまた夢だぞ」

 

「グッ……」

 

ヘタレなイッセーは放っておいて俺は小猫に夜這い……いや、もう朝だから朝這いに行くか。

 

 

 

 

 

イッセー達が朝食が終わった後、自室で何か話し合いをするようなので勝手に参加した。後から木場とギャスパーもやって来た。

にしても、凄かったな。地下は三階まであるし、室内プールや書庫等もある。まだ全部回れたわけじゃないから、他にも色々と秘密がありそうだ。探検するにはピッタリだな。

 

「……何で毎回呼んでいないのに霧識くんは勝手に来るのかしら?」

 

「さぁ?偶然じゃないですか?それよりも毎回呼ばれないことの方が不思議なんだけど」

 

俺ってリアス・グレモリーに嫌われているのか?まぁ、俺も別に好きじゃないから問題ないけど。

 

「今回の件はグレモリー眷属に関する話だからよ。オカルト研究部とは言ってもグリゴリのメンバーで人間の貴方には関係ないわ」

 

「酷いな。俺がいなかったらリアス・グレモリーはライザーと結婚していたかもしれないのに。つまり俺はリアス・グレモリーの人生に大いに影響した人間だ。それを関係ないとは泣ける話だぜ。まぁ、俺に一切の恩義を感じていないんなら話は別だけどな」

 

俺がいなくてもイッセーがどうにかした可能性はあるから、それほど重要だとは思えないが。

 

「くっ……。確かにそうね。貴方には恩義があるわ。これからはちゃんと呼ぶことにするわ」

 

「そうしてくれると助かる」

 

やっぱりリアス・グレモリーは単純だから動かすのが楽だな。

 

「……何かいつもより意地が悪い言い方をしますね。何か嫌なことでもあったんですか?」

 

「不正解だ、小猫。むしろ逆。今は良いことがあったから機嫌が良い。俺は機嫌が良いと性格が悪くなるんだよ」

 

小猫の部屋にいったら気持ち良さそうに寝ていて可愛かったんだよな。しかも無防備に服がはだけていて最高だった。最高の寝顔写真が撮れたぜ。

思い出しただけで鼻血が出そうだ。最近、よく鼻血が出るな。

 

「それよりも部長、話って何ですか?」

 

イッセーが話を仕切り直す。

 

「夏休みは冥界に帰るわよ」

 

まぁ、夏休みだし実家に帰ったりするか。

 

「……ところでイッセー、何で泣いているんだ?」

 

リアス・グレモリーの発言を聞いたイッセーが何故か泣いている。情緒不安定か?

 

「うぅ、部長が冥界に帰ると突然言い出したから、俺を置いて帰っちゃうのかと思いましたよぉ……」

 

「全く、そんなわけないでしょう?安心なさい。貴方を置いてなんかいかないわ」

 

むしろ連れ回しそうなイメージがあるな。

 

「そういうわけでもうすぐ皆で冥界に行くわ。長期旅行の準備しておいてちょうだいね」

 

「もうすぐ、っていつ?それに合わせて企画の準備を進めようと思うんだけど」

 

本当はアザゼルとかに連れていってもらう予定だったけど、リアス・グレモリー達についていくか。悪魔のルートで冥界入りするのも面白い。いつもは堕天使ルートか不法入国だからな。

 

「別に正確な日付は決まっていないけど。……って言うか、企画って何なの?」

 

「そりゃ、三大勢力が協力して作るアザゼルの黒歴史の特撮ドラマに決まっているだろ?」

 

まぁ、他にも『マジカル☆レヴィアたん』に出演したりとかあるが。

 

「絶対にその企画は潰してやる」

 

「「「ッ!?」」」

 

気が付くと俺の後ろに立って不愉快そうにしていたアザゼルに俺以外が驚く。

にしても、何でアザゼルはオカルト研究部の顧問なんかやってるんだろうな?俺の企画を潰すためか?

 

「いやいや、無理だと思うぞ。この企画を潰すのは世界征服よりも難しい」

 

場合によってはオーフィスも駆り出す予定だ。つまり実力行使は不可能。ハメ技的な方法できた場合は全部俺が潰す。実質的に無理ゲーだ。

 

「……霧識くんは気付いていたの?」

 

木場が不満そうに言ってきた。おそらく自分が気付いていなかったのに俺が普通にしているのが悔しいのだろう。まぁ、俺も気付いてなかったけどな。

 

「まぁな。多分、玄関から普通に入ってきたんだろ」

 

「お、よく分かったな。他の奴等は気付いていないのに」

 

当てずっぽうが当たったみたいだ。

 

「まぁ、いい。俺も行くぜ」

 

 

 

 

 

その日の夜、俺は自分の部屋で冥界に行く準備をしていた。まぁ、生活用品とかは向こうで借りればいいから用意するのは着替えと企画書と暇潰し道具くらいだけど。

 

「そういや、ルフェイは夏休みの間はどうするんだ?俺はほとんど冥界で過ごす予定だが」

 

「私は昼ドラを見たり、BL小説を読み漁ったり、エロゲーをしたり、ご主人様のベッドでナニをしたりするだけです」

 

「レイナーレには聞いてねぇよ」

 

て言うか、完全に普段通りだろ。今も俺のベッドに座ってBL小説を読んでるし。

 

「私はついていきたいんですけど、駄目ですか?」

 

「んー、良いんじゃないか」

 

ルフェイはテロリストだということがバレてない上に魔法使いだということは小猫にバレている。連れていっても何の問題もないだろ。

 

「ただ俺はリアス・グレモリー達と行くから向こうで合流という形でいいか?」

 

「分かりました」

 

ルフェイと冥界でデートするのも良いな。他にも色々とやる事はあるし忙しい夏休みになりそうだ。

 

「我は?」

 

「オーフィスか」

 

まぁ、俺と一緒にいればバレることはないだろ。俺が寝ている間は黒歌に気の質を変えてもらえばいいし。いや、問題はその黒歌か。黒歌はSSランクのはぐれ悪魔。それにオーフィスと違って見た目も割れている。絶対に連れていくわけにはいかない。

 

「まぁ、たまに遊びに来るぐらいなら問題ないだろ」

 

「仕方ない」

 

若干、不満そうだが納得してくれたみたいだ。帰ってきてから何か埋め合わせをするか。

 

「黒歌は家で大人しくしていろよ」

 

「分かったにゃ」

 

やけに聞き分けが良いな。もしかして何か企んでいるのか?

さて、これで女性陣のスケジュールは確認できたな。野郎共は気にしなくていいだろ。

 

 

 

 

そして旅行当日、俺達は最寄りの駅に向かっている。服装は皆は制服だが、俺は私服だ。夏休みまで制服なんて着たくない。

そして駅に到着するとリアス・グレモリーはエレベーターの方に向かう。

 

「じゃあ、まずはイッセーとアーシアとゼノヴィア来てちょうだい。先に降りるわ」

 

降りる?この駅に地下なんてあったけ?

リアス・グレモリー達が入るのを見計らってから俺も一緒に入る。

 

「おい、何で入ってくるんだよ。荷物もあるから狭いんだが」

 

「その分、女子と密着できるから問題ないだろ」

 

リアス・グレモリーは俺が入ってきたのを気にせずスカートのポケットからカードのようなものを取り出した。そして電子パネルに向ける。

すると、ピッと電子音がしたかと思うとエレベーターが下に降りる。何か秘密基地みたいだな。まぁ、グリゴリの研究所にはもっと凄い仕掛けがあるから気にならないけど。

 

「この駅の地下に秘密の階層があるわ。こんな風にこの町には悪魔専用の領域が結構隠されているのよ」

 

俺は色々と遊びに行ったので知っている。まぁ、この駅は知らなかったけど。

下に着いてエレベーターを出ると駅のホームがあった。ただ地上の駅とは微妙に差異があるな。

そして後から小猫達と合流して列車のある場所に向かう。




原作と違ってすでに小猫はイッセーの家に住んでいます。

では感想待ってます。
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