ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第54話 グレモリー家

現在はグレモリー家所有の列車に乗って冥界に向かっている途中だ。リアス・グレモリーだけは一番前の車両で、他のメンバーは中央の車両に乗っている。

俺の隣には小猫が座っていて、対面する席にはゼノヴィアと木場が座っている。ギャスパーは段ボール箱に入りゲーム、アザゼルはすでに寝ている。イッセーはアーシアと姫島朱乃とイチャついている。

 

「ところで、どのぐらいで着くんだ?」

 

俺達は着くまで暇なのでトランプで遊びながら時間を潰している。内容はババ抜きだ。最初は賭けをしようと思ったが嫌な予感がしたので止めた。

 

「一時間ほどです。この列車は次元の壁を正式な方法で通過して冥界に辿り着くようになっています」

 

小猫が俺にトランプを差し出しながら説明してくれる。小猫はポーカーフェイスが凄いから、どれを選べばいいのか分かりづらい。まぁ、近くで観察したら分かるけどな。

 

「思ったよりもあるな」

 

「……先輩、顔が近いです」

 

小猫が顔を赤くしながら目をそらす。物凄く可愛いのは良いけど、余計に分からなくなった。一瞬、このままキスをしようかと思ったけど今はやめるか。こうなったら適当に取るしかない。

 

「ババか。ほい」

 

そう言って俺は次のゼノヴィアにトランプを向ける。

 

「そう言えば霧識は冥界では、どうする予定なんだ? 私達は修行をするらしいが」

 

ゼノヴィアがトランプを取りながら質問してきた。

ちっ。ババじゃないか。

 

「色々だよ。元々、俺はグレモリー眷属と関係なく冥界に行く予定だったし」

 

「ふぅん、また何か企んでいるのか?」

 

「何もする予定はない。前回はかなり疲れたからな。今回はのんびりバカンスをする予定だ。まぁ、仕事もあるけど」

 

俺達のババ抜きが終わったところでリアス・グレモリーと初老の男性が現れた。服装からして車掌だな。

俺達もリアス・グレモリー達の方に行く。

 

「初めまして、姫の新たなる眷属悪魔の皆さん。私はこのグレモリー専用列車の車両をしているレイナルドと申します。以後、お見知り置きを」

 

車掌の挨拶に続いて俺達も挨拶する。て言うか、リアス・グレモリーは姫って呼ばれているのか。

挨拶が終わったところで何やら特殊な機械を取り出した。

 

「これはあなた方を確認、照合する悪魔世界の機械です。この列車は正式に冥界へ入国する重要かつ厳重を要する移動手段です。もし、偽りがあった場合、大変なことになりますもので。今のご時世、列車を占拠されたら大変なのです」

 

なるほど。じゃあ、俺が神器で機械を誤認させたらどうなるかな。例えばイッセーが偽者だってことになったら。面白そうだけどシャレにならないからやめとくか。

そして一通り確認が終わったけど別に偽者はいなかった。少し残念だ。

 

「これで照合と同時に入国手続きも済みました。後は到着するまでお休みください。寝台列車やお食事を取れるところもありますのでご利用ください」

 

これで入国手続きも完了か。意外と簡単に済んだな。

 

「なぁ、ゼノヴィア。寝台列車があるみたいだし、そこでイッセーと子作りの練習でもしたらどうだ?何なら俺が授業してやっても良いぞ」

 

「おー、それは良いアイデアだな」

 

「「駄目よ(です)!」

 

ゼノヴィアの発言にリアス・グレモリーとアーシアが反論する。その隙に姫島朱乃がイッセーに体を押し付けて誘惑する。

 

「ゼノヴィアちゃんの代わりに私が色々としてあげますわ」

 

「ちょ、朱乃さん!」

 

にしても、よく毎回同じような展開になるな。こいつらには学習能力がないのか?

 

「じゃあ、小猫。食堂車に何か食べに行くか」

 

「……あれは放っておいて良いんですか?」

 

「さすがにこんなところで暴れるほど馬鹿じゃないだろ」

 

まぁ、こんなところで暴れる馬鹿だった場合はどうしようもないが。

 

「この空気の中に僕を置いていかないでください!」

 

俺は後ろで何か言い争いをしているメンバーを無視して小猫と逃げてきたギャスパーと食堂車に向かう。

 

 

 

 

 

 

 

『まもなくグレモリー本邸前。まもなくグレモリー本邸前。皆さま、ご乗車ありがとうございました』

 

適当に間食を食べた後、三人で持ってきていた携帯ゲームを使って対戦しているとアナウンスが聞こえてきた。

 

「もう着いたか。思ったよりも早かったな」

 

「ずっとゲームしていましたからね」

 

まぁ、そうだな。ゲームをしている時間は過ぎるのが早く感じる。

俺は何となく窓の外を見てみると兵服を着た兵士が大量にあった。グレモリー家の兵隊か。凄い量だな。まさに人件費の無駄遣いだ。各勢力のトップクラスが攻めてきたら、こんな警備は何の意味もないのだから。

 

「そろそろ降りますよ」

 

「分かった」

 

小猫に言われて俺とギャスパーは降りる準備をする。

リアス・グレモリー達と合流したあたりで列車が停止した。そして魔王領に向かうアザゼルを除いて俺達は列車から降りる。今回の会談は真面目なものなので俺は参加しない。

 

『リアスお嬢様、おかえりなさいませ!』

 

駅のホームに降りた瞬間、怒号のような声が響く。更には花火が上がり、兵隊達が銃を空に向けて放ち、楽器隊らしき人達が一斉に音を奏で始める。空では謎の生物にまたがった兵士達が飛び旗を振っていた。

 

「無駄に派手だな」

 

「……先輩がそれを言いますか」

 

いやいや、俺の派手とこの派手は意味が違う。俺の場合は楽しむためで、これは歓迎するためのものだ。

 

「お嬢様、おかえりなさいませ。さぁ、眷属の皆さまも馬車にお乗りください。本邸までこれで移動しますので」

 

グレイフィア・ルキフグスに誘導されて馬車に乗る。そして本邸まで移動した。

そして着いたのは秘密の抜け道とかがありそうな巨大な城だった。馬車から降りると赤いカーペットがひかれており、大量の執事とメイドが出迎えてくれた。こんなの漫画やアニメの中だけだと思っていたが本当にあったんだな。

 

「リアスお姉さま!おかえりなさい!」

 

カーペットの上を歩き出そうとした時、紅髪の少年が飛び出してきてリアス・グレモリーに抱き付いた。

 

「誰?」

 

「魔王サーゼクス・ルシファー様の子で部長の甥にあたるミリキャス・グレモリー様です」

 

ふぅん、サーゼクスとグレイフィア・ルキフグスの子供か。まさにサラブレッドだな。

にしても、女装させたら似合いそうだな。何か適当な口実をつけて女装させられないかな。

 

「……何か変なこと考えてませんか?」

 

「いやいや、全く。俺は通常運行だぜ」

 

「じゃあ、何か変なことを企んでいるんですね」

 

どういう意味だよ。俺が常に何か企んでいるとでも思っているのか?

イッセーが挨拶が終わった後に俺も挨拶する。

 

「初めまして、ミリキャス。女装に興味ない?」

 

「本当に何を企んでいるんですか、変態!」

 

小猫がハリセンでツッコんできた。痛い。別にこれくらい良いじゃねぇか。

 

「え~と、その……」

 

「ん?どうした?嬉しそうな顔して」

 

もしかして本当に女装に興味があるのか?だったら嬉しい話だが。

 

「いえ、家族以外に呼び捨てにされたのが初めてで」

 

ああ、なるほど。ミリキャスは魔王と最強の女王の子供だ。今まで特別扱いされて生きてきたのだろう。それが嫌だったのか。

そしてミリキャスに案内されて城の中に入る。中も本当に豪華だ。一つぐらい盗んでもバレないだろうな。

 

「あら、リアス。帰ってきたのね」

 

声がした方を見てみるとリアス・グレモリーに似た亜麻色の髪の女性が階段から降りてきた。

 

「お母様。ただいま帰りましたわ」

 

お母様?どう見ても姉にしか見えないが。まぁ、俺の母親も年齢に比べてかなり若く見えるからな。それと同じか。いや、この人の場合は悪魔だから違うな。

 

「おい、イッセー。良いことを教えてやる。悪魔は歳を経れば魔力で見た目を自由に出来るんだ。つまり若作――」

 

「……何か言いましたか?」

 

リアス・グレモリーの母親が滅びのオーラを出して威圧してくる。しかも顔は笑っているのに、目は笑っていない。物凄く怖い。

下手なことを言ったら滅びの魔力で消されそうだ。

 

「いえいえ、何も言っていません!若くて綺麗なお母様だと思っていただけです!」

 

「あらあら。お世辞が上手いのね」

 

「そんなことはありません!本当に綺麗ですよ!」

 

生まれて初めてお世辞を言った気がする。

 

「もしかして七瀬霧識くんかしら?」

 

「そうですけど。もしかして娘の婚約を潰したことに対する文句ですか?」

 

ヤバい。相手を煽っているのに本能的に敬語で喋ってしまう。何となく、この人には逆らってはいけない気がする。

 

「別にそういうことではありませんわ。ただ今夜はウチに泊まるつもりなのかと思いまして」

 

「今夜はそのつもりですけど」

 

明日以降は別の場所で泊まる予定だけど。今日は向こうの都合が悪いらしい。

 

「何か問題があるんですか?」

 

「いえ、聞いていなかったので準備していないんです。食事を一人分増やすぐらいなら問題ないですけど、寝る部屋はどうしましょうか」

 

「ああ、それなら小猫と同じ部屋で寝るので大丈夫です」

 

「……え?」

 

小猫が自分のない胸を隠しながら俺から距離を取る。

 

「警戒しなくても俺は可愛い女の子の嫌がることはしないから安心しろ」

 

「……本当ですか?」

 

俺って信用ないな。まぁ、誘惑された場合はヤるけど。

可愛い女の子は汚したくないんだけど、最近はもう気にしなくてもいいような気がしてきた。朝、起きたらベッドの中にルフェイが潜り込んでいたり一緒に風呂に入った時とか理性がぶっ飛びそうになる。理性の化け物と呼ばれた俺でもそろそろ我慢の限界だ。

ただ黒歌の誘惑には全く興奮しない。何でだろうな?黒歌には恥じらいがないからか?

 

「ああ、するとしたら寝顔を観察して癒されるぐらいだ」

 

「……まぁ、それぐらいなら良いです」

 

まさか本人から許可が降りるとは。今夜は寝れるだろうか。




さすがにミリキャスには手を出さない予定だったのに。何故か書いている途中で勝手に手が動いてしまった。後悔はしていない。

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