ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第57話 会合

「ところで、この騒ぎは何が原因なんだ?」

 

俺とヤンキーのやり取りをポカーンと見ていたアガレスに質問する。

 

「そこで倒れている哀れな男が私に下品なことを言ってくるから、言い返しただけよ」

 

ああ、なるほど。このヤンキーがアガレスにセクハラしたのか。公式の場でそんなことしたら自分の家の格を下げるだけだってことが分からないのかね?まぁ、分からないからしているんだろうけど。

 

「ふぅん。さすが猿だな。女性のエスコートもマトモに出来ないのかよ」

 

「てめぇ、絶対いつかぶっ殺す!」

 

「カハハッ。出来るものならやってみろ。絶対に不可能だろうがな」

 

本当にヤンキーが俺を倒せるようになったら、それはそれで面白いな。

俺はやることが終わったので眷属に使った能力を解除してヤンキーから離れる。

 

「ああ、そうだ。アガレス、化粧を直してこいよ。化粧の剥がれた女ほど可哀想なものはないからな」

 

「……一言多い奴ね」

 

アガレスは不愉快そうに眷属と広間をあとにした。

 

「ハァー。分かってはいたけど、予想以上にやらかしてくれたわね」

 

リアス・グレモリーが呆れた様子でやって来た。

ヤンキーがもっと面白かったら色々やったんだがな。これ以上、弄っても同じなので途中でやめた。

 

「性格の悪いところが気になったが、中々骨のある男だな。一度、手合わせしたいものだ」

 

サイラオーグは楽しそうな表情でやって来た。

 

「いやいや、無理。俺は基本的に戦闘タイプじゃないからな」

 

「そうなのか?ゼファードルを一瞬でやっつけたが」

 

「サイラオーグもヤンキーを一瞬で倒すくらい出来るだろ?」

 

多分、最初にヤンキーを吹っ飛ばした蹴りをサイラオーグにしても効かないだろうな。逆に俺が吹っ飛ばされそうだ。

まぁ、勝つ方法はあるけどな。かなりえげつない方法だけど。

 

「何か騒ぎがあったの?」

 

会長達もやって来たみたいだ。

 

「動物園から逃げだした猿を大人しくさせていたところです」

 

「何言ってんだ?」

 

匙が不思議そうな顔をする。一々、説明するのは面倒くさいな。

 

その後、駆け付けたスタッフの魔力によって広間は修復された。この間にヤンキーはどこかに行ってしまった。さっき俺に吹っ飛ばされて、ここに居づらくなったのだろう。

そして若手悪魔同士の挨拶が始まった。

 

「私はシーグヴァイラ・アガレス。大公、アガレスの次期当主です」

 

アガレスの挨拶に続いてリアス・グレモリー、会長、サイラオーグと続いていく。

 

「僕はディオドラ・アスタロト。アスタロト家の次期当主です。皆さん、よろしく」

 

ディオドラも来てたのか。まぁ、普通に行動させてるし当たり前と言えば当たり前だけど。

にしても、露骨に俺から目線を外してるな。それだけ俺に関わりたくないということか。

その様子を見て眷属は楽しそうに笑っている。

ここで扉が開いて、使用人が入ってきた。

 

「皆さま、大変長らくお待ちいただきました。皆さまがお待ちでございます」

 

俺的には若手悪魔を確認できただけで満足なんだが、一応着いていくか。

 

俺達が案内されたのは異様な雰囲気が漂う場所だった。さすがにこの場には逃げずにヤンキーも来ている。

かなり高いところに席があり、偉そうな連中が座っている。さらに高いところにサーゼクスとレヴィアたんもいた。その隣にいる二人は見たことないけど、雰囲気からベルゼブブとアスモデウスだろう。後で挨拶に行くか。

そしてお偉いさんの退屈でつまらない話が始まった。何で、お偉いさんの話は無駄に長いのか不思議だ。アザゼルの話は適当で短いのに。退屈なので神器で認識できないようにした上で、暇潰し用に持ってきていたラノベの続きを読む。

 

「最後にそれぞれの今後の目標を聞かせてもらえないだろうか」

 

やっと堅苦しい話は終わったか。この質問に対する答えで、そいつが面白いかどうか分かるな。俺は能力を解除してラノベも戻す。

まずサーゼクスの質問に答えたのはサイラオーグだ。

 

「俺は魔王になるのが夢です」

 

大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だ。さすがサイラオーグ。俺が期待した通りの面白さだ。

 

「私はグレモリーの次期当主として生き、そしてレーティングゲームの各大会で優勝することがい将来の目標ですわ」

 

堅実すぎて面白くない。せめて世界征服ぐらい言えないのか?いや、これは俺の目標の一つだったな。俺の最終目標はより面白い世界を作ることだ。

そして他の若手も続いていき、最後に残ったのは会長だ。

 

「冥界にレーティングゲームの学校を建てることです」

 

ほぉ、レーティングゲームの学校か。他の若手悪魔と比べると異彩だが、良い目標だ。さすが俺がチェスで中々勝てないだけあって面白いことを言う。

 

「レーティングゲームを学ぶところならば、すでにあるはずだが?」

 

確認するようにお偉いさんは会長に質問する。

 

「それは上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみしか行くことが許されない学校のことです。私が建てたいのは下級悪魔、転生悪魔も通える分け隔てない学舎です」

 

『ハハハハハッ!』

 

お偉いさん共は会長の夢を馬鹿にしたように笑う。

こんなにイラついたのは久し振りだ。何のビジョンも持ってない現状維持に甘んじている奴が人の夢を笑ってんじゃねぇよ。これはぶち殺し確定だな。

 

「それは無理だ!」

 

「それは傑作だ!」

 

「なるほど、夢見――」

 

「……黙れ、老害共」

 

俺は老害共の台詞を途中で遮る。一々、全部聞くのは不愉快だ。

小猫に関してはすでに老害共に憐れみの視線を向けている。この先の展開がすでに読めているのだろう。

 

「誰――」

 

「黙れ、と言っただろ、老害。貴様らの言葉は聞くに耐えない。俺の質問にだけ答えろ。何故、ソーナ・シトリーの夢を笑う?」

 

「……え~と、霧識くん。私のことなら別に気にしなくていいわよ。私は大丈夫ですから」

 

会長が普段と違う雰囲気の俺に戸惑った様子で言ってきた。

 

「いえいえ、別に会長のために老害共を潰すわけじゃないですよ。ただ単純にムカついたから潰すんです」

 

「さっきから黙って聞いていれば人間ふぜいが調子に乗るなよ!」

 

黙れ、って言ったのに言葉が通じてないのか?もしくは状況を理解していないのか?俺を敵に回して無事で済むのは可愛い存在だけだぞ。

 

「あぁ?そっちこそ人間なめんなよ。お前らみたいに上から偉そうに命令をしているだけの無能が」

 

「我々が無能だと言うのか!」

 

「そうだ。お前らが俺に勝ってるのは年齢だけ。それに俺にそんな口を利いていいのか?アレをバラすぞ」

 

ここで俺はハッタリを言う。どうせ、こういう連中にはバラされて困る秘密があるものだ。

 

「アレだと?何のことだ?」

 

「言っていいのか?困るのはそっちだと思うが」

 

俺の無駄に自信満々な態度に老害は焦り出す。相手が少しでも疑いだせば俺の勝ちは確定する。

 

「……まさかアレか?」

 

「どれかは知らないが多分、今思い浮かべたので正解だろ」

 

「何故、貴様があのことを知っている!?」

 

いや、全く知らないけど。何のことを言ってるんだろうな。後で調べるか。

 

「俺の神器の能力は認識を操ること。その気になれば世界中の誰にも俺を認識することは出来ない。この能力を使えば、どんな情報でも調べることが出来る」

 

「分かった!何でもするから言わないでくれ!」

 

物凄い焦り方だ。本当にどんな秘密なのか気になるな。

 

「じゃあ、ここでソーナ・シトリーに土下座な」

 

「なっ!いくらなんでも、それは!」

 

「出来ないのか?だったら俺が手伝ってやろう」

 

「そこら辺で止めてやってくれないか?さすがに可哀想だ」

 

俺が体重を百倍に誤認させて強制的に土下座させようとしたところで、ニヤニヤしながら様子を見ていたサーゼクスが止めてきた。まぁ、さすがにこれ以上はやり過ぎか。

この場では我慢することにしよう。

 

「そうよ、霧識ちゃん。おじさま達は代わりに私が苛めておくから我慢してね。霧識ちゃんが本気になるとシャレにならないからね」

 

魔王が苛めてもシャレにならないと思うが。

 

「代わりにちゃんと俺を満足させる何か準備するならいいぞ」

 

「う~ん、じゃあ写真撮影とか。さすがにヌードは無理だけど水着ぐらいならOKだよ」

 

「いや、そう言うのはいい。俺が用意した魔法少女の新作衣装を着てもらう」

 

「OK。取引成立だね」

 

俺と魔王が親しげに話している様子を見て周りが驚いている。ヤンキーはさっきの件があるから特に戸惑っているみたいだ。まぁ、どうでもいいけど。

 

ちなみに後で恥ずかしい秘密を見付けて脅して、老害共にはある書類にサインしてもらった。そして秘密を浮気の証拠ともに家族に悪意で改変した上で暴露。他には本人の目の前で嫁を寝取ったりもした。その結果、全員が嫁と離婚、もしくは別居した。結婚してない奴には別の罰を与えた。

俺を不愉快な気持ちにしたんだ。この程度の罰は当たり前だな。

 

そしてサーゼクスが俺の作った何とも言えない空気を払拭するかのように言う。

 

「最後に皆に報告がある。実は若手悪魔の実力向上のためにレーティングゲームを執り行うつもりだ」

 

確か俺がそういう名目で提案したな。本当の目的は面白い人材を発掘することだ。これでサイラオーグの実力を確認することが出来る。

ちなみに初戦はリアス・グレモリーとソーナ・シトリーのゲームに決定した。




久し振りにディオドラが登場したところで六巻をどうしようか迷っています。もう一巻で倒してしまったし。

では感想待ってます。
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