ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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Rー18の番外編を昼間に投稿しました。勢いだけで書いた話なので上手く書けたかは分かりませんが良かったら十八歳以上の人は読んでみてください。


第61話 昔話

「どうも初めまして、七瀬霧識です。お会い出来て光栄です」

 

俺は沖田総司が見た瞬間に頭を下げて挨拶した。遂に本物を見られるとは感激だ。

 

「初めまして、七瀬霧識くん。私は沖田総司。君のことはサーゼクス様から聞いてます」

 

何か冥界に来てから初めて会う人は全員サーゼクスから俺の話を聞いているような気がする。

 

「……こんなに礼儀正しい霧識くんは初めて見たよ。普段なら魔王様が相手でもタメ口で話すのに」

 

普段と違う俺の様子を見て木場が何とも言えない表情をする。

いやいや、魔王や神ならタメ口でも問題ないが新撰組にタメ口は無理だ。何たって歴史上の人物で俺も昔から憧れているのだから。家には京都に遊びに行った時に買った新撰組グッズもある。

それに俺は局長の近藤勇や副長の土方歳三よりも沖田総司のファンなんだ。これでテンションが上がらずにいられる訳がない。

 

「霧識さんは意外とミーハーですからね」

 

間違ってはないけどミーハーって言われると、アイドル好きをイメージして何か軽く感じるな。ただの独断と偏見だが。

俺は今時のアイドルには全く興味はないぞ。まぁ、声優は好きだけど。

 

「後、そちらはライザー・フェニックスの『騎士』ですね。こんなところに何の用ですか?」

 

「木場祐斗にリベンジしに来ました!」

 

カーラマインが背筋をピンと伸ばして返事する。相手は沖田総司。緊張するのも当然だな。

 

「なるほど。確か姫とライザー・フェニックスのレーティングゲームで負けていましたね。良いでしょう。祐斗の練習の成果も試せますし」

 

どうやら沖田さんは使えるもの何でも使う主義のようだ。俺と同じだな。

 

「ところで七瀬くんは何の用事なのですか?」

 

「実はとある事情で剣の腕を磨かないといけないんですよね。それで沖田さんに稽古をつけてもらおうと思いまして」

 

とある事情とはルフェイとHするための条件だ。

前にお義兄さんは俺に言った。『ルフェイと交際するのは百万歩譲って認めるとしても、夜の営みをするのはお互いが成人してからにしろ』と。どんだけ譲んだよ、と思ったが細かい事をツッコめる空気ではなかった。

いや、さすがにそこまで待てないと俺が言ったらお義兄さんは次にこう言った。『だったら私に剣の腕だけで勝ってみろ』と。

当時は無理だと諦め、別の方法を考えようとしたが、もうこれしか方法はない。お義兄さんに剣の勝負で勝つ。そして『妹さんを私にください』とお願いするんだ。

 

「なるほど。そう言うことなら私からも七瀬くんに話したいことがあります。少し別荘の方で話しませんか?」

 

「構いませんけど」

 

沖田さんが俺に話?今日が初対面のはずなのに何を話すんだ?

 

「祐斗はカーラマインさんと模擬戦でもしていてください。七瀬くんとの話が終わってから本格的に練習を再開します」

 

「分かりました、お師匠様」

 

俺とルフェイは沖田さんに案内されて別荘の中に入る。

さすがグレモリー家。別荘とは言え俺の家と比べるのがおこがましいほど立派だ。

そしてリビングについた。

 

「では、私はお茶を入れてくるので、そこに座って待っていてください」

 

「いえいえ、新撰組一番隊隊長の沖田さんのそんなことはさせられまんよ。自分が入れるので沖田さんこそ座っていてください」

 

「今の私は新撰組ではなくサーゼクス様の『騎士』です。気にしなくて良いですよ」

 

う~ん、これ以上言うのは逆に沖田さんに迷惑だな。仕方なく俺はルフェイと沖田さんに言われた場所に座る。

 

「にしても、こんなに低姿勢な霧識さんは初めて見ました。と言うよりも、敬語を喋っているところを見るのが初めてですね。今日は珍しい霧識をよく見る日です」

 

ルフェイが天使のような微笑みで言う。朝から照れてルフェイの笑顔をマトモに見れない。

後、無様な姿を見せて恥ずかしいが、ルフェイが嬉しそうだから良いか。

 

「仲睦まじいですね。二人は恋人なんですか?」

 

沖田さんがお茶を机に置きながら質問してきた。

 

「はい!」

 

ルフェイが満面の笑顔で誇らしげに宣言した。その笑顔を見て俺も幸せな気持ちになる。

そう言えば、お互いに好きだと言ったが告白的な事はしていない気がする。まぁ、今さら気にすることでもないか。

 

「サーゼクス様から聞いた話では七瀬くんは他人を全く気にしない愉悦が全ての快楽主義者、というイメージだったんですが。そんな君が恋をするとは意外ですね」

 

「まぁ、俺は沖田さんのイメージ通りの人間です。俺も最初は恋なんてしないで一生を終えると思っていました。でも、してしまったんですから仕方ないです」

 

最初は一目惚れだった。こんなに可愛い存在がこの世にあるのかと疑ったぐらいだ。

それから一緒に生活していくうちに容姿だけじゃなく性格まで俺好みだと知って、更に好きになった。そして最大の理由は昨夜の件だな。

 

「霧識さん!」

 

俺の言葉を聞いてルフェイが嬉しそうに俺に抱き付いてきた。

俺は無言でルフェイを膝の上に座らせて真正面から抱き締めながら頭を撫でる。物凄く幸せだ。

 

「本当に仲が良いですね。羨ましい限りです」

 

「いくら沖田さんでもルフェイはやりませんよ」

 

「ハハ。別にそういう意味で言ったんじゃないんですが」

 

沖田さんが苦笑しながら返事する。

 

「ところで、そろそろ話がしたいんですが」

 

「失礼ですが、このまま話を聞かせてもらいます」

 

この体勢をやめてくれ、と俺からルフェイに言うことは出来ない。だって、いつもの体勢と違ってルフェイの幸せそうな顔が真正面から見えるのだから。

 

「本当、君達はよく分からない性格をしていますね」

 

「達?」

 

「その話をするために七瀬くんを呼んだんです。君の母親の七瀬紫織。旧姓、錆紫織の話をね」

 

俺の母親の話?て言うか、旧姓?そんなものは俺も知らないんだが。

 

「実は私は数年前に君の母親と戦ったことがあるんです」

 

「俺の母親と沖田さんがですが?」

 

俺は母親の仕事は教会の戦士だ。だが、それ以外の具体的な仕事内容は全く知らない。どんな仕事内容なら沖田さん……というより魔王の眷属と戦うようなことになるんだ?

 

「はい。剣の腕は私の方が上でしたが勝つことは出来ませんでした。彼女の戦いに取り憑かれたかのような人間とは思えない狂戦士とでも呼ぶべき迫力に圧倒されたのです。ちなみに余談ですが彼女は本気で戦う時は旧姓を名乗るそうです」

 

そう言えばお義兄さんと戦っている時もそんな感じだったな。あれを俺も人間だとは思えなかった。獣か何かだと感じた。

て言うか、あの時、旧姓を名乗ってなかったよな。つまり、まだ本気じゃないってことか。父親と組んだら魔王すらも倒せる、と言われても信じられるな。

 

「まぁ、恋人が現れた瞬間に狂戦士から恋する乙女のような表情になった時の方が驚きましたが」

 

もう俺には母親のことが分からない。いや、最初から分からないが。

狂戦士から恋する乙女って、どんな変化だよ。大体、狂戦士のような人間が恋をする自体が信じられない。

 

「俺に話したいって言っていたのは今の昔話ですか?」

 

そろそろルフェイの胸やお尻を触りたくなってきたのを我慢しながら沖田さんに質問する。

午後からは別の用事があるけど、夜まで待つのは我慢できそうにない。どこかで隙を見付けてヤるか。

 

「それもありますけどね。まぁ、大人しく聞いておいてください。君の目的にも関係することです」

 

俺の目的は剣の腕を磨くこと。今の話から、どう繋がるんだ?

 

「私は新撰組時代に歴史上最強の剣士、錆黒鍵と呼ばれる人物の噂を聞いたことがあります。噂と言うよりも都市伝説的な話ですが」

 

錆黒鍵?俺の母親の旧姓と同じ名字だな。

 

「彼女は一人で国一つを潰すほどの実力を持っていると言われていました。そして、その圧倒的な実力が理由で幕府から存在を秘匿されていたそうです」

 

「は?」

 

あまりの意味の分からない話に俺はマヌケな返事をする。

 

「……え~と、それって都市伝説ですよね?もしくは錆黒鍵が悪魔か何かだって話ですか?」

 

「私も最初はそう思っていたんですけどね。錆紫織と対決した時に確信したんです。この話は真実で錆黒鍵は人間だったと」

 

いやいや、意味が分からない。確かに俺の母親は人間としては規格外の力を持っているが、それでも聖剣とか使わないで国一つを一人で潰すことは出来ないはずだ。もし、そんなことが出来たら人間じゃない。

 

「……仮にそれが真実だとしたらどうなるんですか?」

 

「君の母親から聞いた話だと、どうもその力には血筋が関係するようなんです」

 

血筋が関係する。俺にはその血は流れている。

 

「つまり、君の血の才能を開花させれば強くなるんじゃないかと思うんです」

 

もし今の話が本当なら俺にお義兄さんを剣で倒せる可能性がある。

 

「俺も木場と同じように鍛えてくれませんか?」

 

俺は考えるよりも先にそう言った。このチャンスを逃す訳にはいかない。

 

「ええ、構いませんよ」

 

「ありがとうございます」

 

こうなったら特撮の制作には重要なところだけ参加して他は修行に回すか。

俺がいなくてもミカエルあたりが頑張ってくれるだろう。




何となく、この作品のラスボスはアーサーのような気がしてきました。一応、ラスボスは決まっているんですが。
まぁ、どっちにしてもコンセプト的には問題ないですけど。

では感想待ってます。
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