ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第65話 パーティ

冥界に来てから結構日付が経ったある日、俺はルフェイとレイヴェル達ライザー眷属とグレモリー領は端にある森の中に建っているホテルに来ていた。

理由はここで魔王主催のパーティがあるからだ。まぁ、パーティと言っても社交界と違って気軽なパーティらしいが。

 

「お、霧識じゃねぇか。来ていたのか」

 

レイヴェル達は他の家に挨拶に行っているので、ルフェイと二人で用意されている豪華な食事を食べているとイッセーが話かけてきた。

上級悪魔への挨拶周りが終わって食べ物を取りに来た、ってところか。

にしても、何の食材を使っているか分からないが美味しいな。多分、人間界にはない食材だろう。

 

「生きていたのか、イッセー」

 

「久し振りに会った友達にその第一声はどうなんだ!?」

 

「いや、だってドラゴンと山でサバイバルしていたんだろ?普通、死ぬぞ」

 

しかもドラゴンが元六大龍王にして最上級悪魔のタンニーンだという話だ。正直に言って常軌を逸している。俺なら絶対、逃げる。

 

「……いや、まぁ……その話はいいだろ……」

 

イッセーが遠い目をする。具体的に何があったか知らないが、よっぼど辛かったんだな。

 

「ところで禁手には至れたのか?」

 

俺にとってはイッセーのサバイバル生活なんかよりも、こっちの方が重要だ。

 

「……無理だった」

 

イッセーが悔しそうに言う。そうか、至らなかったのか。

 

「ん?何で嬉しそうな顔をしているんだ?」

 

「気にするな」

 

これで俺のしていた準備が無駄にならずに済んだ。

小猫はこの事を知っているはずだから、すでに計画のために動いているだろう。

 

「ところで、そっちの可愛い女の子は?」

 

イッセーがルフェイを指差しながら聞いてきた。

ルフェイを指を指すとは。後で罰ゲームだな。

 

「俺の彼女」

 

「……へ?」

 

イッセーが固まる。そんなに衝撃的な話か?

ちなみにルフェイは俺がハッキリと言い過ぎたせいか照れている。やっぱり可愛い。

 

「初めまして、霧識さんの彼女のルフェイです」

 

「あ、どうも。霧識のクラスメイトの兵藤一誠です」

 

ルフェイにつられてイッセーも挨拶を返す。

 

「て言うか、そうなのか?いつも小猫ちゃんと仲良くしていたから、てっきり……」

 

「仲の良い後輩女子なら沢山いるが?」

 

駒王学園の可愛い後輩女子の八割はメアド交換をしている。まぁ、その中でも小猫は特別だが。

 

「くっ……。これだからモテる奴は」

 

イッセーが悔しそうにする。今のイッセーはそこそこモテているから悔しがる必要はないだろ。まぁ、一般生徒からは汚物のような扱いを受けているが。

 

「ちなみにルフェイに触れた場合はドラゴンとのサバイバルが天国だと思えるような地獄を見せてやるから覚悟しておけよ」

 

「目がマジでこえぇよ!」

 

「そりゃ、マジだからな。子供には見せられない十八禁だ。もちろん、エロじゃなくてグロのな」

 

エロの方は試す相手がいるけど、グロの方はいないんだよな。前にフリードを禍の団の売った時に少しした程度か。

試したいことが沢山あるんだけど、良い実験体がどこかにいないかな。

 

「ああ、ちなみに一番優しいコースは首切り生体だ」

 

「……首切り生体?首切り死体じゃなくてか?」

 

「首切り死体じゃなくて生体だ。医学的措置をすれば出来ないこともないだろう。心臓なんて所詮ポンプでしかないし、肺臓は酸素の供給機関に過ぎない。他の内臓も似たようなものだ。脳に血液と酸素と栄養分を供給し続ければ、頭だけでも生存は可能のはずだ。まぁ、内臓も喉もないから喋れないけど。それでもコミュニケーションぐらいは取れると思うぜ」

 

一度は見てみたいな、首切り生体。さすがのグリゴリでも見たことがない。

 

「いやいや無理だろ!?どう考えても死ぬだろ!?」

 

「そうだな、試したことないから分からないが普通の人間なら死ぬかもな。でも、イッセーはドラゴンで悪魔だ。普通の人間よりも遥かに高い生命力を持っているから、もしかしたら出来るかもしれないぞ」

 

「そんな訳の分からない実験に俺を付き合わせるな!」

 

イッセーが何もしなかったらするつもりはないんだが。少なくとも今のところは。

 

「て言うか、今のが一番優しいってどういうことだよ!?他のヤツはどんだけ恐ろしいんだよ!?」

 

「言っていいのか?恐怖で吐くかもしれないが」

 

さすがの俺も周りに人がいる状態では言えない。それぐらいの常識は俺もちゃんと持っている。

 

「……お前、人間じゃねぇよ」

 

「俺は人間だ」

 

何で俺が人間じゃない奴に人外扱いされないといけないのだろうか?謎だ。

むしろ俺は自分のことを好奇心旺盛で欲望に忠実な人間らしい人間だと思っているんだが。

 

「あら、赤龍帝ですの?」

 

ここで他の家に挨拶に行っていたレイヴェルが戻ってきた。

 

「焼き鳥野郎の妹か」

 

「レイヴェル・フェニックスです。これだから下級悪魔は頭が悪くて困りますわ」

 

「それは違うぞ。下級悪魔だから頭が悪いんじゃなくてイッセーだから頭が悪いんだ」

 

大体、上級悪魔の中にも頭の悪い奴は沢山いる。例えば若手悪魔の会合の時に会ったゼファードルとか。後はディオドラもそうだな。

 

「くっ……。確かに否定は出来ないが言い方ってものがあるだろ」

 

「悪いな。俺は物事をハッキリと言うタイプなんだ」

 

このままイッセーと話していても面白くないし、もう作戦を実行するか。

 

「じゃあ、俺とルフェイは用事があるから、そろそろ行くわ」

 

「……またですの?」

 

レイヴェルが俺を軽蔑するような目で見てきた。明らかに俺とルフェイがHをすると勘違いしている。

 

「……レイヴェル、一言だけ言っておく。今、想像している内容は間違っている」

 

「……本当ですの?」

 

「本当だ」

 

何?俺の信用ってそこまで低いのか?後でフォローした方が良いな。

俺とルフェイはパーティ会場の出口に向かって移動する。

俺は小猫と途中ですれ違ったので肩に手を置いて言う。

 

「作戦通りよろしくな」

 

「分かっています」

 

そして俺とルフェイはホテル周辺の森に来た。

 

「ずっとこんなところで待たされて暇だったにゃ」

 

森の中で待っていた黒歌が俺の姿を見ると同時に愚痴をこぼす。

 

「そりゃ、悪かったな。赤龍帝は禁手に至れなかった。作戦を実行するぞ」

 

「良かったにゃ。ずっと待たされてた上に、このまま終わったら虚しいだけだにゃ」

 

正直な話、黒歌が待っていたことに俺は驚いている。普段の黒歌なら間違いなくバックレている。

それだけ妹からの頼みが嬉しかったのか。正確には俺から黒歌に頼みように小猫に言ったのだが。

 

「じゃあ、俺はそこの木の後ろに隠れている。黒歌は前に話した時よりもイッセーをボコボコにするだけでいい」

 

「了解にゃ」

 

作戦の第一段階は小猫が調子の悪いふりをしてイッセーをここまで誘導する。その為に小猫は昨日から調子の悪いふりをしているはずだ。これなら仲間思いのイッセーなら確実に引っ掛かる。

 

俺はイッセーが来るまで暇なのでルフェイとキスでもしながらイチャイチャして時間を潰す。もちろん、神器で認識できないようにしている。そうしないと黒歌が邪魔に入ってくるからな。

 

待つこと十分、イッセーがやって来た。後ろにはリアス・グレモリーもいるな。

予定にはなかったが嬉しい誤算だ。

 

「ぶはっ」

 

俺はルフェイとのキスをやめて事前に置いていたカメラでイッセー達の撮影に入る。

 

「……え~と、霧識さん」

 

ルフェイがモジモジしながら物足りなさそうな顔をしている。いや、俺も物足りないけど時間だしな。どうしようか?

この間にも黒歌とイッセー達の言い争いが開始している。

 

「仕方ない。俺の背中に乗ってギューと抱き付いていろ」

 

このぐらいなら撮影にも影響しないはずだ。

ルフェイが俺の背中に乗ってくる。今まで俺から抱き付いたことはあるけど、こういうのは初めてだ。思ったよりも良いものだな。

 

「……霧識さんの背中って大きくて落ち着きますね」

 

そういうことを言わないでくれると助かる。幸せすぎて撮影の方に影響が出る。

 

「はむ」

 

「うおっ!」

 

ルフェイがいきなり耳に甘噛みしてきたので思わず声を出してしまった。神器を使っていなかったら一発アウトだった。

 

「いきなり何するんだ?」

 

「いえ、つい……」

 

ルフェイが頬を赤くして照れながら言う。最近、照れながらも積極的だから俺の理性がもたない。というよりも照れながらながら攻められるのがヤバい。レイナーレみたいに恥もなく堂々と攻められる方が対処は楽だ。

とりあえず俺はルフェイからのセクハラに耐えながら撮影を続行する。仕事中じゃなかったら間違いなく押し倒していた。

 

黒歌の方は戦闘を開始している。毒霧でリアス・グレモリーを無効化。イッセーと一対一で戦っている。ちなみに小猫にはすでに解毒薬を渡しているので大丈夫だ。

イッセーの左手にある赤い籠手の宝玉に光が灯っておらず、薄黒くなっている。おそらく修行で神器が分岐点に立ったのだろう。これは禁手になるチャンスだ。

神器を動かせないイッセーは黒歌の放つ魔力の弾になすすべなくやられる。

 

う~ん、イッセーが本気になれる状況を作って追い込めば禁手になれると思っていたが簡単にいかないか。やっぱり何か劇的な変化が必要だな。

俺がどうすればいいか迷っているとイッセーが衝撃的な発言をした。

 

「……部長、おっぱいをつつかせてください」

 

戦場で何を言ってるんだ、こいつは。

 

「……分かったわ。それで貴方の想いが成就できるのなら」

 

リアス・グレモリーが少し考えたのち、イッセーの提案を受け入れた。そしてドレスの胸元をはだけさせ生乳を露にする。

小猫も黒歌も怪訝そうな表情で二人を見ている。俺にも理解できない。胸をつつくだけで禁手になれるのか?

 

まぁ、俺も人のことを言える状況じゃないが。ルフェイが俺の首を舐めながら手を服の中に入れている。これ以上は十八禁だ。グロじゃなくてエロの。

 

「……え~と、ルフェイ。さすがにそれ以上はやめてくれるか?俺の理性が限界なんだが」

 

「無理です」

 

ルフェイが満面の笑顔で言う。これは諦めて頑張るしかないか。

 




実はイッセーが禁手になるシーンにどうやって主人公を絡ませようか、ずっと迷っていました。その結果が原作よりも早い小猫と黒歌の仲直りです。
最悪、主人公はアザぜルとカジノで遊んでいるだけの話になる可能性もありました。

では感想待ってます。
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