ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第75話 ディオドラ

ある日の放課後、俺とルフェイと勝手についてきた花蓮が生徒会の手伝いを終えてオカルト研究部の部室に来ると空気がおかしかった。何と言うかピリピリしている。

特にイッセーとリアス・グレモリーが不機嫌そうでアーシアは不安そうな顔をしている。

今日は次のレーティングゲームのために他の若手悪魔の試合の映像を見ていたはずだが。確か対戦相手はディオドラだったな。

 

「何かあったのか?」

 

「ディオドラの野郎が来たんだよ」

 

イッセーが今にもキレそうな雰囲気で答えた。

また俺のいない時に来たのか。それに今回も眷属達から連絡が来ていない。気になるな。

 

「ディオドラが?何の目的で?」

 

「アーシアのトレードを要求してきたの。当然、断ったけどね」

 

トレードねぇ。ディオドラのバックの奴は何を考えているんだ?もしトレードが成功したりしたら、そこで話が終了だぞ。

それともアーシアを手に入れるのが目的だとか?それもないな。だったらディオドラと組む訳がない。

何を考えているのか分からなくて気持ち悪いな。

 

「にしても、あのディオドラって人。イッセー先輩……と言うよりドラゴンを妙に敵視していた気がしますが何かあったのでしょうか?」

 

小猫が可愛らしく首を傾げながら言った。

多分、前にヴァーリにボコボコにされたのが原因だろう。具体的に何があったかまでは聞いてないが、かなり痛め付けられたらしいからな。

 

「ねぇ、一つ聞いていいかしら?」

 

「何だ、リアス・グレモリー」

 

「今回のレーティングゲームの対戦表。もしかして貴方が仕組んだりしてないわよね?」

 

「……は?」

 

何を言ってるんだ?意味が分からない。

 

「今回のゲーム。妙にタイミングが良いと思ってね」

 

「だから俺が仕組んだと?俺はレーティングゲーム関係には一切関わっていない。何ならサーゼクスに確認しろ」

 

「本当に?貴方は今までにも色々と裏で画策してきたじゃない?」

 

どうもリアス・グレモリーは根本的に俺という人間を勘違いしているみたいだな。何か問題が起きたらすぐに俺を疑う。

まぁ、リアス・グレモリーとは特に仲良くしてないし無理もないけど。

 

「俺が今までしてきたのは楽しむためのものだ。例え相手を怒らせることはあっても不愉快にさせることは決してない」

 

「そう、分かったわ」

 

一応、リアス・グレモリーは納得してくれたみたいだ。

 

忙しくてディオドラのことは後回しにしてたけど、そろそろ動くか。

早めに動かないと面倒くさいことになりそうな気がするし。

 

「よし、ルフェイ。今からデートに行くか」

 

「……え?行くんですか?」

 

ルフェイが少し抵抗のある顔をしている。俺の言っているデートの意味を理解したのだろう。

まぁ、ルフェイはディオドラの話を聞いて嫌そうにしていたからな。気持ちは分かる。

 

「今日は私の番じゃないんですの!?」

 

レイヴェルが焦ったように抗議してきた。

デートの順番は俺じゃなくて女子達が決めている。ただ順番に規則性がないので、どうやって決めているのか分からないが。

ちなみにその中にオーフィスと黒歌もたまに入ってくる。

 

「大丈夫大丈夫。少し遅れるだけで、ちゃんとするから」

 

「少し、ってどのくらいですの?」

 

「う~ん……、どのくらいって言われてもな」

 

ディオドラを脅迫するだけなら、すぐ終わるが何かトラブルが起きるかもしれないし。正確な時間は分からない。

 

「まぁ、夜は長いし大丈夫だろ」

 

「……相変わらす適当ですわ」

 

「ちゃんと約束は守るから大丈夫だ。そこは安心しろ」

 

俺はレイヴェルに近付いて頭を撫でながら言う。

 

「……ズルいですわ」

 

レイヴェルが顔を赤らめて俺から視線を外しながら小声で言う。癒されるな。

 

「じゃあ、行くか、ルフェイ」

 

「はい」

 

 

 

 

俺とルフェイは今、ルフェイの魔方陣で転移してアスタロト家に来ている。ちなみにアスタロト家にも魔方陣のマーキングをしている。

にしても、さすがベルゼブブを輩出をした名門の家だな。豪華な作りをしている。

この広さじゃあディオドラを探すのも大変だ。

俺は近くにいる使用人にディオドラの居場所を聞く。

 

「おい、ディオドラがどこにいるか知ってるか?」

 

「え~と、それでしたら、さっき向こうの方で見掛けました」

 

使用人が怯えながらも俺の質問に答える。

まぁ、俺がディオドラが禍の団の協力者だとバラすだけでアスタロト家は潰れるからな。アスタロト家が俺に気を使うのも当然だ。

 

「ハロー、ディオドラ。久し振りだな」

 

俺は使用人に言われた方向に進んでいると廊下の途中でディオドラを見付けたので軽い調子で挨拶する。

 

「貴方ですか。思ったよりも遅かったですね」

 

いきなり来たのにディオドラはそれを予想していたかのように驚くことなく普通に俺の相手をする。

ディオドラには前に恐怖を叩き込んだはずだが、俺に対する恐怖はもうないのか?

 

「いやいや、お前が来てからすぐに来たんだぜ。それで遅いはないだろ?」

 

「そういう意味ではありません。貴方なら私が二回目の接触をする前に来ると思っていたんですが」

 

「ああ、そういうこと。ちょっと忙しくて後回しにしていただけだよ」

 

本当に忙しい。花蓮の相手にルフェイ達とのデート、おっぱいドラゴン関係等々。 まぁ、花蓮の相手以外は好きでやっていることだから問題ないけど。

にしてもトップ会談のあたりから、ずっと忙しい気がする。多分、俺以上に忙しい高校生は世界中を探してもいないだろう。

 

「で、何の用ですか?」

 

「聞かなくても分かっているだろ?何でアーシアに求婚した?前に俺の前には現れるな、って言ったよな」

 

「いえ、私が言われたのは自分を不愉快にさせるな、です」

 

そうだっけ?あんまり覚えてないな。

 

「じゃあ、今回のディオドラの行動は俺を不愉快にさせてないと?」

 

まぁ、確かに今は不愉快よりも不思議と言う感情の方が勝っているが。

 

「そうです。貴方が不愉快だったのは私の教会関係者を堕として犯す趣味だったはず」

 

「今回は違うと言いたいのか?」

 

「はい。今回は純粋に私がアーシア・アルジェントを気に入ったからしていることです。別に堕としたりするつもりもありません。貴方に邪魔される謂れはないと思いますが」

 

本音で言っているとは思えないが、そう言われると手を出しづらい。

これは俺の性格を知っている奴の仕業だな。本当に誰だ?

 

「前回は貴方に酷い目に合わせられましたからね。今回は私が貴方を楽しませてあげますよ」

 

ディオドラが不敵な笑みを浮かべながら言う。自信満々に見えるが俺に対する秘策でもあるのか?

て言うか、楽しませる?そして俺のことをよく知っていて、こんなことが出来る人物。

そんな奴は一人しかいない。あいつが黒幕か。確かにあいつなら、このぐらいしてきてもおかしくない。何で今まで気付かなかったのか不思議だ。

 

「じゃあ、帰るか」

 

「もう帰るのですか?せっかく来たのですから一緒に食事でもどうです?もうすぐ夕食の時間ですし」

 

「悪いな。この後、デートの約束があるんだ」

 

 

 

 

 

 

翌日の昼、俺は家のリビングで一人、漫画を読んで人が来るのを待っている。今日は休日なので学校はなく他のメンバーは全員、イッセーの家に行っている。

 

ピーンポーン

 

やっと来たか。

俺はやって来た人物を出迎えるために玄関に向かう。

玄関の扉を開けると、そこには学生服の上から漢服を羽織った男と金髪の女がいた。

 

「よぉ、遅かったな、曹操。後、何でジャンヌがいるんだ?呼んだ覚えはないが」

 

恐らく曹操がディオドラを裏で操っている犯人で間違いない。まだ確認していないけど。

 

「悪いな。ジャンヌがついてくるとうるさくて遅れた」

 

「別に良いでしょ。私も久し振りにキー君に会いたかったし」

 

久し振りに、って。一昨日も電話で話しただろ。

ディオドラが俺のいないタイミングでリアス・グレモリーを訪問できたのも、それが原因だろう。ジャンヌに翌日の予定とか喋ってしまったし。

 

「まぁ、良いか。上がってくれ」

 

そう言うと俺は二人をリビングに案内してソファーに座らせる。

 

「お茶を入れるから待ってろ」

 

「ねぇ、それよりもキー君。これを見て」

 

ジャンヌが鞄から犬のヌイグルミを取り出して見せてきた。

 

「そ、それは!」

 

俺に衝撃が走る。

見たことのないヌイグルミだが物凄く可愛い。欲しい。

 

「なぁ、どこで手に入れたんだ?」

 

「海外で活動している時にふと入った店で見付けたの。最近のキー君は海外に行ってないから持ってないでしょ?」

 

海外か。確かに最近は行ってないな。次の冬休みにでもどこか行こうかな。

 

「で、これを俺にくれるのか?」

 

俺は今すぐヌイグルミを抱き締めたい感情を抑えてジャンヌに聞く。毛並みも素晴らしいし気持ち良いだろうな。

 

「一つ条件があるけどね」

 

「条件?」

 

「ねぇ、お姉さんとえっちぃことしない?」

 

そうきたか。

ジャンヌは年下の可愛い男の子が好きだが英雄派にはほとんどいない。仮にいても、ほとんどがホモだ。そのせいでジャンヌは欲求不満ということだろう。

前にレオナルドに手を出そうとして曹操に止められたという話を聞いたことがあるし。

 

「よし、ヤろう。俺の部屋に案内する」

 

「そうこなくっちゃ。さすがキー君」

 

俺とジャンヌは立ち上がって移動しようとした瞬間に曹操に殴られた。

 

「痛いぞ、曹操」

 

「美少女に対して酷くない?もしかして曹操も参加したいの?」

 

「黙れ。俺も忙しいんだ。用事なら早く終わらせろ」

 

まぁ、急に呼び出した俺が悪いか。

仕方ない。ここはとっておきを使おう。

 

「今回はコレと交換にしよう」

 

俺は一枚の写真をジャンヌに渡す。

 

「こ、これは!」

 

さっきの俺と同じようにジャンヌにも衝撃が走る。と言うより、走りすぎて鼻血を出している。

渡したのは夏休みの時に撮ったギャスパーとミリキャスの生着替え写真だ。ちゃんとパソコンにパックアップもあるので渡しても問題ない。

 

「他にもない?私は海外で買いだめた可愛いヌイグルミが他にもあるけど」

 

ジャンヌが完全に不審者の顔で聞いてきた。

 

「あるぞ。今度、ヌイグルミを持ってきたら交換だ」

 

「じゃあ、明日来るわ。今日のオカズはこれで充分すぎるほどだし」

 

明日は黒歌とのデートの日なんだが。まぁ、黒歌ならドタキャンしても大丈夫だな。

 

「ゲオルクと言いジャンヌと言い、何で俺の周りには変態が多いんだ……」

 

曹操が頭に手を当てて疲れたように呟いた。

 




遂に曹操が登場。D×Dの男キャラの中では一番好きなので、やっと出せて嬉しいです。
ちなみに二番目はサイラオーグです。
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