俺は今、教会の椅子に座っている。アーシアは神父に連れられて別の場所に移動した。
「ここは客にお茶も出さないのか?親からどんな教育を受けてるんだ?」
「いや、貴方は客じゃないし。て言うか、何でくつろいでるの?」
「友達だろ?」
「友達じゃないわよ!」
え!?友達じゃないの!?
「じゃあ、下僕?」
「殺すわよ!」
そう言うとレイナーレは光の槍を出した。
「何を騒いでるの?」
ここでイッセーを殺したミッテルトがやって来た。
「よぉ、久し振り。確かミッテルトだったよな?」
「この前の人間!?何でここにいるの!?」
レイナーレと同じリアクションするなよ。
「良いところに来たわ、ミッテルト。この生意気な人間を殺すわよ」
「やめておけよ。貴様ら如きに殺られる俺ではない」
「……何か雰囲気というかキャラが前と違うわね」
やっぱり、そうなのか?通常時と戦闘時でキャラが違うと、よく言われるが。俺には自覚がないんだがな。
「まぁ、そんなことはどうでもいいだろ。そんなことよりもお茶だ」
「死になさい!」
レイナーレが光の槍で攻撃してくるけど、やっぱり外れた。
「くっ!」
「だから言っただろ?無駄だって」
「言われてないわよ」
あれ?言ってなかったけ?まぁ、似たようなことは言ったし問題ないだろ。
「歓迎されてないみたいだし、今日は帰るわ」
「二度と来るな!」
「ただ一言だけ言っておくぞ」
俺は鞄を取ってから言う。
「お前は俺がもらう」
その日の夜
「さぁ、はぐれ悪魔を退治するわよ」
俺はリアス・グレモリーのはぐれ悪魔退治を観察するために町外れの廃屋に来ていた。
「って、何で霧識くんがいるの!?」
ちなみに勝手に付いてきた。
「別にいいじゃないですか。同じオカルト研究部の仲間なんですから」
「そういう問題じゃないわよ。貴方は私の眷属でもなければ悪魔でもないのよ」
「だから俺は自由に振る舞いますよ。後、自衛するぐらい力はあるんで大丈夫です」
俺が付いてきた理由はリアス・グレモリーの持つバアル家の滅びの力を見るためだ。話には聞いたことがあるけど実際に見たことがないからな。それに魔王の妹ってだけでも観察対象としては充分だ。
「……だったら霧識先輩が倒しますか?」
もしかして俺の正体を確かめるつもりか?どんだけ俺に興味深々なんだよ。
「言っておくが俺の神器は戦闘用じゃないぞ。むしろ小細工みたいな能力なんだが」
「……いえ、他にも色々と隠してそうなので」
「だったら俺がはぐれ悪魔を倒してもいいですか?」
断ってくれることを期待してリアス・グレモリーに聞く。
「いえ、駄目よ。これは私に来た依頼。部外者にやらせる訳にはいかないわ」
よし、予定通り。
「残念だったな、小猫」
「……仕方ありません。今回は諦めます」
とりあえず俺達ははぐれ悪魔がいる廃屋の中に入る。
「……血の臭い」
「吸血鬼がいたら喜びそうだな」
にしても中は雰囲気があるな。肝試しとか出来そうだ。
「イッセーに悪魔としての戦闘を教えるつもりなのだけど霧識くんも聞くかしら?」
「『
確か『騎士』がスピード、『戦車』が力と防御、『僧侶』が魔力、『女王』が万能、『兵士』がプロモーションだったよな。
「じゃあ、何で来たのよ?」
「悪魔の戦闘を観察するためだよ」
急に何かが近付いてくる気配を感じた。はぐれ悪魔か?
「今までに嗅いだことのない不思議な臭いがするな。何だ、この臭いは?」
気付くと上半身は裸の女性で下半身はバケモノな気持ち悪い奴が現れた。いや、グリゴリの研究所でもっと気持ち悪いのを見たことがあるな。
「ケタケタケタケタケタケタ……」
「おいおい、見た目だけじゃなくて笑い声まで気持ち悪いのかよ」
「だったらお前から殺してやるわよ」
何が、だったら、何だ?会話のキャッチボールも出来ないのかよ。
「そうはさせないよ」
俺に襲い掛かってきた、はぐれ悪魔に木場が斬りかかる。
「さすがナイト。そこそこ速いな。この調子で俺を守れ」
「いや、僕は部長のナイトであって君のナイトじゃないよ」
まぁ、確かに男が俺のナイトをするとか気持ち悪いな。でも女に守られるのも嫌だな。まぁ、俺にはそんなプライドはないが。
「何か段取りが狂ったけど良いわ。はぐれ悪魔バイサー。貴方を消滅させにきたわ」
「バイザー?」
「私はそんなヘルメットの目を覆うところみたいな名前じゃないわ!私の名前はバイサーよ!」
バイサーが木場と戦いながらツッコんできた。
「失礼、噛みました」
「嘘よ!」
「おー、あのはぐれ悪魔、ツッコミが出来るぞ。見た目は理性を失った、ただのマヌケなのに意外と出来るぞ」
「……貴方はどこで喜んでいるのよ」
リアス・グレモリーが頭に手を当てながら呆れたように言ってきた。
いや、普通、あんなケダモノがツッコミを出来たら誰でも驚くだろ。
「霧識、よくあんな化け物を相手にふざけられるな。俺なんか無茶苦茶、怖いのに」
まぁ、オーフィスとかヴァーリとかと比べると、あんなの赤子以下の雑魚にしか感じないな。
「あんなのは見た目だけの子供騙しだ。ゲーセンのシューティングゲームのゾンビと一緒だ」
「……ゲーセンのゾンビは無害ですけど、あいつは人に害を及ぼします」
俺の隣の小猫がツッコんできた。
「て言うか、何で戦ってないんだ?」
「……はぐれ悪魔と霧識先輩をどうやって戦わせようか迷っているうちにタイミングを逃してしまいました」
物騒だな、この後輩。俺のことを疑い過ぎだろ。適当に誤魔化す方法を後で考えるか。
戦闘の方を見てみるとバイサーは姫島先輩と木場によって追い詰められていた。
「こうなったら、ムカつく人間だけは殺してやる!」
勝利を諦めたバイサーは俺を道連れにしようと襲ってきた。
「寝言は死んでから言え」
「ヒィィー!」
「「「!?」」」
俺の威嚇にバイサーは脅え、オカルト研究部のメンバーは驚いた顔をしている。ただ、イッセーだけは何も感じてないようた。
「グレモリー先輩。はぐれ悪魔、動きを止めてますけど倒さなくていいんですか?」
「………ええ、そうね」
そう言うとリアス・グレモリーはバイサーに滅びの力を当てて跡形もなく滅ぼした。
ふむ、これがバアル家の滅びの力か。確かに威力は高く、これといった攻略法も思い付かないな。まぁ、当たらなければいいだけの簡単な話だが。
「……ところで今のは何?」
「何って、ただの威嚇ですけど」
「さっき霧識くんから感じた力は少なくとも魔王級だったわ」
いや、そう言われても俺には相手がどう感じたかなんて分からないし。
「俺の神器能力、覚えてます?」
「……認識を操る」
「正解だ、小猫。今度はケーキを作ってやろう」
「……ありがとうございます」
また暇な時にでも召喚しよう。次は何のコスプレをさせようか。
「で、俺は神器の能力で俺を強いと誤認させた。それだけの話だ」
「つまりハッタリみたいなものだと言うことかな?」
「正解だ、木場。お前には賞品はないけど」
「だったら賞品の代わりに僕のことを名前で呼んでくれないかな?」
「絶対に嫌」
こいつ、本当にソッチ系の趣味を持ってるんじゃないか?
「実際にイッセーは何も感じてないだろ。それはイッセーが悪魔歴が短くて強さをちゃんと認識できてないからだ」
「つまり霧識くんは強さを正しく認識しているということ?」
「不正解だ、グレモリー先輩。ちゃんと勉強することをお勧めする」
まぁ、正しく認識できているのは確かだけど、この場合は関係ないからな。
「周りに誤認させるだけだから俺が正しく認識できているかは関係ない。実際に人によって感じ方が違うからな」
「もしかして他にも色々と応用が効いたりするのかな?」
「するけど全部、似たようなものだ。直接、戦闘に使える能力はない」
禁手にならない限りは。
「じゃあ、説明も終わったところで眠いんで帰ります」
ヒロインに小猫を追加することにしました。次回からはヴァーリチームの出番ですけど。
最後に一言。感想が欲しいです。