「誰?それなんてギャグですか!?全然面白くないんですけど!」
「……本当に誰?記憶にないんだけど」
う~ん、こんな化け物みたいな外見をした奴を忘れるとは思えないけどな。
「俺だよ!俺!」
「オレオレ詐欺か?」
普通オレオレ詐欺は電話でするものだろ。相手と直接会いながらオレオレ詐欺を出来る奴なんて俺ぐらいだ。
「違うっての!フリードだよ!フリード・セルゼン!前に戦ったことがあるだろ!?」
「……フリード?そんな化け物みたいな姿をしていたか?」
「お前が俺をこんな素敵仕様に改造したんだろうが!」
「いやいや、そこまでしてないぞ」
確かにフリードをその時に読んでいた漫画の影響でキメラに改造したけど。
でも俺がした時はそんな統合性のない体じゃなかったぞ。むしろバランスには気を使ったぐらいだ。
「ああ、改造したのは俺達だ」
曹操が花蓮と戦闘しながら言ってきた。
見た感じスピードは花蓮の方が早いけど主導権を握っているのは曹操だ。やっぱり花蓮の単純な攻撃じゃあ曹操は倒せないか。
「えぇぇぇぇっ!?何それ!?そんな話聞いてないんですけど!?」
「初めて言ったからな。霧識が飽きて放置していた素体を俺達が回収して更に改造したんだよ」
そんなことになっていたのか。全く知らなかった。
「俺はこのいきなりの衝撃事実にどう立ち向かえばいいのでしょうか!?」
「人間の姿に戻ったら俺が気持ちよくしてやるよ」
フリードの魂の叫びにゲオルクが不気味な笑顔を浮かべて答える。
「黙ってろ、このホモ野郎!俺にそっち系の趣味はないんだよ!てめぇは、そこら辺の野郎とでも突き合っとけ!」
その意見には激しく賛成だ。録なことを言わないんだったらゲオルクは黙ってろ。
「じゃあ、死ねばいいんじゃないかな?そうすれば全ての苦しみから解放されるよ」
花蓮が曹操との戦闘を続けながら言う。
フリードは死んでも冥界行きだろうから苦しみからは解放されないと思うぞ。
「ふざけんじゃねぇ、クソビッチが!こっちはまだまだクズ悪魔を殺したくてしょうがないんだよ!まだ死ねるか!」
「いや、私はビッチじゃないよ。まだ処女だし」
ツッコむところはそこじゃないだろ。
て言うか、俺への対応を見ていたらビッチと言われても仕方ない気もするが。
「だったら俺がもっと面白仕様に改造してやろう」
今度は俺の意見だ。
フリード改造プランか。まだ試してないことが色々あるな。一回飽きたけど、またやる気が出てきた。
「貴様は俺をこれ以上どうするつもりなんだよ!?」
「別に良いだろ。ほら、フリードも前に俺みたいに改造人間になったら悪魔を大量に惨殺できて良い、みたいなことを言っていたじゃないか?」
「もう改造人間どころが人間ですらないんですが!ってか、何で俺様がツッコミなんかしてんだよ!?こんなの俺のキャラじゃねぇよ!」
ふむ、フリードを改造してツッコミ性能を上げたのか。やるな、英雄派。
「おい、何を考えているのか分からないが多分、今考えていることは間違っていると思うぞ」
「え?違うのか、曹操」
「根拠はないが、そんな気がする」
じゃあ違うのだろう。曹操の勘はよく当たるからな。
「次は曹操の番だ」
「俺もするのか!?」
「当然」
全員やったんだ。流れ的に曹操もやるべきだ。
「う~ん……いきなり言われても困るな」
戦闘しながら悩む曹操。器用だな。
「正直、どうでもいい」
「その答えが一番リアクションに困るんだよ!母親が家族に今日の晩飯は何がいい、って聞いて何でもいいって答えられるのと同じようなものだ!」
何、その具体例は?
まぁ、俺もご飯を作る時に何でもいい、って言われるのは困るな。美候みたいに毎回ラーメンと答えられるのも困るが。
「ああ、クソが!ムカつく!さっきあのクサレナイトにボコられたばかりだし」
フリードが頭をガシガシ掻きながら怒りを露にする。
色んな部位がくっついているせいで頭っぽい部分が他にもあってややこしい。
て言うか、クサレナイト?木場のことか?
「もしかして、さっきまでグレモリー眷属の方にいたのか?」
「そうでございますが。ああ、あのクズ悪魔共に真実を教えた時は楽しかったのになぁ……。あいつらの怒りに満ちた表情とか今思い出しただけでも絶頂ものですよ」
急にテンションが下がって遠い目をするフリード。相変わらず情緒不安定な奴だ。
ここにいるのは何を考えているのか分からない人間だけだな。まぁ、フリードは人間を辞めているけど。
「……真実?もしかしてディオドラの趣味のことか?」
「そうですよ。面白おかしく教えてやりましたよ。それが何か?」
そうか。教えてしまったのか。まぁ、どっちにしろディオドラが自分で暴露していただろうが。あいつ、馬鹿だからな。
「でも、これはこれで面白いことになりそうだ」
「……俺が言うのも何だけど仲間が傷付いて喜ぶとか。あんた、最悪だな。何がそんなに楽しいんだよ?」
あのフリードがマジで引いている。何かショックだ。
「そりゃドラゴンを怒らせたからさ。ドラゴンの逆鱗は恐ろしいぞ」
俺もよくヴァーリを怒らせているから分かる。
ディオドラ、ただじゃ済まないだろうな。
心の中でディオドラに合掌しているとフリードのテンションが急に上がった。
「ふ~ん。まぁ、いいや。そろそろ俺達もレッツパーリィと洒落込もうか!」
「俺は男なんかよりも可愛い女の子と真夜中のレッツパーリィに洒落込みたいんだけどな」
フリードが全身から生物的なフォルムの刃を幾重にも生やして襲ってくる。
俺はいつも通り認識をずらして……っ!?
フリードが真っ直ぐ俺に攻撃してきた。
今度は光を認識できないようにするがフリードは目が見えなくなる様子もなく普通に攻撃を続けてきた。
どういうことだ?何故、俺の神器が効かない?
「ヒャハハハハ!どうした!?防戦一方じゃねぇか!?前に会った時の余裕はどうしたんだよ!?」
いやいや、余裕なんかねぇよ。頭の中は完全にパニックだ。
俺の神器が通じない相手なんて初めてだ。オーフィスが相手でも効くんだぞ。
俺はひたすらフリードの攻撃をエクスカリバーで防いでいく。
「おい、曹操!これはどういうことだ!?」
「困ったらすぐに人に聞くのか?少しは自分で考えてみろ」
「くっ……」
よく俺が言う台詞だけど言われたら、ここまで腹が立つ台詞だったとは。
今すぐ曹操をぶった斬りたい。
まぁ、いい。一旦、落ち着いて考えてみよう。
俺の神器は相手の脳に直接影響するものだ。前に魔法で俺の神器を防げないか実験したことはあるが、特に成功したことはない。認識能力を落とした場合は神器が効かなかったけど。まぁ、認識能力がない時点でマトモな戦闘は出来ないから意味ない。
そしてフリードは改造人間……と言うよりキメラだ。全身を改造されている。
「……まさかフリードの脳を改造して俺の神器が通じないようにしたのか?」
それにフリードの体には頭らしき部位が何ヵ所かある。あれらも影響もして俺の神器の能力を阻害しているとしたら?試したことはないが俺の神器が効かない可能性もある。
「そう、正解だ。報酬としてフリードとの楽しいダンスをプレゼントしよう」
「そんなもんいるか!」
曹操の奴め。また俺の台詞をパクりやがって。
て言うか、フリードは俺に対するアンチモンスターという訳か。そう言うのはレオナルドの得意分野だと思うんだが。
「いいじゃない!僕ちんをこんな素敵仕様に改造してくれた君にフォーリンラブ!一緒に踊りましょう!」
「オェー」
フリードが気持ち悪いので幻影を作って逃げた後に吐いた。この俺にここまで嫌悪感を与えるとは。さすがフリード。
て言うか、さっきは改造されて怒っていたじゃねえか。さっき、ふざけ倒してことに対する仕返しか?
ふざけたのは俺だけじゃないだろ。
「……やっぱりお兄ちゃんって男にもモテるのね」
何か花蓮が遠い目をしている。
「違うからな!俺は年下の女の子にはモテるが男にはモテない!仮に男にモテたとして俺にその趣味はない!」
ギャスパーは例外だが。
「じゃあ、お兄ちゃん!その証明として、このゲームが終わったら私を抱いて!」
「抱くわけないだろ!」
大体、ホモじゃないことを証明するために妹を抱くとか意味が分からない。どっちにしろ俺が変態ということを証明しているじゃないか。
「妹に手を出すとかないわー」
またフリードが引いている。お前が原因でこんな状況になったんたけどな。
「出してねぇよ!さっき否定しただろ!」
「近親相姦するぐらい同性愛の方がマシだと思うぞ」
「お前に掘られるぐらいなら妹を抱くわ!」
大体、花蓮があんな性格じゃなかったら多分抱いている。
「え?お兄ちゃん、本当?じゃあ今すぐにでも!」
花蓮が嬉しそうに目をキラキラさせている。
て言うか、気付いたら花蓮と曹操が戦闘を止めていた。
「さっきのは言葉の綾だ。実際には抱かない」
「えぇー、お兄ちゃんのケチ」
ケチとかそういう問題じゃない。
「じゃあ、俺が相手してやろうか?」
まさかの展開。曹操が俺の妹を口説いている。
……これは口説いているのか?言葉だけだったら、ただエロいことがしたいだけにか聞こえないが。
「……気持ち悪いから黙って私に斬られてろ、変態」
花蓮が急に冷たい雰囲気になって曹操を罵倒する。
何、この状況は?最初はもっとシリアスな展開になると思っていたのに。どこで道を間違えたのだろうか?
フリード生存です。仲間にする案もあったけど、やっぱり敵の方が良いと思って英雄派に所属させることになりました。
にしても、本当に今回の話は何だったのだろうか?最初はほとんどシリアスでたまにボケる程度にする予定だったのに。
次回はちゃんと戦闘をするはず。したら良いな。
では感想待ってます。