ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第91話 ドッキリ

俺は花蓮とデュリオくんと別れた後、あるところに電話してからイッセー達がいるというゲームセンターに来た。

去り際にデュリオくんが悲しそうな顔をしていた気がするが気のせいだろう。

 

「そう言えば、さっきの電話は何だったんですか?」

 

「もうちょっとしたら分かる。……お、イッセー達、発見」

 

ゲーセンの中を進んでいるとガンシューテングをしているイッセーと姫島朱乃を発見した。

にしても、やっぱり休日のゲーセンは混んでるな。これなら神器を使わなくても問題ないだろ。

 

「ああ、くそっ!このゲーム、こんな難しかったか!」

 

「本当に難しいわね」

 

どうやら二人はゲームに手こずっているようだ。

 

「……あのゲーム、私もプレイしたことありますけど難しかったですっけ?」

 

小猫が不思議そうに首を傾げながら言う。

 

「俺が店長に電話して二人がプレイするゲームを激ムズモードに変更するように脅し……頼んだからな」

 

激ムズモードとは前にオーフィスとデートでやって来た時にゲームが簡単すぎて退屈なので俺が勝手に改造して作ったモードだ。

かなりのレベルのゲーマーじゃないとクリア出来ない設定にしてある。

 

「……何か物騒な言葉が聞こえたわね」

 

リアス・グレモリーがそう小さな声で呟いた。

いつものことだ。気にするな。

 

「これがどうイッセーくんに甲斐性があるか調べることに繋がっているのかな?」

 

「何を言ってるんだ、木場。これはドッキリ番組なんだからターゲットのリアクションを見るのが目的だ。イッセーに甲斐性があるかどうかなんて興味ない」

 

「さすが先輩……。さっき言ったことを即座に否定ですか」

 

ギャスパーが呆れたように言ってきた。

さっき言ったこと?……ああ、イッセーの甲斐性を調べるためにトラップを仕掛けたとかいうヤツか。

あんなのはただの思い付きで建前ですらない。

 

「あれ?霧識達じゃないか。こんなところで何をしているんだ?」

 

また後ろから声をかけられた。今度は誰だ?

振り返って後ろを見るとエアホッケーをしているゼノヴィアとイリナがいた。

 

「世界征服の準備」

 

「息を吐くように意味の分からない嘘をつかないでください」

 

「イツッ!」

 

小猫に脇腹をつねられた。痛すぎてちょっと涙が出てきた。

別に嘘という訳でもないんだが。面白い番組を作って皆からの人気を勝ち取り平和的に世界を征服をするつもりなのだから。

お偉いさんは適当に弱味を握って脅すとして国民には嫌われたくないからな。特に可愛い女の子には絶対に嫌われたくない。

ん?今、気付いたけど花蓮に続いてイリナに会った。これって三連戦の流れじゃないのか?

 

「俺達はイッセーと姫島朱乃のデートを尾行しているんだ」

 

「確かゲーセンはデートコースになかったと思うが」

 

「二人が急にコースを変更したんだよ」

 

コースを変更しなかったら更に面白い仕掛けが二人を待っていたのに。下手したら後でイッセーが悶え死ぬような。本当に残念だ。

 

「で、そっちは?」

 

「イリナがきングッ!」

 

いきなりイリナが顔を真っ赤にしながらゼノヴィアを口を塞いだ。

普段なら女子のこういう絡み合いは興奮するんだが今はしない。俺がイリナにどう対応したらいいか迷っているのが原因だろう。堕天するのは好都合だが、こんな展開は予想外だったからな。

 

「ちょ、ゼノヴィア!?いきなり何言っているのよ!?」

 

ゼノヴィアはまだ何も言ってないぞ。

 

「ん……。まぁ、イリナが悩んでいるようだったからな。こういう時は遊んでストレス発散して落ち着くのが一番良いと思って誘ったんだ。……まぁ、裏目に出たようだが」

 

ゼノヴィアが必至にイリナの手を振りほどきながら説明した。

確かに。完全に裏目に出てるな。落ち着くどころか逆にパニックになっている。

 

「いや、あの……え~と、久し振りだね、霧識くん」

 

イリナが俺の視線に気付くと俯きながら挨拶してきた。

 

「昨日も普通に会ったけどな。て言うか、半分一緒に住んでるようなものだし」

 

「あぅ……。そうだった。いや、あ、その……」

 

イリナが顔を赤くしながら人差し指を合わせて何か言い訳をしようとしている。

やっぱり羞恥に顔を赤らめる女子というのは萌える。特にイリナみたいな普段は活発な可愛い女の子がやると。

何と言うかもっと弄りたい。

 

「あ、イッセーくん達が移動を開始しそうだよ」

 

木場に言われて見てみるとイッセーと姫島朱乃が激ムズモードのガンシューテングのクリアを諦めて別の場所に移動しようとしている。

さっき来たばかりだしゲーセンから出るようなことはしないだろう。

 

「よし、木場達はイッセーと姫島朱乃の追跡。俺と小猫はここでイリナとエアホッケーをしていく」

 

「分かったよ」

 

「……何で貴方は遊んでいるのよ?」

 

木場は俺の提案を受け入れたがリアス・グレモリーは不満そうだ。

 

「だってカメラがあるのに一々尾行する必要ないだろ?それにイリナをいじ……遊んでいる方が楽しいし」

 

間違えて本音を言いそうになってしまった。

 

「……まぁ、いいわ」

 

そう言うとリアス・グレモリー達はイッセー達の尾行を再開した。

 

「じゃあ、勝負するか。ルールは二対二でいいか?」

 

「それはいいが、オーフィスを肩車したまま勝負するのか?」

 

「大丈夫」

 

ゼノヴィアの質問にオーフィスが俺の代わりにドヤ顔で返事した。何故ドヤ顔?

 

「あ、そうだ。ただ勝負するのも面白くないから勝った方が負けた方に何でも命令できるってのはどうだ?」

 

「何でも……。それってやっぱり……。でも、そういうのはまだ早いというか。うぅ……」

 

何を想像しているのかは知らないがイリナがボソボソとそう呟いた。

まだって何?順序を踏めばいいのか?

 

「じゃあ、私達が勝った場合は子作りをしてもらおう!」

 

「お前は少しでいいから自重しろ」

 

ゼノヴィアの発言のせいで周りから注目を浴びてしまったじゃないか。

イッセー達にバレたらどうするつもりなんだ。いや、この状況だったら皆で遊んでいるように見えるから大丈夫か。

 

 

 

 

 

 

イリナとゼノヴィアとの勝負が終わった後、俺達はイッセー達を追い掛けて水族館についた。

ちなみに勝負はイッセー達が途中でゲーセンを抜けて俺が追い掛けたためノーゲーム。イリナが緊張で動きが悪かったせいで勝利間近だったのに残念だ。

 

「水族館か……。これはマズイな」

 

「何で水族館がマズイんですか、霧識先輩」

 

「水族館みたいな静かなところでドッキリをすると周りの人に迷惑をかける」

 

それにここは町中の小さな水族館。特にイベントもないからドッキリを仕掛けるタイミングがない。

 

「……貴方って、いつもはもっと凄いことをしているのに何でこんなところで常識的な発言をするのかしら」

 

「何を言う、リアス・グレモリー。全く関係のない人間を巻き込めるわけないだろ。そんなのは常識だぞ」

 

中には俺のことを『悪魔よりも悪魔な人間』とか『史上最悪の遊び人』とか言う奴がいるが、俺は基本的に悪人ではない(異論を唱える奴もいるだろうが気にしない)。だから一般人を巻き込んだりはしない。

 

「我、水族館に行ってみたい」

 

オーフィスがいきなりそんなことを言った。

そういやオーフィスとはデートで水族館に行ったことがないのか。

 

「よし。じゃあ、イッセー達に見付からないように水族館を楽しむか」

 

「はい」

 

何故かオーフィスじゃなくて小猫が返事した。

 

 

 

 

 

 

 

木場からイッセー達が移動したという電話があったので外に出ると二人が数人の不良に絡まれていた。

とりあえず俺は少し離れたところから様子を見ているリアス・グレモリー達と合流する。

 

「もしかして、あの不良も霧識くんの仕掛け?」

 

「正解だ、リアス・グレモリー」

 

不良達は水族館を回っている途中にドッキリを思い付いたので電話で呼び出しておいた。デートで不良に絡まれるのは定番だからな。

あの不良達は俺のデート中に絡んできたので地獄を見てもらった。よく見ると体が震えているような気がする。気のせいだな。

あ、イッセーが姫島朱乃の前に立って庇った。

それを見てアーシアが羨ましそうにしている。

 

「女としては男にあんな感じで守ってもらえるのは嬉しいのか?」

 

「やっぱり男性に守ってもらうのは憧れますね」

 

ふーん、そういうものか。

 

「じゃあ、明日のアーシアのデートにも不良を配置してやろうか?」

 

「いや、さすがにそれはイッセーさんに悪いというか……。だから霧識さんの気持ちは嬉しいですけど遠慮させてもらいます」

 

「謙虚なのも良いけどアーシアはもうちょっと欲望に忠実になった方が良いぞ」

 

思ったことを言わないと損をするのは自分だからな。このままだったら、そのうちリアス・グレモリーに寝取られるぞ。

 

「そうでしょうか」

 

アーシアが可愛らしく首を傾げる。

妙にアーシアは保護欲を掻き立てられるな。

 

「……前から思ってたけど霧識くんって意外とアーシアにも優しいわよね」

 

「意外とは失礼だな。俺は基本的に謙虚な人には優しいんだよ。ワガママな人には嫌がらせをするけどな」

 

「……それって私のことかしら?」

 

「自意識過剰だな。俺は誰とは言ってないぞ」

 

リアス・グレモリーが睨んできたので俺は適当に流す。

ん?イッセーが姫島朱乃の手を引っ張って不良達から逃げた。さすがに一般人は殴らないか。

 

「じゃあ、行くか」

 

俺はそう言うと不良達を放置してイッセー達を追い掛ける。

あれ、こっちの道は。

 

イッセー達を追い掛けた結果、ラブホテルが集まっている場所に辿り着いた。やっぱり、ここだったか。よく利用しているから、すぐに分かった。

さすがにここにはカメラを設置していない。子供に見せていいものじゃないからな。

イッセーが姫島朱乃からラブホテルに入らないかと誘われている。アーシアは現状を理解できていないのか特に変化はない。

さぁ、どうする、イッセー。もし、ここで入るようなぶん殴ってでも止めるが。

ん?二人の背後から近付く影が三つ。

あれはオーディンにロスヴァイセ、バラキエルじゃないか。何でこんなところにいるんだ?来るのはもうちょっと後だったはずだが。

て言うか、もしかしてこれが三連戦のラスト?俺の背後からじゃなくてイッセーの背後から現れるとは。完全に予想外だ。




何の三連戦かは分かりませんが、とりあえず三連戦です。三組の共通点が全く見付からない。

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