ハイスクールD×D 日常謳歌のファントム   作:二重世界

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第92話 オーディン

まさかオーディン達がやって来るとは。しかもバラキエルまでいるし。

このままじゃあ、ドッキリ番組が台無しになる。最悪だ。どうしたらいい。

向こうでは姫島朱乃とバラキエルが何か言い合いをしている。

 

「……あれって北欧の主神のオーディン様と朱乃の父親のバラキエルよね?」

 

リアス・グレモリーがどうしたらいいか悩んでいる様子で聞いてきた。

 

「……そうだな。変態が二人と残念な人が一人だ」

 

「……まさかこれも霧識くんの仕掛け?」

 

「……違う」

 

こんなデートを終わらせてしまうような仕掛けをするわけがないだろ。

それに恋愛関係の修羅場は好きだが、こういう修羅場は好きじゃない。

あ、ヤバ。バラキエルがこっちに気付いた。

 

「部長に霧識、それに皆まで!何でここに!?」

 

イッセーが俺達の存在に気付いて驚いている。

だが、そんなことはどうでもいい。問題は凄い勢いで俺に詰め寄ってきているバラキエルだ。

そして息を荒くして叫ぶ。

 

「七瀬霧識、これはどういうことだ!?朱乃が赤龍帝と逢い引きするなんて報告は受けてないぞ!」

 

そりゃ報告してないからな。だって報告したら絡んできて面倒くさいし。

て言うか、俺が息を荒くしたガタイの良いオッサンに詰め寄られるって誰得だよ。気持ち悪いだけだ。可愛い女の子ならいつでも歓迎だけど。

ん?今、一瞬だけ中学生が現れてカメラで写真を撮っていたような。……気のせいだな。

 

「とうっ!」

 

どうしたらいいか迷っているとオーフィスが俺の肩から飛んで三回転した後にバラキエルにかかと落としをした。

そして、かかと落としの反動でまた三回転して最後は両手を上げてドヤ顔で地面に着地した。

 

「おー」

 

そのあまりに華麗な動きに俺と小猫がパチパチと拍手する。

バラキエルは地面に小さいクレーターを作って気絶している。

 

「……え~と、どうしたらいいのかな」

 

木場が困ったように呟いた。

 

「とりあえず、ここに縄があるから首をかなりキツメに縛って引きずってイッセーの家に連れていこう」

 

俺は縄を取り出してバラキエルの首を縛りながらそう言った。

 

「……何で縄を持っているのですか?て言うか、扱いがひどすぎませんか?」

 

ロスヴァイセがどうリアクションをしていいか困った様子で言った。

それに小猫が返事した。

 

「いつものことですから気にしないでください」

 

「これがいつもという方が気になります」

 

 

 

 

 

 

 

バラキエルを小猫に引きずらせてイッセーの家に帰ってきた後、オーディン達を最上階のVIPルームに案内した。

バラキエルはすでに目を覚ましている。若干、満足そうな顔をしているが気のせいだろう。

グレモリー眷属とアザゼルもVIPルームに集まっている。

そして俺はオーディンに怒っていた。

 

「何であのタイミングで現れるんだよ!?っかく面白い展開になっていたのに!それに後に予定していたドッキリの準備も台無しじゃないか!どう責任を取るつもりだ、エロジジイ!」

 

「ドッキリって何のことだ!?」

 

イッセーが何か言っているが、どうでもいい。無視だ。

 

「うるさいのぅ。もっと余裕をもって生きないと駄目じゃぞ。後、エロジジイは失礼じゃろ。わしはこれでも北欧の主神じゃぞ」

 

知るか。敬ってほしいなら女の胸ばかり見てないで神として威厳のあるところを見せろ。

 

「とりあえずジジイには番組を台無しにした責任を取ってもらう」

 

「責任って何をさせる気じゃ?」

 

「北欧神話じゃ、オーディンってラグナロクの時にフェンリルに噛み殺されるんだよな?」

 

「……まさか、わしに死ねと言うのか?」

 

「正解だ、エロジジイ」

 

ここでオーディンが死ねばラグナロクにどんな影響が出るか気になる。

それに俺的にはジジイの命なんてどうでもいい。それで世界が面白くなるなら大歓迎だ。

どうやって世界を弄ろうか本格的に作戦を考えていると、さっきまで俺とジジイのやり取りを傍観していたロスヴァイセがやって来て、俺に説教を始めた。

 

「七瀬くん、さすがに今のは失礼ですよ。こんなエロジジイでも仮にも北欧の主神なのですから、少しぐらいは敬意を払わないと駄目です」

 

「お前も大概失礼じゃぞ。後、わしをエロジジイと呼ぶな。そんなんだから彼氏の一人も出来んのじゃ」

 

あ、ジジイ。それは言ったら駄目だろ。

 

「そ、そ、そ、それは関係ないじゃないですかぁぁぁぁぁっ!私だって好きで処女なわけじゃないんですよぉぉぉぉっ!」

 

言わんこっちゃない。予想通りロスヴァイセがその場にくずれおれて床を叩き出した。少し涙目になっている。

相変わらず残念な人だ。

周りがロスヴァイセに憐れみの視線を向けている。

 

「……何か毎回のことで可哀想じゃし、お前がロスヴァイセをもらってやってくれんかの?」

 

「断る」

 

何かこの人、色々と面倒くさそう……というより重そう。

俺とは相性が悪そうだ。

 

「そんなこと言うんだったらジジイがもらってやれよ」

 

「それは無理じゃ。わし、妻がいるし」

 

「……へ?」

 

聞き間違いか?こんな年中、女の胸しか見ていないエロジジイに妻がいるだと。

仮に結婚していても見限られて離婚しているイメージしかないぞ。

 

「マジで?」

 

「マジじゃ」

 

あー、思い出してみればいたような。え~と、確か……豊穣の女神フリッグだっけ?

そのうち北欧に行った時にでも挨拶しよう。

 

「……妻がいるのによく毎日のように女にセクハラできるな」

 

「……昨日もそれが原因で殺されかけたわ」

 

ジジイが急に悲哀そうな雰囲気を出して遠い目をする。

だったらセクハラをやめろよ。

て言うか、来日を早めた理由って妻が怖いからじゃないだろうな?

 

「おい、いつまでも馬鹿な話をしてないで本題に入らないか?」

 

急にアザゼルがそんなことを言ってきた。

俺にとっては、こっちが本題だぞ。

大体、本題って言ってもオーディンが日本の神々と和議をするとかそんな面白くない話だろ。

 

「それよりもわしはこのガキのせいで不愉快じゃ。ここはぱあっと、おっぱいパブにでも行ってストレス発散しないと話どころではないわい」

 

真面目な顔で何を言ってるんだ、このエロジジイは。

 

「おー、いいじゃねぇか!最近、俺んところの若い娘どもがこの町でVIP用の店を開いたんだよ。そこに招待してやるぜ」

 

こっちのエロオヤジまでノリノリだ。本題はどうした、本題は。

お前ら、仮にも組織のトップなんだから真面目にやれ。

 

「さすがアザゼル坊じゃ!分かっとるのぉ!でっかい胸の女をしこたま用意してくれ!たくさん揉むぞい!」

 

「ついてこいクソジジイ!着物の帯くるくるするか?日本に来たら一度はやっておくべきだぞ!」

 

盛り上がったエロ首脳陣二人が部屋を退室していく。

イッセーにしてもオーディンにしても何でそんなに巨乳が好きなんだ?

俺は全体的なバランスを重視するが、胸かお尻かと聞かれたらお尻の方が好きだ。

いつの間にか復活していたロスヴァイセが二人についていく。

 

「イッセーは行かなくていいのか?あの店の堕天使とは知り合いだが、かなり胸が大きいぞ」

 

「おぉー、マジか!アザゼル先生、俺も……やっぱりやめた」

 

イッセーがアザゼルを追い掛けようとしたけどアーシアの悲しそうな視線とリアス・グレモリーの厳しい視線に気付いて思い止まった。

やっぱりイッセーは尻に敷かれるタイプのようだ。

 

 

 

 

 

 

夜、人気のない一階の廊下で姫島朱乃とバラキエルが揉めていて、それを俺は廊下の角から様子を見ている。内容は今日の姫島朱乃とイッセーのデートの話だが空気が重い。

何でこんなことになっているんだ。……まぁ、俺が仕組んだからなんだが。

バラキエルはイッセーのことを女の胸を糧に活動するエロいドラゴン乳龍帝だと勘違いしているからな。親バカのバラキエルとしては娘のことが心配なんだろう。この勘違いも俺のせいなんだが。

 

おい、イッセー。反対側の角で様子を見てないで早く会話に加われ。

あ、イッセーが姫島朱乃と視線が合った。そしてイッセーが気まずそうに出ていく。

やっとか。少ししてから今、来た感じで俺も出ていく。

 

「ん?何やってんの?もしかしてアレか?娘さんを私にください、ってヤツか?」

 

さぁ、ここから面白くするぞ。デートが中断した分をここで取り戻す。

もちろん隠しカメラでこの様子は撮影されている。

 

「違うわ!」

 

「なるほど。イッセーは父親の許可なんて取らず娘を強奪していくと言うのか」

 

俺の言葉を聞いたバラキエルは手に雷光を走らせて今にもキレそうだ。

姫島朱乃はさっきまで不機嫌そうな顔をしていたのに、今は満更でもなさそうな顔をしている。

駆け落ちに憧れていたりでもするのだろうか?

 

「ああ、そう言えばデートの時も姫島朱乃をラブホテルに誘って犯そうとしていたもんな。いやぁ、イッセーのことをチキン野郎だと思っていたが、それは勘違いだったようだ。今、謝罪しよう」

 

俺はイッセーに頭を下げる。

 

「おい、待て!頭を上げろ!そして何をすらすらと真実のように嘘を言っているんだ!?俺はむしろ誘われた方だぞ!」

 

「じゃあ、姫島朱乃に魅力がないから誘いを断ったと」

 

俺が台詞を言い終わる前にバラキエルがイッセーに向かって雷光を放った。それをイッセーはギリギリのところで避ける。今の当たってら死んでたかもな。

イッセーが完全にビビってしまっている。

後、俺にも当たりそうだったぞ。ちゃんと気を付けろ。

 

「え~と、あの……」

 

「ふざけるなぁぁぁぁっ!お前のような最低な奴に娘をやれるかぁぁぁぁっ!」

 

さて、俺は巻き込まれる前に部屋に戻って隠しカメラで様子を見るか。

フォローは……まぁ、後で一応しておこう。

 




ここら辺の話は朱乃のメイン回のはずなのに台詞がない。
と言うより、この作品の全体を通しても朱乃の台詞がほとんどない。
最初は主人公とSM系の話をさせようと思っていたのに何故だろうか。

では感想待ってます。
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