鬼!・悪魔!・人でなし!・お前のかーちゃん出ーべそ、昼のメロドラマで耳にしたことがある台詞だが悪魔って案外身近にいるんだね。そもそも轟の師匠も人外の存在なので、もしかしたら未来人・宇宙人・超能力者も地球に生息しているのかもしれない、出来ればツチノコがいたら見てみたいのもである。自分の『魔獣創造』で創ることが出来てもあくまで想像しているだけなので本物と対面したいものだ
「理解していただけましたか?」
「概ねは、悪魔や堕天使の名前はアニメで覚えたので」
鉄血のオルフェンズに登場するガンダムフレームの名称が悪魔が由来なのは知っていたが本編アニメを見ただけなので網羅はしていない、だってロボットアニメなのにモビルスーツより銃を持った人間が最強のアニメって萎えるじゃん
「まずはリアスの―――」
「ストップ!なんで会長が謝ろうとしているんですか?」
頭を下げそうになったソーナを止めて謝罪の言葉を遮るように手で制した。保健室のときもそうだが彼女が轟に対して謝るのはお門違いである
「…ですが、せめて私たちだけでも」
「だって別に会長はアレと身内や親戚じゃないですよね?云わば赤の他人で…その前に悪魔の数え方って『人』でいいの?―――」
「私とリアスは幼馴染で」
彼女のことをすごく面倒くさい悪魔だと思ってしまった。他者の罪を自分の罪だと受け取ってしまうような考え方は轟は好まない、しかしあの傲慢高飛車女が素直に謝るとは天地がひっくり返ったとしても有り得ないことだと感じてしまう
「用件は謝罪だけじゃありませんよね?会長さんが愚か者でないことを願いたいですが」
生徒会員たちと触れ合っている魔獣たちが一段階の進化をして姿が変貌していく、匙の頭に噛みついていたワニの魔獣も大きくなり頭上で暴れているが彼は頑張って引き剝がした
「そんなことは致しません!ですが立ち位置を理解していただきたいと思いまして」
少なくとも彼女から敵意は感じなかった。彼は魔獣たちを元の姿に戻して臨戦態勢を解いたが用心として新たに複数体創ることにした
「立ち位置ですか?」
「彼女の兄は私たち悪魔を統べる四大魔王でして、廿六木君のことも報告されていると思います」
「自分たちが不利になるようなことは隠して…ですよね?」
その言葉にソーナはゆっくりと頷いた。自分たちのことをヒーローにして誇張し『魔獣創造』を持つ彼を悪役と罵り危険人物のように報告すれば敗北の体裁を保つことができる
「私の姉もサーゼクス様と同じ魔王と呼ばれる存在です。事後報告で申し訳ありませんが廿六木君のことを伝えました」
「悪魔って自分勝手ですね」
「っおい!そんな言い方で、会長はお前の―――」
ワニの魔獣に頭頂部の毛根を食べられた匙が顔を赤くして詰め寄ってくるがソーナが声を荒げて進行を制した。しかし彼は止まることなく轟に近付いてきたが副会長の椿姫が彼の首元に薙刀の刃を向けたことで歩みを止めた
「自分勝手ですか、確かに早計で返す言葉もありません」
「…会長」
良かれと思って行動したことが裏目となってしまい最悪な事態に陥ることは歴史が証明している。事後報告だが彼女は轟に伝えてくれただけリアスより幾分かマシなレベルだと言えるが好感度は低空飛行状態で推移したままだ
「正直なところを申しあげますと私たちの仲間になっていただきたいのですが―――」
「この状況で交渉が成立すると思いますか?」
「ですが廿六木君の『魔獣創造』を狙って、悪魔以外にも堕天使や神話の神々たちが接触してくるはずです。特に堕天使は神器所有者を狙った活動が報告されて」
少し含みのある言い方に轟は考え込んでしまう。ぶっちゃけしまうと一昨日のような脅威を感じないのだ!ソーナとしては自分たちの陣営に引き込みたいと口にしているがオカ研のような高圧的なもの言いではない
「人間を辞めろなんて言いません!協力者として手を貸していただければ」
「それで油断したところを悪魔の駒を使って手下にしますか?」
「廿六木!その言い方は」
「匙―――黙りなさい!」
一昨日の出来事で轟が悪魔に対して強い忌避感を持っているのは理解していた。今ここで話を聞いてくれるのは肩書きではなく個人として信頼してくれている面が比重を占めている。強引に推し進めるのは悪手と思ったソーナは勧誘の手を止めた
「リアスたちのやったことは到底許されることではありません。ですが全ての悪魔が彼女のように自己中心的な種族ではないことを私たちは行動で示します!」
とりあえず協力の判断は保留ということになったが、彼女は自身の姉に改めて『魔獣創造』の持ち主は危険人物ではないと伝える旨を約束した
「ついカッとなって…すまん」
「謝ってくれるだけ変態野郎よりマシだよ」
「廿六木がアイツをボコボコにしてくれたことを聞いたときスゲー嬉しかったんだ。でも凄く恥ずかしいと思って」
匙は生徒会のメンバーとして兵藤の悪行に関して頭を悩ませていた。彼が悪魔になってから涙を流す女子生徒の数は増加傾向にあり、処罰しようにもリアスのせいで有耶無耶になることに心を痛めていた
自分がやらなければいけないことなのに、指をくわえていることしか出来ない不甲斐無さが心を支配していた。守る側の立ち場なのに何もできなかった己の弱さを恥ている
「今日は時間を割いていただきありがとうございます」
「期待ぐらいはさせてくださいね会長さん」
「任せ―――」
『ソォーナンスッ!』
追加で創っていた水色の魔獣が割り込んできたことで張り詰めた空気が霧散してしまった。護衛として出していた魔獣を消そうとしたら女の子たちが御三家たちを抱いて目を潤ませてくる。言いたいことは分かるがこのまま出しておくわけにはいかないので断腸の思いで決行した
時を同じくして兵藤一誠は市販の消毒液を片手に自身の部屋で痛みに耐えて苦しんでいた。一昨日の出来事で男にとって大事な息子を蛇に嚙みつかれてしまった彼だが殆ど自室から外へ出ていなかった
「ぐぅおぉぉぉう!」
本来なら病院で治療を受けるべきだが一誠の手持ちは貯金箱の小銭を合わせて3000円を割り込んでいる。たったこれだけでは診察を受けることが出来ないので自宅の救急箱から無断で拝借して治療を試みているが傷口に液体を垂らすだけで激痛に襲われてしまう
「(アーシアには―――駄目だ!)」
同じ屋根の下で暮らす彼女は『聖母の微笑み』という神器を宿している。どんな怪我でも瞬時に治してしまう優れた能力だが羞恥心の方が勝ってしまい厚意を断っていた。一誠は悶え苦しみながら痛みに堪えるため枕を殴りつけ廿六木への憎悪を募らせていく
「ただいま戻りました」
「どうだった?」
ライザーは人間界へ調査に向かったレイヴェルからの報告書に目を通しながら、入室してきた自身の眷属であるユーベルーナをソファに座らせると視線を合わせることなく尋ねた
「危惧した通りグレモリー家と領内の財政状況は芳しくないことが判明しました」
「詳細を頼む」
言われたように彼女は纏めた資料を机の上に並べて重要事項の部分をピックアップして伝えていく、贔屓目なことをせず高い位置から俯瞰したように数字と重ね合わせて事実を述べていった
「物価上昇と領民の転出数が右肩上がりで年々増えています。内訳ですが働き盛りの若者世代を中心に領内を去る者が多く一部の地域では平均年齢が突出して高いところも存在します」
「値上りしているものは何が多い?」
その問い掛けに彼女は農産物など飲食に関わるもの全てと答えた。しかし気になるのはフェニックス領でも同じ食品を販売しているが値段はグレモリー領より全然安いことである
「第一次産業の大半は大王家が仕切っていたな?」
「腹いせ…嫌がらせでしょうか?ですが露骨なことをすればサーゼクス様も介入するのでは」
大王と呼ばれるバアル家とグレモリー家は親戚の関係だが折り合いが悪いことは世間に周知されている。立場による思想の違いで対立することが多くバアル家はサーゼクスを含む四大魔王たちのことを快く思っていない
「裏取りもしていない噂程度の話だが、向こうで暮らすリアスの生活資金を我々の納めた税金で賄っているとゴシップ誌の記者が垂れ込んできた」
「…っ!まさかそのような?」
「あくまで噂にすぎないが…ユーベルーナ、人間界でグレモリー家が経営するホテルや観光業についても調べてくれ!もしかしたら崩れたのはそこからの可能性がある」
「承知致しました」
後日、ユーベルーナから報告を受けたライザーは記者会見を開き公の場でリアス・グレモリーとの婚約を解消する発表を行うのであった
睡眠時間を削って職場でウトウトしながら頑張ってます(たぶんバレていないはず)
フェニックス編は次で終わりにして、アニメ期のエクスカリバー騒動になります
前話でライザーの婿入りリアスの嫁入りに関して教えていただき誠にありがとうございました。
ソーナンスを出した意味はお察しください
感想ありがとうございます(おまちしてます)
お気に入り登録もありがとうございます
誤字訂正もありがとうございます
土曜日は東京ジャンプステークス 頑張れマイネルグロン
通常神滅具状態で虫や爬虫類も『魔獣』として括りに入れていいのか?
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問題無い!本人が魔獣と思えば創れる
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虫や爬虫類は『獣』じゃないからNGだ