その身に宿すはキングストーン   作:桐生 乱桐(アジフライ)

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相変わらずな出来
あと今回はすごい短い
ぐだぐだではありますがひとまずヴァンパイア編はこれにて

次回はヘルキャット
ですがレーティングゲームには参加しません
あとヘルキャットの前にのどかな日常を一つ書くかもしれません

それと私情で申し訳ないのですが、今月の更新は今回でおしまい(になるかも
本当に申し訳ない(メタルマン

誤字脱字を見かけたら報告をば
ではどうぞ


24

校庭に足を踏み入れたとき、三大勢力の方々が入ってきて、戦後処置を行っていた

魔術師の死体を運び出したり、要は後始末だ

校庭の中央にはサーゼクス、セラフォルー、ミカエルの三名がいて、それぞれ指示を出していた

サーゼクスがこちらを視界に収めると手をあげる

 

「よかった。無事みたいだね。…アザゼル、その片腕は?」

「カテレアに自爆されそうになってな、しゃーないから切り落とした」

「そうか。彼女の件はこちら側に責任がある。傷に関しては―――」

「いらねぇよ。俺もヴァーリが迷惑をかけちまったからな」

 

その言葉にサーゼクスがハッとする

 

「裏切ったか」

「元々力にしか興味のないやつだったからな。結果を見れば納得はできる。それを防げなかったのは、俺の過失だけどな」

 

そういうアザゼルの顔は、どこか悲しげだった

あんなんでも仲間だったのだ、どこか思うとこでもあったのだろう

ミカエルがアザゼルとサーゼクスとの間に入る

 

「さて。私は一旦天界に戻り、和平の件と禍の団(カオスブリゲード)についての対抗策を講じてきます」

「カオスブリゲード?」

 

聞いたことのない単語を聞いた浩太郎は頭に疑問符を浮かべる

その疑問に答えたのはアザゼルだ

 

「そう言えば、お前には言ってなかったな。まぁテロリストの名前とでも覚えておいてくれ」

「なるほど」

 

それだけわかれば問題ない

そんな二人を尻目に、サーゼクスとミカエルは会話を続けていた

 

「申し訳ないな。会談の場を作った私としては、不甲斐なさを感じている」

「そう責任を感じないでくださいサーゼクス。私としては、三つの勢力が平和に歩み寄れることを喜んでいるのですよ。これで無益な戦いも減るでしょう」

「まぁ、それに納得できない奴らも出るだろうがな」

 

アザゼルの皮肉にミカエルは

 

「それも仕方ないでしょう。ずっと憎み合ってきたのです。しかし、これから少しづつ変わるでしょう、問題は、それをよしとしない〝禍の団〟ですけどね」

 

サーゼクスの言葉に、アザゼルとミカエルも頷く

おそらく今後とも、邪魔をしに来るに違いはないだろう

 

「では、私は一度戻ります。その時、正式な和平を―――」

「あ、あの、ミカエルさん!」

 

この場を後にしようとするミカエルに兵藤が声をかける

そう言えば神社で会った時、何か言いたいことがあると言っていたのを思い出した

 

「? なんでしょうか?」

「お願いがあるんです、ひとつだけ」

「構いませんよ、なんでしょう」

「―――アーシアと、ゼノヴィアの、祈りを捧げる分だけのダメージを、なしにできませんか?」

 

それは純粋な願いだった

友達を思う、兵藤の優しさ

悪魔でも、信じるのは自由なのだ、だから、そんな悪魔もいていいと思うのだ

兵藤の言葉を聞き、ミカエルが驚く

浩太郎の脇にいるアーシアとゼノヴィアも驚いている

 

「了解です、二人ならなんとかなるでしょう。…改めて問います、神は不在ですよ、それでも神に祈りを捧げますか?」

 

ミカエルの問い掛けに、二人は頷いた

 

「はい。主がいなくても、私を祈りを捧げます」

「同じく。主への感謝と、ミカエル様への感謝を込めて」

 

彼女たちの答えに、ミカエルは笑んだ

 

「わかりました。戻ったら早速そうしましょう、ふふ、そんな悪魔がいても、いいかもしれませんね」

 

微笑むミカエルを見て、浩太郎は自分たちの付近にいるアーシアとゼノヴィアに視線を向かわせる

 

「これで気兼ねなく祈れるな」

「はい! …イッセーさん、ありがとうございます!」

「私からも言わせてくれイッセー。…ありがとう」

「大丈夫だって、これからも遠慮なく祈れよ」

 

ふたりの感謝に兵藤はいつものような笑顔でそれに返答した

 

「ミカエル様、例の件、お願いします」

「あなたから進言のあった聖剣研究のことも、犠牲者を出さぬようにすることを、貴方か頂いた聖魔剣に誓いましょう。これ以上、大事な信徒を無下になんて出来ませんからね」

 

そのミカエルの言葉に、木場は頭を下げていた

浩太郎が旧校舎で留守番している間にそんな話をしていたのか

 

「ミカエル、連中にはお前から話をしておけよ。下手にオーディン動かされても困るからな。ついでに、須弥山にも今回の事を話しておかないとめんどくさそうだ」

「えぇ。堕天使の総督と魔王が説明しても説得力ないでしょうし、私が言っておきましょう。慣れていますからね」

 

そう言い残してミカエルはたくさんの部下を引き連れて天界に戻っていった

同様に、アザゼルも自分たちの軍勢に向かって言い放つ

 

「俺は和平を選ぶ! ついてきたいやつだけ俺について来い!!」

 

そう大声を上げると、それに答えるようにその軍勢から「応ッ!!」と大きな返事が聞こえてきた

その光景にアザゼルは小さい声で「ありがとよ」と感謝の言葉を告げていた

溢れ出るカリスマ

 

「後始末の方はサーゼクスに任せる。俺は一度帰って寝る」

 

そう言って手を振って帰ろうとする、が一旦止まって浩太郎と兵藤の方へ向けて指をさしてきた

 

「そだ、当分ここに滞在する予定だから。そっちの吸血鬼共々赤龍帝の面倒見てやるよ。制御できてないレアな神器(セイクリッドギア)見てるとムカつくからな」

「…ひどく個人的な理由だな?」

「まぁな。白は力、赤は女。…わかりやすくて単純なもんだ」

 

浩太郎の言葉にアザゼルはそう返し、口笛を吹きながら帰っていった

この時は冗談だと思ってはいた、がもしかしたら来るのではないか、とも思っていた

 

とにもかくにも、ここに和平協定が結ばれた

以降、争いは禁止となり、協調の方へと向かっていく

その和平の名前は、駒王協定

なんでも、会談の舞台になった学園の名前から取ったんだとか

 

◇◇◇

 

そんなわけで今現在、オカルト研究部の部室にスーツを着崩したアザゼルが立っていた

ちなみに役職はオカルト研究部の顧問である

セラフォルーの妹―――ソーナ・シトリーに頼んでみたらこの役職になったらしい

 

「いやー、まぁ俺は知的でイケメンだからな。女生徒でも食いまくるか!」

「ダメよそんなの! っていうか、なぜソーナが」

「硬いなリアス。いや何、サーゼクスの頼んでみたら、セラフォルーの妹に頼めって言うからよ、だから頼んだ」

 

頼めば顧問になれるのか、っていうか他に役職はなかったのだろうか

…いいや、考えた結果知ってる人物がいるオカルト研究部の顧問にしたのかもしれない

 

「てか、腕はどうしたんで? 切断したのを見たけれど」

 

浩太郎の言葉にアザゼルは己の手に視線を移す

 

「こいつか。研究ついでに作った本物そっくりの義手さ。レーザーや小型ミサイルやら搭載できる万能アームだ。いっぺん付けてみたかったんだ、こういうの」

 

そう言うとアザゼルの左手がバシュ、と飛び出した

ハイカラな義手である

 

「俺がここに滞在できる条件は、グレモリー眷属の未成熟な神器(セイクリッドギア)を成長させること。俺の知識が役立つわけだ。禍の団への抑止力として、〝赤い龍〟と〝ブラックサン〟、そしてお前ら眷属の名前が上がった。仕入れた情報では、ヴァーリも自分のチームを持ってるらしいからな。メンツは今のところヴァーリと悟空合わせて数人だ」

 

アザゼルの言葉に部室の空気が重くなる

そんな空気を変えるよう彼が続けた

 

「まぁ気にすんな、連中はもう駒王を襲ってこないだろうさ、しばらくは天界、冥界を相手にするはずだ。少なくとも、お前らが大学部を卒業するまでは戦なんておきねぇよ。せっかくの準備期間だ、ちゃんと備えようじゃねぇか」

 

とりあえずは前向きに考えることにした

しかし兵藤はうーん、と考え込んだままだ

 

「難しく考えるなイッセー、余計な心配しても埒あかねぇぞ。お前の敵はあくまでもヴァーリだ、それを忘れるな」

 

アザゼルの言葉に兵藤がうなずいた

それと同時に拳を握り、改めて決意をしたようだ

彼と戦う時になったら、邪魔はしないでおこう

 

「お前がアイツを退けることができたのは、ミカエルからもらった剣と、赤龍帝の力が合わさったからだ。アイツも手を抜いてたしな。じゃなきゃ負けてたぜ?」

 

あれで手を抜いていたのか

実力の底が知れない男である

 

「ま、とりあえずは長時間戦える体つくりからだな」

「―――はい」

 

アザゼルに兵藤がうなずく

浩太郎自身が言えることではないが、はっきり言ってしまえば、兵藤はまだまだ弱い部類に入る

取り込んだアルビオンの力も今のところは機能していないらしい

そこのところは、自分を鍛えることでどうにかするしかないのだろう

 

「俺、強くなれますか?」

「なれるさ。俺は暇な堕天使だからな」

 

兵藤の真っ直ぐな問いにアザゼルはそう返す

そうか、ならば安心だ

浩太郎は彼らを見て小さく微笑むとソファにて座っている小猫の隣に腰を下ろした

 

「いつの間にか、大所帯になりましたね」

「そうだね。初めは君と朱乃と、リアスさんしかいなかったオカルト研究部が今や結構な人数だ。だけど、俺は嫌いじゃないよ、こういうの」

 

浩太郎の呟きに小猫は小さく微笑んだ

それに浩太郎も微笑み返し、ふと、頭にアイツのことを思い浮かべた

アイツ、とは言うまでもなくシャドームーンのことだ

少なくとも今のところ彼がこちらに喧嘩を吹っ掛けることはなさそうだ

…たまにでいいから、力を貸してくれれば頼りになるのだが

 

「そういえば浩太郎さん、近いうちに浩太郎さんの家にお邪魔すると思います」

「え? なんで? 遊びに来るの?」

「いえ、同居しに行きます」

「―――は?」

 

もう少しで一学期も終わりを告げて、夏休みがやってくる

拝啓、ご両親

楽しい夏になりそうです―――

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